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平成20年第11回教育委員会定例会会議録(2) 

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2009年6月15日 最終更新日:2009年10月2日

平成20年第11回教育委員会定例会

日程第3 議案第40号 三鷹市立図書館の管理運営に関する規則の一部改正について

寺木委員長

 日程第3 議案第40号を議題といたします。

( 書記朗読 )

寺木委員長

 提案理由の説明をお願いいたします。

八代図書館担当部長

 それでは、私からご説明を申し上げます。
 本件は、本年度導入準備中のICタグの貼付に伴いまして、一部図書の貸出等の利用方法の変更を行うため、規則の改正をご提案をするものでございます。
 お手元に配付のB4の縦の資料でございますが、「三鷹市立図書館 大変身」平成21年1月8日という資料があるかと思いますが、これをごらんいただきたいと思います。ポイントをご説明いたしまして、今回提案に至りました背景・理由などをご説明させていただきたいと思います。
 まず、上からまいりますと、近年、利用者や予約者の大幅な増加が見られております。昨年、再構築いたしました図書館システムの影響にもよりますが、例えば、利用者で申し上げますと、昨年の8月、今年の8月比較で10%増。従来は、貸出中の図書についてのみ予約がかけられていたのですが、昨年のシステムの再構築によりまして、在架図書にも予約をかけられるようになりました。したがいまして、旧のシステムにおきましては、全体の貸出における予約数は2%だったのですが、4月の段階では6%、直近では12%まで増えてきております。
 それで、図書館協議会のメンバーなどにもご意見を聞いたところではございますが、将来的には、全国的に在架の図書に予約をつけるということになりますと、貸出中の図書の20%までに増えるだろうということを聞いているところでございます。
 したがいまして、利用者が増、予約者が増といった中で、貸出冊数も当然増えておりまして、現在のところ前年度に比較いたしまして30%ほど増えているという状況でございます。
 こういう中で、利用者から借りたい本がまだ入らない、予約をかけたけれども、こんな順番になっちゃっているというようなことがございます。そして、なるべく早く本を利用者に提供したいということがございまして、1月8日のICタグのシステムの導入に伴いまして、今回規則の改正を行い、図書の回転をよくしていきたいというのが基本的な改正の理由でございます。
 このシステムの導入によりまして、まず、自動貸出機が導入されますので、従来ですと1冊ずつ職員がバーコードを読んで、貸出をしていたものが、利用者がご自身で10冊まとめて同時に置いていただきますと、瞬時に読み込んでしまうということで、非常に時間が短縮されます。返却につきましても、自動返却機を導入いたしますので、これもただ返却機に置いていただくだけで、基本的には返却が終えてしまいます。といった利便性が図られますので、おそらく従来いろいろなご事情で図書館で本を借りられなかった方も、新たに利用者として増えてくるのではないかと思っているところでございます。
 また、予約につきましても、予約棚というシステム的な棚を導入いたしますので、ご自身で検索してご利用いただけるという形で利便性が高まるところでございます。このことによりまして、一番下の囲みのところでございますが、利用方法が次のとおり変わりますのでご注意くださいと明記いたしました。
 まず、貸出期間は現行3週間でございますが、2週間とさせていただきたいと考えております。ただし、図書の貸出冊数につきましては、従来どおりの10冊を限度とさせていただきます。
 また、貸出中の図書に予約がつかなければ延長ができますが、これも3週間のものを2週間にさせていただくということになります。
 また、一部予約本の取り置き期間が7日間になりますということがございますけれども、現行は10日間でございます。
 したがいまして、これをお読みいただきますと若干利用者がかえって不便に感じるのではないかというご意見もあろうかと思いますけれども、カウンター等で利用者にいろいろお尋ねしたり、もしくは図書館協議会の方にお伺いしたりしたところ、また近隣の先進市の取り組み状況なども拝見しているところから、主流といたしましては、図書の貸出期間については2週間が、約9割ぐらいの状況になっておりまして、むしろ3週間から2週間にすることで、図書の回転がよくなりまして、従来のシステムですと最大1人の方に73日間貸し出すという形だったのですが、今回の改正によりまして49日間、約50日間の中で対応していただくということになりまして、約24日ほど短縮されます。したがいまして、三鷹図書館所蔵の約70万冊の資料が効率的に回転していくものと期待しているところでございます。
 また、この資料の7点目になりますが、視聴覚資料ということで駅前図書館におきましてはCD、それから本館ではカセットテープを貸出ししているところでございますけれども、これは従来予約がききませんでした。それにつきましても、3月1日から予約を可能にする予定でございます。
 というような状況の中で、今回ご提案いたしました規則改正でございまして、議案書の14ページ、15ページの新旧対照表をごらんいただきたいと思います。何カ所か全体的な見直しをいたしました関係で、改正部分についてはアンダーラインを引いてございます。
 まず14ページの初めから申し上げます。旧のところをごらんいただきますと、第8条でございますが、「図書資料及び視聴覚資料の」とございますが、これは規定の整備、全体的な整合性を図るために、ここの部分は削除いたしました。
 また、第9条に「代表者が図書資料の団体貸出しを」とございますが、この「図書資料」につきましても、規定整備に伴う削除でございます。
 ただいま資料で説明いたしました今回の改正の中心点は、第12条になります。従来、個人貸出しの貸出期間は、「図書資料にあっては、21日以内」3週間でございます。「視聴覚資料にあっては、7日以内とする。ただし、巡回文庫」、これはブックモビルでございますが、「における図書資料の個人貸出しの貸出期間は、14日以内とする。」と、それぞれ資料や貸出しする方法によりまして日数は異なっていたものでございますけれども、今回は、すべて個人貸出しの貸出期間は、第12条の新のところをごらんいただきますと、すべて2週間、14日以内とすると改めました。このことによって、図書資料や巡回文庫における貸出しなどとあわせまして、すべての個人貸出しの期間が14日で統一されるということになりました。
 それから、第12条の2をごらんいただきますと、これは貸出しの予約でございますが、これは主にいわゆるCD、カセットといった視聴覚資料について、予約をつけられるという規定の整備を行ったものでございます。ただし、従来は図書資料のみでございましたので、第12条の2の第2項に、1人6冊以内とございましたけれども、改正後の規則におきましては、視聴覚資料につきましては、1人1点とさせていただきまして、この総点数6点の中に含めるという形で考えております。これが、第12条の2の改正の内容でございます。
 最後に附則をごらんいただきますと、一番下のところでございますが、CDやカセットの予約につきましては、例えばCDですと音飛びとか、そういったものを全点検しております関係で、資料の整理上が主な理由ではございますけれども、施行の期日を、ほかの規定につきましては平成21年1月8日から施行いたしますが、この第12条の2の関係につきましては平成21年3月1日から施行させていただきます。
 なお、本件に伴います市民への周知でございますけれども、11月23日のみたかの教育。そして、ホームページ、チラシ、また12月21日発行の広報みたか。また年明けのケーブルテレビなどによりまして、市民の方には十分周知をし、ご理解いただきたいと考えているところでございます。
 以上が雑駁ではございますが、提案理由の説明とさせていただきます。

寺木委員長

 ありがとうございました。
 以上で、提案理由の説明は終わりました。委員の皆様の質疑をお願いいたします。

秋山委員

 貸出しが伸びているということなんですけれども、どのようなジャンルが伸びているのでしょうか。

八代図書館担当部長

 これは、いわゆる来館者が増えているということにもつながると思うんですが、特に特定されたジャンルではなくて、全体的に伸びているといった感じを受けております。

磯谷委員

 巡回文庫ですけれども、これはある地点を1週間に1回回るんですか。

八代図書館担当部長

 そうです。失礼しました。巡回文庫は、たしか13カ所だったと思いますが、2週間置きに回るということで、従来は利用期間を2週間に設定させていただきまして、次に行くときに返していただけるというような利便性を図っていたものでございます。

磯谷委員

 これは変わらないわけですよね。そうすると、何かたまたま事情があってそのときに返せない場合というのは、延滞になってしまうという感じになりますか。

八代図書館担当部長

 延長をかけていただければよいと思います。予約がついていなければ延長がかけられますので、さらに2週間延長できるわけです。例えば、自宅のインターネットから延長を行うことができます。
 また、今のご質問は、仮に貸出期間を延長しても過ぎてしまったような場合もあるかと思いますけれども、その後も、貸出停止という処分といいましょうか、措置をとることがございますが、それにつきましても、同じ期間の2週間後に貸出停止をかけますので、それまでは、貸出停止にはなりませんので、貸出期間が過ぎてもその次に借りるということは可能でございます。

磯谷委員

 じゃあ1回どうしても都合がつかなくて、しかも図書館に行ければ図書館に返してもいいんですよね。しかし、図書館に行けない方もいらっしゃると思うので、そういう場合には、1回逃したとしても、不利益を受けるわけではない。もちろん早く返していただくのは当然だけれども。

八代図書館担当部長

 かなり、ブックモビルのファンというのが根強くたくさんいらっしゃいまして、私も何回か同乗しましたけれども、相当頻繁に利用されているという印象を持ちましたので、本館のカウンターに匹敵するぐらいの利用者といいましょうか利用状況でございます。

寺木委員長

 私から一つお伺いします。利用者カードをリライトカードに切りかえた方はどのぐらいいらっしゃるんですか。

八代図書館担当部長

 これが当初2万5,000枚をつくっておりますが、ほとんどはけてしまっているんです。今年度も実は3月まで当初つくったカードが足りなくなりそうな状況にまでなっております。これは私が推測するところでは、三鷹市というのは、非常に移動人口が多いんです。転入・転出が多いんです。ですから、つくられても転出されてしまうですとか、隣接市区と協定を結んでおりまして、そういった市民の方にもご利用いただいておりますので、そういったことで利用者が多いということが言えるかと思います。

大島図書館図書館システム担当課長

 利用者のリライトカードの数でございますが、去年、今年と2万5,000枚、プラス1万8,500枚つくったんですが、現在およそ4万枚出ております。残りがわずかになってしまったということで、これからまたつくらざるを得ないということでございます。

鈴木委員

 利用者の何パーセントぐらいですか。

八代図書館担当部長

 図書館に来られる方は、初めて来られる方と以前のカードを持って来られる方と両方いらっしゃいますので、いずれにしても、新しいカードをそこでつくらせていただいておりますので、ある程度の期間が来れば、全く新しいものにすべて変わっていくということでございまして、全体のパーセントとしては、正確な数字は把握してはございません。

大島図書館図書館システム担当課長

 正確な数字は、まだ把握できていないんですけれども、95%以上は絶対行っていると思います。

寺木委員長

 もう一つ発展した質問でよろしいでしょうか。三鷹市民のどのぐらいの方が現在図書館を利用してくださっているんでしょうか。

八代図書館担当部長

 これはリピーターがいらっしゃいますので、ちょっと全市民の何割が図書館を利用しているかというのはなかなか難しいんですが、利用者数で申し上げますと、平成18年度におきましては、86万人が来館されております。平成19年度につきましては、既に92万人の方が来館されておりますので、ただこれも隣接市の方も含めての数字ではございますので、来館者全体が伸びているということで、やはり、本館、分館に遠いところにつきましては、ブックモビルで細かく回るということでご利用しやすくさせていただいているということは言えるかと思うんですが、全市民のうちの何パーセントかというのはちょっと申しわけございませんが、把握できておりません。

寺木委員長

 いずれにしましても、相当多くの方が利用いただいているということで安心いたしました。どうもありがとうございます。
 ほかいかがでしょうか。

鈴木委員

 何万冊ぐらいあるんでしょう。

八代図書館担当部長

 図書は大ざっぱに言わせていただけると70万冊ございます。

鈴木委員

 大ざっぱで結構です。

八代図書館担当部長

 正式には、今年の3月31日現在で、全館合わせまして75万8,119冊でございます。ただし、今年ICタグを貼付しておりまして、毎年除籍という形で相当傷んだ本ですとか、そういったものはリサイクル市民工房というところに出したりとか、市民にご利用いただくとか、あるいは、学校図書館ですとか、コミュニティ・センターの図書室ですとか、そういったところでご利用いただいているんです。図書館で除籍した本については、そういった再利用をしているわけでございますが、今年ICタグを貼付したもので、普通は4万冊購入して2万冊を除籍するというのが大ざっぱな図書館の流れでございます。しかしながら、今年貼ったタグが、来年度も除籍することがわかっているものについて貼るのはもったいないので、実は、来年度を見越した除籍を今年度行いました。したがいまして、例年より多い除籍を今年度行いまして、費用の削減に努めているところではございます。

鈴木委員

 そうすると、年に2万冊ずつ増えているんですか。
 図書館の建物の蔵書収容能力も限られているんでしょうけれども。

八代図書館担当部長

 もう限界ですね。限界を過ぎておりまして、図書館の本館の地下に保存庫という場所がございまして、ぎっちり本を詰め込んでいる倉庫みたいなところがあるんですけれども、そこも大分古くなってきているので、耐用年数を過ぎておりまして、少し修繕が必要かという状況には来ておりますが、新しいものにしても、図書の蔵書数を増やすというような新たな製品はない状態でございます。
 したがいまして、貸出中の本は、全図書に占める割合からすると大体16%ぐらいなんですが、これが蔵書点検などで貸出しを停止し、全部戻ってくると、書架におさまり切れないという状況になるわけでございます。

鈴木委員

 うちの大学なんかもそういうのが10年、15年、20年続いて、やっぱり大体冊数からしますと、今おっしゃった75万というのはうちの学校と大体同じなんです。十五、六年前までは、それこそあまり使われないものは貸倉庫に。それでもしようがないというので、うちの図書館をごらんになった方はご存知かもしれませんが、地下に図書の自動書庫をつくって、そこが50万冊が収容可能なんですが、そこが完全に自動化されていて、表のカウンターでコンピューターで打ち込むと、1分足らずですっと出てくるというシステムになっているんです。これを日本で初めてつくって、今は日本の大学で進んでいますけれども、おそらく、いわゆるこういう紙媒体で年間2万冊ずつ増えていったら、それはもうパンクするのは当然の話です。うちなんかでも紙媒体で買っていますけれども、何十年後にはこれまたパンクだということで、だんだんと電子書庫化、見る本もコンピューターのスクリーンの上で見られるようにというふうに変わっていかないとだめだということなんです。ただ、市民の皆さんは、コンピューターを見るために来るんじゃなくて、何かスペースを楽しむとか、やっぱり本を読むというような意味の楽しみ方が非常に大切な面もあるから、そう一概には言えないんですけれども、長期的にはやっぱり考える時期が来るんだと思います。

貝ノ瀬教育長

 来るでしょうね。

八代図書館担当部長

 まさに先生がおっしゃられたように、これは三鷹市だけの問題ではございませんで、館長協議会といって市部の館長が集まる会合などもございますが、大体その話が出まして、共同利用図書館をつくろうじゃないかとか、いろいろな構想はあるんですけれども、いずれにしても財政的にかなり各市にとって負担になりますので、私ども本来は、ICUさんのように、地下にそういう立派な保存庫をつくって、カウンターにいながら、ご希望される図書が上に上がってくるということになると、省力化にもなりますし、お客様をお待たせする時間もなくなるということで、夢の段階でございますけれども、近隣市でも中央館を建てかえる場合には、そういうシステムを導入しているところが増えておりますので、いずれ三鷹でもそういう時代が来るかと思います。

鈴木委員

 自動書庫というのは真っ暗で、でもネズミやらゴキブリが1匹入っただけで、全システムがとまっちゃう可能性があるという感じなんです。そういう不慮のことも起こり得ます。

八代図書館担当部長

 そうですね。私どもの保存庫は、十進分類法で全部整理されていますので、仮に機械がとまっても、壊れても動くもので、動く状態で壊れれば何とか力仕事で探すことはできるんですが、先生の学校の場合は、アトランダムに入れられるシステムになっていますので、利便性と同時にリスクも大きいというデメリットもあわせ持っております。

寺木委員長

 貴重なお話をお聞きできましたが、ほかにはありますか。では、採決いたします。
 議案第40号 三鷹市立図書館の管理運営に関する規則の一部改正については、原案のとおり可決することにご異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

寺木委員長

 ご異議なしと認めます。本件は原案のとおり可決されました。

「平成20年第11回教育委員会定例会会議録(3)」へ続く

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