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平成22年第3回教育委員会臨時会会議録(2)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2011年1月24日 最終更新日:2011年1月24日

平成22年第3回教育委員会臨時会(2)

秋山委員長

 それでは、協議の結果、書写の教科書は教育出版といたします。
 次に、社会科について協議を始めます。それでは、ご発言お願いいたします。寺木委員。

寺木委員

 教育出版の教科書は、児童の関心・興味を生かした自主的・自発的な学習を進めていけるような構成になっているように思いました。
 また、基礎的・基本的な知識・技能を習得できるようにしていると思います。例えば、資料の読み取り方を掲示していたり、「学習のてびき」の箇所で、ノートのまとめや学習の仕方を説明していたり、「やってみよう」として、具体的な学習活動の仕方を示していたりしているように思います。

秋山委員長

 ありがとうございます。鈴木委員。

鈴木委員

 教育出版ですが、一番最初にじゃがいも畑が出ていたりして、非常におもしろい面がありますが、全体的に、今ではなかなか触れることが難しくなっている子どもたちの生活体験に結びつきの深い身近な事例をたくさん挙げて、体験的あるいは作業的な学習を活動に結びつけるという工夫がなされているなという印象を持ちました。

河野委員

 私も教育出版の教科書には、基礎的・基本的な知識や技能を習得させていく工夫がなされているように思います。自主的・自発的な活動を促すためには、やはり基礎をしっかり身につける必要があるのではないかと思います。

秋山委員長

 私も、この教育出版、各ページの写真資料などが大変大きくて見やすい感じがしました。
 ほかの教科書はどうでしょうか。寺木委員。

寺木委員

 東京書籍の教科書は、初めに「めあて」を示し、次に「学習問題」を提示し、その後、本時における「問い」を出すという構成をしていると思います。
 また、問題をつかむというか、把握をすることから始まり、調べる活動をしてまとめるという問題解決的な学習の流れを具体的に記しているように思います。

鈴木委員

 今、寺木委員がおっしゃった、問題解決的な学習の流れということですけれども、これは非常に明確に示されております。「学び方を学ぶ」という、それは意識的になさっているということで、これは非常にいいことだと思いました。子どもたちがしっかりと意識して学習できるということですね。
 また、各ページごとに、学びの段階、どのような段階にあるのかということを記載している。注意を促すといいますか、意識させるという工夫がなされているという印象を受けました。

秋山委員長

 ありがとうございます。学び方を身につけるということはとても大事なことだと思います。ほかの学習場面でも転用できるようになりますし、それこそ自主的な学習活動につながるのではないかと思います。レイアウトもすっきりして見やすいものだと思っています。河野委員お願いします。

河野委員

 私も、この東京書籍の本は、問題解決の流れを意識して学習していけるような構成となっていると思います。学習の流れを意識できるということで、みずからの学習に対する見通しも持てると思います。
 例えば、5年上の66ページを見ますと、「学び方コーナー」というのがありまして、考えを伝え合うということで、米づくりについて提案するということが取り上げられておりますけれども、このように具体的な学び方が示されている点もよいと思います。

寺木委員

 光村図書について申し上げたいことがありまして、光村図書は、5、6年生が1冊になっているのが特徴的で、学年全体を見通すことができると思います。そして、各ページで必要な情報量を掲載する工夫がされているように感じられました。

河野委員

 吹き出しやノートのまとめ方例でわかったこと、あるいは考えたことを示しているのは、とても身近な感じがいたします。具体的でわかりやすく、みずからの学習に活用できる感じがします。

秋山委員長

 ほかの社はいかがでしょうか。

鈴木委員

 日本文教出版は2種類あります。「小学社会」と「小学生の社会」ですね。「小学社会」は、子どものキャラクターに疑問、そして解答を話させて、問題解決的な学習の道筋を示すということで、かなり工夫がされていると思います。それに資するように、写真あるいは図絵がとても鮮明にそこに添えられているということで、この点でも工夫はなされているなという感じを持ちました。

寺木委員

 「小学生の社会」は、学習問題を冒頭に明確に提示して、探求させていくような形態をとっていますね。どのようなことを考えていくか、これはわかりやすいのかもしれません。

秋山委員長

 どの教科書もそれぞれよさがあるようですけれども、いかがでしょうか。

鈴木委員

 社会ですので、問題解決的な学習の仕方あるいは流れを大切にしなければいけないというところがあると思います。
 それから、学び方を学び取っていけるという意味からしますと、私としましては東京書籍の教科書がその点で非常に工夫がなされているという印象を持ちました。したがいまして、東京書籍の教科書がよいのではないかなという印象を持っております。

寺木委員

 私も、東京書籍の教科書については、学習問題を意識し、どんなことをどのように調べるといいか、調べたことが学習問題の解決にどのようにつながっているのか、子どもたちがふりかえることができて、いいのではないかと思います。

河野委員

 私も、東京書籍の本は、単に問題提起だけではなくて、まとめのページもきちんとされていますし、あと、言葉ということで、それぞれ重要な語句を取り上げて、それにも触れてありますので、身につけるべき事柄はしっかりと身につけるところについても配慮がなされているのではないかと思います。

秋山委員長

 それでは、社会科の教科書は東京書籍でよろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

秋山委員長

 ありがとうございます。それでは、協議の結果、社会科の教科書は東京書籍といたします。
 次に、地図帳について協議を始めます。地図については、教育出版が発行している教科書はございませんので、教育長に協議に加わっていただきます。よろしくお願いします。
 それでは、ご発言をお願いいたします。寺木委員。

寺木委員

 東京書籍の地図帳は、構成内容を理解しやすくするために、地図の見方や活用の仕方が示されています。地方ごとに分けて、その地方の特色を示した箇所を設けて、発展的な調べ学習につなげるために調べる項目を示したり、その地方のある県の自然環境を鳥瞰図で示すなどの工夫があるように思います。

秋山委員長

 ありがとうございます。鈴木委員。

鈴木委員

 県の特徴といいますか、特色を示した「地図のポケット」という項目があるんですが、これは豆知識のようで、その県に対して興味や関心がわくという工夫がなされているかなと思います。

河野委員

 鳥瞰図は、空間的な認識を養うことにつながるのではないかと思います。ただ、児童に空間的な認識を養うためには、指導方法に多くの工夫が要るのではないかなとも思います。

秋山委員長

 ありがとうございます。では、もう一社の帝国書院の地図帳はどうでしょうか。

寺木委員

 帝国書院の地図帳は、各地方ごとにくまなく網羅されていること、土地利用が地図上に明確に示されていることなどから、とてもわかりやすく、児童にとっては活用がしやすいものではないかと思います。

鈴木委員
 先ほども、地方の特色があるということを申し上げましたけれども、帝国書院は、地方ごとの縮尺も100万分の1で統一されているということで、さすがに地図の専門の会社がおつくりになったという感じを強く受けました。

河野委員

 私も、帝国書院の地図帳は、非常にすっきりとしていて見やすいと思います。やはり地図帳ですから、見やすいということは大切な要素ではないかと思います。

貝ノ瀬教育長

 私も、今のお話のように、地図帳は、やはり見やすいというのが第一だと思いますので、世界地図についてもわかりやすく見やすいし、日本の地図についても、特徴をとらえやすいということで、私もいいのではないかと思います。

秋山委員長

 すべての委員さんが、見やすいというところで、それはとても大切なことだと思いますし、子どもたちにとっても調べやすいということになると思います。どうでしょうか。ご意見からすると、帝国書院のほうが見やすいというところですぐれていると思いますが、地図については、帝国書院の教科書でよろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

秋山委員長

 それでは、協議の結果、地図については、帝国書院といたします。
 次は、算数について協議を始めます。それでは、ご発言をお願いいたします。

河野委員

 東京書籍の教科書ですけれども、例題の出し方が、細かいステップを踏んでわかりやすく、順番に出てきているので、算数が苦手な児童も学習していく上で理解がしやすいのではないかと思います。
 特によいと思いますのは、例えば5年生の上の116ページなどにありますように、「算数の目で見てみよう」という項目がありまして、ここではピサ型の読解力を養うための問題が掲載されているところが非常によいと思います。
 これを見ますと、説明的な文章ではなくて、図やグラフ、あるいは表などの資料をどうやって見るかとか、こういうものを総合的に判断して解決をするという、資料の活用の能力の育成について取り上げてあって、この力というのは今後非常に大事な力でありますし、工夫がされていると思います。

秋山委員長

 確かに、基礎の確認や補充のための「補充問題」など、問題を細かく系統的に設けてあるのはご指摘のとおりだと思います。子どもたちの実態や習熟の程度に応じて指導がしやすいということではないかと思います。
 他社の教科書はいかがでしょうか。

寺木委員

 大日本図書について申し上げたいと思います。
 大日本図書の教科書は、ノートの取り方をきっちり示し、学習の記録の取り方や、表現力を育てるための工夫が見られます。
 また、もう一つ、啓林館の教科書は、巻頭に「学習の流れ」というページを設けて、学習の見通しを持ちやすいような工夫もされているように思いました。

鈴木委員

 日本文教出版、教育出版、あるいは東京書籍について申し上げたいと思うんですが、この日本文教出版の教科書は、問題解決の流れを巻末にシートとして附属させております。これが特徴としてございます。
 それから、教育出版では、「学びの手引」や算数で使いたい言葉、あるいは考え方として、その内容を整理して掲載されています。
 その意味では、各社とも、問題解決の流れ、あるいはノートの記述の例示が掲載されていて、問題解決の定着について工夫をされていると思います。その中でも、東京書籍の教科書は、例示がさりげなく豊富におさめられているという印象を持っております。

秋山委員長

 ありがとうございます。ほかの教科書はいかがですか。

河野委員

 学校図書は、作業・体験的な算数的活動がたくさん紹介されていました。生活場面と算数とをかかわらせていて、算数を学習することの利点とか楽しさというのが味わえるようにしている点はよいと思います。
 また、別冊がついておりまして、発展問題の問題数が多いと思います。子どもたちに問題を多く解いてもらうという点ではとてもよいのではないかと思いますけれども、三鷹の実態に合っているかという点については、検討を要するように思います。

鈴木委員

 河野委員がおっしゃるように、三鷹市の実態ですが、三鷹市は、習熟度別の学習を行っているのが特徴でありまして、一番基本の問題に、算数の解法を簡単に示すということではなくて、それを授業において、よく考えさせるという点も強調されてきているわけです。
 その観点からしますと、私の受けた印象としては、東京書籍の教科書は、非常に使いやすいような印象を持ちました。内容もよく考えられているという印象を持っております。
 また、問題の導入の際には、日常の生活経験をわかりやすく、写真あるいは絵等で示してあったりしまして、算数といいますと、堅苦しい教科だという印象がありますけれども、それをできるだけ、身の回りの算数に身を向けたりする活動を取り入れるということで、児童の興味あるいは関心を持たせようという工夫がなされているという印象を持ちました。

秋山委員長

 ありがとうございます。寺木委員。

寺木委員

 東京書籍の教科書は、学年の間の円滑な接続のために、前の学年の内容についての記載が34か所もあるという東京都の調査報告があり、小・中一貫教育のカリキュラムを組みやすくするためには、そういう部分はとても大切なことだなと思いました。

秋山委員長

 ありがとうございます。河野委員。

河野委員

 私も、東京書籍の教科書は、補充問題と発展問題のバランスがとれていると思います。補充問題の数が多く配置されていますので、児童の習熟に応じて、基礎・基本をしっかりと身につけさせることができると思います。
 また、6年生の学習で、中学校の算数との関連ということも押さえていますので、三鷹市ではすべての学校で小・中一貫教育を実施していますので、この点でも、この教科書がよいのではないかと思います。

秋山委員長

 ありがとうございます。では、ご意見をいただきまして、東京書籍の教科書ということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

秋山委員長

 では、算数は、東京書籍の教科書といたします。ありがとうございます。
 次は、理科についてです。それでは、ご発言をお願いいたします。

河野委員

 東京書籍の教科書を見ますと、問題解決の流れを、教科書の巻頭のページで示してありますので、児童が理科の学び方についてイメージを持って学習に取り組めるのではないかと思います。
 それから、「理科のせかいに出かけよう」という見出しがあって、問題解決の流れをわかりやすく示してあり、自然科学の基礎となる知識や技能の確実な習得を図っていると思います。
 また、4年生以上の巻末のページには、学習したことを活用する場面を増やして、思考力・表現力の育成を図れるようにしてあります。

秋山委員長

 ほかの教科書はいかがでしょうか。寺木委員。

寺木委員

 ただいまの河野委員のお話のように、問題解決の流れについてイメージを持って学習に取り組めるようになっているという点では、東京書籍の教科書もよいとは思いますが、私が注目したのは、大日本図書の教科書です。自然科学の基礎となる知識や技能の確実な習得を目指し、学んだ内容を実際の生活に生かすことができるような場面も多く取り入れてあります。
 また、実験や観察を非常に重視し、科学に対する興味や関心が深まるように工夫がされていると思いました。挿絵や写真資料の充実、また、写真や図と文章のバランスがよいことも評価できると思います。表紙の写真は、見ただけで児童の意欲や関心が高まるように思います。表紙はとても美しいと思いました。

秋山委員長

 美しいですね。河野委員。

河野委員

 私も、確かにそういうふうに思います。それから、大日本図書は、取り上げている実験や観察というのが都の調査では124ということで、数が非常に多いということを聞いております。
 子どもたちが理科に関心を持って、理科を好きになるためには、やはり実験や観察ということは大事なんではないかと思いますけれども、大日本図書の教科書は、ものづくりの種類も多く、体験から学ぶという点からも、実験、観察を通して科学的な思考を育成するという点からもよいのではないかと思います。

秋山委員長

 ほかにいかがでしょうか。鈴木委員。

鈴木委員

 単元末には、「ふりかえろう」という項目がありまして、学んだことの確認、あるいは評価を行えるように工夫がされています。さらに、知識や技能、あるいは科学の用語なども再確認させるということで、反すうして学んでいく工夫がなされております。
 中学校との内容の関連を意識させているという点では、三鷹の義務教育は小・中一貫教育を実施しておりますので、その観点からしますと、これもいい工夫であるなという印象を持ちました。

秋山委員長

 私自身も、この4年生の本で「星や月」の単元のところがあるんですけれども、ここに星や星座が見つけやすいように透明なシートがつくなど、子どもたちがわかりやすいように工夫がされて楽しく学習ができるのではないかと思いました。
 また、6年生の本の中で、「体のつくりとはたらき」というところでも、人体の仕組みの図がとてもわかりやすくきちんと示されているのは評価できると思います。
 そのほかの教科書はいかがでしょうか。

鈴木委員

 学校図書、それから教育出版について申し上げたいと思いますが、学校図書の場合には、観察・実験のまとめで場合に応じて自己評価をする欄がございまして、児童が確認をしながら進められるようになっているということ、すなわち、自分で学習をし、その進捗を自分で確かめられるという工夫は非常に斬新なものだという印象を受けました。
 それから、教育出版は、科学に関心を持つように、身の回りのいろいろな不思議な現象を取り上げているという、その点は非常におもしろいと思いました。文字が多くない、それから視覚に訴える工夫がなされているわけですが、これはある意味メリットでもあると思います。軽量化を図るという観点からしましても、文字が多くない、視覚に訴えるというメリットがあるわけですが、しかし、他方、説明の情報量としてはやや気になる点もあるなと思った次第です。
 以上です。

秋山委員長

 ありがとうございます。河野委員。

河野委員

 啓林館の教科書は、巻末にわかりやすい索引が設けてありまして、用語の定着を図っている点はよいと思います。ただ、文字による情報量とのバランスという点では、やはり多少気になる点があります。
 最近の教科書は写真や図による情報量が多いのですけれども、新しい学習指導要領では、すべての教科で言語活動が求められていますので、文字による情報も重要だと思います。その点、大日本図書の教科書は、質・量の充実が図られていてよいのではないかと思います。

秋山委員長

 ありがとうございます。私も、大日本図書で、実験とか観察を重視されている点はとても大事な視点だと思っています。小・中のつながりも考慮されている点からも、確かにこの大日本図書の教科書はすぐれていると思います。このことから、三鷹の教科書にふさわしいと思いますので、いかがでしょうか。皆さん、大日本図書を推していますが、よろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

「平成22年第3回教育委員会臨時会会議録(3)」へ続く

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