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平成25年第7回教育委員会定例会会議録(2)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2013年10月21日 最終更新日:2013年10月21日

平成25年第7回教育委員会定例会会議録

日程第1 議案第26号 平成25年度教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(平成24年度分)について

貝ノ瀬委員長

 あと、学識経験者の知見についても、概括してコメントをお願いします。

山口教育部長

 では、40ページを開いていただいてよろしいでしょうか。今回、お二人の先生、政策研究大学院大学の今野教授と、帝京科学大学の有村教授に点検・評価についてご意見をいただいたところでございます。
 今野先生からは、まず、総括的評価ということでご意見をいただいてございます。
 学校教育に関してでございますけれども、基本的に、教育成果を得ようとする明確な政策意思に基づくさまざまな施策が展開されていることが見てとれるというようなご意見をいただいているところでございます。
 また、最後のほうに、自己点検・評価の在り方についてご意見をいただいてございますけれども、これも昨年から引き続いた内容がございますけれども、今回、冒頭でご説明したとおり、目標、指標についてはなるべく具体的な中身ということで心がけたところでございますけれども、中には、ここに書いてありますように、「充実を図る」とか、「推進する」というような表現が散見される。こういった意味では、アウトカムのレベルでどれだけ具体的に目標が設定できるかというところを、より検討することが望まれるというご意見をいただいてございます。
 平成25年度の事業につきましては、この辺のところをまた一層留意しながら、具体的な指標について設定をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 有村先生のほうからは、特にコミュニティ・スクールのところに触れていただいているわけですけれども、今回のコミュニティ・スクールの充実期にあって、この内容を、具体的な各学園の教育体系の中に再構築していくということについて、大変苦労が見てとれるというようなご意見をいただいているところでございます。
 同様に、目標の設定の仕方ということについて言及をいただいているところでございますが、こちらは、数値目標ばかりではなくて、数値化できないような部分の教育の内容の充実にも取り組んでもらいたいというようなことが、この知・徳・体の中で特に強調されて書かれているところでございます。
 あと、どちらの先生も、総合教育相談の事業につきましては、今回、スクールソーシャルワーカー、スクールカウンセラー等の活用ということについて、内容的に大変充実したものだというような評価をいただいたところでございます。
 私からは以上でございます。

高階生涯学習担当部長

 次の生涯学習の部分につきましては、あまり数はないのですが、今野先生のところで、43ページから44ページにかけまして、生涯学習関連事業の推進について、5点ございます。その中で、一番最初の生涯学習プラン2022の項目ですけれども、この中の下から2行ですけれども、人財バンクの仕組みは、一般的には、十分な活用がなされない傾向にあるので、利用促進については工夫することが肝要であろうという、ご指摘がございます。これは、先ほど私が31ページの生涯学習プラン2022の推進の中でお話しした「まちの先生」という、生涯学習の人財情報バンクの件でございます。
 有村先生につきましては、生涯学習の分野での指摘はございませんでした。
 以上です。

貝ノ瀬委員長

 ありがとうございました。以上で提案理由の説明は終わりました。委員の皆様の質疑をお願いいたします。

河野委員

 30ページの教育振興基金の件についてですが、これを見ますと、平成24年に創設して、その年の4月から5月にかけて3件寄附があったけれども、そのあとは全くないのかなというふうに思いますけれども、もう大分時間がたっていますよね。それにもかかわらず、全然、教育振興基金への寄附金が集まらないというのは、かなり残念な状況かなと思うのですね。今集まっている115万円では、活用といってもなかなか限界があるのかなと思うものですから、具体的に今後の事業展開について、目途といいますか、何かお考えでもあるかということをお伺いします。

秋山総務課長

 教育振興基金について、なかなか成果がというご指摘でございますけれども、基金への寄附を募るということにつきましては、実は点検・評価の有識者懇談会の中でも先生のほうからそういうご指摘がありました。ただ待っているだけではなかなかそういうご厚意とかは集められないので、例えばいただいたものをこういうことで活用したいという具体的な、こちらのほうから積極的にそういうメニューと言ってはおかしいですけれども、例えば学校でこういうものを整備したい、こういうものが欲しいとか、例えば生涯学習の分野であれば、こういう講座をやりたいとか、そういう具体的なアプローチをした上で寄附を募るという仕組みを工夫してはどうかというご指摘がありました。
 今、ちょっと私のほうで考えているのが、振興基金の簡単なパンフレットみたいなものをつくろうかなと思っております。その中に、できればそういった具体的なメニューみたいな、こういうことに活用したいので、皆さんご協力してくださいみたいなものをお示しをして、市民の方に広く呼びかけるという方法はどうかなというふうに考えております。
 また一方で、教育振興基金に寄附をいただく以外にも、実際には、教育の分野で言いますと、物品による寄附であるとか、あるいは特定の目的、このことに使っていただきたいということでお金を頂戴することがございます。実は6月の補正予算で、前回の教育委員会でご審議いただきましたけれども、コミュニティ・スクールの広報の充実のためにということで寄附をいただいたものがございますけれども、こういったものは、一旦、基金に積まないで、いただいたお金をそのまま事業のほうに充てるということなどもしておりますので、基金ということももちろんあるのですけれども、もっと幅広く、実際に物品であるとか、あるいは特定の事業へのご寄附であるとか、そういったものを幅広くとらえて、市民の方に広く呼びかけをしていきたいというふうに考えております。

河野委員

 これは学校を通じて、こういう寄附金を募っていますということを広報するというようなことは特にこれまではやられていないのでしょうか。PTAとか、いろいろそういうところについては、やらないほうがいいというご判断なのでしょうか。

秋山総務課長

 基金の周知は、基本的にこれまでは、三鷹市が出している広報媒体、ホームページを中心に行ってまいりました。一方で割当的寄附の禁止というのが地方財政法の中にありまして、これに抵触するようなアプローチのしかたというのは難しいところがありますけれども、さっき申し上げたパンフレットなどをうまく活用しながら、基金の仕組みをよくご理解いただくとともに、寄附をいただけるように、学校でも周知していくようなことは考えてまいりたいと思っております。

貝ノ瀬委員長

 秋山課長がおっしゃるように、一般市民向けに、三鷹の広報といった媒体を使って啓発しているところでしょうけれども、学校ということになると、保護者というのは子どもを学校に預けている立場だから、そこに寄附をお願いしますというふうにダイレクトに言ってしまうと、ちょっと足元を見ているような、そういうふうにとられると困るので、その辺のことを十分に配慮する必要があると思います。

山口教育部長

 少なくとも制度を知っていただくということをまず第一にしないといけないですね。

貝ノ瀬委員長

 寄附文化の醸成をまずしないといけないですね。

高部教育長

 税制上の寄附金控除ができたときに、市長部局のほうでも環境基金とかいろいろありますから、教育だけに限らず、市長部局も含めて、こういう形で役立ちますよという形で、メニューも示して、窓口も一本化して、税制上もこうなりますというお知らせを、一時期は広報も使いながら盛んに募ったのですけれども、確かに今ちょっと下火になっていますので、そういう意味では、実際どういう形で役立てるのかということもお見せしながら、もう一回広く周知していきたいと思います。

河野委員

 今度、相続税の改正が行われて、税金が結構広くかかるというところもあるので、その相続税の相談とか、市役所にもいろいろあると思うのですよ。その相続税の相談に来られる人に向けてパンフレットを用意しておくとか、そこから寄附を集められないかとか、こんなに低迷していると、少し残念だなという感じはしますよね。

高部教育長

 ただ、お金だけを募っていても、簡単に集まるものではないので、活用の見せ方の工夫をすることと、それから今、寄附文化の多様化ということで、基金だけではなく特定寄附とか、市長部局ですと不動産の寄附などもありますから、それを広く捉えてこういう形で活用させていただきますということをアナウンスできるように、強化していきたいと思います。

貝ノ瀬委員長

 ほかにどうですか。

岡委員

 ちょっと細かいところで何点かあるのですけれども、まず、11ページの一番上の囲みの中ですけれども、「コミュニティ・スクール」を取り入れた学校づくりの充実とありますが、これは非常に違和感がある言い方で、何でこういう書き方をされたのか。意味が全然違ってくると思うのですけれども、コミュニティ・スクールを基盤としたという言い方が一般的になっていると思いますので、「取り入れる」とは全く意味が違いますから、それを訂正していただきたいと思います。取り入れているわけではないので、基盤とした小・中一貫ですから。
 引き続き、ほかもいいですか。19ページの子どもの安全・安心の確保ですけれども、通学路の緊急点検の実施の成果に対する評価がBになっていますよね。その理由も述べられていますけれども、「今後の取組・課題」の中で、都との関係もあって、現状では対応は不可能ということも書かれていまして、そのあとに、「何らかの代替対応を図る予定である」という表現がされていますけれども、一体いつまでに、どのような対応をされるのか。これではさっぱりわからない。子どもたちの安全・安心にかかわることですから、これでは、一般の方が読まれても、納得できる表現ではないので、もうちょっと具体的な、これは24年度の報告ですから、今の時点で決まっていることがあれば、何かそれを書かれたほうがいいのではないかと思います。
 それから、24ページの学校校庭の芝生化事業の推進ですけれども、大沢台小学校の校庭芝生化が整備完了して、これが評価Aというのはわかりますけれども、既に整備を行ったほかの学校がありますよね。維持管理がされているところも合わせての評価Aということなのだろうと思いますけれども、本当にそうなのでしょうか。先日、北野小の運動会も見せていただきましたけれども、芝生が随分はげてきていますし、それから、維持管理というのは人手もお金も大変かかることで、取組状況の真ん中あたりに書かれている「各校の芝生維持管理組織」というのが本当に機能しているのかどうか、それも含めての評価Aなのかどうか、ちょっとお聞きしたいところです。
 それから、最後にもう1点。これは30ページの先ほど河野委員が聞かれた基金のことです。この取り組みが始まってからまだ日が浅いので、これから広報、宣伝をしていかれるところだと思いますが、この活用委員会というのがちょっとわかりにくかったので、お聞きしたいと思った次第です。以上です。

貝ノ瀬委員長

 4点のご指摘がございました。それぞれもっともなご指摘なので、素直に承ったほうがいいと思いますけれども、ご意見というか、今後のことについてお話しください。まず、指導課のほうから。

所指導課教育施策担当課長

 ごもっともだと思いますので、ご指摘のとおり修正させていただきます。

内野学務課長

 それでは、18ページから19ページの子どもの安全・安心の確保の関係で、通学路の件で、東京都の対応の実施時期、方法などわかっていたら、明確にすべきではないかということですけれども、今、岡委員からご指摘のありました危険箇所については、都道から市道への入り口に、ここから通学路になるという表示をするということでは決まっておりますけれども、看板にするのか、路面に表示するのかということで、今、最終的に都と協議をしているところです。
 それから、そのほかのところについても、都道に関するものなのですけれども、路側帯という道路の端のほうに線を引いたり、ポストコーンを立てたりすることも、そういう方法で実施するという対応策は決まっています。その中で、これは24年度の末までに実施方法は決まっていたのですが、東京都のほうで当該道路について打ち替えをする予定があり、その際に一緒にやるということで、つい先日、確認しましたところ、今年度ではなくて、26年度に当該道路のところを打ち替えをするということで、26年度に対応方策どおりのことをやる予定だというふうに聞いております。
 今後、わかり次第、できるだけそういうようなことも記入していきたいと思っています。

新藤総務課施設・教育センター担当課長

 24ページの芝生の問題ですが、まず維持管理については、学校ごと、地域ごとにそれぞれの地域の特色は出てはいるのですが、学校と地域と一緒になって維持管理の仕組みが回っているということについては、そのとおり、評価はAで問題はないと思っています。ただ、結果として、芝生の芽吹きの程度の違い、これは維持管理組織のあり方ではなくて、そのときの天候であったり、使われ方の影響も出てきています。また、その前の年とことしの冬とで越冬の維持の仕方を変えたり、それを維持管理組織の方たちの中で一緒に協議をしながら、まだ完全に確立していなくて、試行錯誤をしながらやっているというのが現状なのですね。なので、管理組織はきちんと回っているということに関しては、よい形で回っていますので、評価としてはAをとっています。

高部教育長

 ボランティア組織だけではなくて、一定の専門家というか、委託料も払って維持管理をしていますよね。そのところもちょっと補足してもらえますか。

新藤総務課施設・教育センター担当課長

 地域の方だけではなくて、専門家が入って、芝生の伸び方であったり、水はけの様子であったりということを見て、では、ここの大きい校庭の中で、このエリアはこういう手を打ちましょう、あるいは、ここはちょっと傷んでいるのでカバーをしましょうといったことを、地域の方と一緒に協議しながら進めているというのが、今の維持管理の現状です。思ったとおり100%にならないというのも、生き物なので、難しいところというのが今の実態です。

貝ノ瀬委員長

 維持管理の仕組みとしては回っているということで、Aなのでしょうけれども、当然、市民としては結果については当然求めるところで、生き物だからばらつきがあるのは当たり前だみたいなことでは、なかなか納得しがたいところがあるので、極力、結果も出るようにしてもらう必要がありますね。特に公金も使っているということになればね。

新藤総務課施設・教育センター担当課長

 根っこはかなりしっかり張ってきています。

河野委員

 この5校間で、維持管理のやり方についてお互いに情報を交換し合うとか、そういうことはされているのでしょうか。

新藤総務課施設・教育センター担当課長

 学校間で全部やっています。例えば、第一小学校では今こういう状態、北野小ではこういう状態という形で、それぞれ情報を交換しています。ですから、ほかの地域で成功したことが、必ずしも同じにはならないのですけれども、採用して、こちらの地域にもということで取り組みをしています。

河野委員

 管理業者も1社に全部統一しているのですか。

新藤総務課施設・教育センター担当課長

 専門家は1社でやっています。ですから、そこの人には全部の学校の情報が集まっていますので、コントロールできる状態になっています。

高部教育長

 北野小の前の校長先生からは、勢いが衰えたところについては、春も秋も種をまいて、また勢いを回復させるような、そういうこともやっているのだという話は聞きましたので、全面芝生の場合はどうしても使い勝手が激しいと、ところどころはがれてしまいますので、補強の仕方については、専門業者も活用しながら、工夫してみたいと思います。

貝ノ瀬委員長

 では、基金についての回答をお願いします。

秋山総務課長

 はい。活用委員会のご質問でございますけれども、基金の活用ということで申し上げますと、例えば市のほうにも基金が幾つかあるのですが、通常、財政上の財源としてそれを取り崩して一定の事業に充てるという考え方で、財政運営に運用している基金もあるのですが、一方で、環境基金がそうなのですけれども、何に充当しよう、何に活用しようということにつきまして、そういう活用委員会のようなものを設置して、そこで議論をして、活用する事業を決めていくという仕組みを持っている基金もあります。
 教育振興基金については、まさに教育の目的のために呼びかけている基金ですので、活用の際には、活用のための組織を設けて、そこで議論をした上で、それを使う事業を選んでいくということを考えていますけれども、報告書にありますとおり、その具体的な中身について、どういう委員構成にするかとか、委員会というのはどういう性格のものにするかというところまでは、まだ結論に至っておりませんけれども、今後、そういう趣旨で、これについては検討してまいりたいというふうに考えております。

貝ノ瀬委員長

 ほかにいかがですか。
 私から一言言えば、学識の方、今回は2人ですけれども、学識者の人選については今後少し考えていただいてもよろしいかと思いますね。課題をえぐり出してくれるような、そういうクリティカルな、そういう方のほうがむしろありがたいわけで、ちょっと考えてみてもいいかもしれないですね。
 ほかにご質問、ご意見等がなければ、採決いたします。
 議案第26号 平成25年度教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価(平成24年度分)については、ただいまご審議いただいた点を踏まえて若干の手直しを含むことで、可決することにご異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 それでは、本件は、若干の手直しを含めて原案のとおり可決されました。

平成25年第7回教育委員会定例会会議録(3)へ続く

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