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平成26年第6回教育委員会定例会会議録(3)
作成・発信部署:教育委員会 総務課
公開日:2014年10月22日 最終更新日:2014年10月23日
平成26年第6回教育委員会定例会会議録
日程第2 教育長報告
貝ノ瀬委員長
ありがとうございました。
以上で教育長、それから各課からの報告がありました。委員の皆さんの質疑をお願いします。いかがでしょうか。
池田委員
いくつかわからない言葉があって、教えていただければと思います。
この、全7学園の評価・検証報告書ですけれども、3ページのところで「子ども熟議」という企画のようなものが書いてあるのですけれど、これはどういった内容のものでしょうか。
貝ノ瀬委員長
子ども熟議の内容ですね。まず、その熟議ということ自体から説明していただいたほうがいいかもしれないね。では、所課長。
所指導課教育施策担当課長
まず、熟議ですが、あるテーマを決めて、それぞれのグループで、そのテーマにかかわる課題ですとか改善策を附箋に書いて張り出すという問題解決の手法です。KJ法に近い形です。参加者をある程度グルーピング化しまして、それぞれのグループごとに、どういう話し合いがグループで行われたかを発表して、それを実践につなげていくというような取り組みです。それを子ども主体で行ったものが、子ども熟議という形になります。
この連雀学園の場合は、児童会・生徒会の代表者が集まりまして、土曜日に、CSの企画のもと行われました。地域の方、それから先生方がその手法についてはかなり詳しいので、至れり尽くせりやっていた部分があるのですけれども、もっと子どもの主体性を伸ばすために、そのファシリテーター的な役割を中学生にやっていただいたということです。
池田委員
どんなテーマだったのですか。
貝ノ瀬委員長
テーマとか、おおよその参加者とか、そういう資料はありますか。
所指導課教育施策担当課長
そのときは、「連雀学園で小学生と中学生が協力してできること、してみたいこと」がテーマでした。中学生が1グループ2名、小学生が6名、合計4グループですので32名、参加をしております。
高部教育長
連雀学園の評価・検証結果のまとめの中ほどに、フィリピンのダバオに文房具を送るプロジェクトを行ったと書いてあるのですが、これがこのテーマで出された取り組みの一つなんですね。
所指導課教育施策担当課長
この熟議で出されたまとめを、各学校で具体化していくための話し合いが進められて、最終的には文房具を送る活動につながったということです。
貝ノ瀬委員長
おおよそ30名ぐらいの参加者というと、これは希望制ですか、選抜制ですか。
所指導課教育施策担当課長
希望制で行っています。
貝ノ瀬委員長
土曜日に希望制やったの。
所指導課教育施策担当課長
そうです。
貝ノ瀬委員長
ちなみにほかの学園などについても、この子ども熟議についてもし情報があれば教えてください。
所指導課教育施策担当課長
例えば、鷹南学園も子ども熟議を行っております。
各学園でさまざまな熟議の取り組みが行われている中で、去年は子どもの企画を生かしたということで、連雀学園が挙がっております。
貝ノ瀬委員長
池田委員どうでしょうか。
池田委員
この「熟議」という名前もいいですね。大変いいお話だと思いました。
高部教育長
前の政権のときに、結構「熟議」という言葉を使って、より建設的な話し合いをしましょうという、ひとつのムーブメントがありました。それを今、学園版や子ども版で、熟議という名前を使っていますね。
池田委員
子どもの主体性を重んじた活動ですので、結構だなと思いました。
岡委員
学校代表者と教育委員会との懇談会でも、ここ何年か熟議形式でやっています。
池田委員
なるほど、わかりました。
山口教育部長
これは必ず全員カードに書いて、そのことについてそれぞれ話し合いますから。お客さんをつくらずに、全員参加でそのことに対して議論ができるという、そういう一つのメリットがあると思います。
岡委員
声の大きい人とか、声に力のある人とか、発言に力がある人だけが発言するのではなくて、発言機会が全員に平等に与えられているということも大きな特徴ですね。
貝ノ瀬委員長
前政権は結構多用していましたけれど、今の政権も、ちょくちょく使って、結構浸透していますね。熟議の国会とかね。そういう形で結構使われていますので、民主党政権の専売特許というわけではないですね。
ほかにどうですか。岡委員はどうですか。
岡委員
今いただいたばかりで十分に目を通せていないので、また次回に質問等させていただくかもしれませんが、この学園の評価・検証の、とりあえず概要版はざっと目を通したのですが、成果は徐々にいろいろなところであらわれているのがわかります。それは大変いいことだと思いますが、課題と改善が今後大変重要だと思うのですけれども、課題は今年だけではなく、毎年ずっと同じような課題が出てきているわけです。ざっと見たところ、それぞれの学園の次年度の改善点というところでは、結構具体的な方法・手法が書かれていたりするのですけれども、概要版のほうでは、取り組むことが重要ですとか、留意する必要がありますとか、そういう書かれ方をしています。この課題と改善の方向性というのは、まず指導課のほうで書かれたことなのでしょうか。それともこの報告書のほうから抜粋して書かれたことなのでしょうか。どちらですか。
所指導課教育施策担当課長
これは指導課のほうで全体的な項目をまとめて書いたものです。特に今年1年間、重点的に取り組んでいただきたい内容ということで、3点まとめてあります。
岡委員
そうすると、具体的にどういうふうに指導課として方向性を示していこうとしているのか、これだとちょっとわかりにくいですね。もっと改善の方向性を示すならば、もう少し具体的なことが書かれていてもいいのではないかと思います。CSの皆さんにとっても、課題がずっと、毎年毎年、改善されないから課題なわけで、大切な課題は年度を越してもそれが引き続きあるわけですよね。指導課としてもう少し、具体的な方向性を出したほうがいいと思います。
所指導課教育施策担当課長
具体的なことについては、また別途資料を作成して、例えば三鷹のコミュニティ・スクール推進会議ですとか、そういったところでご提示をしていきたいというふうに考えております。あくまでもここは、評価・検証報告から3点に絞り込んだということでの記載ですので、そういった形で進めてまいりたいというふうに思っております。
貝ノ瀬委員長
A3、1枚に入れようとしたので、こうなったのでしょうけれども。もう少し具体的な課題と方向性については、別途まとめを出す予定でいるという話でしたので、それを聞いたので、それを見てまたご意見いただくということでいかがでしょうか。
岡委員
そうですね。それでは、またそのときに。
貝ノ瀬委員長
ほかにどうですか。
それに関連して言えばですね、別途その課題についてまとめられるというので、それにきっと反映されるだろうと期待してますのは、例えば一番、保護者やほかの教育関係者が関心持つのは、学力の向上についてです。向上したというようなことで記述されていますけれども、向上したということについて説得力を持つのは、経年変化なんですよねつまり、年を追うごとにこの点は伸びてきた、この点は後退してるということが、客観的に一定程度示されると、納得しやすいと思います。ただ向上したということだと、納得しにくいというところがあるかもしれませんので。その辺まとめるときに、あまり細かいこともまとめるのも難しいでしょうけれども、その辺がわかるようなまとめをしてもらえると、説得力があるのではないかなと思います。
高部教育長
おっしゃるとおりで、評価方法、それから成果のまとめ方の手法ですけれども、定性的な記述だと、なかなか、どこまで充実したのか、どこまで向上したのかわかりにくいということで、数値化するというのはひとつの手法だと思います。
もう一つは、おっしゃったように、経年的に見たときにどこまでそれが向上しているのか、あるいは課題として残っているのかということです。この評価の中で今年度工夫したのは、特に次年度の改善点ということで、項目別に、ただ課題として挙げるだけではなくて、次年度どうやっていくのかということを具体的なアクションとして載せるという、そのPDCAサイクルをきちんとやりましょうという、「見える化」の一つですけれども、それも工夫しましょうということです。それから学校評価で、かなり細かい項目でパーセンテージもつけて評価しているものがあります。それも詳細すぎて、ストレートには保護者はわかりにくいという部分がありますので、それをもう一つ具体的に、経年的にまとめて、どういうふうに伸びているのかというのを、また違うバージョンで見せていく必要があります。
手法や評価の時点や問題の中身が違っているので、22年度までやったことと少し途切れている部分があるのですけれども、おっしゃるように到達度調査は毎年やっていますので、そういったことがきちんと経年で追えるような形の見せ方の手法というものを、今年度すぐできるかどうかより、来年度に向けて、またきちっと議論して改善していきたいと思っています。
貝ノ瀬委員長
よろしくお願いします。
特に高部教育長は強くおっしゃっていることで、家庭での望ましい生活習慣とか学習習慣の定着に向けて、これが大きく学力向上にも、また人間力向上にもつながっているということで、それについても課題の中に示されていますので、もし課題があるとすれば、その辺の方向性をもう少し強調してもよろしいのではないかなと思いますよね。特に教育長、強くその辺を打ち出そうとしているのでこれはやはり、市民の皆さんや学校関係者は特に強く意識して、そこに力を入れてもらうということが大事なので、その辺のところについて、もう少し色濃くしたほうがいいのではないかと思います。
やはり学力は向上しているのでしょうけれど、さらなる向上を目指しましょう。もう東京の中でもトップクラスというふうな成果が出ると、市民の皆さんも本当に安心してもらえると思います。
高部教育長
課題に応じた具体的方策を取り出すと、それだけでまたボリュームが1ページぐらいできてしまう。学びのスタンダードですとか、学生ボランティアの募集ですとか、ベーシックドリルを活用した反復とか。それだけでもかなり、事業計画ともオーバーラップしているボリュームがありますので、方策の部分については、所課長が言ったように、別途また具体的に体系的なものをお示ししたいと思います。
貝ノ瀬委員長
それはきっと、うまくまとめられると、ほかの自治体にも大変参考になると思いますよ。ぜひよろしくお願いいたします。
ほかにどうでしょうか。
池田委員
もう1つ、キャリア・アントレプレナー教育というものは、なんとなくイメージはあるのですが、内容を教えていただければと思います。
所指導課教育施策担当課長
まず、キャリア教育というのは、職業観、勤労観をはぐくむ内容で、職場体験等を通じながら、全国的に行っていることですが、三鷹の特徴としては、これにアントレプレナーシップ教育という、いわゆる起業家教育を含めた形で行っているというところです。このアントレプレナーシップ教育というのは、より実社会に近い体験活動を通して、子どもたちに困難を乗り越えようとするチャレンジ精神や創造力など、起業家が持つような意欲と能力を養うプログラムになっています。
それで、総合的な学習の時間で取り上げているケースが多いのですけれども、保護者だったり、専門家であったり、本当に企業の方に来ていただいてアドバイスをいただいたりというような、そういう第三者評価が単元の活動の中に入っているというところが、大きな特徴です。子どもたちがあるテーマに沿って、こういう企画をしようと企画案を立てます。これでいかがでしょうかというふうに、保護者や専門家の方々に問うわけですね。そのときに、現実、これはちょっと無理だよとか、そういう具体的なアドバイスをいただいて、改善をして、それを実践していきます。また報告も地域の方々にしていただくというような形で、実社会にかなり近い体験活動を行っています。
池田委員
それはもう単元の中に組み込まれているのですか。
所指導課教育施策担当課長
はい。各学校、入っております。
池田委員
そこで示されたプランが現実化することはあるのですか。
所指導課教育施策担当課長
そうですね、現実化と言いますか、例えば子どもたちが手作り商品を外で販売したいと言った場合に、手作りの商品をどういうふうにつくったらいいのかというところから子どもたちは考えて、計画をしたりするわけですね。実際、それを町で販売するときには、どういったことをしていかなければいけないのかというのも自分たちで調べて、実践をしてみるというというようなことです。
池田委員
非常に、子どもの主体性を重んじているというので、いい感じだなという印象を持ちました。やりがいを持った子どもたちが参加されている様子が目に浮かぶような感じですね。
貝ノ瀬委員長
ありがとうございます。子ども主体に教育が進められているということで、評価していただいたのですね。池田委員には初めて会議にご参加いただきましたが、これから毎回出ていただいて、ご質問・ご意見などいただくようになるのですけれども、最初の段階で、子ども主体で教育が行われているというふうにお感じになっていただいたということは、教育委員会としてはありがたいことですね。
ただ問題は、本当にそれが、実態としてそうなのかということです。またそれは、学校訪問などもありますので、見ていただいて、だんだん課題をえぐり出していただいて、問題解決ができて、さらに三鷹の教育がよくなるようにということで、お互いに頑張っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、日程第2 教育長報告を終わります。
以上をもちまして、平成26年第6回教育委員会定例会を閉会いたします。
お疲れさまでございました。
午後 4時05分 閉会
平成26年第6回教育委員会定例会会議録(1)の目次
- 平成26年第6回教育委員会定例会会議録(2)
- 平成26年第6回教育委員会定例会会議録(3)
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