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平成22年第11回教育委員会定例会会議録(3)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2011年4月5日 最終更新日:2011年4月5日

平成22年第11回教育委員会定例会(3)

日程第2 教育長報告

秋山委員長

 ほかにありますでしょうか。
 私は市町村教育委員会研究協議会で福井へ行きまして、ご報告しますが、パネルディスカッションの中でどういうことを言われたかといいますと、学校と家庭がどうやって連携をしていくかという、ほんとうにより具体的な話をされたんですけれども、まず保育園に保護者の方が1日体験をされると。そうすると、保育園というのは今サービス化してきていて、お子さんを見てもらって当たり前という意識があるんだけれども、保護者が保育園の中で1日保育士さんと同じように保育体験をすると、こんなに大変なんだということで、保育士さんに対する感謝の感が生まれ、一緒に子どもを育てていくという意識が広がるという、保育園に保護者が来て経験するということはとてもいいことだと。それから、そこに中学校の生徒も一緒に保育園で過ごすと、とてもいい経験になるなど、そういう話をされたました。
 それからもう一つ。PTAの関係の保護者の方から、今、活動として、絵本読みを学校でやっている。この絵本読みがとてもいいんだという話をされました。具体的な話はそのようなものがありました。
 あと、幼・保・小連携のことです。このガイドブックをつくっていただいて、ほんとうにありがとうございます。保護者の方は大変役に立つと思います。私は今、公立保育園の園医などをやっていますと、幼・保・小連携は園長先生も大変関心を持ってやってくださっています。一つ、第三小だったでしょうか、校長先生が幼稚園に行って子どもたちに話をしてくださったりなどして、小・中一貫の先生方だけではなくて、幼・保・小の先生方も少しずつそうやって交流されているんだなというのが見えて、とてもうれしく思っています。ぜひ広げていただきたいと思います。
 それから、最後にもう一つ。就学時健診が始まっていますが、私は北野ハピネスセンターで障がいを持ったお子さんたちに会っていますけれども、お母さんたちがこの時期に来ますと、一番関心を持ってもらえるのは就学をどうしていくか。普通級がいいのか、教育支援学級がいいのか、通級がいいのかというところで非常に悩まれています。どちらがいいのかと、お子さんを見て、どうしても決め切れないところがあるんです。通常級でも支援学級でもどうしても悩む。そういうときにどちらでも一長一短あるといったときに、教育というのは目標は高く掲げて選んでいっていいのかなと悩むときに、事務局としてはどうなんでしょうか。お子さんたち一人一人違うと思うんですけれども、どうしても迷ったときはそういう基準というんでしょうか、ございますか。

内野学務課長

 どちらでもお子さん、例えば支援学級がいいのか、通常級がいいのか、はたまた通級がいいのか。通級は最初のときに判断いたしませんけれども、胃が痛むほど悩んでいるわけです。こちらで一番最後に考えることは、その子にとって支援は親御さんの思いとはたとえ違う場合があっても、就学支援委員会としてはこういう判断だということを言わざるを得ないときがあります。就学支援委員会はいろいろな専門の方、実際に先生方が行動観察などもして、個別の面談などもした上で総合的に判断いたします。そこで、一見通常級でも大丈夫じゃないかというふうに見られる場合もあります。
 ただ、専門的な方の意見をいろいろ総合してみると、今から支援の手を差し伸べておいたほうがいいのではないか。また、親御さんがそれを受け入れてくれない場合でも、説明するときに、こういうことがありますから、支援学級なども視野に入れて、今後、継続的に相談していきましょうという説明を具体的にはいたします。親御さんの思いは通常級という場合もございます。それでも就学支援委員会で、支援学級が適当だろうと判断するときがあります。でも、最終的にはそれを説明して、どうしても親御さんはやはりというときには通常級に入ります。
 そのときでも、一応こちらはこういうふうな理由で、このお子さんについては判断いたしましたということを説明して、その後も継続的に相談を進めていくという方法を今はとっています。最後は、つらい判断になる場合もありますけれども、その子にとって支援が必要なのか、したほうがいいのかどうかということを、最終的には考えて行っているところです。それは通常級がいいのか、支援学級がいいのかというところはほんとうに悩むところです。

秋山委員長

 そういう区別があったとしたときに、どうしても悩むときがありますよね。例えばこれがこういう就学じゃなくても、少人数制のお勉強を選ぶときもありますよね、少人数でクラス分けするときに。そういうときにも子どもの状況に合わせていくと思うんですけれども、そういうときにどうしてもどっちかなと迷ったときには、普通どっちを選ぶんですか。やはりレベルの高いほうというか、少し目標の高いほうを選んでいくんでしょうか。

藤川教育部長

 就学支援委員会で私は議論を聞いているんですけれども、その議論をお聞きしていますと、個人によってかなり違うと思います。つまり、線をどこかで引かざるを得ない。そのボーダーラインの人の場合、通常級に行ったがためにその子に合った教育が受けられなくて、結局ついていけなくてだめになってしまう場合と、支援級に行ったんだけれども、個別的に指導を受けたことによって将来伸びが出てくると。その辺をきちっと見切れるかどうかというのは非常に難しい判断で、専門家がそこは判断しなければいけないのではないか。そこで線を引いて、ボーダーだから通常級へという発想だと、例えばヘラン・ケラーは線を引かれてしまったら、絶対に浮かび上がらなかった人が、サリバン先生のような人がついて個別に、個別に、特別支援ですよね。ほんとうに特別支援をやったことによって超インテリ、知識人になるようなすばらしい成果を上げた。
 だから、その人間にとって、目標の高いほうで鍛えることによってついていって伸びる場合と、きちっと基本をやった上で伸びる場合と両方あるんでしょうという感じで、その辺を聞いていますと、就学支援委員会の委員の判断は微妙なところで、やっぱりこの子のためを考えると今はつらいけれども、個別の指導をしたほうがいいのではないかという判断されていますので、その辺は私には判断できませんけれども、専門家はそういうところはきちっと判断した上で道を考えているなと私は理解しております。

河野委員

 親の気持ちとしては、なるべく普通学級に行かせたいという気持ちはよく理解できるんですけれども、実際に学校へ行って支援学級を見ていますと、支援学級のほうは非常に手厚い指導をされているなという気持ちもするんです。実際に悩まれるケースとか、ほんとうは支援学級のほうがいいんだと思われるケースについては、それこそ体験入学みたいなものはさせていないんでしょうか。
 つまり、親御さんにとっても何らかの障がいがあるというのは、生まれたときからの心労だと思いますけれども、今の支援学級でどういう指導がなされているとか、そういうことをある程度わかってもらえれば、子どものためを考えて、そちらのほうがいいと思うこともあるでしょうけれども、単に普通学級と支援学級がありますよという勧め方では、親の決断としてはなかなか難しいところがあるんじゃないかなと思うんです。
 だから、三鷹市でも言葉だけではなくて、例えば1日体験とか、迷うケースについて支援学級の体験をしてもらうとか、そういうことで親にほんとうに正しい判断をしてもらうことも必要なんじゃないかと思うんです。もちろん専門家の意見というのは、専門家ですから、とても大事なことだとは思いますけれども、親御さんの納得がいかないと、それも難しいところがあるでしょうし、子ども自身がどちらになじめるかというのは、体験を1日でも2日でもやってみれば少しは違うかなと思うんですけれども、どうなんでしょうか。

貝ノ瀬教育長

 支援学級なり支援学校へ行くと、こういうふうな手厚いケアが受けられますと。でも、通常学級だと、こういう状況の中で教育が行われますと。だから、見てもらって説明をして、しかし、あなたのお子さんはこちらのほうが適当だと思いますが、いかがですかと言ったときに、通常学級にどうしても固執する場合は、では、通常学級にお入りくださいと。そして、入ってもらって1年ぐらい体験すると、自分でわかる。親のほうも判断します、ここじゃだめだとか、こっちのほうがいいとかというふうに。だから、両方で経験して選んでもらうといい。

河野委員

 年度途中でも変更可能なんでしょうか。

貝ノ瀬教育長

 可能です。

河野委員

 そんなに柔軟であれば、一度行ってみて1学期様子を見て、2学期からは変えるとか、もう少し柔軟にやってもいいのかもしれませんね。

寺木委員

 今、お話をお聞きしていて、就学時健診のときに、多分、親のほうとしてはどちらかに決められたら、ずっとそのままでいかなくてはいけないのではないかという、少し不安みたいなものもおそらくあるのではないかと思うんです。10歳ぐらいでとても大変だった子が、ぐっと普通学級で伸びたという話もありますので、そこのあたりがもう少し柔軟な対応ができるといいかと思います。

貝ノ瀬教育長

 でも、柔軟な説明しているんでしょ。

内野学務課長

 はい。今、教育長が言われたとおりでして、学期の途中でも体験入学は1日、2日ではなくて、もっと長いスパンで、そこに体験入学されると、保護者の方はお子さんの様子を見て、ここのほうがいいんだというふうに納得してくださるケースが結構あります。
 それから、就学時健診のときに、支援学級がいいかどうかというのは決めません。気になる子がいるときには、確かに就学時健診のときにそういう助言をしなければならないと法律でも決まっていますけれども、そこはあくまでもアドバイスで、そこから先、就学相談にかかるかどうか、これは保護者の判断になります。そのときに気にかかる子については面接などをして、こういう相談がありますから、一度相談をお受けくださいということで、保護者の方が同意した上で就学相談にかかる。そこから始まるということで、就学時健診のときには就学相談そのものはまだございません。

寺木委員

 わかりました。

田中学務課副主幹

 今、学務課長が申し上げたように、就学相談自体は就学のときですが、今は継続する相談ということで、就学されてからも相談を継続しております。それからまた、交流及び共同学習という言葉があるんですが、これは教育支援学級の固定制の子どもたちが通常の学級の子どもたちと学習、または生活の中で交流したりする、それを交流及び共同学習という言い方をしているんですが、特別支援教育の中ではそれを実施しなければいけないことになっております。三鷹市でも各特別支援の学級がそれぞれの子どもさんの計画を立てて、学習の中身で、授業の中で交流もありますし、あとは給食であったり、行事等での交流を行っておりますので、固定制に行ったから、ずっとそこに行ってしまうというのではなくなっているところをご理解いただければと思います。

秋山委員長

 今度、23年度から小学校は全部文科省の提供された教科書を使うようになりましたが、そういうふうに教科書が決まってきたということで、保護者の方に対していいアドバイスなり、目標なりができるようになるでしょうか。せっかく今回、教科書採択で文科省の皆さんに選んでもらったので、その教科書を使っての教科の勉強の仕方などが変わればいいかと思っているんですけれども。

松野指導課長

 これまでもそれぞれの教育支援学級でカリキュラムに基づいた指導をされていると思いますので、その内容、方法等がさらに充実したものになるように指導はしてまいりますけれども、今回、変わったことによって何か変わってくるかというと、そこはまだはっきりは申し上げられないところです。

秋山委員長

 ありがとうございます。

河野委員

 一つだけちょっとつまらないことですけれども、いただいた保護者のためのガイドブックはピンク色で、大きさもよくて、いいなと思ってさっき見ていたんですが、13ページの(4)に食事前にうがい・手洗いをすると書いてあるんですけれども、これは外から自宅に戻ってきたときに、うがい・手洗いをするということで、食事の前に手洗いをするというのはわかるんですけれども、単に食事前にうがい・手洗いをするということでは、読んで少し違和感を感じてしまったんですけれども。

田中学務課副主幹

 集団ですから、特に風邪などがはやっているときは、食事前にうがい・手洗い、それから外出から帰ってきてのうがい・手洗い、両方大事だと思います。

秋山委員長

 食事前の手洗いは必ずしていただいたほうがよいと思いますので、また次の機会に検討していただければと思います。
 ほかにありませんでしょうか。
 それでは、日程第2 教育長報告を終わります。
 以上をもちまして、平成22年第11回教育委員会定例会を閉会いたします。お疲れさまでした。

午後 3時31分 閉会

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