ここから本文です
平成24年第2回教育委員会定例会会議録(2)
作成・発信部署:教育委員会 総務課
公開日:2012年6月11日 最終更新日:2012年6月11日
平成24年第2回教育委員会定例会
日程第1 議案第3号 平成24年度基本方針の承認について
秋山委員長
以上で提案理由の説明は終わりました。委員の皆様のご質疑をお願いいたします。
河野委員
内容としてはいいと思うのですけれども、幾つか気になった点がありますので、申し上げたいと思います。
まず1ページなのですけれども、第1部の一の学校教育の指導目標の、3行目から4行目にかけてなのですけれども、「人間力、社会力とは単なる知識量や記憶力にとどまらず」として、その次に、「人との円滑なコミュニケーションがとれること」が来ているのですけれども、少し読んでいて違和感を感じるものですから、順番としては、「単なる知識量や記憶力にとどまらず、課題を見つけ解決策を考える力や責任を持って最後までやり遂げる力」のほうが、その続きとしてはつながりがいいかと思います。
それから下から2行目の「社会力」のところで、「社会の一員としての役割を果たしつつ、改善を図り」というのが、何の改善を図ることなのか。社会の改善を図るということなのかと思いますけれども、少し説明が必要になるのではないかと思うのです。
ごく細かいことですけれども、1枚目の上から3行目、公共の精神の尊びとありますけれども、公共の精神を尊びというのが、やはり日本語としてはすっと行くのではないかと思いますので、細かなところですけれども、1ページの気づいたところなのです。
指導目標のところに、自分で考え、判断する力が入っていますので、どこか「人間力」や「社会力」の中に、これを定義として入れなくていいのかと思ったのです。広く言えば、「人間力」の中の、「自立した一人の人間として豊かに力強く生きていく」という中に、考え、判断する力が含まれているのだろうと解釈はできるのですけれども、その上でせっかく、課題を見つけ解決策を考える力と言っていますので、どこかにそこのところを入れたほうが、何かつながりがいいのではないかと思います。
6ページの2で、三鷹らしい教育の実現を目指す教員のキャリア支援と人財育成がありまして、そこの項目の最後の2行に、「あわせて、教育公務員としてのコンプライアンスの意識を高め、服務事故防止の徹底を図ります」と書いてあるのですけれども、三鷹らしい教育の実現を目指す教員のキャリア支援と人財育成ということで、せっかく三鷹らしい教育のために、教師力養成講座や三鷹市立学校人財育成方針を立てますと言っていて、この項目はその項目ですので、最後の2行が何かつけ足しのように見えるのです。コンプライアンスの問題などは、最近、企業などにおいてもよく言われていることですし、コンプライアンスは公務員として当然のことだろうと思うのですけれども、当たり前の、ごく基本的な基礎的なことだとは思いますが、わざわざここにつけ足しのように言う必要があるのかが、1つあります。
7ページの3ですけれども、環境に配慮した学校施設の整備と環境教育への活用のところの、下から4行目ですか。川上郷自然の村について、「今後のあり方について検討を行うとともに、指定管理者の独自性の発揮と緊密な連携のもと」云々と書いてあるのですけれども、少しつながりが悪いというか、そこの中で、指定管理者にどういう独自性を発揮してほしいのか、どういうところで、こちらが連携を保つ必要があるのか、読んでいてわかりにくいように思います。
続けて言って申しわけないです。8ページの2ですが、学校を拠点とした子どもの安全・安心な居場所づくりの推進のところで、下から2行目に、「中学生の居場所づくりの拡充や地域子どもクラブ等と連携した放課後の学習支援機能の充実を目指します」とあるのですが、地域子どもクラブはどういうものを想定されていて、そこにどういう学習支援機能を持たせようとしているのか、ご説明いただけますか。それから学童との関係については触れられていませんけれども、学童についてはどうなのか。実際の現実の学童では、宿題をやらせたり、親がわりの面倒も見ているところもあると思いますので、そういうところはどうなのかと思いました。
藤川教育部長
ありがとうございました。
1ページ目にいろいろご指摘があった点については、ほとんどおっしゃるとおりですので、また修正をして、次回に報告したいと思います。
それから6ページです。コンプライアンスの問題なのですが、ここ何年か前に服務事故がございまして、どこかにこれを入れたいという思いでいて、今、すぐにどうしますという回答は出せませんが、入れ方、表現の仕方を少し検討させていただきたいと思います。
川上郷自然の村の関係については、ここもやはり、つけ足しのような印象があるところなのですけれども、環境教育の一環として、川上の自然の村に、小学生、中学生が行っているので、ここに入ってしまっていますけれども、書いている内容は、自然の村の管理運営の問題なので、少し違和感があるのは、もうおっしゃるとおりだと思います。
独自性の発揮は、やはり指定管理者は一程程度、市から任されて、自分たちの才覚の中で努力をして、いい施設づくりをするという面と、教育委員会からの指導に基づいて、こちらと緊密な連携をして、こちらの意図どおり仕事をやってもらう面と、彼らの独自の努力と工夫によって経営をうまく盛り上げていくという二重性を、しっかりと指定管理者として発揮してもらいたいという趣旨でございますけれども、入れ方については先ほどと同様に検討させていただきます。
8ページ目の最後でございますけれども、学童は親御さんがお勤めになっていて、そういう子たちを預かるわけですけれども、地域子どもクラブの場合には、親御さんが家にいられても、学校に来て、校庭を使ったり教室を使ったりして、楽しんだり遊んだりすることができる場所でございます。中学校にも、まだ全校ではないのですけれども、こういう居場所のような形で置かれているところがございまして、そこでは補習のようなこともやっている。あるいはやってほしいといった要望もございまして、教育委員会の所管ではなく、子ども政策部の所管なので、この辺についても連携し充実することによって、中学生の居場所は結構、課題になっているものですから、今後の方向性としては、小学生だけではなくて中学生にも、居場所として学校施設を開放していく、そしてそこに補習機能のような形もできないかという問題意識で取り組んでおりますので、そのようにご理解いただければと思います。
河野委員
わかりました。ありがとうございます。
岡委員
何点か教えていただきたいと思うのですけれども、まず3ページの3、コミュニティ・スクールの充実に向けたというところの、2行目から3行目にかけてですけれども、主語がわからないというか、どこに言葉がかかっているのかわからないのですが、「コミュニティ・スクールとしての学校支援の事務局的機能を持ち、地域をコーディネートする人財の育成と計画的配置について検討」、これは学校支援の事務的機能はだれが持つのか、事務的機能をどこに持たせるのかというところがよくわからなかったのと、それに関連してですけれども、上の2の、上から4行目、「学習ボランティア組織の事務的機能の強化」とありますけれども、ボランティア組織が既にあるところと、ないところとあると思いますし、事務局があるところとないところとあると思いますけれども、それの機能の強化はどういうところを指しているのか。ほんとうに強化していいのかどうか。そのあたりも、ご検討いただきたいと思います。
4ページの(2)の3行目ですけれども、「OJTを推進し」とありますけれども、OJTとは、on the job training のことでよろしいですか。一般的な言葉がどうか、私もわからなかったので、一般的になっているのでしたら補足はいらないかと思うのですが、職場内教育や実技研修ということでよろしいでしょうか。そういう言葉を入れられるとわかりやすいかと思います。
今のところにも関係しますし、次の5ページの下から5行目にも関係するのですが、主幹教諭や、先ほどのOJTの次に主任教諭などが出てきますけれども、今22校、小・中の中で、主幹教諭が複数人数を置かれているところと、1人もいらっしゃらないところはないのですか。
松野指導課長
今はあります。
岡委員
あります。となると、学校によって主幹教諭の役割、果たせる役割が随分と比重が違ってくるかと思うのです。そのあたり、主幹教諭、主任教諭の活用が、どの程度期待できるのかというところがあります。
それから6ページの2の上から4行目、「キャリアパスを示しながら」とありますけれども、キャリアパスがイメージしにくい。どういうものか、もう少しわかりやすい言葉で教えていただきたいと思います。
これもまた私の勉強不足で申しわけないのですが、3の一番下、三鷹教育・子育て研究所について、どういうものか教えていただきたいと思います。
以上です。
藤川教育部長
まず3ページ目。コミュニティ・スクールで学校支援を一生懸命やるようになって、学校にいろいろな方が入るようになって、支援体制の整備が大きな課題になってきているわけです。その際に、今、事務局的な機能をほとんど副校長先生がやったりして、非常に大変苦労されている実態がございまして、また、第四小学校にある夢育のような、支援組織のようなものができているところは、そこが事務局の機能を担っているわけです。私どもとしては、7つの学園ごとに、そういうボランティアの方などを募ったり、どこに応援に行くのだということを差配したりする事務局的なもの、要するに学校を応援する組織を将来的につくっていかなければいけないのではないかという問題意識を、3ページの2、3あたりに書いているところなのです。ただ、ご指摘いただいたように、あるところとないところがあったり、そういう現状を踏まえた上で、今後こうしていきたいということが、もう少しわかりやすくなるように手を入れたいと思います。
OJTは説明を入れさせていただきます。
主幹教諭、主任教諭の問題については、これも各校によって、いろいろ実態も違っておりますので、ここのところは、主幹教諭や小・中一貫教育コーディネーターを生かしたということで、主幹教諭が主に小・中一貫のコーディネーターもやっていることもあるので、同じような意味で使っております。
キャリアパスについても、少し解説を加えるなりしていければと思っております。
松永指導課教育施策担当課長
教育・子育て研究所は平成22年に、三鷹市と教育委員会とネットワーク大学の三者で設立した機関で、教育・子育て支援のまちづくりに資する調査・研究機能と、人財育成の機能を持っていまして、いろいろ研究会で政策課題を研究して、提言をしたり、あるいは教師力養成講座や錬成講座など、そういった人財育成機能もこの枠組みの中で、今、進めているところです。
それからキャリアパスですけれども、基本的には先生方が年齢や職層等に応じて、ここの段階までにこういう力をつけるということで、それから先、ではスーパーティーチャーを目指そうとするのか、管理職を目指そうとするのかという、そういう形のいわゆる、道筋をある程度示しながら、こういう先生方にはこういう力をつけてもらいたいという形を示しながら、人財育成方針の中に入れていきたいというニュアンスで使われている言葉です。
岡委員
ありがとうございます。
貝ノ瀬教育長
この場で疑問点があってお答えできて、わかってもらうのはいいのだけれども、ご指摘の趣旨は、これが外に出たときに、ほかの方がわかるのだろうかということなので、できる限り、これを見たときに、初見でもわかるようにしたらいかがですかという、そういう趣旨だと思うので、その辺はやはり工夫が必要だ。今、お二人のご指摘の件は、すべてよく理解できましたので、考えなければと思います。
秋山委員長
5ページなのですけれども、5ページの上から5行目の、スクールソーシャルワーカーのところなのですけれども、今、スクールソーシャルワーカーは三鷹市は1人だと思うのですけれども、機能的にはスクールカウンセラーがスクールソーシャルワーカーと同じような仕事をしてくれて、子ども家庭支援センターと連携をとったり、医療機関に連携をとったりしてくれています。だからここのところを、スクールソーシャルワーカー1人の機能としてとらえないで、もう少し大きな感じで、例えばスクールカウンセラーも入れるなど、何かもう少し機能を1人に固定しなくてもいいのかという気がします。
8ページですけれども、やはりコミュニティ・スクールとスクール・コミュニティの関係だと思うのですけれども、1で「コミュニティ・スクールの充実・発展を図るとともに」からはじまり、「スクール・コミュニティの創造に向けた」となっていくので、コミュニティ・スクールを発展させたものが、スクール・コミュニティになっていくのかという印象を持ってしまうのですけれども、実際そういうイメージでよろしいのかどうか。もちろんスクール・コミュニティは、おそらくどういう人たちがいるかといったら、コミュニティ・スクールを担っている人たちが実質はスクール・コミュニティを考えていくのかと思うのですけれども、既にそういうふうに、スクール・コミュニティというふうに発展していくと、もう既にここで結びつけて考えていいのかどうかというのを教えていただきたいのと、スクール・コミュニティと地域コミュニティの関係や生涯学習での関係など、私の中ではあまりまだ整理ができていないのですけれども、これはこれからのことだと思うのですけれども、今、考えているところを教えていただきたいと思います。
以上です。
藤川教育部長
スクールソーシャルワーカーのところは、おっしゃるとおりで、スクールカウンセラーも含めて、スクールカウンセラーにスクールソーシャルワーカーとして働いていただくということは、もう今もやっているのですけれども、実際、スクールソーシャルワーカーとして、どちらかというと、そちらをメーンというと変ですけれども、そういう気持ちで、三鷹はただカウンセラーをやっているだけではないのですというところを強く打ち出していこうということで、こういう表現になっております。ですから、1人だけではなくて、2人、3人、行く行くは、できれば全員、スクールソーシャルワーカー的に動いていただけるようにしていきたいということで、こういう表現になっているのですけれども、もう一度ここも、表現としていいかどうか検討してみます。
秋山委員長
スクールソーシャルワークをね。ワーカーではなくて。
藤川教育部長
コミュニティ・スクールとスクール・コミュニティですけれども、文字にすると難しいところがありますが、コミュニティ・スクールをしっかりやることによって、そして発展することによって、地域の人が入ってくる、学校から地域へ出ていくということで、学校と地域との連携が非常に深まってまいります。そうすると学校が、コミュニティの1つの大きな拠点になるわけです。そういう状態、発展したイメージがスクール・コミュニティになるわけです。
ところが、そうすると、今まで住民協議会がやっているコミュニティと学校のコミュニティが対立するのではないか、別なのではないか、城が別で、お互いぶつかり合うのではないかと、初めのうちはそのようにとらえられていたわけですけれども、学校を拠点としてコミュニティが発展することは、地域社会が発展すること、活性化することですから、住協がやっているコミュニティと相矛盾するものではないと考えていますので、コミュニティ・スクールがスクール・コミュニティへという、これが終わったら次はこちらの段階に行くのだということではなくて。
秋山委員長
ではないですよね。
藤川教育部長
コミュニティ・スクール自体が活性化して、非常に地域の中で有意義な存在になる、そのことがもう少し広い立場から見ると、学校を拠点としたコミュニティが発展したととらえられるわけですから、それをスクール・コミュニティととらえたいと考えているのです。
貝ノ瀬教育長
どこまで細かく注意書きして、入れたらいいものかというのはあるのだけれども、確かに一般の方はこれを読んだだけでは、なかなかわかりにくいことはわかりにくい。だから、その辺は少し悩ましいところですね。方針だから簡潔に表現しているのだけれども。
秋山委員長
例えばここに、「コミュニティ・スクールの充実・発展を図るとともに」と、一番最初にありますよね。ここを入れると、やはりコミュニティ・スクールが広がってという、延長上にあると思ってしまうので、コミュニティ・スクールの充実・発展は前のところで十分書かれているので、ここであえてまたそれを言う必要があるかというところがあります。
藤川教育部長
今、委員長が言われたとおり、コミュニティ・スクールの充実・発展を図るというところを削ってしまえば、ここの文章としては納得がいくのかという感じがしますので、そのあたりでもう一度、よくじっくりと読み直してみたいと思います。
貝ノ瀬教育長
でも確かに、コミュニティ・スクールがただ存在するというよりも、それがやはりちゃんと進化していくというか、充実することがなければ、スクール・コミュニティも成立しないということにはなる。だから、何か例えば、卵が徐々に大きくなっていってということには、必ずしもならないのだということなのだけれども、だから例えば公民館や、いわゆる社会教育会館が充実して、そして市民の皆さんが集って、みんながそこで学びの場としていくという中で、例えば公民館を拠点とした学びの地域社会ができていくということであってもいいのだ。
ところが、うちは学校がコミュニティ・スクールということで力を入れているので、社会教育会館に力を入れていないという意味ではないけれども、どちらかというと学校に力点がかかってきているので、こういう表現になっています。住協が充実していって、地域社会がということでもいいのだけれども、みんながそういうふうになってきたほうが、もうまちは全体がまさにいいまちになっていくのだけれども、ここは学校教育に限定しているので、学校教育ということになると、コミュニティ・スクールがますます充実して、いろいろな人たちがそこで学び合って、助け合って、そして地域社会を支えていくという、そういういい地域になっていくことがスクール・コミュニティ。だから、何というか、進化形態になるのだけれども、この場で文言を整理というわけにもいかないでしょうから、これも少しお預かりして検討してみたいと思います。
秋山委員長
最後にもう一つだけ。5ページの6、上から4行目ですか、「幼児の学校体験・学校行事への参加や学校給食体験などを行うとともに」というところで、おそらく学校給食体験は、事業計画の中に入れる文言でもいいのかという気がします。
ほかにご質問、ご意見がなければ、採決いたします。
議案第3号 平成24年度基本方針の承認については、ただいまご審議いただいた点を踏まえて、若干の手直しを含むことで、可決することにご異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
秋山委員長
それでは本件は、若干の手直しを含めて、原案のとおり可決されました。
平成24年第2回教育委員会定例会会議録(1)の目次
- 平成24年第2回教育委員会定例会会議録(2)
- 平成24年第2回教育委員会定例会会議録(3)
- 平成24年第2回教育委員会定例会会議録(4)
このページの作成・発信部署
〒181-8505 東京都三鷹市下連雀九丁目11番7号
電話:0422-29-9811
ファクス:0422-43-0320