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平成23年第3回教育委員会臨時会会議録(1)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2011年11月29日 最終更新日:2012年5月29日

平成23年第3回教育委員会臨時会

開催年月日

平成23年8月25日(木曜日)

出席者
委員長 秋山千枝子
委員 鈴木典比古
委員 寺木幸子
委員 河野純子
教育長 貝ノ瀬滋

出席説明員
教育部長・調整担当部長 藤川雅志
生涯学習担当部長 清水富美夫
総務課長 伊藤幸寛
指導課長 松野泰一
指導課教育施策担当課長 松永透
指導課統括指導主事 栗原健
スポーツ振興課長・総合スポーツセンター建設推進室長 岡崎安隆

事務局職員
副参事 大久保実
副参事 直川佳裕

議事日程

平成23年8月25日(木曜日)午後1時開議

  • 日程第1 平成24年度使用中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択について(協議)
  • 日程第2 議案第28号 平成24年度使用小・中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択について
  • 日程第3 議案第27号 三鷹市スポーツ振興審議会条例の一部改正の申出について

午後1時04分開会

秋山委員長

 ただいまから平成23年第3回教育委員会臨時会を開会いたします。本日の会議録署名委員は、鈴木委員にお願いいたします。
 それでは、議事日程に従いまして議事を進めてまいります。

日程第1 平成24年度使用中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択について

秋山委員長

 日程第1 平成24年度使用中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択についてを議題といたします。
 初めに、事務局から経過説明をお願いいたします。

藤川教育部長

 それでは、中学校の教科用図書及び小・中学校の教育支援学級用教科用図書の採択にかかわる、これまでの経過についてご説明いたします。
 今回の中学校の教科書採択では、平成24年度から完全実施されます学習指導要領の改訂に対応するよう、新たに編集され、文部科学省の検定に合格した教科書の中から、各教科、種目ごとに、三鷹市で使用する教科書を採択していくことになります。教育委員の皆さんのお手元に、平成24年度使用教科用図書採択の手順(中学校及び教育支援学級用)という資料がございますので、それをごらんいただきたいと思います。
 中学校の教科用図書の採択についてですが、教育委員会は本年5月に、中学校教科用図書選定資料作成委員会を設置いたしまして、選定資料作成委員会に各種目の教科書について、調査研究を依頼したところでございます。選定資料作成委員会は、校長先生、副校長先生方、保護者の方を委員といたしまして、本日の教育委員会臨時会での教科書採択に向けた資料を作成していただいたところでございます。
 まず資料作成に当たり、同委員会の下部組織としまして、教科ごとに調査研究部会を設置いたしまして、9つの教科部会に各学校から、それぞれ1名ずつ代表の先生を推薦していただき、調査・研究をお願いいたしました。
 調査研究部は部長である校長、副校長先生方に加えまして、各教科、原則7名の委員で構成し、合計71名の三鷹市立中学校の先生方に、教科書の調査研究に携わっていただきました。5月20日から調査研究を行いまして、部会ごとに何回かの協議を行い、調査研究の結果を各部長が取りまとめ、6月20日に中学校教科用図書選定資料作成委員会に提出していただきました。
 提出された、調査研究資料を6月24日の選定資料作成委員会で検討いたしまして、7月11日の委員会で最終的に取りまとめ、7月13日に中学校教科用図書選定資料作成委員会委員長より、中学校教科用図書選定資料が教育委員会に提出されたところでございます。
 今回、調査研究を行った教科書は9つの教科でございますが、国語の書写、社会は地理、歴史、公民と地図がございます。音楽は一般と器楽演奏がございます。技術・家庭は技術分野と家庭分野がありますので、それらを合わせますと、15種目の教科書になるわけでございます。今回の検定では、検定済み中学校教科用図書、総数131冊、延べ66社分の教科用図書について、調査研究を行い、資料の作成をしていただいたところでございます。
 続きまして、小・中学校の教育支援学級用教科用図書につきまして、ご説明いたします。本年5月に小・中学校の教育支援学級用教科用図書選定資料作成委員会と、そのもとで詳細な調査研究を行います、教科書調査研究部の2つの組織を設置いたしまして、文部科学省著作教科書の取り扱いの検討、及び学校教育法附則第9条の規定によります、一般図書の調査研究を進めてまいりました。
 まず、固定制の教育支援学級設置校ごとに組織しました教科書調査研究部では、現在使用している教科書及び児童・生徒の実態から、新規に使用することを視野に置いた一般図書について、専門的な立場から調査研究を行いました。その結果を受けまして、6月24日の小・中学校教育支援学級用教科用図書選定資料作成委員会で、調査研究部の研究について検討いたしまして、最終的にすべての学校で検定教科書を使用するとの研究結果を取りまとめまして、7月14日に小・中学校教育支援学級用教科用図書選定資料作成委員会委員長から、一般図書は使用しないとの報告が教育委員会にあったところでございます。中学校用、及び小・中学校教育支援学級用、どちらの選定資料作成委員会におきましても、保護者の代表の方にも委員として入っていただきまして、保護者の視点からの率直な感想や意見を多数いただいたところでございます。その内容を選定資料作成委員会の意見に反映させていただいたところでございます。
 なお、6月3日から7月6日まで、教育センターにおきまして、教科書展示会がございまして、121名の保護者、市民等の方々においでいただきました。来会者のうち、44名の方からアンケートとしてご意見等をいただきまして、選定資料作成委員会には、それらを踏まえて、選定資料を作成、提出していただいたものでございます。7月14日には選定資料作成委員会から教育委員の皆様に向けて、実際の教科書をお示ししながら、選定資料ごとに具体的な説明が細部にわたって行われました。その際、教育委員の皆様からさまざまな観点で、多くの質疑があったところでございます。教育委員の皆様におかれましては、6月23日の懇談会で、市内の校長先生方や7名の保護者、市民代表の方からの率直な意見や感想をお聞きいただいました。また、各教科の教科書1つ1つに目を通していただきまして、それぞれの教科書の内容や構成、特色などについて、精読、検討され、研究を進めていただきました。選定資料作成委員会から選定資料が出された後は、その資料に基づいて、再度、慎重に検討していただいたところでございます。
 以上のように、教科書採択に向けまして、さまざまな資料や意見を踏まえ、十分に検討を積み重ねていただいたところでございます。本日は種目ごとに、教育委員の皆様が選択にふさわしいととらえられた教科書を候補として挙げていただきまして、具体的な協議を行い、採択をお願いしたいと考えているところでございます。
 なお、本日、採択いただきました以降、8月31日までに東京都教育委員会に採決結果を報告することになります。
 経過説明は以上でございます。どうぞよろしくご協議のほど、お願いいたします。

秋山委員長

 ご説明ありがとうございました。
 今日に至るまでの、教科書選定資料の作成及び手順について、詳しく説明をしていただきました。私ども、教育委員は作成していただきました選定資料をもとに、改めて各教科の教科書を拝見し、今日までそれぞれに研究をしてまいりました。本日は教科ごとの教科書の選定に向けて、各委員の皆様と協議を進めてまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

貝ノ瀬教育長

 協議を始める前に、私から1つお願いがございます。
 私はかつて、8年ぐらい前になりますけれども、校長時代にコミュニティ・スクールにかかわる本を教育出版社から出しております。教科書とは全く関係のない本の著作で、もちろん現在、教育出版社ともかかわりはございませんけれども、しかし、教科書採択に当たりまして、より明確な公正性を示すということから、教育出版社が発行している教科の教科書採択に関する協議には加わらずに、発言等は控えさせていただきたいというお願いでございます。よろしくお願いいたします。

秋山委員長

 ただいま、教育長から申出がありましたけれども、これまでの過去3回の教科書採択についても同様に、教育長は申出をされております。今回も同様に、より明確な公正性を示したいという教育長のお気持ちを受けとめて、教育長にはこの場にいていただきますが、関係する種目については発言を控えていただくということで、よろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬教育長

 ありがとうございます。

秋山委員長

 それでは、平成24年度から使用する中学校の教科用図書の採択について、種目ごとに協議を始めていきます。
 それでは、国語科から始めます。委員の皆様からのご意見をお願いいたします。

河野委員

 光村図書出版の教科書なのですけれども、1年生の教科書を例にとりますと、普通の目次のほかに、6ページ以下に領域別目次というものがありまして、この中で例えば、話す、聞く、読む、言葉、書くというふうにテーマごとに分けて、目次を整理してあります。このような目次の整理の仕方は、学習計画を立てたり、学習の振り返りに活用できるのではないかと思います。
 同じく1年生の教科書の中に、「星の花が降るころに」という、この教科書のための書きおろしの教材が掲載されていますけれども、これも生徒の興味・関心を高めるのに有効ではないかと思います。「少年の日の思い出」は、ほとんどの教科書で載せているようですけれども、このようなよい文章をたくさん載せることは、国語の教科書として大切だと思います。あまり本を読まない生徒にとっても、読書のきっかけになるようなものではないかと思います。

寺木委員

 学校図書の教科書についてですが、まず扉の裏に、谷川俊太郎さんの詩が掲載されています。これは中学生にはとてもよいのではないかと思いました。また、読むことの領域の作品、特に文学的な作品を多く取り上げていて、この教科書も生徒がたくさんのよい文章に触れることができると思います。教科書がB5判で少し小さ目ということにも特徴があるのではと思いました。

秋山委員長

 ほかの教科書はいかがでしょうか。

鈴木委員

 教育出版なのですが、説明的な文章の作品では、写真あるいは図表が多く取り入れてございます。これならば読み取る際にも、イメージを膨らませる、あるいは持ちやすいということがありまして、興味を持って学習を進めることができるのではないかという印象を持ちました。

寺木委員

 今、鈴木委員がおっしゃったように、教育出版の教科書は、表紙が東山魁夷さんの絵でできていて、まず表紙もすばらしいのですが、内容的にも、言葉の力を育てるために、身につける、考える、伝え合う、文化を継承するという視点で、バランスがよく、系統的に教材が配列されているように思います。特に、どんな言葉の力を身につけるかについて、目次、教材の前書き、教材の目標のところに学習目標が明確に示されています。例えば、作品名のすぐ横に、学習目標が書かれているのがわかりやすいと思います。三鷹市としては、太宰治、森鴎外の作品が取り上げられているのも、よいように思います。

河野委員

 教材文については、どの教科書もすぐれた作品を載せているのですけれども、教育出版の教科書を見ますと、2年生で太宰治の「走れメロス」を取り上げております。3年生では森鴎外の「最後の一句」を取り上げておりまして、これらの作品はぜひ生徒に触れさせたい作品だと思いました。生徒が考える活動を行うために、教育出版は読み比べる教材が各学年で充実していると思います。
 また東京書籍は、単元の手引きとして、課題というページがあるのですけれども、この中に「言葉の力」という箇所を設けております。これは教師にとっては授業で押さえるべきことが明確で、生徒にとっては学習の振り返りをするのに活用できると思います。

秋山委員長

 三省堂の本なのですけれども、分冊になっているのが特徴だと思います。分冊のほうは、「学びを広げる」というふうになっていまして、体験的な学習とか、問題解決的な学習を取り入れているのが特徴だと思います。

鈴木委員

 私もいろいろ読ませていただいて、総合的に考えますと、言語感覚を養う単元の設置とか、あるいは学習の段階として、3つのステップで構成してある。あるいは学習の過程や内容をわかりやすく示しているところ等、総合的に勘案しますと、教育出版がいいのではないかという思いを持っております。

秋山委員長

 たくさんご意見が出ましたけれども、実際の授業での活用場面、家庭での子どもたちの活用場面などを考えると、身につける力を明確にしていること、教材同士を関連させてテーマの読み比べができるようになっていることなどのご意見、それから読みたい本を豊富に紹介しているということなどから、教育出版がよいというご意見が多いように思いますが、どうでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

秋山委員長

 それでは協議の結果、国語科の教科書は教育出版といたします。
 次に、書写について協議を始めます。ご意見をお願いします。

鈴木委員

 書写についてですけれども、教育出版の教科書は、巻頭に既習事項のまとめがありまして、巻末にはその学年で学んだ内容のまとめがあることなど、非常に系統的になっております。全般にわたって詳しく解説しているという特徴があります。すべての手本に筆の穂先の動きを写真で掲載いたしまして、赤と黒の2色の薄墨で動きをわかりやすく説明しているところに、工夫している点があると見受けられました。

寺木委員

 確かに鈴木委員がおっしゃるように、説明の箇所は詳しい感じがします。鮮明な写真の図版が多いことも、生徒がみずから学ぶには大事なポイントではないかとは思いました。

秋山委員長

 他社はいかがでしょうか。

河野委員

 東京書籍を見ますと、例えば11ページなどに、学習を振り返ってというところがありまして、例えば楷書の基本的な筆遣いに気をつけて書いたとか、これをできたか、もう少しか、チェックするところが設けてあります。こういうふうに詳しく載っていて、自己評価がしやすいと思います。それから大日本図書は、毛筆課題については難易度の高いものが多いように思います。

寺木委員

 三省堂の17ページにもありますように、穂先の向きを取り上げて、生徒に意識してもらうような工夫がしてあります。これは、とても学びやすいように思いました。また資料編として、文字に関心を持たせる写真などがまとめられていることもよいのではと思いました。

鈴木委員

 学校図書の書写ですけれども、これは全学年を1冊にまとめておりまして、巻末に「書写便利図鑑」という資料編がついています。その中で手紙、あるいは原稿用紙の書き方等、日常生活に書写の学習を生かそうという工夫がなされていて、これも感心したところですが、その点、光村図書出版も同じく1冊にまとめられております。特に各学年の内容が明確に示されている、また巻末の資料も充実しているという印象を持ちました。

寺木委員

 教育出版は毛筆の運筆や手紙の書き方など、日常に活用できるという点において、全体的に詳しいように思います。生徒にとっては、よいお手本にできるつくりのように感じました。

秋山委員長

 私も筆遣いに対しては、生徒にとっては難しいと思いますので、その部分について、写真等、赤や黒の薄墨で詳しくポイントを掲載しているところでは、教育出版はとてもわかりやすいかと思いました。
 ほかにありますでしょうか。

河野委員

 私も教育出版は非常にいいと思います。例えば、4ページ、5ページに、姿勢と用具の使い方を見開きで示してあるのですけれども、どういう姿勢で書くか、鉛筆の持ち方、毛筆の持ち方も含めて、非常にわかりやすく、写真を添えて説明してあります。字形を整える、あるいは字を学ぶという上で基本的な事柄をきちっと押さえて、教科書に載せていると思います。
 それから、さきほど寺木委員がおっしゃった手紙の書き方についても、36ページ、37ページで、非常に読みやすく、手紙の書き方が載っておりますけれども、これは日常生活でも活用できますし、こういう実践的な生活に生かせるということは非常に大事なことだと思います。

秋山委員長

 では、ほぼ意見がそろったようですので、書写の教科書は教育出版でよろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

平成23年第3回教育委員会臨時会会議録(2)」へ続く

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