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みたか国際化円卓会議 第10期報告
作成・発信部署:企画部 企画経営課
公開日:2019年8月1日 最終更新日:2023年4月21日
第10期活動内容が報告されました
「みたか国際化円卓会議」は、国際化に関する様々な問題とその解決策について、国境を超えて話し合い、市の施策に反映させていくため、平成11年5月に設置されました。外国籍市民自身による市政への参加を進め、外国籍市民等に開かれた暮らしやすいまちづくりに向けたものとして、活発な議論が行われています。
平成31年3月に、第10期(平成29年8月~平成31年3月)の活動内容が、以下のとおり市に報告されました。
みたか国際化円卓会議 第10期報告
第10期では、これまで本会議で取り扱ってきた「教育」「医療」「防災」「情報保障」「観光」「地域参加」の6つの分野のうち、主に「観光」をテーマに意見交換を行ってきました。
この度、第10期の取り組み内容を取りまとめたので、ここに、ご報告いたします。
平成31年3月29日 みたか国際化円卓会議
円卓会議の開催状況
第1回 平成29年8月18日(金曜日)
(1)委員委嘱及び正副座長選任
座 長:木村 実季((公益)アジア・アフリカ文化財団 専務理事)
副座長:ジェームス サック(ルーテル学院大学教授)
(2)第10期の議題について
第2回 平成29年11月17日(金曜日)
(1)三鷹駅周辺の視察について
(2)視察後の意見交換
第3回 平成30年1月25日(木曜日)
(1)『三鷹市外国語版生活ガイド』の改訂発行について
(2)「国際交流・都市観光における広域的な情報発信・交流促進の取り組
み」について
第4回 平成30年9月6日(木曜日)
(1)新メンバーの紹介 サンジーワ委員の自己紹介
(2)三鷹市の観光に関することについて
第5回 平成30年12月18日(火曜日)
(1)第10期のまとめについて
第6回 平成31年3月20日(水曜日)
(1)第10期のまとめについて
※討議内容については、会議録要旨のとおり(各回配付)。
みたか国際化円卓会議第10期の取組
検討内容
みたか国際化円卓会議第10期は、平成29年8月18日(金曜日)に14名の委員によりスタートしました。今期は、第4次三鷹市基本計画(第1次改定)の推進を図る中、市で取り組んでいる案内板の多言語化や観光マップの作成について、市から情報提供を受けるとともに、活発な意見交換を行ってきました。
また、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に伴い、外国人観光客の増加が見込まれるため、前期に引き続き「観光」の分野について、議論を行ってきました。
平成29年11月に行われた第2回会議では、三鷹駅周辺を視察し、外国人観光客の立場から、利便性を向上させるにはどうしたら良いか、実際に足を運んで課題の洗い出しを行いました。その後、課題をどのようにすれば解決できるか、という点に関して議論を行い、三鷹駅周辺における、外国人観光客支援のしくみについてさまざまな意見が挙がりました。
平成30年9月に行われた第4回会議では、NPO法人みたか都市観光協会を所管している生活環境部の職員に会議に出席いただき、市の観光事業に関する説明をしていただいた上で、議論しました。その中で、外国人観光客に向けたサービスの提供の拡充等、幅広く意見が挙がりました。
提言内容
上記の検討内容を踏まえ、下記のとおり提言いたします。
(1)くらし・観光情報の周知・広報
外国籍市民や外国人観光客が必要な情報を十分に取得できるように周知することを要望いたします。三鷹市では情報提供の方策を多く実施していますが、今後は、外国籍市民が三鷹市へ転入する際に訪れる市民課の窓口で、市職員が公益財団法人三鷹国際交流協会に関する説明を行いながらパンフレットを手渡すなど、三鷹国際交流協会を知ってもらう取り組みを実施することを提言いたします。さらに、市民課のブースやみたか都市観光協会内など、外国籍市民や外国人観光客が訪れる場所に、三鷹市や三鷹国際交流協会のホームページのアドレスが掲載されたQRコードを設置するなど、外国籍市民や外国人観光客が三鷹市や三鷹国際交流協会の情報を手軽に入手することができる環境づくりを進めることを提言いたします。
(2)市内各種案内表示等の多言語化
外国籍市民や外国人観光客が、自分の行きたい場所にたどり着くことができるまちづくりを進めることを要望いたします。三鷹市では平成28年度から31年度にかけて、市内各種案内表示等の多言語化を実施しているところですが、一時避難場所及び避難所案内図等は、市内のほぼ全域を多言語化しているのに対し、公共施設案内標識及び道路愛称名標識は、観光エリアのみの多言語化にとどまっています。今後は、公共施設案内標識及び道路愛称名標識についても、順次、市内全域での多言語化を進めていくことを提言いたします。さらに、案内図についても、設置場所を問わず上を北とする案内図や、見る人の立ち位置に合わせた向きにするものなどが混在しており、外国籍市民や外国人観光客にとって理解することが難しいものとなっています。今後は、案内図に東西南北の位置がわかる方位マークを載せるなど、誰もが過ごしやすく市内散策を楽しめるまちづくりを進めることを提言いたします。
(3)みたか都市観光協会との連携
外国人観光客に三鷹の魅力を知ってもらうためにも、みたか都市観光協会が外国人観光客にとって玄関口の役割を果たせるような環境づくりを進めることを要望いたします。多くの外国人観光客が三鷹の森ジブリ美術館に訪れていますが、数ある三鷹の魅力をさらに感じていただくためにも、同美術館を案内する際に、国立天文台や井の頭公園といった市内の観光スポットについてもあわせて案内するなど、積極的に三鷹の良さをPRすることを提言いたします。さらに、三鷹駅南口デッキ下1階にある同協会へ誘導するために、駅前デッキやジブリ美術館行きのバス停など、外国人観光客が目にしやすい位置に同協会への案内表示を増設するなど、外国人観光客目線でのまちづくりを進めることを提言いたします。
(4)Wi-Fiスポットの拡大
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催に伴い、外国人観光客の増加が見込まれます。三鷹市では三鷹駅南口観光案内マップの作成など外国人観光客向けのサービスを進めているところですが、インターネットを無料で使用することができるWi-Fiスポットを設置しているのが三鷹駅前、井の頭公園駅前、三鷹台駅前と市内では3カ所のみとなっています。情報を収集する上で、欠かせないツールとなっているインターネットを不自由なく使用するためにも、外国人観光客が多く訪れるジブリ美術館等にWi-Fiスポットを増設することを提言いたします。
(5)市内飲食店の理解促進
市内飲食店を訪れるとメニューが多言語化されていない店が多く、東京都が実施している多言語メニュー作成支援サイト「EAT東京」への登録も5店舗しかありません。そのため、日本語が不自由な外国人観光客の方が食べたい料理を注文することができ、安心して食事ができる環境づくりが必要と考えます。今後は、「EAT東京」に関するチラシを配布し、簡単に多言語メニューを作成することが可能なことを知っていただくことや、メニューに写真を載せることを推進し、日本語が不自由な外国人観光客の方が、料理をイメージしながら注文することができるなど、外国人観光客が楽しく食事ができるまちづくりを進めることを提言いたします。
(6)SNSを活用した広報活動
外国人観光客が観光に訪れる際に活用しているのがFacebook、Instagram、Twitter等のSNSです。三鷹市ではホームページ上の情報をFacebookでシェアすることやTwitterでツイートできる機能を設けていますが、三鷹市が公式アカウントを持っているのはTwitterのみとなっております。また、発信している情報が、防災無線の放送内容や三鷹市の気象・地震情報などを主としており、観光を対象とした情報がほとんど発信されていません。今後は、みたか都市観光協会や三鷹商工会とも連携を図りながら、三鷹の観光地や三鷹市オリジナルのお土産を紹介するなど、SNSを通して三鷹の魅力を発信することを提言いたします。
(7)三鷹国際交流協会との連携
災害が発生した際に、「災害時外国人支援センター」の開設・運営を担うのが三鷹国際交流協会です。外国人観光客が三鷹市を観光中に、地震や豪雨などにより被災された際、多言語化している三鷹市のホームページをうまく活用しながら、避難場所や災害規模等の情報を外国人観光客のもとに確実に提供するなど、災害時外国人支援センターとしての体制づくりを進めることを提言いたします。さらに、外国籍市民が外国人観光客を支援できるような仕組みづくりを、市と三鷹国際交流協会が連携しながら進めていくことを提言いたします。
今後の「みたか国際化円卓会議」の方向性
「みたか国際化円卓会議」も10期、19年が経過しました。これまで「教育」「医療」「防災」「情報保障」「観光」「地域参加」という6つの分野をテーマに据え、議論を行ってきました。今後は、「多文化共生と防災」や「外国籍市民の地域参加」などに関して議論することが三鷹市にとっても有意義であると考えます。
また、「みたか国際化円卓会議」は、三鷹市の国際化に係る諸課題について協議し、その解決のための方策について提言する場として引き続き有効であると考えます。そのため、三鷹市には、今後も市政に関する様々な取り組みについて、積極的に情報提供をしていただきたいと考えます。いただいた情報を基に、外国籍市民の観点から課題解決に向けた方策について議論しますので、その結果が市の施策や事業に効果的に反映されることを切に願います。
添付書類
(1)「みたか国際化円卓会議録」第10期の各回要旨
委員氏名 | 所属等 |
---|---|
木村 実季 (4~6期、9~10期座長) |
公益財団法人アジア・アフリカ文化財団専務理事 |
ジェームス サック (7~10期副座長) |
ルーテル学院大学教授 |
那須 博 (1~3期副座長、7~8期座長) |
公益財団法人三鷹国際交流協会理事 |
鄭 照子 | 在日本大韓民国民団西東京・武蔵野支部 |
川島 鋼太郎 | 公益財団法人三鷹国際交流協会理事 |
石川 豊 | 中国帰国者の会三鷹支部 |
森田 義一 | 西部地区住民協議会 |
ジュリアン R. コウ | 国際基督教大学教授 |
坂本 ロビン | 杏林大学教授 |
ジョン ウッドワード | 外国籍市民(第8期公募) |
タパ ダルマ ラズ | 外国籍市民(第8期公募) |
董 光哲 | 外国籍市民(第9期公募) |
ペッターワドゥ サンジーワ | 外国籍市民(第10期公募) |
土屋 宏 | 三鷹市企画部長 |
このページの作成・発信部署
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