ここから本文です

平成27年第7回教育委員会定例会会議録(2)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2015年11月18日 最終更新日:2015年11月19日

平成27年第7回教育委員会定例会会議録

日程第1 議案第28号 平成27年度教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(平成26年度分)について

高階生涯学習担当部長

 続きまして私のほうから、生涯学習の分野についてご説明をさせていただきたいと思います。
 まず、39ページ、16、健康・スポーツ及び生涯学習の拠点整備の推進についてでございますが、ご案内のとおり、新川防災公園・多機能複合施設(仮称)の整備に向けた取り組みでございます。
 平成25年10月に施設の建設工事に着手いたしまして、26年度は指標にありますとおり、建設工事の推進と管理運営計画の策定を行うこととなっていたところでございます。建設工事につきましては大変順調に進んだところでございますが、管理運営計画につきましては、内容が今後の事業展開等にかかる部分が多いため、市長選挙後の新市長のもとで策定することとなりました。このことから、計画の策定は行わず、「管理運営計画(案)の概要」という簡略なものを策定するにとどまったところでございます。
 そうしたことから、事業評価といたしましては、進捗状況がB、成果がCということになったものでございます。
 今年度でございますけれども、管理運営計画につきましては既に先月6月に策定をいたしまして、市議会にお示しをしたところでございます。また、建設工事につきましては引き続き安全かつ計画的に進めていきたいというふうに考えております。
 次にページをめくっていただきまして、40ページをごらんいただきたいと思います。17、大沢二丁目古民家(仮称)の復原整備に向けた取り組みでございますが、26年度は指標といたしまして、復原工事の竣工と施設の管理運営計画の策定を行うこととなっていたところでございますが、ご案内のとおり、建設費の高騰等による入札の不調によりまして復原工事ができず、これまでの整備方針を改めて見直すこととなったため、安全性それから利便性、経済性の見直しを中心とした新たな整備方針の検討を行ったところでございます。
 「三鷹型エコミュージアム事業」につきましては、庁内プロジェクト・チームを設置いたしまして、今後の方針・方策について熱心な検討を行ったところでございますが、古民家の復原整備ができなかったことから、進捗状況、成果ともにCとなったところでございます。
 今年度につきましては、整備方針について既におおむね決定しておりますけれども、今後、基本設計等に取り組んでまいりたいと考えております。
 次に、41ページをごらんいただきたいと思います。18、生涯学習プラン2022の推進についてでございますが、平成24年3月に策定いたしましたこの計画の推進に関する事業でございます。
 26年度は、指標にございますとおり、一つは生涯学習計画推進会議、これは生涯学習に関する何らかの事業を所管している庁内の課ですとか外郭団体が集まった会議のことでございますが、その所管が実施しております生涯学習につきましての調査と自己評価を実施いたしました。自己評価といいますのは、進捗状況、成果の評価ですとか、取り組み状況等についての内容でございます。
 今回は、庁内各課にネットワーク大学を加えまして、全体で307の生涯学習事業が行われており、三鷹市における生涯学習の機会の確保がおおむね図られていることを確認したところでございます。
 また、生涯学習のまちづくりに資する人財の育成、支援活用につきましては、42ページに、人財育成の取り組みの事業例としてお示ししたとおり、いろいろな事業を実施したところでございますが、今後さらに養成した人財を活動に結びつけていく、いわゆるマッチングの取り組みが引き続き課題であるというふうに考えているところでございます。
 以上の結果などから、進捗状況に対する評価につきましてはA、成果に対する評価はBということになったところでございます。
 次に、43ページの19、三鷹市立図書館50周年記念事業の実施についてでございますが、ご案内のとおり、26年度は三鷹市の図書館開館50周年を記念して、さまざまな事業に取り組んだところでございます。指標にあるとおり、一つ目として、図書館サポーターの養成を行い、各種事業への支援や参加により図書館の活性化につなげ、二つ目として、ネットワーク大学との共催で連続講座、あるいは図書館未来会議を開催いたしまして、市民とともにこれからの図書館のあり方を語り合う場としたところでございます。また、図書館サポーターが企画運営する図書館フェスタの開催ですとか、武蔵野美術大学との共同でシンボルマークの公募とロゴマークの作成を行うなど、図書館ブランディングについて考える機会としたところでございます。
 こうしたさまざまな事業は、それぞれに多くの市民等の参加を得て行われまして、目標を上回る成果が得られたことから、進捗状況につきましてはA、成果につきましてはSとさせていただいたところでございます。
 この周年事業で得られた成果につきましては、今後策定する図書館運営に関する基本方針等に反映をさせていただきたいというふうに考えているところでございます。
 44ページ、20、図書館サービスの充実でございますが、新たな図書館システムの共同開発を進め、図書館サービスの一層の向上を目指して、新たな機能の開発を行ったところでございます。
 こうしたことから、評価といたしましては、進捗状況、成果ともにAということでございます。
 今年度は9月の新システムへの本番移行に向けまして、引き続きシステム構築に取り組んでいきたいというふうに考えております。
 それから最後に、45ページ、21、みたかスポーツフェスティバルの開催についてでございますが、スポーツ祭東京2013の開催に伴いまして、3年ぶりの開催となったところでございますが、実行委員会を設置いたしまして、子どもや高齢者そして障がい者など、誰でも参加できるインクルーシブなイベントとして開催をいたしまして、スポーツをすることに重点を置いた企画運営を行ったところでございます。
 指標といたしましては、来場者数1万4,000人以上としたところでございますけれども、当日は台風接近によります悪天候だったこともございまして、来場者数が6,000人にとどまったところでございます。
 こうしたことから、評価につきましては、進捗状況についてはA、成果につきましてはBという結果になったところでございます。
 今後は引き続き、スポーツの体験を目的としたインクルーシブな取り組みとしてスポーツフェスティバルを開催していくとともに、2020年東京オリンピック・パラリンピックを契機に、機運の醸成やスポーツボランティアの育成にも努めていきたいというふうに考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

角田委員長

 以上で提案理由の説明は終わりました。委員の皆様の質疑をお願いいたします。いかがでしょうか。

貝ノ瀬委員

 全体というか、特に学校教育関係が多いのですけれど、目的や目標をつくったら、結局PDCAサイクルではないけれど、それに正対して取り組みがあり、そして成果はどうだったか、結果がどうだったかという話になるわけですね。ところが、それがずれているところが結構あるように感じました。
 例えば、まず、1番目にうちの目玉であるコミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育の充実と発展ということがありますけれども、ご承知のように、コミュニティ・スクールも小・中一貫教育もツールだよね。道具で手段なんだ。最後は子どもの人間力・社会力、もっと具体的に言えば、確かな学力ということにつながるのだけど、そういうことについて取り組みますという大きな目的があって、そして目標の段階で、いろいろな会議を活用したりして取り組んでいくということだけど、それについて今度は成果ということで見ていったときに、それが手放しでSとかAとかって言えるのかなと思います。
 例えば、子どもの確かな学力にしても、毎年、全国の学力調査がありますよね。それを指標にしてもいいし、うち独自のものでもいいし、また東京都のものでもいいけれども、そういう客観的な結果も一つの重要な要素として加味したときに、例えば、右肩上がりになっていれば、それはSかもしれないけど、現状維持ぐらいだったらAだということになると思います。その辺のところで、そういうふうに言えるのか、言えるのなら、それを堂々と書き込んだほうがいいのではないかと思う。
 全国の視察者もそうだし、それから文科省の会議に出ても必ず一番の疑問点として話題になるのは、コミュニティ・スクールが、子どもの学力や人間力に結びつくのですかということなんだよね。どこの会議でも結局そこに行き着いていくわけです。うちのほうは、数年前までのデータでは右肩上がりなんですよ。その後のデータについて、事務局で把握していれば、それらをここに記入してもらって、そしてまとめてくれれば説得力があっていいのだけど、それが出ていないと、ちょっと難しい。
 でも、その後に出てくる体力テストについては数字が出ていて、向上していることがわかります。そういうことで、何で学力のほうはそれが出ていないのですかという話になっています。だから、その辺のところを少し考えていく必要があるのではないかなということですよね。
 それから、家庭版の「学びのスタンダード」などについても、これを配った結果、実際にどのように変わってきたか、実際に具体的な調査をしなくてもいいのだけど、手応えでもいいのだけど、そういうようなことについて評価がされれば、納得しやすいのではないかと思います。
 それから、次の例えばNo.2の知・徳・体の調和のとれた子どもを育てる教育内容の充実にしても、取組状況の中で、確かな学力の育成という、これはばっちりこういうタイトルをつけているので、では、確かな学力の育成について本文に書かれているのかなと思って見ていっても、学力については何も書いていないんだよね。だから、タイトルのつけ方もちょっと考えたほうがいいかもしれない。
 最後のセンテンスは「管理職による授業観察や指導・助言等が全校で年間を通して展開された」と。要するに授業観察や助言したことが年間を通して展開されたということは、そのように行った実施したということだろうなと思うのだけど、では、学力はどうしたのというところが書かれていないです。タイトルに書いてなければ別だけど。
 ですから、精査する時間があるならば、最初の目的・目標、具体的な取り組み、そしてその結果どうなったのというところを少し整理したほうがいいんじゃないかな。だから、はっきり言えば、あまり目標を絞り込むと、結果も絞り込まなければならないことになるのだよ。

山口教育部長

 わかりました。まさに今、ご指摘いただいた点について、今回学識経験者、特に今野先生から同様の指摘をいただいています。例年アウトカム、アウトプットということを意識してというお話をいただいておりまして、年々、創意工夫はしているつもりですが、なかなか、今ご指摘いただいたように、直接に今ここで掲げている目標、指標、そして取り組み状況から結果というところがつながって見えないというところがありまして、教育長からもご指示いただいていますけれども、次年度以降については、そういったところの目標設定の段階からもう少し具体化といいますか、明確なものを想定した上でこういった点検・評価をしていこうというふうに事務局はこれから考えているところでございます。
 今、ご指摘のNo.1、No.2については、これは不可分一体でございまして、まさに学力と、それから心の育成のほうについては記述がないけれども、健やかな体のほうだけは体力テストを通した指標があるというようなことも、学識経験者の方からご指摘をいただいているところです。これについては、また一層、次年度に向けて工夫をさせていただきたいというふうに思います。

貝ノ瀬委員

 この報告書はこのまま出すのですか。教育委員会というのは委員が決定するということだから、それぞれの委員が了解している、こういう話になるということでしょう。だから、いいのかなと思うんだよね。部長以下でつくりましたというなら、それはそれで報告書ですというなら構わないけど。

高部教育長

 この評価自体がオリジナルでできているということではなくて、このベースになっているのは教育委員会が定めた教育委員会の基本方針と事業計画の中の事業計画の個々の部分です。それをこういう形で単年度ごとに目標設定して、クリアしているか検証しています。
 貝ノ瀬委員がおっしゃったように、目標というのは、コミュニティ・スクール一つの取り組みも、中身が今、非常に多岐にわたっているのですね。それを単年度化するときに、例えば、推進会議を3回にするとか、コミュニティ・スクールガイドを2枠に広げるという、非常に具体化して目標を設定したものですから、そこを評価するときには、それがクリアしているかどうかという、さっき言ったアウトプットの部分がとりあえずクリアしていれば、三鷹の事業評価としてはAをつけています。おっしゃるように、それが社会的な成果として子どもの学力や人間力にどうつながっているかというのは、これは検証の仕方が非常に難しいのですけれども、ただ、これからのやり方としては、ある程度目標を立てたときに、どういう成果を見通すのかということもセットで組んでいかないと、毎回同じように社会的な成果はどう反映したのか提示するのが定量的には非常に難しいです。定性的な記述でこういう手応えがあったとか、満足度が高まったといったことで多少は補充していますけれども、もう少し客観的に見える化していかなければいけないなということで、それは毎年度工夫しているのですけど、やはり毎年同じ指摘を受けていますから、もう少し踏み込んだ設定の仕方、指標の仕方もセットで目標を考えていかなければいけないのかなと思います。

貝ノ瀬委員

 そのとおりです。目標を設定した段階でもう結論が決まってしまうんだよ。例えば学力を高めますという目標をつくったら、学力が高まったの、高まっていないのという話になってしまうから、もう少し目標を広げるということも考えたほうがいいかもしれません。目的があって、目標があって、さらに具体的な目標という、そういうふうに段階的になっていくものです。

高部教育長

 確かな学力というのは、とても柱立てが大きいのです。その中で具体的に行うのが授業の改善であったり、「学びのスタンダード」の徹底であったりという、もう少しブレークダウンしたような細かい目標になっています。タイトルは確かな学力と書いています。これはいわばかなり高次な目標レベルなので、検証の仕方はこれから工夫しますけれども、とりあえず直面した単年度の目標については、今言ったように、実績は検証されているので、それはそれとして評価しましょうということです。おっしゃっていることは非常に壮大な、トータルで社会的な成果を見ていかなければいけないという問題提起ですね。

貝ノ瀬委員

 いや、社会的、そんなところまでは言っていないのだけど、学力調査をやっているのだから、そこを書き込んでもいいのかなと思います。僕の感じでは、学力が下がってきているとは思わない。それも一つ大きな要素だから。

高部教育長

 全国学力や都の学力という偏差値で見たときは、三鷹は常に5ポイント高かったり、10ポイント高かったりするのですけれども、きちんと経年評価で追っかけるような、同じ問題を同じ学年で毎年出して、素点でもきちんと変化が見られるような仕組みには業者が対応できなくなってしまって、それが1回途絶えてしまったんですね。だから、国や都と比較した今のポジションというのは確認できるのですが、ここ五、六年、経年変化を把握する仕組みがなくなってしまっています。

貝ノ瀬委員

 だから、それは書きっぷりだと思う。ことし、去年の結果でもいいと思いますよ。例えば、全国平均よりも相当に上回っているとかね。

高部教育長

 その辺のところを出すしかない。

貝ノ瀬委員

 うん。そのぐらいを出せばいい。そんなこと、経年で5年間のデータを出しなさいと言う人はいないから。だから、そういうものも入れると正対されたとなると思うんだよね。だから、書きっぷりだよね。

角田委員長

 やはりこういうレポートを出すときには、読んだ人がすっと納得していくような意味で、最初に目標を立てたときに、やはり評価方法もきちんと議論したほうがいいですよね。こういうことで評価しましょうみたいなものをね。ただ難しい部分はあると思うのですけど、絶対的評価ができないところもあるので、最初からエクスキューズか何かしておいたほうがいいかもしれないですね。
 今のことについてまた何かご意見ありますか。よろしいですか。ほかのご質問、ご意見あればいただきたいと思います。どうぞ岡委員。

岡委員

 No.13の学級数増への適切な対応と学校規模の適正化に向けた取り組みですが、学級数増への適切な対応というのは、その下に書かれているとおり、高山小についての検討がなされていると思うのですけれども、その次の学校規模の適正化というところですね。
 まず、事業の背景・目的というところに「調査結果に基づき、学校規模の適正化を図る」と書いてありますけれども、学校規模の適正化はまず図れるものなのかどうかというところですよね。操作できるものではない。今、学区が決まっているし、それが適正化できるものというふうには思えないのですけれども、これは何を指しているのかというのがわからない。それから、その後、目標、指標以下について、この部分に学校規模の適正化については触れられていないですよね。学級数増の適切な対応については書かれていますけれども、学校規模の適正化というところでは、それ以下の部分は何も書かれていないので、ちょっとタイトルと本文が全体的にそぐわない気がします。

平成27年第7回教育委員会定例会会議録(3)へ続く

このページの作成・発信部署

教育委員会 総務課 総務係
〒181-8505 東京都三鷹市下連雀九丁目11番7号
電話:0422-29-9811 
ファクス:0422-43-0320

総務課のページへ

ご意見・お問い合わせはこちらから

あなたが審査員!

質問:このページの情報は役に立ちましたか?

  • 住所・電話番号などの個人情報は記入しないでください。
  • この記入欄からいただいたご意見には回答できません。
  • 回答が必要な内容はご意見・お問い合わせからお願いします。

集計結果を見る

ページトップに戻る