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みたか国際化円卓会議 第6期報告

作成・発信部署:企画部 企画経営課

公開日:2011年4月28日 最終更新日:2018年8月7日

第6期取り組みの成果が報告されました

 「みたか国際化円卓会議」は、国際化に関する様々な問題とその解決策について、国境を超えて話し合い、市の施策に反映させていくため、平成11年5月に設置されました。外国籍市民自身による市政への参加を進め、外国籍市民等に開かれた暮しやすいまちづくりに向けたものとして、活発な議論が行われています。
 平成23年3月に、第6期(平成21年10月~平成23年3月)の取り組みの成果が、以下のとおり市に報告されました。

みたか国際化円卓会議 第6期報告

 平成11年5月に、都内の自治体に先駆けて設置された「みたか国際化円卓会議」は、平成23年3月末日で12年が経過します。この間、外国籍市民を取り巻く様々な課題と解決策について意見交換を行い、その成果を報告書や提言として取りまとめ、三鷹市に提案してきました。
 第6期では、三鷹市における外国籍市民を取り巻く環境が、この10年間でどのように変わってきたのか、また、今まで取り組んできたことがどの程度認知され、利用されているのかを改めて確認するため、外国籍市民向けアンケートを実施しました。
 アンケートの実施を通じて、今までの事業・施策の検証ができただけでなく、新たな課題の発見にもつながりました。
 この2年間の取り組みの成果を、下記のとおり提言として取りまとめました。

平成23年3月17日 みたか国際化円卓会議

円卓会議の開催状況

第1回 平成21年10月16日(金曜日)

   (1)委員委嘱及び正副座長選任
      座 長:木村実季(財団法人アジア・アフリカ文化財団)
      副座長:グラント・R・ポゴシャン(国際基督教大学)
   (2)第6期における議題の選定について

第2回 平成21年11月13日(金曜日)

   (1)外国籍公募委員からの報告レポート

第3回 平成22年2月10日(水曜日)

   (1)外国籍市民向けアンケートについて
      (アンケートの配布先及び質問項目の選定)
   (2)外国籍児童・生徒の日本語教育について

第4回 平成22年5月13日(木曜日)

   (1)外国籍市民向けアンケートについて
      (アンケート案の作成)

第5回 平成22年10月7日(木曜日)

   (1)外国籍市民向けアンケートについて
      (アンケート実施に伴う進捗状況報告)
   (2)報告「外国籍児童生徒に対する日本語初期指導と母語の重要性」
      講師 鈴木庸子さん(国際基督教大学教養学部講師)

第6回 平成22年11月18日(木曜日)

   (1)外国籍市民向けアンケートについて
      (集計結果の速報値の報告)
   (2)第5回に実施した報告の補足説明について

第7回 平成23年1月27日(木曜日)

   (1)外国籍市民向けアンケートについて
      (集計・分析結果報告と意見交換)

第8回 平成23年2月17日(木曜日)

   (1)第6期の総括及び今後の取り組みの方向性について

みたか国際化円卓会議第6期の成果

検討内容

 みたか国際化円卓会議は、第6期の開催にあたって、設置から10年が経過したことを機会に、外国籍市民委員1名を公募しました。新たな委員がメンバーとして加わったことから、今までの取り組みや課題を改めて把握し、また、見直す機会ともなりました。
 第1期から第5期までを通じて、この会議の主題として扱ってきた分野は、前回の第5期報告でも触れましたとおり、「教育」「医療」「防災」「情報保障」の4つの柱であることに変わりはありませんが、特に今期では、外国籍市民への支援というステージから、外国籍市民の視点に立った上で各施策・事業を振り返えることに重点を置くこととしました。具体的には、平成12年に実施した外国籍市民向けアンケートを改めて実施することで、この振り返りの起点としました。
 この10年間における日本国内の社会・経済情勢並びに日本を取り巻く世界情勢の大きな変化が、市内に在住する外国籍市民にどのような影響を与えてきたのか、それとともに市民に一番身近な自治体である三鷹市が取り組んできた施策・事業が、どのように外国籍市民に利活用され、また、評価されているのか、この点を把握することで各メンバーが共通認識を持ち、今後の課題を共有でき、次のステップへ進む糸口になりました。
 アンケートの回答者や属性については、三鷹市の特徴ともいえますが、学生や学校・教育関係者からの回答が多くなりました。三鷹市の今までの取り組みには概ね満足しているとのことです。また、今までこの会議で三鷹市に提案して、事業として実現されてきた各種の制度や広報媒体などについても、利用する人が比較的多く、取り組みの方向性が一致していたことも確認できました。その中からいくつか特徴的なところを下記に挙げます。

(1)外国籍市民の情報入手先として大きな割合を占めているのは、家族・友人・知人といった近い間柄から入手している傾向が見られる。

(2)市内の外国籍市民の日本語レベルは、「ゆっくり話された日本語であれば理解できる」「ひらがなであれば理解できる」といった、一定レベルにある人が多く滞在している傾向がある。

(3)学生は地域活動・イベント・アルバイト・病院に関する情報を求めている一方で、それ以外の方は病院・子育て・災害情報等を求めている傾向がある。

(4)全体として、公園やレジャー施設、日本の文化・芸能について学べる場の提供についての要望が多い傾向がある。

(5)三鷹国際交流協会(MISHOP)だけではなく、市の外国語版ホームページ、外国籍市民お助けカード、CITY NEWS、外国語版生活ガイド(4ヶ国語ガイド)といった、今まで会議で提言し、事業として実現されてきたものの認知度が比較的高い傾向がある。

(6)日本における滞在年数が短い人、日本語がそれほどできない人は、まち中の外国語表記の表示や看板を必要とする傾向がある。

(7)その他、自由記述欄に書かれていた特徴的なものとして、
「短期ホームステイのシステムがあると良い」
「学校の授業では、児童・生徒数に応じてアシスタント教師を1~2名程度配置すると良い」
「防災面からも電線の地中化を進めると良い」
「市内に自転車専用道路が多くあると良い」
「駐輪場に多言語表記の案内板等があると良い」
「市内の案内表示は多言語化されていると良い」
「公共施設内には、だれでも自由に使える無料の無線LAN設備があると良い」
「タクシーの乗り合い制度があると良い」
「PTAの学校での役割は、外国籍の保護者に負担がかかりすぎないような工夫があると良い」
「学校から渡されるプリントやパンフレットの中には、緊急性が低いものも多く含まれているので、あらかじめ精査した上で送ると良い」
などが上がっていました。

 なお、本報告の末尾にアンケート集計・分析結果を添付したので、三鷹市における外国籍市民に対する今後の取り組みに反映されることを願います。

提言内容

 上記の検討内容を踏まえ、下記のとおり提言します。

(1)今回のアンケートが届かなかった外国籍市民の方の中には、依然として日本語が不自由な人も多くいることが推測されますので、既存の取り組みを引き続き行うだけではなく、多様な情報提供に努められること。

(2)外国籍市民による「外国語版生活ガイド(4ヶ国語ガイド)」の利用率が高いことからも、掲載情報については定期的な改定に努められることを提言します。また、情報提供については、情報が重複しても構わないので、積極的かつ頻繁に、多様な広報媒体を通じて提供に努められること。

(3)「外国語版生活ガイド(4ヶ国語ガイド)」の掲載内容の中でも、特に外国語での対応が可能な医療機関については、直接その対応状況の確認に努めること。

(4)「三鷹市通訳翻訳ボランティアサービス制度」については、外国籍市民による認知度が他の事業に比べて低いので、気軽に利用できるサービスであることをPRするなど、更なる制度の普及に努めること。

(5)アンケート結果からは、市内における外国籍市民の日本語レベルが比較的高いという結果になりましたが、外国籍市民向けの「日本語教室」の実施にあたっては、利用者の日本語レベルに合わせた教室だけではなく、日本の文化や歴史が学べる教室なども含め、多様なニーズにもできるだけ応えられる形で今後も継続すること。

(6)外国籍市民向けに日本の文化や伝統などについても、情報発信に努めることを提言します。また、日本人が外国の文化に触れる機会を増やすことが、相互理解につながることからも、積極的な機会の提供等に努めること。

(7)市や財団法人三鷹国際交流協会(MISHOP)だけではなく、住民協議会などにおいても積極的に外国籍市民と接する機会を持つように努めること。

(8)住民協議会のイベント等についても、市の外国語による広報媒体を利用して、呼びかけに努めること。

(9)市内の商店などにも協力を求め、外国籍市民向けの情報発信場所を増やすことに努めること。

(10)外国籍市民からの生の声が市に伝わるような取り組み(イベントなどの実施)に努められること。

(11)市民が外国文化に触れる一つのきっかけとして、地元テレビ局やラジオ局の番組に、外国籍市民が出演して母国文化を紹介するなど、草の根レベルでの多文化理解の促進に努めること。

(12)現在、国(総務省)で進めている、「住民基本台帳法」の一部改正により、平成24年度中には、外国籍市民が住民基本台帳の適用対象になる予定ですが、市として外国籍市民への住民サービスのより良い提供につながる研究に努めること。

(13)安全安心のまちづくりの一つとして、避難場所の案内表示等については、多言語化による表記や、日本語のひらがなをルビとしてふるなど、今後積極的に取り組みを進めること。

(14)今後、市民センター周辺地区の整備事業など、市内の公共施設を整備する際には、外国籍市民の視点にも立ち、ユニバーサル・サインや多言語表記による案内表示を付けるなど、誰もが利用しやすい施設になるよう配慮すること。

(15)今回のアンケート結果からも、三鷹市の国際化に対する取り組みは、進んでいるところが多く見受けられたので、今後は、他の自治体との連携や協力体制を図り、広域的な取り組みをすることで、より大きな課題の解決に向けて、市民と協働で先進的な取り組みに努めること。

今後の「みたか国際化円卓会議」の方向性について

 今後の「みたか国際化円卓会議」の方向性として、課題の中からテーマをあらかじめ設定した上で、その分野の専門家を委員として選任し、集中的に議論するなど、課題の検討における「選択と集中」を国際化施策にも明確に打ち出し、きめ細かな対応を図っていくことも、効果的な検討方法として提言します。

添付書類
 (1)みたか国際化円卓会議録の各回要旨
 (2)平成22年度外国籍市民向けアンケート集計分析結果報告

みたか国際化円卓会議委員一覧(第6期)
委員氏名 所属等
木村 実季
(4・5・6期座長)
財団法人・アジア・アフリカ文化財団常務理事
グラント・R・ポゴシャン
(4・5・6期副座長)
国際基督教大学教授
財団法人・三鷹国際交流協会評議員
那須 博
(1~3期副座長)
三鷹市外国人相談窓口相談員(英語)
財団法人・三鷹国際交流協会副理事長
王 錫祥 三鷹市外国人相談窓口相談員(中国語)
鄭 照子 在日本大韓民国民団西東京・武蔵野支部推薦
兼若 逸之 東京女子大学教授
財団法人・三鷹国際交流協会理事
佐藤 鉄郎 中国帰国者の会三鷹支部代表
森田 義一 西部住民協議会
原島 メイグレイス 元小学校教員
ジュリアン・R・コウ 国際基督教大学上級准教授
クンデゥ・マナス 外国籍市民(公募)
河野 康之 三鷹市企画部長
藤川 雅志(平成21年12月31日まで)
高畑 智一(平成22年1月1日から)
人事異動に伴う交代
三鷹市生活環境部長

添付ファイル

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