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平成26年第3回教育委員会臨時会会議録(3)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2014年11月28日 最終更新日:2014年11月28日

平成26年第3回教育委員会臨時会会議録

日程第1 平成27年度使用小学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択について(協議)

角田委員

 児童が教科書を見て学習活動の見通しを持つことを考えますと、写真は非常に重要なポイントになるかと思います。この2社の教科書を比較しますと、やはり日本文教出版のほうがすっきりしていて見やすい印象を受けます。以上です。

貝ノ瀬委員長

ほかの方はどうですか。

池田委員

 確かに日本文教出版は、子どもの作品の掲載の仕方がきれいだなと思いました。掲載している子どもの作品ですとか授業の様子の写真というのは、実際の授業で撮影されたものを使用しているということなんですね。学習についてより具体的なイメージを持ったり、学習意欲を引き出すという上では効果的なのかなと思いました。

貝ノ瀬委員長

 図工は日本文教出版と開隆堂と2社ですけれども、ほかの委員さんはどうですか。

高部教育長

両社の比較の一つのデータですけれども、東京都の調査によりますと児童の作品ですとか授業風景の写真の点数ですが、日本文教出版のほうは1,415点、それから開隆堂のほうは1,347点だそうですので、分量としては日本文教出版のほうが充実しているなと捉えられます。
 そして日本文教出版ですけれども、やはり内容も文字や写真の大きさを変えたり、特に低学年では説明の文章を精選して、文字量を減らして文字を大きくしているというところで、すっきりして見やすい印象につながっているのかなと思いました。

貝ノ瀬委員長

岡委員。

岡委員

 日本文教出版は各題材で必要な用具を写真やイラストで示していて、さらに巻末で全学年とも6ページ押さえて、材料や用具についてまとめてあるのが使いやすいと思いました。全体的な印象ですけれども、日本文教出版が学校の授業に即してまとめられているのに対して、開隆堂の教科書は芸術性を重視しているという印象を受けました。

貝ノ瀬委員長

確かに開隆堂の教科書というのは写真もきれいですし、インパクトがあり、見て楽しい教科書になっているとは思いますが、ただ皆さんも推薦されていますように、子どもにとってどうなのかということですね。子どもにとってわかりやすさ、使いやすさ、そして本市の場合の小・中一貫教育のさらなる充実ということを考えますと、やはり日本文教出版が適切ではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 では図画工作は日本文教出版の教科書とさせていただきます。
 家庭科に参ります。ご発言をお願いいたします。

池田委員

 東京書籍は見やすくて写真もきれいですね。まるでレシピ本のような印象で、保護者が見ても楽しい教科書になっているなと思いました。それから学校の授業だけでなく、家庭に帰っても親子で一緒に料理をするような、そういう発展的な学習につなげられるのではないかなと思いました。

貝ノ瀬委員長

 ほかの方はどうですか。

岡委員

 私も東京書籍は見やすいなと思いました。写真等のバランスがよくて、単元ごとにすっきりまとめられていると思います。「ふり返ろう」という欄があるのですが、そちらもポイントをよく押さえていると思います。もう1社の開隆堂ですけれども、食物アレルギーや食中毒への対応が記述されているのが大変いいと思います。

貝ノ瀬委員長

 角田委員。

角田委員

 実習とか制作では、最初の題材で共通する手順を写真や図で示し、そして次に個々の学習の具体的な手順を詳しく示すというふうになっています。こうした指示が明確なのは開隆堂だと思います。ただその反面、ちょっと情報を盛り過ぎたかなという印象も受けます。
 それから両社とも作業過程を横に流れるようなレイアウトで示しているのは非常にいいと思います。教科書を見ながら実習する際にも使いやすいと思います。以上です。

貝ノ瀬委員長

 高部教育長。

高部教育長

 私も開隆堂のほうは情報が密集して、少し詰め込み過ぎているなという感じがします。両社とも児童が学習を自己評価できるように配慮しているところですけれども、特に東京書籍のほうはワークシートですとかチェック表など、2年間の学習を通してわかったこと、できるようになったことを自分で評価したり書き込んだりする欄が大きいというのは非常にすぐれた点だと思いました。

貝ノ瀬委員長

 私も東京書籍のほうは情報が精選されているということで、やはり見やすいのではないかと思います。そして巻末の拡大版で実物大の作業場面の写真が載せてありますけれども、実習の前に子どもが紙面に手を乗せて練習ができることですとか、114ページあたりに出ていますけれども、左ききの子の場合の対応などについても丁寧に配慮されていることを考えますと、開隆堂も相当工夫されて、伝統のある教科書会社ですけれども、ここでの協議を総合いたしますと東京書籍の評価が高いと判断いたしますが、いかがでしょうか。

岡委員

 東京書籍はアレルギーや食中毒への対応について触れられていないので、その点は残念ではありますけれども、児童にとっての見やすさや使いやすさという点から考えると、私も総合的には東京書籍がよいと思います。

貝ノ瀬委員長

 それでは協議の結果、家庭科の教科書は東京書籍とさせていただきたいと思います。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 では体育科に移ります。ご発言をお願いいたします。

岡委員

 学研教育みらいや文教社の教科書は大判で見やすいですね。ただ、文教社のほうはパンフレットのような印象を受けるページがありました。私は保健については薬物や心の健康の記述について各社比較してみたのですが、文教社は思春期の体験談を先輩世代が語る形で掲載されているのがよいと思いました。学研は、表現はソフトながらわかりやすく心の健康にページを割いていると思います。
 大日本図書についてですけれども、内容にかかわるものではありませんが、同じページの中にさまざまな字体があることが少し気になりました。

貝ノ瀬委員長

 ほかの方はいかがですか。

池田委員

 私は、学研教育みらいですが、教科書として見やすさという意味でいいなと思いました。特に心の健康に関心を持って思春期の自分の心を知るという取り上げ方がいいなと思いました。
 もう一つ、見てみましたのが文教社の教科書ですが、全体的な色調が淡い色調で、やや平板な印象を受けております。また内容についても、もう1歩踏み込みがあればいいのになと感じました。

貝ノ瀬委員長

 ほかの方はいかがでしょうか。

高部教育長

 光文書院の教科書ですけれども、これはそれぞれの単元の中で他の学年とか他の教科との関連が記述されている点が非常にいいと思いました。
 それから東京書籍ですけれども、ここも活用して深めようとか、「つなげよう」、「広げよう」というコーナーがありまして、やはり他の教科との関連や日常生活につなげて指導することが期待できると思います。
 保健の授業につきましては年間で限られた時間数ですので、そういった系統性ですとか、他の教科との関連性を示していくということにおいては、児童の学習だけではなくて教師の指導にとっても非常に有用性があると感じたところです。

貝ノ瀬委員長

 角田委員。

角田委員

 今の教科書は書き込めるようになっていて、ワークブックとかノートのように使えるものが多いようですね。特にこの東京書籍や文教社は、書き込める欄が多くて児童が主体的に課題に取り組める、そして自分で考えて解決していくという学習を意識しているように感じます。以上です。

貝ノ瀬委員長

 今お話しのように教科書に直接書き込むことができるということについて、賛否両論があろうかと思いますけれど、確かにそういう書き込み式の教科書が保健に限らず増えてきたなという印象はありますよね。
 ほかにご意見はいかがですか。

高部教育長

 今回の保健の教科書の中で私が最も評価したいのは学研教育みらいです。特に「科学の目」というコーナーがございまして、ここで科学的な実験の資料が掲載されているのですけれども、例えば6ページとか9ページに脳の活動の様子などが示されていますけれども、非常に児童の興味、関心を引き出しながら理解を促していくことができると思います。
 それから生活習慣病の内容についての記載もございまして、これも一層理解を深めていけるのかなと思います。全体的に本格的な保健の教科書が学研だなという印象を受けております。

貝ノ瀬委員長

 角田委員。

角田委員

 私は薬物について触れたページを比較してみました。各社とも危険ドラックについて触れてはあるのですけれども、常習性についての記述は教科書によっては差があると感じます。全体的な内容のわかりやすさということでいうと、学研教育みらいになるかと思います。以上です。

貝ノ瀬委員長

 ほかに。

岡委員

 学研教育みらいは、犯罪被害防止やインターネットの正しい使い方について取り上げたページも多くて、今の世の中の課題に正対していると思います。健康で安全な生活を考えるという姿勢が感じられます。私も発展的な内容の取り扱いも多い学研がよいと思います。

貝ノ瀬委員長

 池田委員はどうですか。

池田委員

 私も学研教育みらいがいいのではないかと思います。記述を見てみましても、振り返ってみよう、それから話し合ってみよう、調べてみようという学習の流れが統一されていて、子どもたちにも見通しが持ちやすいのではないかと思いました。
 それから見開き2ページで1時間の授業の内容になっているんですね。単元の最後には学習のまとめというものがあって、学習を振り返りながら自分の生活につなげていくという工夫がされていて、こういう構成は子どもにとっても先生とっても使いやすいのではないかと思います。

貝ノ瀬委員長

 では学研教育みらいでご意見が一致したようでございますので、体育科の保健の教科書は学研教育みらいということにいたしたいと思います。
 以上で平成27年度使用小学校教科用図書についての協議を終了いたします。
 次に教育支援学級用の教科用図書に移ります。
 教育支援学級の教科用図書につきましては、文部科学省検定済教科用図書を使用するか、または文部科学省著作教科用図書を使用することが適当でないときに、学校教育法附則第9条及び同法施行規則第139条の規定によりまして、一般図書を教科用図書として使用できるということになっているわけでございます。
 また、教育支援学級における教科用図書につきましては、同一教科書を採択する期間を定めている義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第14条、同法施行令第14条第1項において例外とされておりまして、毎年必要な変更を行って採択をしております。今回採択の対象となりますのは、平成27年度に教育支援学級で使用する一般図書です。
 それではまず小学校ですが、三鷹市立小・中学校教育支援学級用教科用図書選定資料作成委員会から、小学校の全ての教育支援学級では検定教科書を使用するので、一般図書を教科用図書としては使用しないとの報告をいただいております。
 中学校でございますけれども、中学校についても全ての教育支援学級で検定教科書を使用するので、一般図書を教科用図書としては使用しないとの報告を選定資料作成委員会からいただいております。
 それではこのことにつきまして、各委員からのご発言をお願いしたいと思いますが、いかがでございましょうか。

高部教育長

 三鷹市ではコミュニティ・スクールを基盤とした小・中一貫教育を推進しているところでございますけれども、この教育支援学級につきましても小学校、中学校の接続、連携を図った質の高い教育を保証することが求められております。教育支援学級の小・中一貫教育をより一層推進するために、設置校同士の連携の強化を図り、9年間で責任を持ってきちんと個別指導計画の中に学習の目標を位置づけて、児童・生徒の学力を高めていくことが最も重要だと考えております。
 そのためにも各設置校で研究していただいた結論のとおり、検定教科書を主たる教材とすることが適切だと私は考えております。

貝ノ瀬委員長

 角田委員。

角田委員

 教育支援学級の場合は児童・生徒の実態に応じて教員が作成した教材を使って学習することが多いと聞いております。意図的、計画的に学習を進めていくためには、系統を立てて編集された検定教科書を主たる教材として、児童・生徒個々の能力に応じて、下の学年の教科書を使用したり、文部科学省著作教科書を用いたりすることが適切だと思います。以上です。

貝ノ瀬委員長

 岡委員。

岡委員

 教育支援学級では、児童・生徒の実態を十分に踏まえて、個別指導計画に基づいた指導を行うことが必要だと考えています。障がいの程度については、生徒・児童一人ひとり個人差もあると思いますが、設置校の通常の学級との交流学習や共同学習をより一層充実させることが求められているわけですから、一般図書の採択はせずに、検定教科書を用いるとしたことは適切だと思います。
 三鷹市立小・中学校に通常の学級と一緒に設置されている教育支援学級のよさをぜひ生かしていただきたいと思います。

貝ノ瀬委員長

 では池田委員、どうですか。

池田委員

 私も岡委員の意見に賛成です。知的障がいの教育支援学級で児童・生徒に確かな学力を身につけさせるということは、市民のニーズとしても高いものがあると認識しています。そのためにも系統性とか段階性がより明確な検定教科書を主たる教材としながら、個別指導計画によって個別の指導の重点化を図っていくことが適切ではないかと考えます。

貝ノ瀬委員長

 ご承知のように三鷹市では障がいがある子もない子も、全ての子どもたちが教育支援の対象となるわけでございます。本市は小・中一貫教育を長年にわたって進めてきているわけですけれども、教育支援学級指導におきましても小・中一貫教育のよさを強く意識した教育を当然のことながら行っていただきたいと思うわけであります。
 選定資料作成委員会からの報告もありましたけれども、検定教科書の下の学年のものですとか、文部科学省著作教科書も児童・生徒の実態に応じて使用する教科用図書として考慮していくということですので、これからも障がいのある児童・生徒のニーズに合う教育を進めていきたい、いただきたいと思います。
 それでは改めて確認をいたしますけれども、三鷹市立小・中学校教育支援学級で使用する教科用図書としては、一般図書の採択はしないということでよろしいでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

協議の結果、小・中学校の教育支援学級で来年度使用する一般図書の採択はしないということにいたします。
 以上で全ての種目の教科用図書が決定いたしました。各種目に絞り込まれました教科用図書について採択の原案として事務局にまとめてもらいまして、後ほど議案として教育長より提案していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 ここで一旦休会とさせていただきます。15分程度お休みいたします。

午後 2時15分 臨時会休憩
午後 2時31分 臨時会再開

貝ノ瀬委員長

 それでは休憩前に引き続きまして会議を再開いたします。
 皆様にお諮りいたします。
 この際、議案第25号 平成27年度使用小・中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択についてを日程第2に追加し、議題といたしたいと思います。
 これにご異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 ご異議なしと認めます。それではそのように決定されました。

日程第2 議案第25号 平成27年度使用小・中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択について

貝ノ瀬委員長

 議案第25号 平成27年度使用小・中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択についてを議題といたします。

(書記朗読)

貝ノ瀬委員長

 提案理由の説明をお願いいたします。

山口教育部長

 それでは議案第25号についてご説明をさせていただきます。
 お手元の議案書の3ページ目をごらんいただきたいと思います。こちら、先ほどご協議をいただきました内容を踏まえまして、採択をお願いいたします。平成27年度使用の小学校の教科用図書の一覧表でございます。
 次に4ページ目をお開きください。平成27年度使用の中学校教科用図書でございます。こちらは採択替えの年に当たりませんので、昨年度と同じ教科用図書を採択するというものでございます。
 続きまして5ページ目でございます。平成27年度使用の小・中学校教育支援学級用教科用図書につきまして、先ほどご協議をいただきましたとおり、文部科学省の検定を経ました教科用図書である、先ほどごらんいただきました3ページ及び4ページに記載をされております、通常の学級と同じ教科用図書を使用するという内容になっているところでございます。
 提案理由の説明は以上でございます。

貝ノ瀬委員長

 以上で提案理由の説明は終わりました。先ほどご協議いただきました内容のとおりでございます。
 委員の皆様の質疑をお願いいたします。
 ご意見等がなければ採決いたします。
 議案第25号 平成27年度使用小・中学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択については、原案のとおり可決することにご異議ございませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 ご異議なしと認めます。本件は原案のとおり可決されました。
 以上をもちまして、平成26年第3回教育委員会臨時会を閉会いたします。お疲れさまでした。

午後 2時34分 閉会

このページの作成・発信部署

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〒181-8505 東京都三鷹市下連雀九丁目11番7号
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