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平成27年第3回教育委員会臨時会会議録(1)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2016年1月19日 最終更新日:2016年1月20日

平成27年第3回教育委員会臨時会会議録

開催年月日

平成27年8月18日(火曜日)

出席者(5名)

委員長 角田徹
委員 池田清貴
委員 貝ノ瀬滋
委員 岡由美
教育長 高部明夫

欠席者(0名)

出席説明員

教育部長・調整担当部長 山口忠嗣
生涯学習担当部長 宇山陽子
総務課長 高松真也
指導課長 宮崎倉太郎
指導課統括指導主事 宮城洋之

事務局職員
副参事 本村建二郎
主事 大塚俊介

議事日程

平成27年8月18日(火曜日)午後1時開議

  • 日程第1 平成28年度使用中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択について
  • 日程第2 議案第32号 平成28年度使用小・中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択について

午後 1時2分 開会

角田委員長

 それでは、ただいまから平成27年第3回教育委員会臨時会を開会いたします。
 本日の会議録署名委員は、池田委員にお願いいたします。
 それでは、議事日程に従いまして議事を進めてまいります。

日程第1 平成28年度使用中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択について

角田委員長

 日程第1 平成28年度使用中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択についてを議題といたします。
 初めに、事務局側から経過説明をお願いいたします。

山口教育部長

 それでは、中学校の教科用図書及び小学校、中学校の教育支援学級用の教科用図書の採択にかかわる、これまでの経過についてご説明をさせていただきます。
 今回の中学校の教科書採択では、平成28年度から使用する教科書を、文部科学省の検定に合格をいたしました教科書の中から、各教科、種目ごとに採択していくことになります。
 教育委員の皆様のお手元に平成28年度使用教科用図書採択の手順、中学校及び教育支援学級用という資料がございますので、ごらんをいただきたいと思います。
 中学校の教科用図書の採択についてですが、教育委員会は本年4月に中学校教科用図書選定資料作成委員会を設置いたしまして、各種目の教科書について調査研究を依頼したところでございます。選定資料作成委員会は、校長先生、副校長先生、そして保護者の方を委員といたしまして、本日の教育委員会臨時会での教科書採択に向けた資料を作成していただきました。
 まず、資料作成に当たりまして、同委員会の下部組織として、教科ごとに教科用図書調査研究部を設置いたしまして、9つの教科部会に各学校からそれぞれ1名ずつ代表の先生を推薦していただき、調査研究をお願いいたしました。調査研究部は、部長でございます校長、副校長先生方に加え、各教科7名の委員で構成をし、合計72名の三鷹市立中学校の先生方に教科書の調査研究に携わっていただきました。
 5月13日から調査研究を行い、部会ごとに協議を進め、調査研究の結果を各部長が取りまとめて、6月8日に中学校教科用図書選定資料作成委員会に提出していただきました。提出をされた調査研究資料を6月15日の選定資料作成委員会で検討し、6月22日の委員会で最終的に取りまとめ、7月2日に選定資料作成委員会委員長より、中学校教科用図書選定資料が教育委員会に提出をされたところでございます。
 今回、調査研究を行った教科書は、9教科15種目の教科書でございます。文部科学省の検定を経た、この15種目の中学校教科用図書につきまして調査研究を行い、資料の作成をしていただきました。
 次に、小・中学校の教育支援学級用教科用図書についてご説明をいたします。
 本年4月に小・中学校の教育支援学級用教科用図書選定資料作成委員会と、その下部組織として詳細な調査研究を行います教科書調査研究部の2つの組織を設置いたしまして、文部科学省著作教科書の取り扱いの検討及び学校教育法附則第9条の規定によります一般図書の調査研究を進めてまいりました。
 教育支援学級の教科書調査研究部は、固定制の教育支援学級設置校ごとに設置をいたしまして、検定教科書について専門的な立場から調査研究を行うとともに、一般図書の使用についても研究をしていただきました。その結果を受けまして、6月15日の小・中学校教育支援学級用教科用図書選定資料作成委員会で検討し、最終的に7月2日に選定資料作成委員会委員長から、一般図書は使用せず、全ての学校で検定教科書を使用することが望ましいという報告が教育委員会にあったところでございます。
 中学校用及び小・中学校教育支援学級用、どちらの選定資料作成委員会におきましても、保護者の代表の方に委員として入っていただきまして、保護者の視点からの率直な感想や意見を多数いただきました。その内容については、選定資料作成委員会の意見に反映をしていただいたところでございます。
 また、6月5日から7月8日まで、教育センターにおきまして、教科書展示会がございまして、137名の保護者、市民の方々においでをいただきました。そのうち91名の方からアンケートにご回答、ご意見をいただきまして、選定資料作成委員会には、それらも踏まえて選定資料を作成、提出していただいたところでございます。
 7月2日には、選定資料作成委員会から教育委員会の皆様に向けまして、実際の教科書をお示ししながら、選定資料ごとに具体的な説明が細部にわたって行われました。その際、教育委員の皆様からはさまざまな観点で多くの指摘があったところでございます。
 教育委員の皆様におかれましては、7月23日の懇談会で、各学園代表の校長先生方及び保護者代表の方から、率直なご意見、ご感想をお聞きいただきました。また、各教科の教科書一つ一つに目を通していただき、それぞれの教科書の内容や構成、特色などについて精読、検討され、研究を進めていただきました。
 以上のように、教科書採択に向けて、さまざまな資料や意見を踏まえ、十分に検討を積み重ねていただいてまいりました。本日は、種目ごとに、教育委員の皆様が採択にふさわしいと捉えられた教科書を候補として挙げていただきまして、具体的な協議を行い、採択をお願いしたいと考えております。
 なお、本日、採択をいただきますと、8月31日までに東京都教育委員会に採択結果を報告することになってございます。
 経過説明は以上でございます。どうぞよろしくご協議をお願いいたします。

角田委員長

 ご説明ありがとうございました。
 では、本日に至るまでの教科書選定資料の作成及び手順について、詳しくお話をいただきました。私どもも、作成していただきました選定資料をもとに、改めて各教科の教科書を拝見し、今日までそれぞれに研究、検討をしてまいりました。本日は、教科ごとの教科書の選定に向けて、委員の皆様とまず協議を進め、議論が調いましたら、その後で議案としてまとめてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、平成28年度から使用する中学校の教科用図書の採択について、種目ごとに協議を進めてまいります。
 まず、国語科から始めます。委員の皆様からのご意見をお願いいたします。岡委員、どうぞ。

岡委員

 2年生の教科書に、全社とも「走れメロス」が入っていますので、じっくり比べてみました。どの教科書も、目標の設定から振り返りまで、学習の手引がよく工夫されています。ですから、教える側の先生が教科書をどれだけ活用できるかが重要だと思います。授業で活用する資料という面から見ると、三省堂は漢字の一覧なども含めた資料編が充実していて、特に、本編中の資料とリンクした巻末の折り込み資料がわかりやすいと思いました。

角田委員長

 ほかにいかがでしょうか。池田委員、どうぞ。

池田委員

 私は、三省堂について申し上げたいと思いますが、三省堂は紙面の構成、色使いがきれいだなというふうに思いました。内容という点では、次に教育出版についての感想ですが、教育出版が取り上げている読み物がいいなというふうな感想を持ちました。古典から現代のものまでバランスがよくとれていますし、それから、現代の作家で、村上春樹さんの著作ですとか、あとは2年生の教科書ですけれども、内田樹さんの書きおろしの評論「学ぶ力」というものが掲載されているのですが、示唆に富む内容で、ぜひ中学生に読ませたい文章だと思いました。

角田委員長

 はい、貝ノ瀬委員、どうぞ。

貝ノ瀬委員

 私も、教育出版に注目をいたしまして、今、手元の教科書を見ているのですけれども、教育出版で「学びのチャレンジ」というところがあるのです。328ページですけれども、こういうところを見ますと、全国学力調査・学習状況調査にA問題、B問題というものがあるのですが、B問題に注目して、これを大変意識してつくられているということがよくわかる内容になっていますよね。学んだことを活用して、いわゆる思考力だとか判断力、表現力、そういう力を育成していくという点で、今回、各社とも意識されているというふうには思いますが、教育出版もなかなか努力しているなというふうに感想を持ちました。

角田委員長

 はい、ありがとうございます。
 他社の教科書はいかがでしょうか。例えば光村図書出版の教材を通して身につける読み方を「学習の窓」というコラムや、巻末折り込みに掲載している点が目を引きます。いかがでしょうか。はい、貝ノ瀬委員。

貝ノ瀬委員

 今、委員長がおっしゃった光村ですけれども、私もよく調査をいたしましたが、光村は、教師にとっては、私も教師をしたことがありますけれども、なじみが非常にある紙面だというふうに思います。ただ、生徒たち、子どもたちにとって、学習の手引の課題ですとか、言語活動の設定など、レベルが少し高いのではないかなというふうに感じます。
 それから、どの教科書も、色覚の特性に配慮をしておりますけれども、教科書の裏表紙の見返しのところですが、「いろいろ言葉」というところがあるのですけれども、これはカラーユニバーサルという点では気になるというか、課題が残るなというふうに感じました。

角田委員長

 高部教育長、どうぞ。

高部教育長

 私も、今お話があった光村図書ですけれども、例えば「走れメロス」を読んだ後の設問を見ますと、非常に抽象的な設問といいますか、メロスの行動や考え方、作品の表現の仕方について感想を述べ合おうというように非常に総括的な問いかけが先にきていますので、生徒がその問いの内容を捉えにくいように感じました。
 他方、東京書籍は、討論の単元は単なる話し合いというレベルではなくて、合意形成というところまで踏み込んでいて、これからの協働的な学習の基礎を養うという点では、一歩踏み込んでいるなという印象を持ちました。
 ただ、討論を高める能力だけに着目するならば東京書籍がいいと思いますけれども、やはり国語の教科書というのは、「話す、聞く、書く、読む」という四つの力をバランスよく育成するということが重要なポイントだというふうに考えております。

角田委員長

 ほかにいかがでしょうか。池田委員、どうぞ。

池田委員

 今、教育長がおっしゃったように、私も、国語科はやはり「話す、聞く、書く、読む」という四つの力をバランスよく身につけることができる教科書が望ましいというふうに思います。その点、学校図書は、他の教科書と比べて、文学作品などの文書教材がとても充実しているとは思うのですが、「話すこと」や「聞くこと」や「書くこと」の教材がやや少ないかなという印象を受けました。
 それから、討論を取り上げたページを比較しますと、光村図書や三省堂の解説がわかりやすいのかなというふうに思います。

角田委員長

 光村図書や三省堂、これは国語の授業を通して身につける力を明確に示している印象を受けます。
 その他の観点から、いかがでしょうか。はい、岡委員、どうぞ。

岡委員

 地域性ということで、三鷹市にゆかりのある作家の取り上げ方としては、三省堂が太宰治の特設ページを設けています。今回の芥川賞受賞作家も太宰治の作品が自分を文学の世界に導いてくれたという話をしていましたが、こうした教科書が三鷹の子どもたちを文学好きにするきっかけの一つになるなら、それも好ましいと思います。

角田委員長

 はい、高部教育長。

高部教育長

 各社ともそれぞれ工夫があって、すぐれた点はあると思いますけれども、やはり全体のバランスですとか、図を使った説明のわかりやすさ、具体例から徐々に段階を追って抽象度を上げていく課題設定、あるいは、学び方を学ぶといった観点などからしますと、やはり今回は三省堂の教科書が学びやすく、教えやすいものになっているのかなというふうに思いました。

角田委員長

 ほかにご意見はありますでしょうか。いかがですか。よろしいですか。
 それでは、ここでの協議を総合的に判断しまして、国語の教科書は三省堂ということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

角田委員長

 では、協議の結果、国語の教科書は三省堂といたします。
 次に、書写について協議を始めます。ご意見をいただきたいと思います。どうぞ。

岡委員

 昨年度の小学校の書写の教科書でも同じことを感じましたが、教科書に直接書き込んで学習する教材が各社とも用意されていたり、書写の技能を活用するためのいろいろな資料が掲載されたりして、お手本中心の一昔前の教科書と比べると、随分、内容が充実している印象を持ちました。
 書き初めの教材を比較してみたのですが、これは教科書によって難易度に差があるように感じました。光村図書のお手本は、1年生から行書を取り上げていて、レベルが高いと思います。

角田委員長

 はい、ありがとうございます。ほかにいかがでしょうか。池田委員、どうぞ。

池田委員

 各社とも、書く技能だけではなくて、鑑賞教材の資料を掲載して、鑑賞にも重点を置いているという印象を持ちました。特に光村図書の巻末の資料ですが、楷書や行書が比較できる一覧表がついておりまして、内容的に充実しているなと思いました。

角田委員長

 確かに光村図書の資料編は全部で60ページ以上ありますね。充実しています。こうした資料の示し方についてはいかがでしょうか。貝ノ瀬委員。

貝ノ瀬委員

 私は、書写の教科書ですので、教科書としての情報量は多いほうがいいのかというようなことになりますと、やはり議論が分かれるのではないかというふうに思います。紙面の全体スペースは大体限られているわけですので、余計なというか、余分なといいますか、そういう情報を掲載したために、逆にお手本が縮小されてしまうと、本末転倒ということになるのではないかと思います。やはり書写ですので、知識や技能はきちんと学べるということは重視すべきだというふうにも思います。

角田委員長

 高部教育長、どうぞ。

高部教育長

 今言われたような、ポイントを押さえたわかりやすさということからしますと、東京書籍は、8ページにもありますように、基本的な点画の書き方というのが非常にわかりやすく示されていますし、具体的な間違いの例を示していて、実際に間違いやすい部分、どこがどう違うのかという部分がきちんと押さえられていますので、基本的な筆遣いをしっかりと身につけられるようになっているという点では非常にすぐれているというふうに感じました。

角田委員長

 ほかにいかがでしょうか。池田委員、どうぞ。

池田委員

 毛筆について習ったことを日常の学習の生活においてもつなげていこうという意味では、硬筆での書き取りというのも大事かと思うのですけれども、その点でいきますと、学校図書は単元末に「硬筆で書いてみよう」というページが設けられておりまして、その視点によって構成が工夫されているなというふうに思っています。

角田委員長

 高部教育長、どうぞ。

高部教育長

 今言われた、学習を日常生活につなげていくという、身につけた技能、知識をいかに活用していくかという視点は、どの教科書も非常に重視されているなというふうに思いました。例えば三省堂も、各学年の教材の後に、「生活に生かそう」という単元が設けられていまして、学習したことを日常生活のさまざまな場面で生かすような意識づけがされているというふうに思います。あるいは、教育出版は、そういった点にさらに加えて、筆遣いや筆圧の変化など、基礎、基本をわかりやすく理解させる工夫もありますので、全体的に見ると教育出版が使いやすいのではないかというふうに思っています。

角田委員長

 岡委員、どうぞ。

岡委員

 同じく教育出版ですけれども、難易度が高過ぎず、1年生の書き初めの課題などは、1年生にふさわしい題材を選んでいると思いました。毛筆の動きの示し方がわかりやすくて、生徒もイメージしやすいと思います。それから、右側にお手本があったり、ボールペンの持ち方が写真で示されたりしていて、工夫が感じられ、使いやすい印象を受けました。

角田委員長

 貝ノ瀬委員、どうぞ。

貝ノ瀬委員

 私も、教育出版の教科書に注目しますが、情報量は少ないような印象はありますけれども、1年生の手本は見開き2ページで大きく掲載してあったり、字の形をイメージさせるための線を示したりというふうなことで、お手本としての示し方が大変いいのではないかというふうに感じております。

角田委員長

 ほかにご意見がありますでしょうか。よろしいですか。
 では、ここまでのご意見をまとめますと、教育出版の評価が高いようです。書写は教育出版でいかがでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

角田委員長

 それでは、書写の教科書は教育出版といたします。
 次に、社会科の地理的分野について協議を進めます。それでは、ご発言をお願いいたします。岡委員、どうぞ。

平成27年第3回教育委員会臨時会会議録(2)へ続く

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