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平成23年第1回教育委員会定例会会議録(2)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2011年7月30日 最終更新日:2011年7月30日

平成23年第1回教育委員会定例会(2)

日程第2 議案第2号 三鷹市公立学校における学校運営協議会に関する規則の一部改正について

秋山委員長

 次に、日程第2 議案第2号を議題といたします。

(書記朗読)

秋山委員長

 提案理由の説明をお願いいたします。

海老澤指導課教育施策担当課長

 それでは、議案第2号につきまして提案理由の説明をさせていただきます。お手元の資料、4ページから6ページをごらんいただきたいと思います。
 三鷹市公立学校における学校運営協議会に関する規則の一部改正でございます。この規則は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の規定に基づき、三鷹市公立学校に設置する学校運営協議会に関して必要な事項を定めているものでございます。この規則の改正につきましては、学校運営協議会委員などからの要望等も踏まえ、委員の最長の在任期間を規定することで、地域住民の方の意向を学校の運営に的確に反映し、一層地域に開かれた信頼される学園・学校づくりを実現するために、委員の地域継承者を養成、育成し、地域人財のすそ野を広げ、つないでいける人を育て、地域継承者の拡大を図るために改正するものでございます。
 改正の内容でございます。5ページ、6ページの新旧対照表をごらんいただきたいと思います。学校運営協議会、コミュニティ・スクール委員会を教育委員会で設置をしておりまして、その委員を任命し、任期を第5条、改正部分につきましては、網をかけてアンダーラインを引いておりますのでそちらをごらんいただきたいと思いますが、第5条の現行規定では、「委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。」と規定しておりますが、これを今回の改正でただし書き以下を追加させていただきまして、「ただし、引き続いて4任期を超えて在任することはできない。」として、その最長の在任期間を明示したものでございます。
 また同様に、会長及び副会長の任期につきましても、第8条第5項の現行規定で「任期は、1年とし、再任を妨げない。」という旨の規定をしておりますが、これを今回の改正でただし書き以下を追加いたしまして、「ただし、引き続いて4任期を超えて在任することはできない。」とし、その最長の在任期間を明示したものでございます。
 また同様に、コミュニティ・スクール委員会におきましても、第17条第6項の規定でございますが、それぞれの条文を準用すると定めております。よって、コミュニティ・スクール委員の委員及び会長、副会長においても同様の在任期間となるものでございます。
 そのほかでございますが、地方公務員法の規定等にかかわる箇所について改正をしております。第4条の第7項ですか、第3条第3項の後に第2号、アンダーラインを引いてございますけれども、そちらを追加したところ、そのほか所要の調整をいたしております。
 地方公務員法については7ページにおきまして参考法令という形で記載をさせていただいております。
 そのほか附則でございますが、この改正の適用につきましては、附則第1項と第2項におきまして平成23年4月1日から施行するものでございまして、現在在任する方におきましては適用しないという形になっております。ですから、平成23年4月1日から施行し適用するものでございます。
 以上でございます。

秋山委員長

 ありがとうございました。以上で提案理由の説明を終わりました。委員の皆様の質疑をお願いいたします。

河野委員

 委員の任期を2年として、最長4任期とされていますけれども、この4任期と定められた理由といいますか、最長8年が望ましいと判断された理由というのはどういうところにあるんでしょうか。

海老澤指導課教育施策担当課長

 4任期と定めた理由でございますけれども、三鷹市の市民会議、審議会等の設置及び委員の選任に関する基準がございまして、委員の選任につきましては引き続いて3任期、あるいは10年のどちらか長い期間を超えては在任しないものとするという基準がございます。これを参考にいたしまして、また小・中一貫9年間ということも考慮に入れまして、10年あるいは8年ということでございますが、10年ですと在校生もいなくなるところでございますので、8年、4任期が妥当なところではないかということで、その任期とさせていただきました。

河野委員

 8年というと、何かいかにも長いといいますか、その協議会で8年もいればその方が非常に発言権を持ってしまうのではないかということが多少心配なんですけれども、そういうところは大丈夫なんでしょうか。

海老澤指導課教育施策担当課長

 あくまでもこれは最長の在任期間ということでございますので、8年を在任しなければいけないという規定ではございませんので、その点をお含みおきいただきたいと思います。

伊藤総務課長

 説明は冒頭のとおりなんですけれども、そもそも平成18年4月に自治基本条例が施行されたときに、第30条で市民会議、審議会等の任期を定めるとか、男女の比率の均衡を保つとか、年代に偏りがないようにするとか、そういう規定を設けまして、その細則が先ほど担当課長が申し上げたものでありまして、そこでは3任期か10年。大体10年を基本に考えています。3任期、中には4年任期がありますけれども、大体2年任期が多いので、10年を超えない。これが市の基準だということです。ところが、おっしゃられたように学校というのは、6・3で9年間ですから、10年は長いだろうと。より厳しいといいますか、より活性化するようなことを意図に少し縮めて8年ということをここでは考えたということです。
 一方で、学校をサポートしていただける、あるいは一緒にともに学校をつくっていただいている市民の中には、例えばこの審議会、市民会議の規則に適用のない長い任期の方もいらっしゃったりとか、学校にはいろいろな方が関係していらっしゃいますので、その中で最も活性化を図りつつ、ある程度しっかり地に足のついたサポートをしていただくためにはどのくらいの任期がいいんだろうか。それで8年という任期を考えました。
 また、会長は4年ですので、会長が4年で変わっても引き続き経験のある方が会長になっていただくと。4年スパンぐらいでリーダーの方は変わっていくと。そのような一つの継続できるような仕組みの中で8年、会長4年と考えたということです。

鈴木委員

 この協議会は何人で構成されているんですか。

海老澤指導課教育施策担当課長

 最大30人でございます。

河野委員

 そうすると30人集めるのはなかなか大変なので、実際上の問題として、8年ぐらいやってもらわないと困るということなんでしょうか。

貝ノ瀬教育長

 実態を申し上げますと、30人を超えてしまうんですよ。本市の場合は、連雀学園は4校ですが、ほかは3校なんですね。そうすると、3校それぞれに、ゆかりといいますか、代表の方たちが推薦されて、3校なら3校で30人以内にするんですけれど、3で割ったとしても10人ぐらいでしょう。校長が教育委員会に推薦するんですけれど、地域の教育にかかわる人たちというのは、例えば青少対関係、PTA関係、交通対関係など、いろんな方がいらっしゃって、はっきりいえば30人でも相当押えぎみの感じなんです。結構やりたいという方がいらっしゃるんですよね。

河野委員

 その場合に、8年というとなかなかかわっていただけないというか、しかも校長よりも、学園長よりも長い任期の人がたくさんいらっしゃるということで、何か運営上支障が出てくるようなことはないのでしょうか。

貝ノ瀬教育長

 結局、この委員さんは校長が推薦する。つまり、校長が選ぶわけです。ですから、校長が例えば学校運営上、経営上、適切ではないという方がもしいらっしゃるとすれば、簡単にいえば、もう推薦しなければいいわけです。例えば校長が3年でかわったとして、その校長先生が新しく経営をやっていくときに非常に問題が生じると予想されるならば、そこは変えてしまうということも可能なわけです。もちろん、自分の都合のいい人だけ選ぶという意味ではありませんけれど。
 ですから、上限を定めて、校長がしっかりと人選を見ながら、その都度、2年ごとに私どもに推薦していただく。私どもも、ただそれを受けるだけでなく、そのときに不適切な方については再考していただくということもありますので、その中でチェックしていくということになります。
 8年というのは長いような感覚をもたれるかもしれませんけれども、しかし、継続ということを考えますと、三鷹の小・中一貫教育とコミュニティ・スクールはセットになっていますでしょう。私どもはそれに取り組んでいるので常識的になっているんですけれど、全国的に見ると、つまり進展しないんです。4万校学校があるうちの、コミュニティ・スクールにしてもわずか629校なんです。ですから、1.5%なんです。なぜそうなのかということはいろいろ分析があるんですけど、やはりなかなか難しい。実際それを担っていく人たちが我がまちにはいないとか、いないと言い切ってやらないというところもあるんだけれど、そんなことでなかなか人財が難しいし、仮に選ばれた方たちがいらっしゃったとしても、その方たち以外の方たちにもそれを担っていただけるような意識を持ってもらったり、力を持ってもらったりするためには継承していく必要があるんだから、早いところ多くの方に委員になってもらいたいところなんだけれども、しかしあまり短い任期ですと、しっかりした意識を持たない人が無理に委員になってしまい、実際の活動が形骸化していってしまうということもあります。三鷹市では地域の方の意識は高いですが、こうしたこともトータルで考慮して、4任期が適当ではないかということになりました。

河野委員

 わかりました。ありがとうございます。

秋山委員長

 ほかにご質問、ご意見ありますでしょうか。なければ採決いたします。
 議案第2号 三鷹市公立学校における学校運営協議会に関する規則の一部改正については、原案のとおり可決することにご異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

秋山委員長

 ご異議なしと認めます。本件は原案のとおり可決されました。

日程第3 教育長報告

秋山委員長

 引き続き、日程第3 教育長報告に入ります。報告をお願いいたします。

貝ノ瀬教育長

 お手元に朝日新聞の切り抜きをお配りしてありますので、そちらをごらんください。私、12月21日に宮崎県の五ヶ瀬町の教育委員会を訪問いたしまして勉強してきましたので、簡単にご報告させていただきます。
 こちらは6,000人ぐらいの人口で、中学校2校、小学校4校で、子どもの数が小中合わせても374人ということで、極めて少ないんですね。本市の場合でいうと小学校1校ぐらいで、全部集まってもそういう人数で、まさに小さい規模の町の教育改革なんですけれど、そんなところに行って何の勉強になるんだと思われるかもしれませんが、マネジメントというか発想の転換なんですね。特に教育長、日渡さんとおっしゃるんだけれども、学校事務出身でして、教員をやったことないんですが、学校事務から県教委の人事の課長を経て五ヶ瀬町の教育長ということで、今現在54歳なんですが、その方のマネジメントの力を勉強したいということで訪問してお話を伺いました。
 特徴的なことは、ここに書かれているとおりですけれども、G授業、つまり三百何人ということは、一つの学校は1学年1学級。それも40人も満たないわけです。ですから、そういう小規模校の学校でいかに効果的な教育を上げていくかということを考えたときに、普通一般的には、今教育界の常識では小規模校だとか、それから小規模の学級だとかは教育をやっていく上では弱みなんだと。子どもたちが切磋琢磨しないとか、それからいじめなどがあれば固定化してしまうとか、例えばグループを組んで何かをする場合でも大きな集団にならないのでなかなか大胆なこともできないとか、限られた環境となってしまうので、子どもの人格形成上いろいろ問題があるのではないかということで否定的にとらえる向きが多いんですけれど、こちらの学校はそんなこと言っても仕方がないと。今小さい規模であるという現実は変わらない中で、弱みを強みに変えられないかと発想を変えたわけです。ですから、弱みじゃなくて強みなんだと。この発想です。これは私どもも学ぶ必要があると思ったんです。私たちが今の三鷹の教育を進めている上で弱みだと思っている点があったとすれば、それは逆に強みかもしれないという見方をして改革を進めるということを学んだわけです。
 例えばこの場合は、小さい規模で、各学校がばらばらに規模が小さくなっていますけど、スクールバスを仕立てて、一つの学校に全員が集まる。そして、規模に応じて教育の中身を決めたりするんじゃなくて、教育する中身、例えば算数のこの単元をやるときはたくさんの子どもたちがいたほうが非常に効果的だというときと、それから、もっと個別指導で二、三人ぐらいでもって指導したほうがこの単元についてはよくわかるんだというところを先生方がみんなで協力して、そして1年生から中学校まで9年間の中で、この指導をするためには適正な規模は何人ぐらいだと想定をして、そしてみんなが集まったときにクラス分け、グループ分けにして、その指導の内容に応じてグループが分けられて指導すると。だから、極端に言えば1名ということもあると。個別でもって本当に遅れている子については一対一で指導することもあるということで、そういうふうに弾力的に変えていくと。
 この場合は年に10回と書いてありますけど、これは年に30回ぐらい実際にはやっているということなんですね。バスのお金はもちろんかかりますけれど、しかし子どもたちの学力の定着といいますか、そういうものについては非常に伸びてきて、実は宮崎県でこの町の子どもたちが学力調査でナンバーワンなんです。そして、子どもたちが助け合ったり協力し合ってやらないと生きていかれないということで、そういう意味では協調性や社会性が非常に育ってきているということも調査で出ているんですね。
 もう一つ言えば、この方は学校事務出身で事務系の教育長さんなので、その利点を生かして、例えば町ですから予算が極めて少ない。町に図書館がないんですよ。予算がないのでつくれない。だけど、本は読みたいという町民の欲求はあるし、子どもたちも読みたい。だから、町にある郵便局だとかいろんな公的な機関には、とにかく本を少しでも置いておくと。本は買って、建物は金がないからつくれないけど、公的な機関にコーナーをつくってあちこちに本を置いている。町民は近いところの公的な機関の読書のコーナーで本を借りたり読んだりするというふうに図書館が分散しているわけですね。
 それからもう一つ、これは特徴的ですけど、例えば三鷹の場合は駅前などの市政窓口に行けば住民票などがとれますよね。これを各学校事務がやっているんです。つまり、学校に行けば住民票がとれるようにしてあるわけです。だから、わざわざ出張所をつくらない。学校が4校ありますから4か所でとれる。これは町の事務員がやっている。うちでいえば市事務にその仕事をさせているということです。これも学校事務出身だから、学校事務の業務をわかっているので、そんなことできるはずだと、私だってやってきたんだと、こういうふうなことでやっているということです。
 とにかく金がないとか規模が小さいとか、普段なら弱みだし頭をかかえてしまうところだけれども、そんなことは考えない。むしろ強みにしてプラスに転化しているという、まさにマネジメントですよね。だから、これは編集力です。こういう点はやっぱり学ばなければいけない。発想を変えて、そして学んでいくことが必要じゃないかということで、私は大変刺激を受けたので、これをうちのほうの校長先生にもこの発想を勉強してもらいたいと思って、いつか機会を設けたいと思っていますけれども、そのようなことでさまざまな工夫をして頑張っている町の教育について見て勉強してきたというところであります。
 以上です。

秋山委員長

 ありがとうございます。

鈴木委員

 教育長のお話はすごく意味が深いと私は思うんです。小・中一貫という、4万のうちの六百幾つということで、今までの小学校と中学校が分かれているという中からこれを一貫してやるんだという、非常に実験的なことをやっているわけですが、しかしこれ自体ももう少し数が増えてきて標準化というか、スタンダダイズされたときにはこれが本当にいいのかどうかということも検証しなければいけない時期が来ると思うんですけれど、これは小・中一貫構想の中にこの原理原則を入れ込むとしたらどういうことが可能だろうかということを提示しているし、三鷹はそれを考えることが必要だし、また何かできるんじゃないかという気がしますね。

貝ノ瀬教育長

 そうですね。今やっている現状をいいますと、一つの学級を三つぐらいに分けて、それも、子どもたちのレベルを三つぐらいに分けて先生が分担してやっているということで、まさに機械的にやっているわけです。でも、これをこちらのように、この勉強を教えるときにはこのぐらいの人数が適当だと。だから単純にできる子とできない子ということではなくて、教える内容に応じて規模を考える。そういう発想になると、このときはすごく大勢でやったほうがいいということもあったり、これは数人でやったほうがいいとなったり、それをつくるのは相当大変だったと思いますけれども、試行錯誤しがら先生方みんなでつくってきたということですよね。でも、これはうちも、大変な作業だと思いますけど、参考にはなると思います。

河野委員

 今の話で非常におもしろかったのは、例えば郵便局などいろんなところに図書コーナーを設けたりとか、あるいは学校で住民票を発行するなどというお話があったんですけど、学校事務というのは例えば何校分一緒に経理をやるとか、学校事務そのものも1校ごとにばらばらにやるんじゃなくてもう少し効率化できないのかなと、そういうことを今伺って思ったんですけれども。

貝ノ瀬教育長

 そういうことも、いろんなことが考えられますよね。まさにマネジメントで。

寺木委員

 今まで私どもがやっている小・中一貫とはまた少し違う視点のお話をいただきまして、すごいなと思いまして、それで最後に教育長から少人数とかクラス分けのお話がありましたが、いただきました資料の五ヶ瀬町教委のアドバイザーを務められた、兵庫教育大の加治先生ですか。財政からではなく子どもの立場から考えた仕組みって、私、これはすごいなと。人数を決めるときに子どもの立場で考えるって、ぜひこれは三鷹市でもと思いました。

貝ノ瀬教育長

 これは余談ですけど、小規模校がどんどん増えている地域、つまり過疎になってきているところでは、財政再建論者は統廃合したいわけですよ。そのほうが効果的、効率的だと。経済や財政を最優先に考えている人はそう考えるだろうと思いますけれど、教育論で言ったらむしろ強みなんだと。もし統廃合するんだったら、財政論でやると。五ヶ瀬の教育長と話をして、僕はそれは一致したんだけど、ではどこまでの人数になったら統廃合は許容できるんだろうかという話になったら、彼は1名なんですよ。1名になったら統廃合をやっても仕方がないんじゃないか、そういう信念なんです。アイデアマンといえばアイデアマンなんだけど、とにかくいろんな工夫をすると。現状の難しさにぶち当たって普通みんな頭を抱えてギブアップというところをギブアップしない。必ず突破すると。ブレークスルー。そういう人なので、実際に話を聞いて大変勉強になりました。

平成23年第1回教育委員会定例会(3)」へ続く

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