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平成23年第10回教育委員会定例会会議録(3)
作成・発信部署:教育委員会 総務課
公開日:2011年11月29日 最終更新日:2011年11月29日
平成23年第10回教育委員会定例会
日程第3 教育長報告
河野委員
総務課にお伺いしますけれども、先ほど三鷹市学校版環境マネジメントシステムの手引きをいただきましたけれども、10ページで基本目標ということで、各学校で基本目標を決めることになっているのですけれども、ちょっとあまりにも漠然とし過ぎていて、どういう基本目標をつくるのか、各学校に対して何らかの指導をされているのかということと、各学校では、どの部署が責任を持ってこれを進められるのかについて、伺いたいのですけれども。
伊藤総務課長
まず基本目標ですけれども、こちらで例示のようなものはしておりません。しかしながら説明の中では、例えば、徹底して排出するごみの量を減らすとか、小学校と中学校では、発達段階に応じて目標の決め方も若干違うとは思いますけれども、今、申し上げたような、わかりやすい目標を設定してほしいということで、実行していただいております。既に、第七中学校、大沢台小、羽沢小では、目標を掲げて取り組みを進めていると思いますので、そこは確認をして、次回、ご報告をさせていただきたいと思います。
それから、部署といいますか、学校の中では校長先生のリーダーシップのもとで、全教職員、それから、これは入り口とかわかりやすいところに掲示もしまして、例えば学校に来校された方など、施設の開放もしていますので、体育館を使ったりとか、学校にいらっしゃるすべての方がこの目標を見て、それによって取り組みが進められるようにということで実施しております。具体的には校長先生のリーダーシップの中で各教職員、例えばこの仕組みの中にも、法令遵守の部分がありますけれども、副校長先生を中心に取り組むなど、大体、そのような形で学校では進めているということです。
貝ノ瀬教育長
補足しますと、この資料だけを見ますと確かにそういうふうに、ちょっと唐突ではないかみたいな感じがあります。でも、準備期間を設けて、そして環境政策課でコンサルも入れて、各学校に、いろいろ疑問の点も明らかにしながら、どのように進めたらいいかということを相談しながら、みんなが納得した上で始めるという準備期間をとっているということ。もう一つは、簡単に言うとエコな学校教育ということになりますから、例えばこういう教科をつくるとかそういうことではなくて、環境教育の一貫として全教育活動の中で取り組んでもらうことが基本です。ですから、今、ふだんやっている環境教育の取り組みにプラスして、取り組んでもらうことになりますから、もちろん校長先生は機関的にトップですから承知の上で、具体的に言えば、やっぱり教務主幹だろうね。教務主幹がそれを受けて、それを企画委員会等にかけて、みんなで職員会議の中で諮りながら、これをどう進めていくかということを、みんなで議論しながら、ふだんの教育活動の中で、無理なくやれるようにやっていってもらうということになると思います。ですから、突然やり出すとかということではなくて、準備期間で、先生方もやり方がわかるように、子どもたちもわかるようにした上で、進めていくということです。
河野委員
今の説明を伺って安心しました。学校のほうで、フォローとか何かないと、戸惑うのではないかということが、これだけ見ると、少し心配と思ったものですから。ありがとうございます。
秋山委員長
ほかにいかがでしょうか。
鈴木委員
私も、エコということなので、基本的にはこの精神というか、あるいは実践というのは、どうしてもこれから必要だと、子どものときから、そういう意識を高めるという意味では必要だとは思うのですが、これは様式集ということで、1つのパッケージにもうなっていますよね。今、教育長が、準備をしてきて、しかもこれは10月1日から始まったということですよね。そうすると、6カ月間ということですかな。ということで、その試行期間を行って、その後、PDCAを検証するのかどうかわかりませんけれども、これを検証して、それで全学校にということなのだろうと思いますが、なかなか反対というのではないけれども、なかなか大変だという思いを持つだろうというふうには思うのです。
この様式集で、例えば目標は3つ掲げると。これは13ページの行動目標のところが、1から16までありますけれども、これから3つ、毎月掲げていくというモデルなのでしょうか。それから評価区分というのがあって、エネルギー削減目標、これなどはかなり具体的ですよね。これもわからないことはない。具体的にやらないと、ほんとうに下がってこないので、それもそうなのですけれども、1つ、やっぱり実施する側の非常に具体的な目標から来る、何というのでしょうか、圧迫感みたいな、これは仕方ないのだけれども、それともう一つ、目標としては、こういうエコが自然に身につくようにという目標との間に、多少、乖離があるような気もするのです。ですから、この辺のところを丁寧に説明をする必要があるのではないかと思うのです。ですから、基本的には私は河野委員と同じような質問をしようと思ったのですけれども、イメージ的に言うとそんなイメージもあるかなと思うのですけれども。
貝ノ瀬教育長
確かに、目的を設定して、目標を設定していく中で、達成目標を考えていくのですけれども、これは学校の中では、多分、大学もそうだろうと思いますけれども、やはり数値目標的にすると圧迫感とかがあってなじみにくいのだけれども、しかしわかりやすいのだよね。はっきり言えば。
鈴木委員
わかりやすい。ほんとうに。
貝ノ瀬教育長
ですから、実行を前へ進ませるという意味では、こんなことを言っては何だけれども、達成はできないところもあるだろうとは思いますけれども、目安をやっぱりある程度持たせるということ。これは結果的に子どもたちが目安を持つことにもなりますので、むしろ今まで過去にやった我々の経験では、子どもたちのほうがしっかりやるのです。はっきり言えば。ちゃんと守るのです。ですから、そういう中で大人も啓発されながら、日常化されていく。
学校訪問をすると、おわかりだと思うのですけれども、廊下を歩いていても、授業で使っていない、つまり先生も子どももいないのに、電気がつけっ放しという教室をごらんになったことがあると思います。今、体育をして、体育館に集まっているのに、教室は電気がつけっ放しとか。ですから、そういうことをまめにチェックして、節電なら節電でやっていきましょうということで、それも言葉で漠然と節電に努力しましょうでも、もちろんいいのだけれども、何%達成しましょうとしたほうが、何というか、わかりやすいというか、前に進みやすいというか、そういうことでやっているのです。これは役所の中はもう普通にやっていますので、ですから、こちらができて学校の先生ができないということはないでしょうし、それでも市役所よりもずらして始めようということですので、その辺は準備期間の中でご理解をいただきながら、一挙にではなくて、納得ずくで、できるだけ進めたいと思っています。
藤川教育部長
市長が、1期目のときに、市役所と教育センターについて、国際規格のISO14001の認証を取得するということで、このシステム導入が、始まったのです。2期目になって、図書館だとか、保育園だとか、そういう外部職場でスタートしたのです。今回は、第3弾として学校におりてきまして、多少、学校版として見ますとかたい気がするのですけれども。市も、外部職場も学校も、みんな同じような帳票で見られるようになっております。ですから、きちっとやっていけばやれるということがわかった上で、学校版もゴーサインが出ております。
教育長もおっしゃったのですけれども、私は前に担当の部長だったものですからよくわかるのですけれども、数値目標は初めは市役所も大変でした。目標を立てられてしまって、抵抗感があって、みんな、こんなのを何でやるのだとか、冗談ではないぞとか。しかし、実際は、エネルギー使用量が増えてしまったら増えてしまったで、罰則があるという話ではなくて、なぜ増えたのかを分析をして、減らす努力をしましょうと。減った場合も減った理由をよく考えて、偶然性によるものなのか、努力によるものかということを、ちゃんとよく反省した上で、それを普通の流れにしていこうという、そういう環境問題を考える、一つのツールとしてうまく使おうという形でやっておりますので、学校に根づけば、大変すばらしいことではないかという取り組みだとご理解いただければ思います。
秋山委員長
ぜひ、学校から家庭につないでいくといいですよね。
岡委員
やっぱり、この震災後、それから夏の節電ということで、随分、学校側も努力されているのが目に見えています。廊下が暗かったりですとか、それからエアコン、先生方の職員室とか校長室とか、エアコンが入っているわけですけれども、そういう人がいないところで、ついているよとか注意し合ったりとか、そういうことをされているところを見聞きしているので、随分、使用電力も低下傾向にあると思うのですけれども、これは10月からというところで、既に低くなっているところから削減目標を定められると、先生方が無理されないかと思うのです。使われる施設が、大人が使う施設ではないというところです。子どもが使う施設ですから、目の問題とか、体温の問題とか、そういうところもよくよくご配慮いただいた目標にしていただきたいと思います。
伊藤総務課長
おっしゃるとおり、これからずっと続く仕組みなので、ちょうど今、岡委員も学校でごらんになっているように、かなり学校は今回、努力して、相当下がっているのです。ですから、目標設定で最初からあまり大きな目標というよりは、一歩ずつ、着実にこうしたことをやっているというのを浸透させるところからスタートしていけたらと思います。
貝ノ瀬教育長
ちょっとこれだけ見ると誤解されるのですけれども、三鷹市学校版環境マネジメントシステム試行について、これは試行が10月1日から3月31日でしょう。試行というのは、実際にいわゆる手引きなどを使いながら、チェックシートなどを使っていくのですけれども、準備段階はその前にあるのです。だからおおさわ学園はもう既にやっていらっしゃる。既に取り組んでいて、そしてできるという見通しがついているので、試行期間にこれから入るという意味になる。
ほかの学校は、3校以外の19校、全部一遍に10月1日からやるという、そういう意味ではない。まず、これを3校が今年度、準備もやり、試行もやり、そして今度はほかの学校について、一斉にやるか、または、また何園か選んでやるかというのは、これから環境施策課と教育委員会の相談で、また学校とも相談で決めていくということになりますので、ですから唐突感がないように、やるというのが基本ですから。その辺、誤解のないようにしてください。
鈴木委員
1つお伺いしたいのは、デジタル教科書についての報告がありましたよね。あれはどういうことですか。
新藤総務課施設・教育センター担当課長
形がないところで説明するのは非常に難しいのですが、紙の教科書を本文そのままであったり、そこについている図表を、大きなテレビであったり、プロジェクターであったりで、拡大して、指導に使っていこうというものなのです。
活用の事例とすると、わかりやすい例ですと、例えば英語ですと、1行ずつ選択すると、メーカーさんによるのですが、そこの本文を読み上げてくれる。別に吹き込まれているので、ネイティブの方が読んだ音が別におさめてあって、この行をと選択すると、ぴぴっと読んでくれる。あるいは、数学の図形であったりすると、立体図形であると回転をしてくれたりとか、今まで先生方が模造紙に大きく書いていたような、あるいは色紙を切ったりしたようなものが、画面上で表記ができる。ですから、子どもたちがみんな持っている教科書の記載事項、表記されているものを、板書の助けであったり、あるいはテープレコーダーのかわりになったりという機能が盛り込まれたものになります。
貝ノ瀬教育長
今回の中学校の英語の教科書は東京書籍の教科書ですが、ほかの教科書もそうですけれども、全部教科書だけで、ほかに何も使わなくても、この教科書を使いながら先生は指導はできるわけです。だから、ソフトも電子黒板も何も要らないのです。だけど、これに対応したものが、この会社は、いわゆるもっと多様に活用できるように、ICTのソフトがつくられているわけです。
ですから、電子黒板などにそれをつなげてやると、例えば、このページを開いて、ここのところについて、もちろんそういうものがなければ、先生がこれを読んだりして先生の発音でやっているのだけれども、これを外国人の発音でもって操作すればすぐ出てくるとか、それから、図表についてはすぐにぱっと大きくなったり、それからさっき言ったように回転をしたりとか、いわゆる指導が全部、想定されるものは全部持っているわけです。だからそれを呼び出しながら、それをうまく先生が使いながら指導していく。だから先生が相当使いこなさなければいけないので、それで研修が必要だというわけなのですけれども、非常に多様な情報がすぐに得られるわけです。だから、もちろんそれを使わなくてもいいのです。教科書だけで今までどおりやったって、できるのだけれども、そういうものがセットになってできているという。だから、やり出すとちょっとお金がかかるのだけれども、子どもとしては、非常にいい、重層的な密度の濃い授業が想定されます。先生がそれをうまく使わない限りでは、宝の持ち腐れになる恐れがあるということで、これから研修を一生懸命やろうとしているのです。
鈴木委員
なるほど。
河野委員
非常におもしろいし、教育効果も高いと思うのですけれども、とりあえず、来年度は何個ぐらい、どこの中学校とか小学校に設置される予定とか、決まっているのでしょうか。
貝ノ瀬教育長
もう教科書は全部、みんな持っていますから、だからソフトができれば、やっぱり義務教育ですから、やるのだったら全部です。ここだけしかやらないとかというと不公平になる。
河野委員
そうですね。では来年度から、もう全部、実施される予定なのですか。
新藤総務課施設・教育センター担当課長
そのスケジュールなのですけれども、今、学校にあるいろいろな機器の更新に合わせて、デジタル教科書も一緒に整備しようとしています。ですから、整備年度とすると、24年度から25年度にかけて、正直、現場の作業そのものがおそらく1年半ぐらいはかかってしまうと思うのです。とはいいながら、全然、形がないとなかなか進みませんので、今ある機械の中で一部だけでも先行的にデジタル教科書を使えないかなというのを、今、模索しています。予算とそれを動かすための機械との兼ね合いがあるので、今、調整しているところです。
鈴木委員
やっぱり大学でもデジタル科というのがあって、大学生だから、パソコンが1人1台という感じになっているわけです。そうすると、先生とクラスを受講している学生の間で、パソコンを通じて、インターネットを通じてという感じになってきて、学校に来る必要がない状況に対して、オンラインエデュケーションといっていますが、それに対して、学校に来なければだめなのだというのを、オングラウンドエデュケーションといっているわけです。グラウンド、校庭のという感じで。だから、オングラウンドエデュケーションであるべき、いわゆるアナログの教育からデジタルの教育に移っていくと、学校に来る必要はない、キャンパスは必要ないというところに動いていってしまうのです。大学などはそんな感じなわけです。だけれども、さすがに義務教育になると、そんなことはできない。やっぱり、来て授業を受けるのだということになるのだろうけれども、その辺のところは、今、教育長のお話を伺って、ああ、そういうことではないのだから、安心だという思いはしたのだけれども、そういう可能性もあるわけです。
貝ノ瀬教育長
論理的にはあり得ます。だけれども、中学校、高校生ぐらいまでは、多分、少なくとも、例えば資料をどう適切に使うかとかいうことについて、やっぱり先生のアドバイスがないと、とんちんかんな資料を使ったり、それから判断できないから、とんでもないところに入り込んでしまうということはあり得ますよね。だから、やっぱりそれは指導者がいての話ですよね。
鈴木委員
そうですね。
秋山委員長
ぜひ、学校訪問で見せていただきたいと思います。
新藤総務課施設・教育センター担当課長
あるいは、何か見られるような機会を設けるように、ちょっと工夫してみたいと思います。
秋山委員長
では、よろしくお願いします。
ほかにありませんでしょうか。
平成23年第10回教育委員会定例会会議録(1)の目次
- 平成23年第10回教育委員会定例会会議録(2)
- 平成23年第10回教育委員会定例会会議録(3)
- 平成23年第10回教育委員会定例会会議録(4)
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