ここから本文です
平成24年第10回教育委員会定例会会議録(3)
作成・発信部署:教育委員会 総務課
公開日:2013年1月14日 最終更新日:2013年1月18日
平成24年第10回教育委員会定例会会議録
日程第1 教育長報告
秋山委員長
私から。指導していただいているのですけれども、やはり学校の中の子どもの様子だけでは、発見やいろいろなことは無理だと思うので、今回、このような話題が出た後の、家庭の理解や協力など、そのあたりは何か変化があったでしょうか。
松野指導課長
各学校が、それぞれのご家庭に対して、さまざまな方法で、いじめについては、保護者会なり学校だよりなり、いろいろな機会に伝えているということは報告を受けておりますし、実際にそのような姿も見ておりますけれども、家庭がどう変わったかというのは、なかなか教育委員会では把握できないので、学校からの状況をまた伺いながら、ご家庭の意識がどの程度変わったのかということを、また確認していきたいと思います。
秋山委員長
ぜひまた、家庭と協力がとれるような取り組みを、やっていただきたいと思います。
ほかにありますか。
岡委員
いじめの問題については、これからも皆で丁寧に取り組んでいきたいと思いますが、いじめにも関係していることもあるかと思いますが、もう一つの報告の、問題行動等の実態についてですけれども、三鷹市の児童数、生徒数が、平成15年から23年で増えているにもかかわらず、随分と不登校が減ってきています。全体の児童・生徒数が増えているのに不登校の人数が減っているということは、非常にいい傾向だと思います。出現率も非常に少ないということで、いろいろな理由があるかと思いますけれども、地域、行政、教育機関等、それぞれの関係の上でだと思いますけれども、その中で、教育機関で何かよかったこと、思い当たるところは、ありますでしょうか。
秋山委員長
効果の分析でしょうか。
松野指導課長
そうですね。不登校の状況は、それぞれ個々の子どもによって、不登校に至った経緯は違うのですけれども、やはり、中学校1年生での不登校率が非常に下がってきています。その年によって多少はあるのですけれども、下がってきたということは、小・中一貫教育の成果かと捉えられますし、また地域の見守る目も非常に大きな効果があるかと思っております。個別に、学校がそのお子さんに対して、どのような状況かということを確認した上で、教育委員会に報告をしていただいたり、対応を個別にしていただいたりということを充実したことによって、中学校の学校復帰率、つまり不登校だった子どもが学校に出てこられるようになったという数が増加しているというのも、全体的な数字が減っている理由になるかと思います。
貝ノ瀬教育長
あと、やはり軽い発達障害の子が、引き続きずっと不登校になりやすい傾向があるようですけれども、でも我が市の場合は、特別教育支援関係できめ細かくされているということで、早い段階でそのように対応がなされているので、そういった面でも出現率が抑えられているということがあるのではないかと想像されます。
河野委員
非常に具体的な、目に見える成果として、小・中一貫教育の効果などが出ているのかと感じます。やはり中1プロブレムが減っているということなのでしょうか。効果として。
貝ノ瀬教育長
それはもうはっきりしていますね。
松野指導課長
そうですね。
貝ノ瀬教育長
ですから、中1のギャップだけのことで捉えて調査をすると、がくっと減ります。小学校でずっと前から不登校だった子は、やはり中学へ行ってもずっと不登校を引きずっていくのです。だから、これがやはりなかなか厄介な問題で、先生方が個別指導をしてくださっていますけれども。
河野委員
先ほどのいじめの問題も、やはり不登校などにもつながりやすい問題だと思いますので、今回、教育委員会で非常に丁寧に見ていただいて、指導課は非常に大変な思いをされたと思います。でも、学校のほうで見過ごしていたものを、これだけきちんと見ていただいてよかった。やはりいじめは、非常に子どもにとっては大きなストレスになるし、そのようなことで不登校になったら、ほんとうに一生大きな問題になります。
秋山委員長
先日、中原小学校に訪問に行ったときに不登校の子がいて、教育長がどんなことをしていますかと聞かれたときに、最初は沈黙で、それからこのようなことをやっているということを言われたのですけれども、おそらく聞かれたときに、当たり前のことをやっているので、答えられなかったのではないかと私は思ったのです。ですから、各学校あるいは教職員が、どんな対応が当たり前のことなのかというのを、皆さんが統一してきちんとご存じであればいいのかと思いました。
貝ノ瀬教育長
今の温かいお言葉を白井校長に伝えたら、喜ぶと思います。
河野委員
不登校の問題について、この間、中原小学校の学校訪問のときも思ったのですけれども、やはり特に小学校で不登校になると、学業の遅れがすごく問題かと思いまして、まだ1年生だったらともかくも、高学年になってくると、いろいろな勉強がわからなくなってきてしまう。それに対して、学校からも先生が行って、フォローなどはされているようなのですけれども、それもやはり担任の熱意などによるのかというところが、私としては気になったのです。やはり、熱心な先生だったら、そこのフォローをきちんとされるでしょうけれども、そうでもないときはどうするのか。校長先生がそのようなことについて、きちんと目配りができる人だったらいいけれども、そうでなければどうなのか。そのようなことを考えると、やはり不登校問題について、標準的にどのような取り組みをしたらいいのかについては、教育委員会としても考えたほうがいいのではないか。単に学校任せにするのではなくて、やはりこれだけいろいろなスタッフがそろっていらっしゃるから、どのようなフォローが必要なのかということについての、何か標準的なものがあるといいなと思いました。また、あとは兄弟そろって不登校になるケースが結構あるということを聞きまして、やはり家庭に対する支援が必要だという話を聞いたのですけれども、家庭についての取り組みの問題とあわせて、どのようなものが効果を上げているのかということについて、そのような一つひとつのケースについての情報を、市の各学校から吸い上げた上で、標準的な、このようなことをやったら効果があってよかったのではないかということを、具体的に取り組まれるといいのではないかと、感想としては持ちます。
松野指導課長
わかりました。
秋山委員長
岡委員、ほかに何かありますか。
岡委員
いじめ、不登校以外のことで、報告の中になかったことで1つお聞きしたいことがあるのですけれども、10月2日の火曜日に中原で強盗事件が発生しました。ちょうど2時ぐらいということで、小学校、その後、中学校も含めてですけれども、下校の時間にちょうどかかってきている。それぞれの学校で対応はとられただろうと思うのですけれども、例えば集団下校や、お迎えをお願いしますという連絡をした学校もあったかと思うのですけれども、このようなとき、対応はそれぞれの学校任せになっているのでしょうか。災害時においては、細かなマニュアルもできているかと思いますけれども、不審者が出た、犯罪が発生したなどというときの、子どもたちの安全確保というのでしょうか、そのようなときの連絡方法については、学校それぞれにお任せということなのですか。それとも何かマニュアルがあるのでしょうか。
松野指導課長
基本的には学校が、校長が判断します。
岡委員
校長判断。
松野指導課長
はい。地域の事情等もありますし、ほんとうに全市的に大きな問題が起きれば、それは統一的な対応をしますけれども、今回の場合は特に警察からも、事件は発生したけれども、児童・生徒の下校に危険を伴うということはないという情報も得ましたので、そこまでの情報を学校に提供して、あとは校長先生がそれぞれご判断されるということになるかと思います。ただ、地域的にやはり学園の中で情報交換をして、ある程度の統一を図るということは、それぞれ校長判断で行われたと思います。
岡委員
まず警察から教育委員会に連絡が入ったということですか。
松野指導課長
いえ、聞かないとくれません。
岡委員
そうですよね。
貝ノ瀬教育長
僕も校長をしていたのですけれども、基本的に何のために校長がいるかというと、校長は管理職として学校の最高責任者ですから、そのために社会的な評価も受けて、尊敬も受けて、存在しているわけで、だから校長がやはりきちんと判断して、もし情報が足りなければ、自分でほかの近隣の関係機関に連絡をとって判断しなければなりません。隣の校長と情報を交換しながら、最終的に自分の責任において決めるということになれさせなければだめです。結局、もう何でもかんでも、お上というか、教育委員会の指示に従わなければできないなどという、そのように習い性になってしまうと困るので、それだけの権限を持っているわけだから、責任を持って権限を行使してもらうということです。ただ、松野課長が言ったように、全市的にやはり影響があるような問題については、教育委員会のほうでこうしたらどうですかというふうなことになりますし、緊急を要する場合は、こうしてくださいといく場合もありますけれども、できるだけそのような形ではなくて、やはり現場に近いところの権限を持っている人が、責任を持っている人が、判断をしてもらうということが基本原則です。
岡委員
はい、わかりました。
警察からやはり連絡がないということですけれども、いまだにずっとそうなのですか。これからも変わりそうにないということですか。
松野指導課長
そうですね。捜査の状況など、さまざまな事件によって違うと思いますが、基本的にはこちらから問い合わせて、今回はよくそこまで教えてくれたということかと思います。
貝ノ瀬教育長
子どもにかかわってのことだと、警察との連携がありますから知らせてくれることになっていると思いますけれども、先ほどのような事件の場合は、多分警察の判断なのでしょう。教育委員会まで知らせる必要がないと、きっと判断したのでしょうね。
岡委員
細かい話になりますけれども、もう随分前ですが、あるお寺で暴力団関係者の葬儀が行われていたのです。ちょうど、子どもたち、中学生などが帰るぐらいの時間に、そのような関係者とおぼしき人たちが出入りしているのです。もちろん警察にはその情報が入っているようで、警察官はたくさん配置されているのですけれども、近隣の中学校や小学校に聞くと、通学路にかかっているにもかかわらず、どなたもそのようなことはご存じではなかった。そのようなときにトラブルがないとは限らないではないですか。そのようなことも警察は、聞けば教えてくれるでしょうけれども、聞かないとなかなか教えてくれないという状況にあるのは、もう変わりないわけですね。
松野指導課長
それは教育委員会だけの問題だけではなくて、おそらく市民生活全てにわたって、何かかかわりがあれば、それなりの担当部署に連絡等があるのかもしれませんけれども、今の件については何とも、今は申し上げられないです。
貝ノ瀬教育長
多分、それも警察が判断したのですけれども、警察官がいっぱい立っていたのでしょう。
岡委員
はい。
貝ノ瀬教育長
だから、警察がみずからの責任において守ると判断したのではないですか。事前に知れば、こちらも対応をそれなりに図らなくてはいけませんけれども。
高部教育部長
ただ、具体的な事件性や犯罪性などが生じる可能性を見極めないと、確かにそれ自体が好ましい状態ではないのでしょうけれども、指導するかどうかは、それがどう一般社会の中に影響を及ぼすかで、判断していかざるを得ないのではないかと思います。
秋山委員長
このような意見が出たので、各校長先生方に危機管理を再度確認していただくような形でお願いします。
ほかにありますでしょうか。
河野委員
学務課にお伺いしたいのですけれども、学校給食を民間業者に委託することについては、市の中学校、小学校のうち、何割方終えているのか、あと何校ぐらい残っているのかということを教えていただけますか。
内野学務課長
先ほど報告では、今、第二中学校を業者選定中と言いましたけれども、中学校はこれで7校中3校目です。小学校は15校中7校が既に実施していますので、25年4月には合計で22校中10校が給食調理業務の委託を実施することになります。
河野委員
民間業者に委託すること自体が反対だという意見もあるようですが、今まで委託した中で、大きな問題は生じていないように思いますし、私たちも学校訪問に行って、実際に給食を試食しますと、よくできているのではないかという感想を持つのです。ですから、例えば前倒しで委託を進めることはできないのでしょうか。
高部教育部長
定数管理や雇用問題、今配置されている正職員をどのようにシフトしていくか、退職のタイミングなど、そのようなことも勘案しながら委託を拡大していくことになります。今、給食調理員だけでも、正職員は四十人はいるわけです。三鷹市の定数の規模の中で、技能労務系の職員がどのような形でシフトできるかどうかということも課題になります。
秋山委員長
時間をかけてじっくりと取り組んでいただきたいと思います。
ほかにありますでしょうか。
以上をもちまして、平成24年第10回教育委員会定例会を閉会いたします。
ご苦労さまでした。
午後 3時08分 閉会
平成24年第10回教育委員会定例会会議録(1)の目次
- 平成24年第10回教育委員会定例会会議録(2)
- 平成24年第10回教育委員会定例会会議録(3)
このページの作成・発信部署
〒181-8505 東京都三鷹市下連雀九丁目11番7号
電話:0422-29-9811
ファクス:0422-43-0320