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環境学習ROOM
作成・発信部署:生活環境部 環境政策課
公開日:2008年7月24日 最終更新日:2025年5月27日
地球温暖化の影響もあり、ここ最近、夏の猛暑日が続いたり、記録的な豪雨が増えているのも地球温暖化の影響です。もっと身近な例では熱中症などの健康被害、豪雨や落雷による被害に加えて電気料金や肉、魚、野菜、穀物の値上がりによる家計の圧迫などにつながり、市民の方も大きな影響を受けることになります。これからの未来のために、人と自然が共生し、より環境負荷の少ない持続的発展が可能なまちを目指す必要があります。
持続的発展が可能なまちづくりのためには環境負荷を軽減が重要になります。その取り組みの一つとして省エネ住宅を導入することは、エネルギー使用量削減による温暖化防止のみならず、家庭にとっても様々なメリットがあります。
また、水や空気は、私たちの生活に欠くことができないものですが、あまりに身近すぎてそのありがたみを忘れがちです。動植物や私たちの生命は、きれいな水や空気に支えられていますが、生活様式の変化に伴うひずみとして水質汚濁や大気汚染が深刻な問題となっています。
ここでは、水や空気の簡単な浄化方法や調べ方を紹介します。また、皆さんの環境学習事業を支援するため、備品の貸出やパックテストなどの配付も行っています。気軽に、身近な水や空気を調べてみましょう。
他にも、不要品を使ったエコクラフトやクロスワードパズルも用意しました。ぜひ挑戦してみてください。(テキストは添付ファイルからダウンロードできます)
この環境学習ROOMで省エネや身の回りの自然や生き物、クラフトやパズルなどに環境について学んでみましょう。
■知る■
省エネ住宅について
省エネ住宅とは太陽光発電システムや断熱性能の高い窓やドアなどの設備を導入することでエネルギー消費を抑えた住宅のことです。代表的な設備として以下のようなものがあります。
太陽光発電システム
太陽光発電設備の導入は環境負荷の削減以外にも様々なメリットがあります。
電気代の削減効果
自宅で発電・蓄電ができるので電気代の削減ができます。
売電収入が得られる
自宅で発電した電気を電力会社へ売ることができます。
災害時でも電気が利用できる
停電時でも電気の発電、使用が可能です。
高断熱窓・ドア
断熱性能の高い窓や扉の設備を導入することで、夏は涼しく、冬は暖かく快適に過ごすことが可能です。高断熱窓・ドアには以下のようなメリットもあります。
夏の暑さや冬の寒さの軽減効果
窓やドアからの熱の出入りを減らすことにより、室内の温度を一定に保つことができます。
冷暖房の消費エネルギー節約効果(節電効果)
室内の温度を一定に保つことで冷暖房の消費エネルギーを減らすことができ、電気代も節約することができます。
健康リスクの軽減効果
急激の温度変化によって脳卒中などを引き起こすヒートショックの予防など室内を快適な温度に保つことで様々な健康リスクを軽減することができます。
その他省エネ設備
高効率給湯器(エコキュート)
空気中の熱を利用することで従来の給湯器よりもより少ないエネルギーで効率よくお湯を作成できる給湯器です。環境に優しいだけでなく、電気代の削減効果も期待できます。
LED照明
LED照明は従来の電球や蛍光灯に比べ消費電力量が少なく、長持ちし、すぐに明るくなるというメリットがあります。LED照明の導入は環境負荷削減に留まらず、家庭の電気代も節約することが可能です。
ぜひ、住宅への省エネ設備の導入を検討してみてはいかがでしょうか。
■やってみる■
水質
『炭で水をきれいにしよう』
燃料として使われる木炭で、水の浄化ができます。色水やジュースなどを使って、水の浄化実験をしてみましょう。
準備するもの
- 木炭
- 色水やジュースなど(絵の具でよいが水溶性のもの)
- ろ過装置(ろうと、ろ紙)
手順
- 木炭をすりつぶす。
- 色のついた水に、1.の木炭を入れ、1分くらいよく混ぜる。
- 2.をろ過してみて、色の変化を見る。
ちょっとひとこと
- 木炭は使用済み割り箸から作ることもできます。
- ジュースの空き缶のふたを切り取る。
- 細かく削った割り箸20本くらいをアルミ箔で包み、空き缶に入れる。
- アルミ箔でふたをし、バーナーで30分加熱する。
- 水の色がどうしてきれいになったのか考えてみましょう。
- 今回は、色水を汚れに見立てているが、実際の汚水などに発展してみると面白い。
『水の汚れを調べよう』
川の水や食べ残し、洗剤など身の回りの水の酸性度や汚染の目安となるCODを測ってみましょう。
準備するもの
- pHパックテスト
- CODパックテスト
- 測るサンプル(河川水、家庭用洗剤、風呂の残り湯、お酢、しょう油など)
手順
- サンプルを用意します。(洗剤やお酢、ジュースなどは、数百から数千倍にうすめます。)
- パックテストにサンプルを吸い込みます。
- 色の変化を見比べます。
ちょっとひとこと
- 魚が棲める河川の水のCODは、種類によっても違いますが、5ppm以下です。
- 洗剤や食べ残しが、どのくらい河川を汚してしまうのか考えてみましょう。
- 上の木炭で浄化して、結果を比べると面白い。
空気
『酸性雨を調べよう』
工場の煙や自動車の排気ガスに含まれる窒素酸化物やいおう酸化物は酸性雨の原因となっています。酸性雨を測ることで、空気の汚れを調べてみましょう。
準備するもの
- きれいな容器
- pHパックテスト
手順
- きれいな容器に雨をためます。(容器の汚れや、屋根、樹木、地面からの跳ね返りに注意する。)
- パックテストに雨水を吸い込みます。
- 色の変化を見比べます。
ちょっとひとこと
- きれいな雨はpH5.6位です。
- 降り始めの雨、途中の雨、最後の雨などをとって比べてみましょう。
- 霧雨、豪雨、雪など雨量との関係を比べても面白い。
- アサガオ、パンジーやペチュニアの花は酸性雨が当たると色が変わります。花びらの斑点やまだら模様を観察して、酸性雨を調べてみましょう。
『星空の観察』
空気中のチリが多いと遠くのものが見えにくくなります。星空を観察することで、空気の汚れや地上のあかりが夜空全体を明るくしていることについて調べてみましょう。
準備するもの
- 星座早見盤
手順
- 星座早見盤によって、実際の星の位置を確認します。
- 実際に見えている星が何等星か調べます。
- 何等星までみえたのか観察します。
ちょっとひとこと
- 夜の観察なので、大人といっしょに行いましょう。
- 身近な公園や学校の校庭など広い場所で行いましょう。
- 空気の状態や場所によって星の見え方が違います。きれいな星空を取り戻すためにどうしたらよいか話し合ってみましょう。
市内の生き物観察
わたしたちの身の回りには、公園、庭、川、さらには自宅の周辺など、さまざまな場所で生き物が生息しています。身近な生き物観察のポイントを紹介します。
1.公園の利用
市内には多くの公園があります。広い緑地や池、木々がある場所に訪れて、生き物たちを探してみましょう。
2.昆虫や鳥の観察
市内でも昆虫や鳥を観察することができます。公園や庭で昆虫を探し、観察してみましょう。鳥の鳴き声を覚えたりすることで、鳥たちとのふれあいも楽しむことができます。
3.水辺の生き物観察
市内には川や池などの水辺があり、カメや魚、水鳥などが観察できます。石や流木をめくってみると、水生昆虫や小さな生物たちも見つけることができます。
市内で見られる生き物についてはみたかいきもの図鑑をご覧ください。
※道路などでは安全を確保してください。また危険な生物や植物に触れないように注意しましょう。
グリーンカーテン
グリーンカーテンは、つる性の植物(ゴーヤやヘチマ、キュウリなど)を窓の外や壁面に這わせて作る緑のカーテンのことです。グリーンカーテンは環境に優しいエコな暑さ対策として注目されています。グリーンカーテンを作り、夏の暑さ対策をしてみましょう。
グリーンカーテンの代表的な効果は以下のとおりです。
・日差しを遮る。
・植物の蒸散作用により、周囲の温度を下げる。
・苗によっては野菜の収穫が可能(ゴーヤやヘチマ、キュウリなど)。
作成方法など詳しい方法はグリーンカーテンプロジェクト(環境省)(外部リンク)をご覧ください。
エコな調理方法
暑い季節、長時間火を使う料理は避けたいものです。快適に、さらに環境への負荷を減らしながら、おいしく料理する方法を紹介します。
1.地産地消の食材を選ぶ
地元で生産された食材を選ぶことで、長距離輸送や保存方法によるエネルギーの消費を減らすことができます。
2.余分な包装を避ける
食材を購入する際に、過剰な包装やプラスチックの使用を避けるようにしましょう。リサイクル可能な包装材を選んだり、量り売りなどでは自分で容器を持参する方法もあります。
3.食材を無駄にしない
必要量だけを買うようにし、野菜や果物の皮を捨てる前には、スープやジュースに利用するなど工夫しましょう。
4.エネルギー効率の良い調理器具を使用する
ガスや電気の使用量が少ない調理器具を選ぶことで、エネルギーの無駄を減らすことができます。例えば、圧力鍋や電子レンジは調理時間を短縮し、エネルギー効率をアップさせます。
エコクラフト&クロスワードパズル
ECO工作「あまった保冷剤で消臭剤を作ろう」
ケーキなどのスイーツを買うときに入っている保冷剤。捨てずにとっておいて、気づいたら冷凍庫にたくさんたまっていた!なんてことはありませんか。
そんな保冷剤は、とても簡単な方法で消臭剤に再利用できます。色付けや香りであなただけのオリジナルのエコ消臭剤を作ってみましょう。
やってみよう!災害時などに役立つ「カトー折り」
知っておくと災害時などに役立つ「カトー折り※」は、私たち個人ができる災害への備えの1つです。いらなくなった紙や古新聞紙、牛乳パックを使って、お皿やスリッパを作ってみましょう。災害と環境のつながりを考え、防災への意識を高めてみませんか。
「カトー折り」とは
カトー折り研究所主宰 加藤祐一氏が考案した、新聞紙や包装紙、コピー用紙などの紙を折るだけで、さまざまな生活用品を作ることができる折り方のこと。
SDGsクロスワードパズル
イラストをヒントにクロスワードパズルを解きながら、SDGsについて学ぼう。
SDGs(エスディージーズ)とは
2015年9月の国連サミットにおいて採択された、2016年から2030年までの「持続可能な開発のための国際目標」のことです。
SDGsは、気候変動や貧困、人権問題など世界で解決するべき17の目標と169のターゲット、そして達成状況を計測するための232の指標で構成されており、「誰一人取り残さない」を理念として、開発途上国のみならず、先進国も取り組むこととされています。
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