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平成27年第3回教育委員会臨時会会議録(3)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2016年1月19日 最終更新日:2016年1月20日

平成27年第3回教育委員会臨時会会議録

日程第1 平成28年度使用中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択について

池田委員

 各社とも大きな差は感じませんでしたが、東京書籍が、各章の最初に既習事項をもとにした問題を設けています。次の単元につながる導入として、とてもいいなというふうに思いました。また、章末の問題としても、基本と発展、AとBというものが両方用意されておりまして、習熟度別の授業で活用できるのではないかと思いました。

角田委員長

 はい、ありがとうございます。岡委員、どうぞ。

岡委員

 数学ですので、答えにたどり着くまでのプロセスは大切だと思います。先生の教え方が特に重要になってくる教科だと思います。そういう点では、教科書自体には差があまり見られないので、巻末にどのような問題をどのくらい掲載しているかも比較してみました。結果としては、東京書籍が内容も問題数も、私は適切であると思い、取り組みやすいと思いました。

角田委員長

 はい、貝ノ瀬委員、どうぞ。

貝ノ瀬委員

 私も、東京書籍は数学に相当力が入っているという印象がございまして、特に「学び合い」というようなページですけれども、他者と協働して、問題解決していくという設定の仕方です。今、さらにこれからですけれども、アクティブ・ラーニングという、子どもが主体的、意欲的に活動していくという学習のあり方が問われていますけれども、そういうことを考えますと、このような場面設定というのは先見の明があるというふうに感じます。

角田委員長

 ほかの教科書についてはいかがでしょうか。はい、貝ノ瀬委員、どうぞ。

貝ノ瀬委員

 大日本図書をよく見てみましたけれども、大日本図書の教科書では、前の学年で学習したことを確認するという、「思い出そう」というコーナーがあったり、練習問題には、わからないときにどのページを見ればよいのかを示してあったり、非常に親切なつくりになっているなと、大変そういう面での工夫がなされているという点は評価したいなというふうに思いました。

角田委員長

 はい、池田委員、どうぞ。

池田委員

 私は、学校図書や日本文教出版も各章の前に既習内容を確認できるページがあって、その章での学習のつまずきを減らす工夫があると思いました。特に日本文教出版ですが、これは巻末に算数の内容を学び直すための「算数を振り返ろう」というページがあるのです。これは、算数と数学の接続に配慮されているのだなというふうに思いました。

角田委員長

 教育長、どうぞ。

高部教育長

 どなたも触れなかった教育出版ですけれども、非常に特色がありまして、一方では、「数学の広場」というコーナーでは、非常に多様な考えを話し合ったり説明するという課題を設定しています。他方、「Let’s Try」というようなコーナーでは、その章の入り口に、その章の学習課題や関連する既習事項を示して、例題としてきちんと復習した上で学習内容に入るという意味では、非常に基礎、基本の定着に適した教科書だなというふうには思いました。三鷹の子どもたちにとって、そこまで必要かということは感じますけれども、丁寧な教科書だということは言えると思います。

角田委員長

 数学というのは、その考え方を教える学問なので、各社の特徴、差は見つけにくいという教科だと思います。そんな中で、啓林館、この「別冊ナビブック」は独自性があるかなというふうに思いました。また、数研出版は最初にノートのとり方など、学習の仕方を示している点が丁寧だなと思いました。ただ、もう少し踏み込んで、考え方、思考の整理の仕方まで記述しているといいなというふうに感じました。
 ほかにご意見、いかがでしょう。教育長、どうぞ。

高部教育長

 皆さんご指摘のように、やはり数学というのは積み重ねの教科ですので、前段階の小学校の段階の学習がわかっていないと、つまずいて、なかなか追いついていかないという問題が生じてきます。やはり小学校で学んだ内容の振り返りが、この単元の項目だけではなくて、その内容まで示してくれると非常によいというふうに思います。そういった点からは、やはり教育出版か東京書籍ではないかなというふうに思います。

角田委員長

 ほかにご意見はいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、習熟度に応じた学習やアクティブ・ラーニングへの対応といった点から総合的に判断して、東京書籍ということでいかがでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

角田委員長

 よろしいですか。では、数学の教科書は東京書籍といたします。
 次に、理科に参ります。では、ご発言、ご意見いただきます。どうぞ、貝ノ瀬委員。

貝ノ瀬委員

 理科については、各社、大変いろいろ工夫をしているというふうに見ました。ですので、特に比べるということになりますと、私は、花のつくりと働きという単元について、各社、いろいろ調べてみましたけれども、大日本図書はよいのですが、レベルが高いなという印象です。導入ですとか前置きを抜きにして、いきなり花のつくりはどうなっているかという入り方。本題から入っていっているというふうに思います。これに対して東京書籍は、これから始まる学習への動機づけから入っています。子どもたちが関心を持ったところで、説明に入っていくというようになっているわけで、そういう意味では、丁寧な導き方といいますか、わかりやすいというか、入りやすいというか、そういう点では東京書籍がまさっているなというふうに思いました。

角田委員長

 岡委員、どうぞ。

岡委員

 大日本図書は、「学んだことを生かそう」というページで、身につけた知識を使って取り組む探究的な学習が設定されているのがよいと思ったのですけれども、ちょっと記述が細かくて、特に中学1年生には少し難しいのではないかと思いました。導入の丁寧さという点では、東京書籍がよいと私は思います。東京書籍は、ノートの書き方やレポートの書き方も提示されていて、生徒が自分で学習を進めることができると思いました。

角田委員長

 池田委員、どうぞ。

池田委員

 私は、東京書籍が写真が非常にきれいで、注意を引くようなものが掲載されていて、とてもいいなというふうに思いました。それから、単元の最初に、これからどんなことを学ぶのだろうと子どもが好奇心を持つような導入の仕方が工夫されていて、その点、すぐれているなというふうに感じました。

角田委員長

 はい、教育長、どうぞ。

高部教育長

 今お話の東京書籍ですけれども、やはり既習事項の確認というのが非常に丁寧だと思います。先ほどの花のつくりの章ではありますけれども、これまでに学んできたことということで、単に項目だけではなくて、説明もつけて、小学校の学習の振り返り、関連を示しているのが非常にすぐれている点だというふうに思います。
 また、光合成を取り上げているページを比較してみたのですけれども、学校図書はどういう実験をするのかというのが示されていて、その手順に従って実験を進めていくという流れですが、東京書籍は、最初に調べる条件そのものについて考えてみようという課題設定がされておりまして、より主体的な学習を工夫している特徴点があるというふうに思いました。

角田委員長

 これまでのところは東京書籍を推す声が多いですけれども、ほかの教科書についてはいかがでしょうか。はい、池田委員、どうぞ。

池田委員

 理科の教科書は、各社ともレポートを作成する活動が設定されておりまして、全体的に言語活動が重視されているなという印象です。発展的な学習としましては、教育出版ですが、「活用しよう」というコーナーがあったり、それから、知識や技能の活用を取り上げていたり、「自由研究」として課題探究的な学習ができるようにしている箇所が散見されて、いいなと思いました。

角田委員長

 岡委員、どうぞ。

岡委員

 啓林館は、数学と同じように別冊の「マイ・ノート」というのがついているのが特徴だと思います。発展的な学習などを取り上げていて、いいなとは思うのですが、この別冊というつくりが、使わせ方や保存にもよると思いますが、ほんとうに使いやすいのかどうか、ちょっと疑問に思います。

角田委員長

 ほかにいかがでしょうか。よろしいですか。
 この理科という教科は、実験とか観察を伴いますので、教科書を見て学習活動が具体的には理解できることが大切と思います。そうした点では、既習事項の確認とか丁寧な導入があるということでは、東京書籍がわかりやすいと思います。
 委員の皆さんのご意見を統合すると、理科は東京書籍と判断いたしますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

角田委員長

 それでは、理科の教科書は東京書籍といたします。
 次は、音楽一般について協議を始めます。ご発言、ご意見をお願いいたします。はい、貝ノ瀬委員、どうぞ。

貝ノ瀬委員

 音楽一般ですが、教育出版と教育芸術社、2社比べてみましたけれども、教育出版のほうは写真、挿絵が多く掲載されています。共通教材には、情景を膨らませるような写真が添えられているというふうな特色があったと思います。それに対して教育芸術社ですが、写真や挿絵はそれほど多くはなく、多くなり過ぎないようにしているという印象です。そのかわり、楽譜の余白部分に必要事項を書き込んだりすることができるような紙面構成の工夫がされているというふうな違いがございました。

角田委員長

 はい、池田委員、どうぞ。

池田委員

 教育出版ですが、鑑賞教材が幾つか挙げられているのですが、例えば「魔王」ですとか「春」のところを見ますと、解釈ですとか解説というものが加えられておりまして、子どもたちが音楽を聞くときの助けになるような事項が記載されていて、いいなというふうに思いました。

角田委員長

 岡委員、どうぞ。

岡委員

 小学校の教科書のときも同じでしたが、君が代のページは、教育出版は歌詞の意味がわかりやすく説明されていると思います。前回の東京オリンピックのときの写真とともに、表彰式で君が代が流れるという説明もされていて、オリンピック教育といいますか、オリンピックと関連させた国歌の示し方というのは、子どもたちにもなじみやすいかなと思いました。鑑賞教材では、例えば「魔王」の右ページに、ロマン派の音楽であることがわかるようなインデックスがあって、紙面構成も工夫されていると思います。

角田委員長

 教育長、どうぞ。

高部教育長

 教育出版の目次を見ますと、表現と鑑賞がそれぞれ「基礎」、「広がり」、「活用」という3本柱、三つの柱で構成されていまして、中学校での音楽の学習の全体像がわかりやすく示されていて、生徒も学習の見通しを持ちやすいというふうに感じました。
 もう一方の教育芸術社は、目次とは別に「音楽学習MAP」というページが設けられていまして、学習する内容が整理され、記載されていまして、やはり一つ工夫されているなというふうに思いました。
 そのように、どちらも特色があって、比較するのはなかなか難しいですけれども、全体的な印象としては、教育出版のほうが資料が豊富で、より丁寧なつくりになっているというふうに感じました。

角田委員長

 はい、貝ノ瀬委員、どうぞ。

貝ノ瀬委員

 先ほど君が代のページについてお話がありましたけれども、君が代のページ以外についても、教育出版は作品に対して、作者のメッセージを掲載しているというようなことで、歌詞だとか楽曲の背景などに触れられているという工夫がなされているというふうな点ですぐれているというふうに私は感じます。

角田委員長

 ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、ここまでの意見を総合しますと、音楽一般は教育出版としてはどうかと思いますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

角田委員長

 それでは、音楽一般の教科書は教育出版といたします。
 次は、音楽の器楽合奏についての協議を始めます。ご発言をお願いいたします。はい、貝ノ瀬委員、どうぞ。

貝ノ瀬委員

 これも、2社、よく比べてみましたけれども、教育出版のほうは、小学校でリコーダーを学習するわけですが、リコーダーなどで、小学校で学習したことの復習も意識しています。それから、ギターのコードなども写真で示していて、非常にわかりやすいなという印象を持ちました。

角田委員長

 はい、岡委員、どうぞ。

岡委員

 教育出版は、リコーダーの運指、指の使い方などがわかりやすく説明されていると思います。折り込みページの資料も興味を引く内容だと思いました。それから、音楽一般と器楽合奏は同じ音楽という教科の中で使う教科書ですので、使い方も含め、統一感という点では、同じ出版社のものにしたほうがよいと思いますので、教育出版がいいのではないかと思います。

角田委員長

 池田委員、どうぞ。

池田委員

 教育出版は和楽器を取り上げています。特に筝、お琴とか太鼓を取り上げているのですが、基本的な奏法が写真でわかりやすく示されていて、それがいいなというふうに感じました。

角田委員長

 私も、教育出版は和楽器の扱い方が非常に丁寧だなというふうに感じました。一方の教育芸術社についてはいかがでしょうか。はい、池田委員、どうぞ。

池田委員

 教育芸術社は、さまざまな打楽器の写真と奏法を掲載していました。絵や写真で楽器の細部のつくりまでわかりやすく示しているのがいいなと思いました。

角田委員長

 教育長、どうぞ。

高部教育長

 今言われたように、教育芸術社は紹介されています楽器の種類が非常に多いということと、それからまた、曲のジャンルも多岐で、非常に詳しいというふうに感じました。ただ、資料の示し方、解説の仕方などは、教育出版のほうが全体的に丁寧に書かれているなという印象ですので、私は教育出版の教科書がふさわしいというふうに思います。

角田委員長

 ほかにご意見はいかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、器楽合奏の教科書は教育出版ということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

角田委員長

 それでは、音楽の器楽合奏の教科書は教育出版といたします。
 次に、美術についての協議を始めます。ご発言、ご意見、お願いいたします。はい、貝ノ瀬委員、どうぞ。

貝ノ瀬委員

 美術ですけれども、美術は日本文教出版と開隆堂と光村図書と3社あり、3社を見比べてみました。3社それぞれ特色、よさがありました。その中でも、私は日本文教出版は、センス、切り口のレベルが非常に高いなという印象です。それから、ポスターなどの使い方も非常に巧みで、迫力があって、非常に効果的だなという印象を持ちました。

角田委員長

 はい、池田委員、どうぞ。

池田委員

 私は、日本文教出版は、掲載している芸術作品の数が非常に多くて、多くの作品に触れて目を肥やすという意味で、非常にすぐれているなと感じました。それから、光村図書ですが、これは子どもが創作をする際のコツですとか技術的なことに触れられていて、そこがすぐれているなというふうに感じました。それぞれのよさはございますが、総合的に見ると日本文教出版がよいのではないかと考えます。

角田委員長

 岡委員、どうぞ。

岡委員

 私も、日本文教出版はセンスのよさを感じました。光村図書も、折り込み4ページ分のゲルニカは迫力がありますし、それから開隆堂はゴッホの取り上げ方がおもしろいと思いました。富士山が描かれていることなども視点が独特だと思います。ただ、開隆堂はちょっと芸術的過ぎるかなという感じもします。

角田委員長

 開隆堂は、造形物の作品をすごく大きく扱っていますね。ですから、作者への敬意を感じるような感じがします。また、日本文教出版は教科書のサイズが大きくて、かつ、3冊に分かれています。内容も充実していますけれども、それだけでなくて、全体的に非常にきれいで学びやすい印象を持ちました。
 ほかにいかがでしょうか。はい、岡委員、どうぞ。

岡委員

 日本文教出版の2年生、3年生、上の日本の絵画を鑑賞するページは、和紙を使っていて、質感からも鑑賞できるようになっています。折り込みを開くと、葛飾北斎の富士山の浮世絵が原寸大で掲載されているのも、とてもよいと思いました。2、3年生の下のほうでは、仏像の種類と、その鑑賞のポイントが紹介されているのも、日本の伝統的なものの紹介という面で、とても好感が持てました。

角田委員長

 教育長、どうぞ。

高部教育長

 確かに開隆堂は非常にカラフルで、ビジュアルな点が特徴点だなというふうに思いました。それから、光村図書は、今言われましたけれども、日本の美しさを感じさせる作品が多く掲載されているというふうに思います。鑑賞として、日本の美を取り上げるということは、やはり中学生にとって非常に重要なことだというふうに思います。そして、日本文教出版は、鑑賞、デザイン、それから身近なものでの制作という、さまざまな工夫がなされておりますので、教科書としての全体のバランスがいいのかなというふうに思いました。

角田委員長

 ほかにご意見はいかがでしょうか。よろしいですか。
 皆さんのご意見を総合しますと、日本文教出版の評価が高いようですけれども、いかがでしょうか。よろしいですか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

角田委員長

 それでは、美術の教科書は日本文教出版といたします。
 次に、保健体育の保健の教科書についての協議を始めます。ご発言、ご意見をお願いいたします。はい、池田委員、どうぞ。

平成27年第3回教育委員会臨時会会議録(4)へ続く

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