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平成26年第3回教育委員会臨時会会議録(2)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2014年11月28日 最終更新日:2014年11月28日

平成26年第3回教育委員会臨時会会議録

日程第1 平成27年度使用小学校教科用図書及び小・中学校教育支援学級用教科用図書の採択について(協議)

高部教育長

 地図は何といっても使いやすさ、見やすさで選択をしたいと思いますけれども、東京書籍はA4判で非常に大きいですし、また地図帳の使い方が初めに記述されているところがいい点だと思います。
 それから帝国書院についても、冒頭で使い方が非常にわかりやすく丁寧に説明されていますし、色調が落ちついているという感じがいたします。
 同じ地域の地図を両社比べてみますと、私は帝国書院の方が見やすいなと感じたところです。以上です。

貝ノ瀬委員長

 ほかの方。

池田委員

 三鷹市では社会科の副読本として、「わたしたちのみたか」を使っていますけれども、その両社の資料の構成ですとか、記号などについては、「わたしたちのみたか」と共通した点があるので、地域学習という点ではどちらの地図も活用できるかなと思います。

貝ノ瀬委員長

 ほかの方はどうですか。

岡委員

 東京書籍はほかの教科書と比べても大きいですね。ランドセルの種類によっては、入るのかどうかちょっと心配はありますが、地図がきれいで写真も鮮明で大変魅力的です。

貝ノ瀬委員長

 角田委員。

角田委員

 地図というのはやはり視覚に訴えるかどうか、あとはきれいと感じるかどうか、またその情報量等が選択のポイントになるかと思います。東京書籍の地図は非常に大きくて、見やすくて、非常にきれいですね。児童の興味を引きやすいのではないかと私は思います。

貝ノ瀬委員長

 地図というと帝国書院に定評があります。僕らが子どものころもそのようなところだったのですけれども、東京書籍の地図は、サイズが大きくて、ここを見ても、2ページですけれども、見開きになって、いわゆる西南諸島までずっと見られることだったり、世界遺産に触れているという点で、やはり評価できるのではないかと思います。
 両社を比べますと、これは誰が見ても東京書籍のほうが見やすいということは一目瞭然かと思いますので、総合的に皆さんのご意見をしんしゃくしますと、やはり地図の見やすさということを重視したいと思いますので、今回は東京書籍といたしたいと思いますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 では協議の結果、地図につきましては東京書籍といたしたいと思います。
 次に算数に参ります。算数のほうはいかがでしょうか。

高部教育長

 何冊か教科書がありますけれども、私は東京書籍か啓林館がいいと思います。東京書籍は、前後の学習のつながりなど系統性が明確で、学習が見通せる点が非常にいいと思います。
 他方、啓林館のほうは、非常にスモールステップの積み重ねが丁寧で、家庭学習にも適しているなと感じたところです。

貝ノ瀬委員長

 ほかに。

池田委員

 私は日本文教出版の1年生の教科書に注目しました。1年生の94ページですけれども、ここで8足す7という計算式の考え方が出ていますが、どちらかに寄せて10にした上で、残りの数をもうちょっと足し合わせるということにしているのですが、8を10にするか、7を10にするかというので二つ考え方があるということが示されているのですね。算数では、同じ答えにたどり着くにもいろいろな考え方があるんだよということを教えてくれていいなと思いました。

貝ノ瀬委員長

 今、日本文教出版、啓林館、東京書籍と出ましたけれども、ほかの社の教科書はどうですか。

角田委員

 教育出版ですけれども、作図のポイントが詳しく書かれています。6年生の教科書、例えば225ページのところですけど、非常に作業的で体験的な活動を通して、児童の理解を確かなものにしていくのは大切だと思います。
 また、先生方も指導しやすいのではないかと思っております。

貝ノ瀬委員長

 ほかに。

高部教育長

 大日本図書ですけれども、これは全学年が1冊ということで、年間で使用することになっておりますので、その学年の既習事項を振り返りながら年間を通した学習ができるよさがあろうかと思います。
 それから、補充問題とか発展問題についてですけれども、学校図書では巻末の問題のレベルが3部構成、サポート、補充、チャレンジとなっていましたし、東京書籍でも単元の練習問題が二つのレベルを設定したりしているところです。こういったさまざまなレベルに対応できるというのは、算数の教科書では非常に大切な点だろうと考えております。

貝ノ瀬委員長

 ほかに。

池田委員

 啓林館ですが、単元ごとの問題がぐっと難しくなっているということがあると思います。基礎、基本を踏まえていくというのは当然ですけれども、より高いレベルの学習につなげていくというのも重要かなと思いました。

貝ノ瀬委員長

 そうですよね。本市の場合は習熟度別指導を盛んにやっておりますので、やはりさまざまなレベルに対応できるというのは極めて大事だと思います。
 それぞれ各教科書のよさをご指摘いただきましたけれども、使いやすさとか指導のしやすさというような観点でまた考えてみたときにはどうでしょう。いかがでしょうか。

岡委員

 私は主に2年生の九九の単元と5年生の割合の単元の記述について比較してみたのですが、九九は東京書籍や啓林館は5の段から導入しています。日本文教出版など2の段から始まっている会社もありますが、私は低学年は五進法から導入するほうが子どもたちにとってわかりやすいのではないかと思います。
 また、東京書籍についてですが、割合についての図の示し方等で大変わかりやすく書かれていました。中学校へのつながりを意識した、三鷹は特にそう意識しているわけですけれども、数学への導入についても三鷹市の児童には東京書籍がよいと思います。

貝ノ瀬委員長

 角田委員。

角田委員

 私も東京書籍についてですけれども、「中学校の体験入学コース」、これは6年生の教科書の209ページにありますけれども、こういったことで中学校の数学へのつながりがわかるような配慮があったり、あとは「中学の芽」という形でつながりがわかるような配慮があったりしています。これは三鷹市では活用しやすい工夫があると思っております。

貝ノ瀬委員長

 それぞれどの社も甲乙つけがたいところはあるわけですけれども、本市の方針としては、小・中一貫教育、習熟度別の指導の充実ということを考えますと、やはり自学自習にも使いやすいということも考えますと、総合的に東京書籍の教科書がよろしいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 では算数は東京書籍の教科書ということにいたしたいと思います。
 次に理科に参ります。理科についてご発言をお願いいたします。

岡委員

 まず東京書籍ですけれども、裏表紙に目次がついていますね。これは学習内容全体を見通すためにも一つの工夫なのだろうと思いまして、好感が持てました。それから東京書籍は災害から身を守ることについてまとめて書かれているところがいいと思います。理科に限らず、今回の教科書では防災について取り上げたものが多いように思いました。
 啓林館についてですけれども、こちらは大変読み応えがあると思いました。別冊がついていますが、こちらの別冊の活用が図れるかどうかは指導する先生の力量にもよるかなと思いました。

貝ノ瀬委員長

 角田委員。

角田委員

 教育出版の理科です。これは資料が非常に充実していると感じております。「ミニ図鑑」、「はってん」、「資料」、「科学のまど」などの読み物資料が非常に豊富です。あとはインターネットの関連サイトも紹介されていますね。児童の興味とか関心を引き出して、発展的な学習につなげていくという狙いがわかります。

貝ノ瀬委員長

 ほかの方。

池田委員

 啓林館にも「やってみよう」というコーナーがあって、発展的な読み物資料とか問題というのが掲載されていると思います。各社とも児童の探求的な学びに配慮していると感じました。

貝ノ瀬委員長

 ほかに。

高部教育長

 学校図書ですけれども、問題解決型の学習が進めやすいように、どこまでが課題の段階で、どこまでが結果、そして考察なのかというところが、児童に意識させるように明記されている点は評価できると思います。
 こういった理科の場合は、教科書を通して問題の発見、実験、観察、調べる、そしてまとめるというような、いわゆる科学的な思考の方法を身につけるのが非常に重要な要素ではないかと考えております。

貝ノ瀬委員長

 池田委員。

池田委員

 東京書籍や大日本図書も、問題、観察、実験、まとめといった流れが明確だと思いました。ただ、子どもの考え方がそういうことで固定化しないように配慮するということも必要なのかなと思いましたけれども、指導する先生方にとって、それはどうなんでしょう。

貝ノ瀬委員長

 多くの先生がいらっしゃいますけれど、やはり理科が得意じゃないとか、経験の浅い先生方もいらっしゃいますので、基礎、基本を確実に押さえた上で、みずから考えて活用するとか、探求するということができるように配慮されていることが大事な観点ではないかなと思います。
 ほかにどうでしょう。

角田委員

 基礎、基本を確実に習得させるということは、大日本図書は下の学年で学んだ器具の使い方が上の学年でも掲載されていますね。繰り返し定着を図るということができるように工夫されていると思います。

貝ノ瀬委員長

 岡委員。

岡委員

 同じく大日本図書ですけれども、上の学年の学習内容が、直前の学年の本の巻末に掲載されていて、次年度への興味、関心が喚起させられるような工夫があると思いました。系統的な学習のために有効だと感じます。

貝ノ瀬委員長

 ほかにどうですか。

高部教育長

 私も大日本図書ですけれども、この教科書は学年間の学習内容の接続、振り返ろうというコーナーですとか、あるいは中学校へのつながりもジャンプというコーナーについて触れられておりまして、三鷹の進める小・中一貫教育の充実のためには非常に適しているなと思います。また、内容も非常に丁寧な説明やヒントがありまして、児童にとっても非常に学びやすい教科書だなと感じております。

貝ノ瀬委員長

 教育長がおっしゃるように、大日本図書の教科書は、やはり実験とか観察が重視されている、また同時に、小・中のつながりも考慮されているということを考えますと、総合的に考えると大日本図書がふさわしいのではないかと判断いたしますけれども、いかがでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 では協議の結果、理科については大日本図書の教科書ということにさせていただきます。
 では生活科に参ります。ご発言をお願いいたします。

岡委員

 教育出版ですけれども、目次が季節ごとのくくりに分かれていて、特に低学年、生活科は1・2年生が使うものですから、そういう低学年の児童の興味を引きやすいと思いました。写真やイラストの配置も、バランスがよく見やすくていいと思いました。それから小動物の扱いのページが多く、命の尊さを教えている点でもよいなと思います。
 教育出版は写真が中心で現実に即しているというイメージですけれども、東京書籍や啓林館は淡い色のイラストが多くて優しいイメージを抱きました。

貝ノ瀬委員長

 角田委員。

角田委員

 確かに啓林館は、イラストが多くて絵本のような印象がちょっとあります。もう少し現実感があってもいいのかなと思います。
 東京書籍に関しては、イラストが多いのですけれども、他社と比較すると非常に文字が見やすいという印象を受けております。以上です。

貝ノ瀬委員長

 ほかにどうですか。

高部教育長

 私も東京書籍ですけれども、記述内容が非常にきめ細かいということと、取り扱うテーマも安全、挨拶から道具の使い方、あるいは発表の仕方まで非常に幅の広さを感じているところです。それから巻末の資料も充実しているものがあると捉えました。

貝ノ瀬委員長

 ほかの社もありますけれども、どうですか。

池田委員

 学校図書ですが、単元が連続したストーリーになっていて、登場人物が成長していく過程を追っていく記述になっているのがおもしろいなと思いました。子どもたちにとってはこういう工夫が親しみやすいのかなと思いました。

貝ノ瀬委員長

 角田委員。

角田委員

日本文教出版は、実物の写真や実際に児童が活動している様子の写真が非常に豊富だと思います。児童が学習活動に対するイメージを持ちやすいと思いました。教育出版や光村図書も学習活動の様子を写真で大きく載せています。見るだけで活動が伝わってくるという感じがします。生活科には限りませんが、こういった工夫は低学年では大切だと思います。以上です。

貝ノ瀬委員長

 ほかに。

高部教育長

 大日本図書と教育出版についてですけれども、この教科書は両方とも吹き出しなどをうまく使いまして、「どうして」とか、あるいは「誰が」とか、「どうしたらいいかな」という問いかけをして、児童みずからが課題を発見できるような工夫が感じられるなと思いました。

貝ノ瀬委員長

 ほかにどうですか。

池田委員

 光村図書ですが、例えば上の102ページを見てみますと、課題に対して三つのヒントが出ていて、残りの一つを自分で考えさせるということがあったりして、みずから考えるという習慣づけをする工夫があると思いました。
 それから教育出版ですが、「おうちでチャレンジ」という記載項目があって、授業と日常生活をつなげて学習後も意欲を持続させる、継続させるという工夫がされているなと思いました。

貝ノ瀬委員長

 もうよろしいですか。

岡委員

 どの教科書もそれぞれのよさはあるのですが、教育出版は、どの単元でも他教科種との関連について記載されているところが大変いいなと思います。巻末の「ぐんぐんポケット」で、各単元に共通の技能や関連図書が記載されていたりして、生活科の学習だけにとどまらない広がりがあると思います。
 また、体験活動が中心の上巻から始まって、「見通しを持つ」、「予測する」、「試行錯誤する」という活動の下巻につながっていく構成も大変よくできていると思いました。

貝ノ瀬委員長

 今までのご意見を伺っていますと、比較的教育出版がよろしいのではないかと聞こえました。私も今見ているのですけど、93ページとか、109ページあたりを見てもそうですけれども、子どもがつくったカードがあるのですけれども、子どものカードの字がきちんと、いわゆる模範になるように書かれているというようなことはやはり大事なことではないかなと私も思います。ほかの子の模範となるような、書きなぐりの字ではなくて、そういうカードを使っているという点はすぐれた点ではないかなと思います。
 子どもたちの理解ですとか、学習活動の配慮というようなことを総合的に考えますと、教育出版ということでいきたいと思いますけれど、いかがでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 では、生活科は教育出版ということにさせていただきます。
 引き続き、音楽についてご発言をお願いします。

角田委員

 教育芸術社です。これは写真との重なりとか地の色との関係で、非常に文字が工夫されていて、歌詞が見やすいという感じがいたします。

貝ノ瀬委員長

 ほかにどうですか。

池田委員

 教育出版は教材や資料の示し方が非常にきれいだなと思います。例えば、6年生ですけれども、見開きで「おぼろ月夜」の菜の花畑の写真が一面に見えているのは非常にいいな、きれいだなと思って、こういうのを使って授業ができると楽しいだろうなと思いました。
 それから同じく教育出版ですが、6年生の最後のところの「君が代」の掲載の仕方が、何か和紙のようなつくりになっていて、掲載の仕方が丁寧だなと思いました。

貝ノ瀬委員長

 音楽の場合は教育出版と教育芸術社と2社だけですけれども、使いやすさということで考えたときにはどうでしょうか。

岡委員

 私は3年生のリコーダーの使い方について比較してみましたが、タンギングの教え方等、教育芸術社がわかりやすいと思いました。

貝ノ瀬委員長

 池田委員。

池田委員

 教育芸術社ですが、全学年通じて日本の音楽を取り上げているという点が特色かと思います。童謡とか唱歌が数多く取り上げられていて、日本の音楽文化に親しむという点で活用できるのかなと思いました。

貝ノ瀬委員長

 ほかの委員さんはどうですか。
 角田委員、どうぞ。

角田委員

 教育出版ですが、世界各国の教材が幅広く扱われています。例えば6年生の71ページのところの図もそうですけれども、手遊び歌とか手話なども掲載されています。非常に現代的でグローバルな教科書というイメージがします。動作を加えた学習もできるのではないかと思います。以上です。

貝ノ瀬委員長

 高部教育長はどうですか。

高部教育長

 私は教育出版のよさですけれども、学年ごとに基礎的な内容を扱う題材と、そこで培った力をさらに生かして学習を広げる題材とで構成されているということで、これは既習事項を踏まえながら発展的な学習につなげていくことが意図されていると思いますので、教員にとっても基礎から発展へという流れを意識しやすい教科書になっているなと感じました。

貝ノ瀬委員長

 ほかの方、どうですか。

岡委員

 基礎、基本を学ぶという点から見ますと、教育芸術社は新出事項がポイント化されていますよね。こうした点は専科以外の先生、特に学級担任が教えることになると思いますが、具体的でわかりやすいだろうと思います。

高部教育長

 この両社を比較してみますと、今、岡委員が言われたように、基礎、基本の確実な習得という点では教育芸術社が適していると思いますし、そういった基礎、基本を踏まえつつより発展的な学習につなげやすいというのが教育出版ということになろうかと思います。

貝ノ瀬委員長

 お話を伺っていると、甲乙つけがたいところでありますけれども、発展的な学習ということを考えるとやはり教育出版ということになるのかなとも思いますけれども、どうでしょうか。

池田委員

 確かに教育出版は資料が充実していまして、情報量が多いですね。巻末資料の「音楽ランド」ですとか「はってん」のコーナーが充実していて、発展的な学習が展開しやすいかなと思います。

貝ノ瀬委員長

 岡委員。

岡委員

 確かに教育出版は活動のポイントや学習内容がアイコンやマーク等で示されている点もわかりやすいと思います。

貝ノ瀬委員長

 これまでの意見を総合的に考えますと、三鷹の子どもたちのさらなるレベルアップという期待も込めまして、音楽は教育出版としたいと思いますけれども、いかがでしょうか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

貝ノ瀬委員長

 では音楽は教育出版の教科書ということにさせていただきます。
 図画工作に参ります。ご発言をお願いいたします。

平成26年第3回教育委員会臨時会会議録(3)へ続く

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