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平成26年第2回教育委員会定例会会議録(2)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2014年6月5日 最終更新日:2014年6月5日

平成26年第2回教育委員会定例会会議録

日程第1 議案第3号 平成26年度基本方針の承認について

河野委員

 今の意見に関連してなのですが、23ページの3に家庭や地域の教育力の向上というのがありまして、この中で、「家庭における教育力の向上を図るため、子どもたちの生活習慣に着目した取り組みを提案する」というふうに書いてございますけれども、今、角田委員からご提案があった子どもの生活習慣病の問題とか、あるいは早寝、早起き、朝御飯の問題とか、もう少し具体的に盛り込んで書かれたほうがいいのではないか。子どもたちの生活習慣といっても、少しあいまいな感じがいたします。
 それから、ここ何回か教育委員会でも申し上げているところですけれども、ソーシャル・ネットワークとのつき合い方について、家庭でもかなり問題意識を持って、子どもが小さいうちから取り組む必要があるのではないかと思いますので、少しそこの観点が欠けているので、コミュニティ・スクールを活用しながら、子どもを取り巻くそういった現代的な問題についても早くから取り組んでいく姿勢を、三鷹市としてもこの文章の中にきちっと盛り込まれたほうがいいのではないかと思います。

高部教育長

 学校、家庭、地域が一緒に子どもたちの学力を向上させるために、その基礎になる学習習慣や生活習慣も含めて目標を共有して、さらに取り組んでいきましょうという、その大元になる、「学びのスタンダード(仮称)」をつくろうとしているわけですね。12月の教育委員会の協議会では、たしか角田委員はご欠席だったと思うのですけれども、途中のたたき台の部分を教育委員の中でもお示しをしながら、今後さらに詰めていくという段階になっているものです。
 河野委員からも問題提起があったように、家庭での生活習慣、ICTの取り扱いも含めて、そういったことが必要なのではないかということで、そういう提起も踏まえて作成中なのですけれども、今、まだそこが確定していないものですから、具体的な中身も、こういったテーマについて取り組みますという、今の段階ではここにとどめているのですけれども、予定では、来月の教育委員会にもそれをお諮りして、具体的な柱立て、中身について詰めていただこうと思っていますので、ここに先走って組み込んだ形で具体的な中身を書くというのはちゅうちょしたものですから、先ほどの前のページでも、「学習習慣、生活習慣に着目した」という程度にとどめて、具体的には、さらに教育委員会にお諮りして詰めていくという内容になっています。

貝ノ瀬委員長

 今、教育長のほうで、先走ったと遠慮がちにおっしゃったけれども、これは私もあとで申し上げようと思ったのですけれども、むしろ逆に、ちゃんとしっかり書き込んではどうでしょうか。まさに「コミュニティ・スクールとして」とありますから、学校運営協議会を中心として、○○スタンダードといった実践も、実際に中央学園などはもう既に個別にはできていますので、教育委員会としてそれらも受けながら再整備するということがあってもいいかもしれないし、または各学園にお任せしてもいいかもしれないけれども、どちらにしても教育長がおっしゃるように○○スタンダードということで、家庭での取り組みについて一定の基準といったものをしっかり進めていくことは、むしろあってもいいのではないですかね。これは高部教育長は強い思いを持っていますので。

高部教育長

 中身は詰めますけれども、イメージとしての仮称の部分については、本文の中に具体的に提起させるということで調整したいと思います。

岡委員

 質の高い学校教育の推進のためには、先生方の能力向上なしにはあり得ないと思います。20ページから21ページあたりにかけて先生方の能力向上のことが書かれているのですけれども、21ページの2の中に書かれているような「コンプライアンスの意識について啓発し」とか、「服務事故等の防止にも努めます」という、こういうちょっと柔らかい言い方ではなくて、もっと強く言い切ったほうがいいような気がするのです。当たり前過ぎて書かれていないのかもしれないですけれども、体罰は犯罪ですから、そういうことは絶対にないという前提のもとなのかもしれませんが、法令遵守についてもっと厳しく、先生方は絶対に守って当たり前というか、「努めます」とか「啓発し」などという生ぬるい言い方ではなく、「守って当たり前」ぐらいの言い方をされたほうがいいような気がします。「啓発し」とか、「努めます」というのは、先生方に対してどうも遠慮がちな言い回しのような気がするのです。

山口教育部長

 コンプライアンス自体については、その考え方を教員の皆さんがまず自覚していただくことが何よりだと思いますので、そこのところの教育についてしっかりやっていきますという意味で、「意識の啓発」というような表現になっています。「服務事故等の防止」についても、防止するための具体的な内容については、かなり厳しい内容で、指導課を通じて指導しておりますので、我々の姿勢としても、より厳しい内容で指導しているということでご理解をいただければと思います。

貝ノ瀬委員長

 山口部長のそういうお話もわかりますけれども、これは方針だから、むしろ、こちらの表現で「決してあってはならない」とか、もう少し強い語調で方針を示して、各論になれば少し具体的に、それこそ穏やかでもいいという考え方もありますよね。ですから、それは少し検討してもいいと思います。

高部教育長

 例えば、「教育公務員としての規律を徹底し」とか、そういう文言を前段に入れて、それから、コンプライアンスについても研修、啓発していくというような内容で検討させていただきます。

河野委員

 「コンプライアンスの遵守を徹底し、服務事故等を防止します」とか、そういうふうに言い換えれば、岡委員が言われたことに近いのかなと思って聞いておりましたけれども、表現については事務局のほうにお任せいたします。

貝ノ瀬委員長

 検討してみてください。ほかにどうですか。

河野委員

 ほかに2つ意見がありますので、申し上げます。25ページの4のところですが、大沢二丁目の古民家については、先日の教育委員会のときにも少し問題提起をいたしましたけれども、この表現では、「整備後は、市民に向けた体験学習や民具の展示を行うなど」となっておりまして、子どもがもっと普段に利用できる、子どもが集える場所であってほしいといいますか、そこの観点が少し抜け落ちているように思うのですね。これだと、今までどおりの民具を展示しているのを見るとか、水車が回っているのを体験するとか、そういうものだけにとどまってしまうので、そうではなくて、三鷹市内の小学生、中学生にもっと普段に集える場所として活用できる場であってほしいというところが、もう少し盛り込まれたほうがいいのではないかと思います。それが1点です。
 それから、27ページの1の(2)の「子どもの読書活動の推進」というところですが、今年、「ヤングアダルト世代を対象とした取り組みを強化します」という文言を入れていて、去年まであった「はじめての絵本(ブックスタート)事業の充実を図ります」という文言が抜け落ちていますけれども、これは先ほどの小さいときからの家庭教育とか、そういうこととも絡む問題ですけれども、小さいときからの本に親しむ習慣づくりという観点はどうしても欠かせないものではないかと思いますので、引き続き「はじめての絵本(ブックスタート)事業」のさらなる充実を図ってほしいというふうに私個人としては思います。また、ヤングアダルト世代になって、部活が忙しくて、本を読む時間がなくなった世代についても取り組みを強化する。そういうことで子どもを小さいときから、もう少し一貫した視点を持って読書を推進する、そういう見方をした基本方針を持ったほうが望ましいのではないかと思います。
 私の意見としては以上です。

貝ノ瀬委員長

 そういうご意見ですので、高階部長、十分検討してください。

高階生涯学習担当部長

 はい。

古谷生涯学習課長

 もともと体験学習というものは、お子さんの体験教育、社会科教育等も想定しておりますので、その辺のところの言葉を加えてみたいと思っております。

高階生涯学習担当部長

 ただ、先ほどありましたけれども、このあと、事業計画を作りますから、委員がおっしゃった子どもの遊び等はもちろん念頭にありますので、その中で記述していこうと思いますので、よろしくお願いします。

高部教育長

 生涯学習分野の中でも、児童・生徒の視点というのはスポーツでも生涯学習でも絶えず必要なので、市民というと漠然として一般市民になってしまうので、そういった部分を補強するのは方針の中に入れていいわけですから、それを少し検討していいと思います。それから絵本との関係はどうですか。

宇山三鷹図書館長

 前年度のところで「はじめての絵本(ブックスタート)事業の充実」という文言が入っているのですけれども、これははじめての絵本事業を民生委員に配っていただくという形に変えるという時期に、個別の事業を意識した形で特にここで触れていたものです。ただ、子ども読書プラン推進の中では、それぞれの年齢に応じて一貫した視点で読書推進を図っていくという内容になっておりますので、全体として小さいころからの読書推進活動というものは充実を図っていくということになっています。その事業が定着したということで、特別の記述を外しているというのが今の状態です。

高階生涯学習担当部長

 経常業務になったということですね。

宇山三鷹図書館長

 そうです。

河野委員

 基本方針とある以上は、三鷹市教育委員会としてどういう観点で取り組んでいくのかという観点が大事だと思うのですね。ですから、本当に小さいときからの読書習慣という観点は、いつの時代でも、たとえそれがある程度、今年こういうことが達成できたから、来年は基本方針から外してもいいというものではないというふうに私としては考えているものですから、そこの観点を具体的に重点項目に入れておいたほうがいいのではないかなと思いましたので、先ほどの意見を申し上げました。具体的な表現はお任せいたします。

貝ノ瀬委員長

 ブックスタートという言葉を使う、使わないは別として、とにかく読書習慣をつけるというのは、河野委員が言うように大事なことだから、そこを酌んだ表現を何か考えてみたらいいのではないですか。

高階生涯学習担当部長

 わかりました。

山口教育部長

 後退するイメージを持たれないような表現に検討させていただきます。

貝ノ瀬委員長

 ほかにどうですか。
 では、私のほうでちょっと気がついたところで、18ページ、左側の2、地域人財の育成と協働の推進。これは「放課後の学習支援機能」とありますが、土曜日のことも想定して入れてほしいと思います。放課後及び土曜日の過ごし方についても、どこか文言をうまく入れる。
 それから、「クラブや大学等と連携」とありますが、「等」に入っているのですが、企業とかNPOとか、そういうことも出しておいたほうがいいかもしれないですね。
 それから、20ページですが、左側の5、多様な教育的ニーズに対応した教育の推進のところですが、先ほども出ていましたけれども、教員の資質向上等について「教員研修体制を整備する」とありますけれども、これを、ここで書かなくてもいいのですけれども、具体的な対策を持っていますよねということですね。「教員研修体制を整備する」と、さらっと言っていますけれども、これは本当に持っている、大丈夫ですねということですね。
 それから、6の連携教育ですけれども、我が市の場合、教育ビジョンがあって、0歳から15歳となっていますので、そこの0歳からということについて、意識されているような感じを受けない。これだと、幼稚園・保育園というと、0歳児も含んでいますが、その辺、抜けているような印象を受ける。これだけではないだろうということですね。教育ビジョンで0歳からとうたっている以上は、本当に0歳から支援しているという表現が必要ではないか。
 その下の目標3の「学校の経営力と教員の力量を高め」ですが、学校の経営力というのは、校長の経営力にかかっています。校長先生というのは非常に重要ですから、かつて「校長次第で」と言われましたけれども、今でもそうだと思います。本当にどうしようもない人もいれば、立派な人もいますから。経営力を向上するために、それを具体的にちゃんと考えていますよねということです。
 それから、もう1つ、少し戻りますが、20ページの一番上のいじめの問題ですけれども、いじめの対応の組織について考えていますよねということ。仕組みというのは出ていますが、具体的に、いじめ防止対策推進法が成立して、組織をつくってもらっているのだけれども、これは義務としては学校と市になっていて、教育委員会は義務ではないのですが、その辺についてきちんと整理されているかどうか。防止のための組織、関係者が入った組織を、我が市の場合はどういうふうに位置づけているかということをきちんと説明できるようにしておく。
 それから、21ページの3、三鷹教育・子育て研究所の活用で「カリキュラムライブラリー」というのが出てくるのですが、これは、やるのならやったほうがいいし、やらないのなら、入れないほうがいいという感じがします。
 22ページの4、ICTを活用した魅力ある教育環境の整備と利活用、これは最重点施策になっています。2行目に「デジタル教材・教具の活用策の検討」とありますが、学校訪問をしても、全部回らなくてもわかるのですけれども、ほこりをかぶっているような気がします。デジタル教材の大型のテレビなんかにしても、廊下に出されていますので、これも本当にもったいないので、これの検討を考えたほうがいいと思います。使えと命令しても、使えるものでもないし。これは三鷹市だけではなくて全国的な問題だけれども、ICTを活用した教育方法について先生方がわかっていないのです。ただ、大変だというイメージしかない。具体的にこれを使って教育効果があるということの実感も持てないでいるし、どういうふうに使っていいかもわからない。
 そういう現実があるので、できれば、我が市としては、国語でこういうふうに使うとすごく教育効果が上がりますよ、算数でこう使うとすごく教育効果が上がりますよという、そういう具体的な教育方法を示してあげられれば、先生方もすごく助かると思うし、効果も出てくると思うのですけれども、それについて検討してもらう必要がある。こういうふうに「デジタル教材・教具の活用策の検討」とある以上は、そこまで考えてもらう必要があると思います。
 それから、23ページ、3、家庭や地域の教育力の向上、これは先ほど申し上げました。高部教育長が一生懸命考えていらっしゃる「スタンダード」ですね。学力だけではなくて、子どもの人格形成に家庭生活、家庭教育というのは非常に大きな影響を与える。これは理論ではなくて実感でわかっているわけですから、これはぜひ実現したいと思いますので、こういうふうに漠然とではなくて、積極的に具体的に「スタンダード」を入れてもいいのではないかと思います。
 生涯学習は全体としては、まずは、理念がもうちょっとあってもいいのではないか。各論がほとんどになっていますので、もちろん、各論は間違ったものを書いていることはないのですけれども、理念を持ってほしいと思います。生涯学習が本来の教育のメーンですから。だって、学校教育なんていうのは人生のうちで本当に短いのですから。死ぬまでが生涯学習ですから。例えば、文部科学省は生涯学習局が筆頭局ですから。だから、理念をもっと書き込んでもらったほうがいいと思います。
 ほかにどうですか。
 ほかにご質問、ご意見等がなければ、採決いたします。
 議案第3号 平成26年度基本方針の承認について は、ただいまご審議いただいた点を踏まえて、若干の手直しを含むことで可決することにご異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 それでは、本件は、若干の見直しを含めて原案のとおり可決されました。

平成26年第2回教育委員会定例会会議録(3)へ続く

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