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平成19年第3回教育委員会定例会会議録(2) 

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2007年11月20日 最終更新日:2009年10月2日

平成19年第3回教育委員会定例会

日程第4 三鷹市教育支援プラン(三鷹市特別支援教育推進計画)(案)について

廣瀬委員長

 ほかにはいかがでしょうか。

秋山委員

 この教育支援プランは、三鷹市の教育ビジョンにのっとって、非常に合致してよく考えられてつくっていただいたと思っています。小・中一貫教育を中心にした縦の関係と、コミュニティを入れた横の関係も取り入れてくださって、三鷹市の特徴が大変出ていると思います。
 もう一つ、障がいがある子もない子もといったところから、学習につまづきがあったり、生活につまづきがあったりする子どもたちの早期の対応、要するに予防的な対応がこれでできてくると思います。そのためには、敷居を低くしたので、その分、保護者の方にも非常にそれを理解してもらって、フルに活用してもらうようにしていただきたいと思います。そのためには、保護者の方への啓発がとても重要になると思いますので、その点もこれから工夫していただけるといいと思います。
 もう一つは、細かいことですけど、33ページにスクールソーシャルワーカーという用語が出てくるんですけれども、これを少し教えていただけないでしょうか。

石渡学務課長

 スクールソーシャルワーカーにつきましては、まだまだ日本の中でも、具体的に配置している教育委員会というのは少ないというふうには聞いております。
 具体的に、では、どういうことをやるのかということになりますけれども、現在、学校には、スクールカウンセラーがおりまして、小学校に週2日、中学校は週1日という形で都のスクールカウンセラーが原則的にカウンセリングを行っております。このスクールカウンセラーにつきましては、子どもたちの心理的側面の支援というのが主な役割で、かなり子どもたちが相談を投げかけてくるというケースが多いということで、対応に精いっぱいというのが現状だというふうにも聞いております。
 スクールソーシャルワーカーにつきましては、学校の中だけではなくて、今のスクールカウンセラーも、中には家庭訪問等をしているスクールカウンセラーもいますけれども、より位置づけを積極的に、家庭への支援、視点を持ちながら、また福祉的な視点も持った形での相談員ということで、ケースワークをしていける者というふうに考えております。
 スクールソーシャルワーカーの位置づけをもう少しきちんとこの3月に決めまして、具体的にスクールソーシャルワーカーを配置できるよう、努力していきたいと思っています。

秋山委員

 学校と家庭との連携の橋渡しになるということとともに、できれば関係機関との間の連携もぜひ担っていただきたいと思います。

石渡学務課長

 わかりました。

廣瀬委員長

 ほかにはいかがでしょうか。

寺木委員

 二つありまして、一つは、障がいというこの表現についてですが、平仮名でほとんど表現されているんですけど、この3ページの発達障害者支援法というところだけが漢字なのですが、これはどういうことなのか教えてください。
 それから、すべての子どもに対して支援をするという中に、普通の障がいを持っていない子どもたちが障がいを持っている子どもと一緒に教室で学習する上で、障がいを持っている子どもたちにもとてもよい影響を与える部分もあると思うのですが、そういうことと、障がいを持っていない子どもたちが、障がいを持っている子どもに対する対応の仕方とか、そういうことの部分の教育ですか、障がいを持っていない子たちが障がいを持っている子に対してどういう態度で接すればいいのかとか、そこのあたりのことが少し教育支援プランの説明の中に触れられていないように思うのですが、いかがでしょうか。

石渡学務課長

 まず漢字の点ですけれども、これは平成12年度において、市の方針として、障害の害の字は平仮名にしていくとしたため、こちらのプランにつきましても漢字ではなくて平仮名にしておりますけれども、国や東京都につきましては、法律面も含めまして害の字はまだ平仮名になっておりませんので、そういうところから引用してきた部分につきましては、漢字を使って表記をしているところでございます。
 それから、具体的に、障がいを有する子への対応の仕方みたいなのが、このプランに書いてないということですけれども、その辺につきましても、これから教員の方々、通常の学級の教員も含めてお集まりいただいて、特別支援についてより学級の中でどう浸透していくかということを、このプランに位置づけて研究もしていかなければいけないと思っています。
 ただ、交流活動、交流学習というのは、既に固定の学級を設置している、例えば六小ふじみ学級や大沢台小わかば学級では、通常の学級の子どもたちとの交流を始めておりますので、そういう中で一つ障がいに対する理解というのが進んできていると同時に、通常の学級にいる軽度の発達障がいの子たちが落ち着いて授業をできていくような環境をつくっていく中で、その子たちに対する児童・生徒の理解というものも深まっていくのかなというふうに思っていますので、これからも十分に研究させていただきたいと思っております。

寺木委員

 障がいを持っている子どもたちに対する支援という中に、障がいを持っていない子たちがどういうふうに手助けできるかという、それもとても大きな支援だというふうに私は思っていますので、ぜひよろしくお願いいたします。

貝ノ瀬教育長

 おっしゃることはほんとうに大事なことで、7ページの「一人ひとりの教育的ニーズに応える教育支援」の中の2の(2)に、「教職員に対する研修体制の充実」というところがありますけれども、これは今もやっているんですが、なお一層、先生方一人ひとりに研修を実施して、先生のおっしゃるような充実した指導が行われるようにやっていきたいということでございます。

寺木委員

 ありがとうございます。

廣瀬委員長

 同じ学級にいろいろな人がいるということを、私どもの大学でもやっていますけれども、お互いにすごく得るところが多いですね。普通のことなんだというふうになってくるので、障がいがある、障がいがないということではなくて、障がいがないように思われている人の中でも特徴がいろいろな人がいるわけで、それと同じような感じでもって大きくとらえられるようになってくると思うんですよね。ですから、これは非常に意味のある取り組みだと思いますので、よろしくお願いいたします。
 ほかにいかがでしょうか。

磯谷委員

 多分、今の寺木委員のおっしゃったところと関連しているかもしれませんけれども、とにかくそれぞれの教員の意識が一番重要だと思うんです。交流もとても重要ですが、交流をどうフォローするのかが最も重要で、そこをうまくフォローしないと、結果的には逆効果になったりもするわけですよね。だから、それは特に普通の学級にいる子どもたちと一緒にやろうということになってくると、当然ながら、先生たちがそれぞれよく理解をしていただくということが重要だと思うんですけれども、この研修、ここの中にも出ていますけれども、これは基本的には悉皆研修というふうに考えてよろしいんですか。
 例えば22ページのところで、「全小・中学校で初級研修について実施」とありますけれども、こういったものは、基本的にすべての教員が参加をしていただくというふうに考えてよろしいんですか。

石渡学務課長

 悉皆研修と考えています。

磯谷委員

 それからもう一つ。今ひとつどの程度のものなのかというイメージがつかめないんですが、個別指導計画、個別教育支援計画というのは、何か書式みたいなものはできているんですか。それともそういうものは特にまだないんですか。

石渡学務課長

 まず、個別指導計画と個別の教育支援計画の違いについてですが、個別の支援計画というのは、乳幼児からずっと大人になるまで支援計画というのをつくるわけでして、例えば乳幼児のときは幼稚園や保育園が中心になって、一人ひとりの個別の支援計画というものをつくります。義務教育期間中におきましては、個別の教育支援計画と、あえて教育という文言をつけて、学校が中心になって関連する機関、支援する人たちの意見や保護者の方の意見を取り入れながら、その一人ひとりの子どもたちの支援をどうするかというプランを立てていくというのが、個別の教育支援計画になります。
 それに基づきまして、具体的に学級の中で年間を通してどう指導していくかというのが、一人ひとりの児童に対する個別の指導計画でして、授業の中でどういうふうにこの子に対して対応していくかということも含めての指導計画を、学校、学級でつくっていくことになっています。そういう違いがございます。
 次に、書式についてですが、個別指導計画につきましては、東京都教育委員会のほうから標準的な書式というのは示されております。また、個別の支援計画につきましても、標準的なものはモデルケースとしてつくられておりますので、それに基づきまして、三鷹市ならではの、各関連機関と共通して使えるものをつくっていきたいと思っております。

磯谷委員

 わかりました。

秋山委員

 実際に東京都の提示されている個別指導計画を読みますと、保護者のサインの欄は確かにありますが、あの表は保護者にとって理解がなかなか難しい形ではないかと思うので、ぜひ三鷹市では、保護者にわかりやすいといいますか、保護者もほんとうに一緒に計画に参加したというような形の指導計画の書式をつくっていただきたいと思います。

石渡学務課長

 よりよい形で、十分にわかりやすいものをつくりたいと思います。

貝ノ瀬教育長

 それぞれの学校が、校長の強いリーダーシップで教育支援を推進していく必要があるんですけれども、それは前提の上で、それぞれの学校に教育支援コーディネーターという方が一人ずつ存在して、その方たちを中心に研修の計画を実施したり、そしてさまざまな課題が生じてくると思いますけれども、そういった問題についても、学校の運営の中でそれをどういうふうに解決していくかということを問題提起してもらったり、また一学校限りでは難しい問題については、教育委員会と連携をとってもらうとかということが必要になると思います。ですから、教育支援のコーディネーターが十分機能を発揮してもらうというためにも、教育支援コーディネーターに対する研修も強化し、また一般の先生方についても、十分な理解と実践をしてもらうための悉皆の研修も予定しています。そんな状況で進めています。

廣瀬委員長

 いかがでしょうか。ほかにご質疑等ございますか。

磯谷委員

 これは言葉の問題だけですが、6ページの「・社会生活でうまくいかない原因を考え」の本文のほうですけれども、「児童・生徒が」というところからスタートしまして、「冷静に行動や感情のコントロールの方法を学ぶ」というんですけれども、「冷静に」は、これは行動や感情のコントロールにかかってくるんですかね。とすると、多分、「冷静に行動や感情をコントロールする方法を学ぶ」のほうがいいかなというのが一つです。
 それから、33ページですけれども、上から2行目に「平成19年度には」というのがありますけれども、「平成19年度には、心理臨床の専門性に加えて、学校や家庭へのケースワークが行えるスクールソーシャルワーカーの三鷹市としての機能のあり方を検討し」という、「三鷹市としての」というのが何となくわかる気はするんですけれども、これは「三鷹市における」ということになるのかなというのが一つですね。
 それから、「平成19年度には」というのは、「検討」にかかるのか、「配置する」のにかかるのか、あるいは両方なのかというところが、ちょっと読んでいてどこにかかってくるのかなというのが疑問に思いましたので、何か明瞭なる表現にしていただけないでしょうか。

石渡学務課長

 もう少し具体的にわかりやすいような文章に直させていただきます。

柴田教育部長

 確かに、ここの文章だけ年度が文章中入って、考え方というよりは、実効性のことを書いてあるので、これは整理させていただきます。

寺木委員

 個別指導計画についてなんですけど、現状をお聞きしたいのですが、小・中一貫を進めるときに、一人ひとりの子どもの発達を系統的に見ていくということが、小・中一貫の中でとても子どもにとってはいいことなのだということで進めてきていると思うのですが、障がいを持っていない子たちの個別指導というか、現状は、そこのあたりはどういうふうに動いているのか、それを聞きたいと思います。

里吉指導室長

 心身障がい学級に在籍している子どもたちにつきましては、個別指導計画を作成して指導しておりますけれども、今委員ご指摘の、通常の学級で学習している子どもたちにつきましては、今のところ特別な個別指導というのは行っておりません。

川崎指導室統括指導主事

 相談窓口から派遣している学習指導員であるとか、あるいは特別支援教育にかかる指導相談事業で、いわゆる通常のLD巡回と言われている指導員をつけているお子さんに関しては、個別の指導計画をつくっていただいています。

貝ノ瀬教育長

 身障の教育というのは、教育の原点だとよく言われるんです。それはどういうことかというと、まさに身障教育の中で一人ひとりを見つめて大事にして教育をしているという現実があるわけです、また歴史もあるんです。ですから、それが本来の一般の通常の子どもたち自身も、ほんとうは一人ひとりということを、枕詞ではなくて行われなければならないんだけれども、現実には学級の人数が多いとかいろいろな制約があって、なかなかそれは実現していないというのは正直なところです。
 しかし、どなたもどの教員も、一人ひとりという意識は持ってやろうとはしているんです。ですから、小・中一貫教育校になって9年間を見通してということになると、それこそ小学校の先生と中学校の先生が協力して、9年間を見据えて同じ学校の子どもだということで、最後まで責任を持つということでやる中で、一人ひとりということについての実際の指導の充実が、これからほんとうに行われていくだろうというふうに思いますし、そうなってもらわなければ困るというふうに思っています。ですから、もうしばらくお待ちください。

寺木委員

 わかりました。ありがとうございます。

廣瀬委員長

 ほかにいかがでしょうか。この三鷹市教育支援プラン(案)について、ご協議いただきましたけれども、全体としてご了解をいただけたでしょうか。

(「はい」と呼ぶ者あり)

廣瀬委員長

 それでは、本件につきましては、委員の皆様のご了解をいただきました。ありがとうございました。

「平成19年第3回教育委員会定例会会議録(3)」へ続く

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