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人権を尊重するまち三鷹条例
作成・発信部署:企画部 企画経営課
公開日:2022年8月30日 最終更新日:2025年1月9日
皆さんと「人権が尊重されるまち」を実現していくための条例です
この条例は、人権を尊重するまちづくりの上位規範として、市政に関する理念や方向性、市、市民、事業者等の責務のほか、施策の基本となる事項を定めることにより、一人ひとりの人権が尊重され、誰もが暮らしやすいまちを実現することを目的として 制定し、令和6(2024)年4月1日に施行しました。
主な内容としては、家庭、職場、学校、地域、インターネット上など、あらゆる場面における不当な差別的取扱い等を禁止するとともに、市、市民、事業者等の責務について規定するほか、相談員や審議会の設置等について定めています。
制定にあたっては、市の市民会議や審議会での意見聴取、人権課題に係る当事者や関係団体へのヒアリングに加えて、無作為抽出で選ばれた市民によるワークショップ、有識者を招いての市民フォーラムの開催、パブリックコメント等により、幅広く意見を伺いながら、条例に反映するよう努めました。
人権を尊重するまち三鷹条例ガイドブック(逐条解説)
この条例の考え方や内容について解説しています。
詳しくは、ページ下部の「添付ファイル」からご覧ください。
前文
一人ひとりの人権が尊重され、誰もが、いつでも、どこでも、自分らしく生きることができるまちの実現は、三鷹市民共通の願いである。
これまで三鷹市は、基礎自治体として、日本国憲法や世界人権宣言にうたわれる基本的人権の尊重や法の下の平等、差別の禁止を基調に市民福祉の向上に努めてきた。もっとも、人権に関わる課題が時代とともに多様化する中、家庭、職場、学校、地域、インターネット上など、あらゆる場面において、一人ひとりの個性と自由が最大限に尊重される必要がある。子どもから高齢者まで全ての世代の市民が、人種、信条、性別、社会的身分、門地、経済的な環境、国籍、民族、障がいの有無、疾病、性的指向、ジェンダーアイデンティティなどにかかわらず、一人の人間として尊重されなければならない。そのためには、三鷹市の施策において人権に配慮することはもちろんのこと、市、市民及び事業者等の協働により、市民の人権に関する意識をさらに高めていくことが重要である。
三鷹市は、ここに全ての市民がお互いの人権を尊重し、それぞれの違いを認識し、理解し、誰もが暮らしやすいまちづくりを進めていくため、この条例を制定する。
第1条 目的
この条例は、人権を尊重するまちづくりの上位規範として、市政に関する理念や方向性を定め、市、市民及び事業者等の責務を明らかにするとともに、施策の基本となる事項を定めることにより、一人ひとりの人権が尊重され誰もが暮らしやすいまちを実現することを目的とする。
第2条 定義
この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号の定めるところによる。
(1) 市民 市内に住み、又は市内で働き、学び、若しくは活動する人をいう。
(2) 事業者等 市内において、営利若しくは非営利の活動、公共的活動その他の事業活動を営む個人又は団体をいう。
(3) 市 基礎自治体としての三鷹市をいう。
第3条 基本理念
一人ひとりが、それぞれの違いを認識し、理解し、自己と他者の人権に対する意識を高め、全ての市民が不当な差別を受けることなく暮らせるまちを実現する。
第4条 権利侵害等の禁止
何人も、家庭、職場、学校、地域、インターネット上その他の社会のあらゆる場面において、次に掲げる行為を行ってはならない。
(1) 不当な差別的取扱いをする行為
(2) あらゆるハラスメントその他の人権を侵害する行為
(3) 人権に関する個人の情報を本人の意に反して公にする行為
(4) 人権に関する個人の情報を本人が公にすることを強制し、又は禁止する行為
(5) 相手の心身を傷つける差別的言動を含むあらゆる暴力行為
第5条 市の責務
市は、第3条に規定する基本理念(以下「基本理念」という。)に基づき、この条例の目的を達成するために必要な施策を総合的に推進しなければならない。
第6条 市民の責務
市民は、基本理念に基づき、相互に人権を尊重するよう努めなければならない。
第7条 事業者等の責務
事業者等は、基本理念に基づき、事業活動において人権を尊重するよう努めなければならない。
第8条 市、市民及び事業者等の協働
市は、市民及び事業者等と協働し、人権を尊重するまちづくりに関する施策を推進する。
第9条 情報収集及び調査研究
市は、人権を尊重するまちづくりの推進に関して、必要な情報収集及び調査研究を行う。
第10条 教育、啓発及び情報提供
市は、人権を尊重するまちづくりの推進に関して、教育、啓発及び情報提供を行う。
第11条 相談等及び救済
市民又は事業者等は、市内における第4条各号に掲げる行為について、市に相談、意見の申立て又は情報提供をすることができる。
2 市は、前項の相談、意見の申立て又は情報提供に応じ、適切な救済のために市民、事業者等及び関係機関と連携し、必要な措置を講ずる。
第12条 相談員の設置
市長は、前条第1項の相談を受けるため、人権侵害に関する専門の相談員(以下「相談員」という。)を置く。
2 相談員は、相談に係る当事者等(前条第1項の規定により、相談をした市民又は事業者等をいう。)に対し助言等を行うことにより、当該相談に係る問題を迅速かつ適切に解決するよう努めるものとする。
3 相談員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
4 相談員は、2人以内とし、人権に関し識見を有する者のうちから、市長が委嘱する。
5 相談員の任期は、2年とする。
第13条 人権を尊重するまち三鷹審議会
この条例による一人ひとりの人権が尊重され誰もが暮らしやすいまちづくりを総合的に推進するため、市長の附属機関として、人権を尊重するまち三鷹審議会(以下「審議会」という。)を置く。
2 審議会は、市長の諮問に応じて次に掲げる事項について調査審議し、又は必要な意見を述べることができる。
(1) 人権施策の推進に関すること。
(2) 人権に関する相談及び救済に関すること。
(3) 前2号に掲げるもののほか、人権施策に関し市長が必要と認めること。
3 審議会は、市長が委嘱する委員10人以内をもって組織する。
4 委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。ただし、委員が任期の途中で交代した場合の後任者の任期は、前任者の残任期間とする。
5 前各項に定めるもののほか、審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
第14条 委任
この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
添付ファイル
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