平成24年度点検・評価　個別評価表(2)

2 知・徳・体の調和のとれた三鷹の子どもを育てる教育内容の充実（指導課）

（平成24年度事業計画）　第1部 目標2-2

事業の背景・目的

　新学習指導要領及び平成24 年度に使用する教科書の内容を基に改訂した「三鷹市立小・中一貫教育校 小・中一貫カリキュラム」に基づき、9年間の義務教育における学びの連続性と系統性を明確にした学習指導の推進を図る中で、知・徳・体の関連に配慮しながら、様々な教育活動を充実させ、「人間力」、「社会力」の一層の育成に努める。

平成24 年度の目標

(1) 確かな学力の育成

• 学力向上を図るための十分な授業時数の確保
• 国や東京都による学力に関する調査や、三鷹市学習到達度調査を基にした学習状況の把握と、各校の課題に応じた授業改善推進プランの作成と実施

(2) 豊かな心の育成

• 道徳の時間の指導の改善・充実及び道徳授業地区公開講座の実施方法や内容の工夫・改善
• 人権教育プログラムを活用した人権教育の推進

(3) 健やかな体の育成

• 体力調査を基にした各校の課題に応じた取組の推進
• 東京都による「一校一取組」「一学級一実践」運動の実施
• 小・中兼務教員や外部指導員を活用した部活動の推進

指標

• 学習指導要領に示された標準時数を上回る授業時数の確保
• 学力調査等結果の分析に基づく授業改善推進プランの作成
• 道徳教育、人権教育の全体計画及び年間指導計画の作成
• 体力向上に関する取組みの実施

平成24 年度の取組状況

(1) 確かな学力の育成
　十分な授業時数を確保するために、中学校では夏季休業期間の最後の5日間を登校日とした。その結果、もっとも時数確保が困難な中学校第3学年においても、学習指導要領に示された標準授業時数に対して、半数以上の中学校は20 時間以上上回る授業時数を確保した。小学校においても、行事の精選や会議の効率化を図るなど、十分な授業時数を確保した。小・中学校における授業改善の取組みとしては、市の学習到達度調査や都の学力向上を図るための調査の結果等により各校の課題を分析し、それに基づいて「授業改善推進プラン」を作成し、ホームページ上で公開した。

(2) 豊かな心の育成
　道徳教育の充実のために、全ての小・中学校が道徳教育全体計画及び年間指導計画を作成した。また、中学校では指導課訪問の際の研究授業を道徳に限定し、全教員の参加による授業参観と研究協議を行うことで道徳の授業の改善を図った。人権教育については、人権教育全体計画及び人権教育プログラムの活用を位置づけた年間指導計画を全校で作成し、児童・生徒の人権意識の育成を図った。また、初任者研修会で人権教育を主題とした研修を実施して若手教員の人権意識の向上を図ったほか、人権教育推進委員会では人権教育プログラムの実践事例を活用した授業研修を実施するとともに、人権尊重教育推進校（にしみたか学園）の取組を市内全校に周知し、啓発を図った。

(3) 健やかな体の育成
　体力向上の取組として、都の体力・運動能力調査の結果を基に各校が課題を分析し、具体的方策として「一校一取組」「一学級一実践」を実施した。また、中学校保健体育科の教員が小学校で乗り入れ授業を実施したり、小学校教員が中学校の部活動顧問を務めたりするなど、小・中一貫教育校であることの強みを生かした取組を行った。

平成24 年度の事業の評価（A～Cの3段階評価）

進捗状況に対する評価

A 計画通り（計画以上の進捗を含む。）

成果に対する評価

A 目標が達成できた

今後の取組・課題

　今後は、小・中一貫教育のメリットを生かして指導の充実を図るために、各学校の計画が小・中一貫カリキュラムに基づいて系統的に展開されるように指導・助言するとともに、取組についての自己評価を改善へと結び付け、PDCAサイクルがより有効に機能するように、指標となる到達目標を明確にする必要がある。