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平成22年第7回教育委員会定例会(3)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2010年12月22日 最終更新日:2010年12月22日

平成22年第7回教育委員会定例会(3)

日程第3 教育長報告

寺木委員

 もう1つだけ、ちょっと具体的な質問をさせてください。
 研究所の運営はネットワーク大学になるというあたりを、ちょっと私は理解できない部分がありますので、もう少し詳しくご説明をお願いいたします。

伊藤総務課長

 先ほどの協定の中でご説明しましたけれども、今回の研究所は、三鷹市教育委員会、それから三鷹市、ネットワーク大学の3者が協定を締結し、共同で設置したことになります。ネットワーク大学の役割は、まず1つは、正会員、賛助会員の方たちはいろいろな知識、経験をお持ちなので、そうした方たちを研究員として活用する。あるいは、実際に通知を出したり、会議をセッティングしたりといった事務的な事務局の部分をネットワーク大学に担っていただくことが、ネットワーク大学の当面の役割という整理をしております。もちろん、実際の会議の進め方ですとか、どのような内容を、次の議題をどのように扱っていくのかは、もちろん教育委員会がイニシアチブをとって進めていきたいと考えています。

寺木委員

 わかりました。

貝ノ瀬教育長

 この三鷹市教育ビジョンの表紙をごらんいただくとおわかりになると思いますけれども、「平成18年12月1日 三鷹市教育委員会」とあります。これは三鷹市教育委員会が定めた教育ビジョンなんです。ですから例えば、おっしゃっていただきましたけれども、基本的な生活習慣をきちんとつけることは非常に大事なことですし、基礎学力の定着についてもそうです。そういった点について、地味ではあるけれどもしっかりと位置づけなければならない。そのとおりだと思います。ですから、そういった面でもし十分ではないところがあれば、ご指摘いただいて直していくことも当然あるわけです。
 結局、この三鷹市教育委員会と書いてあるのは、教育委員である私たちが最終的に決めるということですから、私たちは執行機関ですから、事務局が全部決めてそれを全部のみなさいという話ではないんですから、事務局で案をつくりますけれども、それをいろいろ議論して決めていただくということですから、何かこう敵対関係にあって、こっちがつくったものを、いろいろなことを教え合って、そうしていこうというのではありませんので、結局、一緒につくり上げていくということです。誤解していないと思いますが、老婆心ながら申し上げましたので、よろしくお願いいたします。

藤川教育部長

 ですから、来年が山場になると思います。

秋山委員長

 鈴木委員どうぞ。

鈴木委員

 状況はわかります。河野委員がやはり基礎的なところをとおっしゃって、これは非常に重要なところだと思うんです。幾つか今までで出てきたことで、教育委員の立場からすると、議論するときに、やはりこういうところを気をつけていただきたいんです。
 1つは、これは非常に簡潔にはまとまっていますが、ビジョンというからには、ビジョンと目標とは違うものであって、12年間、そんなにはもちませんよ、3年、5年ぐらいのことでしょうということになると、ビジョンとは言えないわけです。だから中期の目標とか、その辺の用語の問題ですね。私はビジョンでもいいかなとは思いますけれども、それをちょっと考えていただきたいというのが1つです。
 それから、網羅的である。ビジョンとして発信していくためには、それなりの簡潔さ、説得性が必要で、そこをこの研究会、12くらいおつくりになるというところでは考えていただきたいです。
 それから、これは教育長がすごく大切なことをおっしゃって、かつ先ほどの教育委員会という立場から言わせていただくと、ゼロ歳から15歳ということで、乳幼児から始まるのですから、今回外国の教育に詳しい方も研究に加わるようですけれども、特にアメリカではK-12があります。ここにはある意味ゼロ歳は入っていないわけで、あえて三鷹市がゼロから15と言った場合には、K-12よりももっとさかのぼってやるんだというわけですから、私は三つ子の魂百までではないけれども、K-12といったらおそらく三つ子、あるいは4歳、5歳ぐらいからgrade12まで入れるわけでしょう。けれどもこちらはそれより前に始めるということだから、その辺のことも、研究員の皆さんには考えていただければと思います。

藤川教育部長

 先ほどちょっと言いかけたんですけれども、来年が教育ビジョンの山場になると思います。今年いろいろな議論を受けて、提言をいただいたりして、ある程度、骨格案みたいなものを示して、その後、当然ここでの議論、ある程度形ができましたら、市民の皆さんへのパブリックコメントだとか、もちろん校長先生のご意見を承るだとかして、来年1年かけて最終的に固める作業をいたします。この1年間はそれに向けた準備作業みたいなもので、1つは今回できた研究会です。もう1つはここでの議論なんです。そういったものを総合的に踏まえて、一定のたたき台をつくって、もう一度ここで議論をしていただいて決めていくという流れになります。
 ですから研究会は研究会として、専門の方々の意見を聞きますけれども、やはり現実のことは、ここでの議論が文書をつくっていく、最終的なものをつくっていく1つの土台になりますので、私どもとしましては今日のご指摘を受けただけではなくて、この1年間、機会あるごとにそれにかかわるような根本的な議論をしていただければ、それを踏まえて実際のたたき台みたいなものをつくっていく作業に、来年度入っていけるのではないかと思います。引き続き、今日で終わりではなくて、ずっとこういう議論をやっていただければと思います。
 それから、私はいろいろなところでいろいろな個別計画をつくってきましたけれども、この教育ビジョンにつきましては今、鈴木委員がおっしゃったようにちょっと変わっています。ほかの計画はみんな個別の計画で考え方があって、実際どういう事業をやるかが具体的に載っている計画が多いです。ところが、これはほんとうにビジョンというイメージが強い内容になっております。ですから、ちょっと私も個別計画といいながら個別計画と呼んでいいのかどうなのか、若干疑問符をつけて申し上げました。場合によっては、これがもっと教育の個別計画的な計画に変わっていても、教育基本法に位置づけられた教育振興基本計画の範囲内であれば問題ないわけですから、この辺についての位置づけ自体もいろいろご提案をいただいて、それらを踏まえた形で、私どもはある程度まとまったものにしていくような形に考えたいと思っております。

河野委員

 その点でよろしいでしょうか。
 私は今年始めて教育委員になったので、この教育ビジョンがよくわからないんです。これを見まして、あまりにも網羅的で、どこに重点があって何をしたいのかが、いま一つわからないという、率直な感想を持つんです。例えば、いい教育をするために最も必要なことの1つに、教員の採用の問題があると思います。どんなビジョンをつくったって、いい先生が採用できなければ何もならないと思っているんですが、どこかに焦点を絞ってやるのでなければ、こんなに盛りだくさんの内容を一体何年かかってやるんですかと。政策でも何でもそうだと思いますけれども、大事なこと、実現可能なことに幾つか絞ってやるのでなければ、ほんとうに実現できるんですかという気がするんです。そういう点からいうと、立派なビジョンをつくることにあまり意味はないと私は思っているんです。具体的な改善ができなければあまり意味がない。一番大事なことの一つは、いい教員をどうやって採用するのか、新しい先生をどうやっていい先生に育てていくのか、そういうところが非常に大事だと思うんですけれども、それについての具体的な提言とか行動目標がなければ、これは何のためにこういう研究所があるのかなというのが、私の率直な意見です。

鈴木委員

 でもこれは教育委員の中で考えなければいけない意見もあるとは思うんですね。
 私はやはりビジョンというのは、どうしたって必要だと思うんです。まして教育ですから必要です。河野委員がおっしゃるように人事とかそういうことは、ここで論ずるべきことではないかもしれないですし、規定やら内容を見てみないとわからない。けれども、具体的なところがなければ改革とか改善はないと。全くそのとおりです。それは下位の問題だとは思うんです。だからビジョンはどうしも必要なんだけれども、それにしても網羅的だという気がしますね。

河野委員

 網羅的でわかりにくいし、どこにポイントがあるのか、何を言いたいのかわかりません。

鈴木委員

 それは我々も反省すべき点で、委員会の問題だと思います。

河野委員

 いい先生をどうやって採用するのか、どういう仕組みで採用していくのか、具体的なものが私は欲しいんですね。抽象的な議論は要らないんです。抽象的なものは皆さんわかっているし、いろいろな本やインターネットから探せばいろいろ出ているので、ビジョンではなくて具体的にできることに絞って、どのように具体的にやればよりよい教育を子どもたちが受けられるか、具体的な提言でなければ、抽象的なことを、幾ら立派なことを言われても、何の役にも立たないというのが私の意見です。

貝ノ瀬教育長

 まさに論点整理をしなければいけないんですけれども、教育ビジョンとは何か。多分、河野委員がおっしゃっているのはビジョンのことではないんです。

河野委員

 そうですね。

貝ノ瀬教育長

 実施計画とか実施方針とか、国のレベルでいえば教育振興基本計画とか。三鷹市の場合は教育ビジョンと言いながらも、さっき事務局から説明があったように、教育振興基本計画、これは教育基本法ができまして、教育基本法を受けて各自治体では教育の振興のための施策に関する基本的な計画を定めるよう努めなければならないとなっているわけです。三鷹市ではそれにかえて教育ビジョンを定めているところがあるわけです。だから教育ビジョンは本来、方向性を示すものですから、抽象的なもの。けれども振興計画も入っている、計画的なものも求めているというので、ある程度、網羅的にいろいろな具体的なものも入っている。ほんとうにアクションプランみたいなものもとなると、そこまでは振り足りないわけです。そういう意味では、中途半端といえば中途半端ですから、また見直しをしなければならないと思います。教育ビジョンということを狭く考えて、そこに何でもかんでも盛り込むのは、教育ビジョンでいいかどうか、そもそもそこから始めなければならなくなりますから、その辺のところはまた後でちょっと議論しておく必要があると思います。
 多分、議論が混在しているのだと思います。その辺の整理をした上で、教育ビジョンはこういうものだからこういうものをつくります、こういう具体的なことについてはここに盛り込みますからこういうものをつくりますし、つくっていますと。例えばということでおっしゃったけれども、教員の人事については私どもには人事権がありませんから、人事権をもつのは東京都教育委員会ですから、そこに踏み込むという要望みたいなものは、また要望で別に考えなければいけませんが、ですからいろいろレベルが違いますので、そこはやはり整理しながら話し合っていかなければならないと思います。
 まずは研究所で検証と論点整理を行っていきますので、その報告をしてもらったときに、またご意見をいただいて、加味しながら議論をしてもらう。23年度になって、論点整理されたものを踏まえて実際の文言、文書になってくる。そこでもまたご意見をいただきますし、同時に校長会も一般の市民の方も、当然これは市長を含めた市長部局の意見も含めて、いろいろな意見をいただいた上で、またこちらでもご意見をいただくということで、最終的には教育委員会として定めることになりますので、最終的にはこちらで決めることになりますけれども、その間にいろいろな機会を設けますので、そのときにまたいろいろご意見をいただきたいと思っています。

秋山委員長

 ある程度の作業の流れが想像つかなくて、今回のような話になったと思いますので、一応作業の流れを明確に、また今度お示ししていただきたいと思います。それを考えて、資料3の1ページの、新三鷹市教育ビジョンの策定に向けた主な視点についても、今日の議論を踏まえて再検討していただければと思います。
 ほかのところで質問がありますか。質疑をお願いいたします。
 では私から、社会教育会館に1つお聞きしたいんですけれども、青少年体験学習事業が7月3日と29日にありますが、参加人数はどのくらいいらっしゃるんでしょうか。

小田社会教育会館長

 それぞれ、スポーツバスを使う関係で、7月3日から行くものにつきましては、10組で20人。29日に行います親子多摩川源流体験講座も同じバスを使いますので、同じく10組の20人です。3日からのものは既に締め切っておりまして、約倍のお申込みがありました。29日のものについては現在申込みを受けているさなかでございます。

秋山委員長

 倍ぐらいの申込みがあるということは、毎年人気があると考えてよろしいのですか。

小田社会教育会館長

 私どもの経験する範囲では、定員を下回ることはございません。ただ、市のスポーツバス等を使って行きますので、限られた範囲でしか参加いただけないのが現状です。

秋山委員長

 事故のないようにお願いしたいと思います。

寺木委員

 私も実はそのことにとても関心がありまして、7月3日の「体験!父と子のアウトドア講座」に、父と子と銘打ってありますが、母と子の参加も可能なのですか。

小田社会教育会館長

 はい。

寺木委員

 母と子の参加はオーケーですね。

小田社会教育会館長

 ただ、お父さんと子どもの関係が希薄になっているということがありますので、土日という日にち設定の中で、できればお父さん方の参加もお願いしたいというのと、やる内容がアウトドア系ですので、やはりお父さん方のご支援をいただきながら、地元のボランティアの方のご指導を仰ぐという内容になっています。

寺木委員

 わかりました。ありがとうございます。

秋山委員長

 ほかに何かありますか。

鈴木委員

 指導課のご報告の中、20ページに、小学校長会、中学校長会のほかに、学園長会議というのがあります。これの構造的なものはどうなっているんですか。

松野指導課長

 小学校長会と中学校長会は、それぞれ校長先生方の集まりとしてあります。それとは別に指導課が主宰しているものに、定例の校長会がありまして、これは小学校も中学校も校長先生全員がご出席される校長会です。ここで教育長はじめ各課より必要な事項についてお話ししたり、情報交換をしたりすることになっています。今ごらんになった小学校長会、中学校長会はそれぞれの校長会が独自に行っているものですので、そこでこちらからの情報提供をすることもありますけれども、校長先生方同士が情報交換をすることが中心になります。学園長会議は、校長先生7人になりますけれども、7学園の学園長のみが集まって、その学園の運営についてこちらからお話ししたり、あるいは情報交換をしたりする。それぞれ役割、目的が違っています。

鈴木委員

 定例校長会と学園長会議は、どういう関係なんですか。

貝ノ瀬教育長

 定例校長会は小・中の校長です。22人。学園長会は学園長7人です。小学校長会は15人、中学校長会は7人。これは皆、教育委員会が招集します。出張をさせています。
 定例の校長会は小・中一緒で、月1回ペースで招集していますけれども、これにつきましては教育委員会の指示、伝達、連絡、報告、時には相談もありますし、そういったことが主です。あと各課からのいろいろな連絡や依頼事項など、多少質問を受けている形です。
 学園長会は今、指導課長からお話がありましたが、7つの学園が発足していますけれども、校長会はほかの地区でも校長会を経験している人はいますが、学園長会は経験した人がありませんし、また学園経営については前人未到ですから、心配や不安もありますので、それぞれ情報交換をしたり、教育委員会でも適切な情報を提供したりするという会です。これも月1回のペースでやっています。ここには載っていませんけれども、コミュニティ・スクール委員会の会長の会も、学園長会の前あたりに月1回のペースでやっていますが、そこでもやはりそれぞれ連絡とか相談事項を取り扱っています。
 小学校長会、中学校長会は、別々ですけれども、かつては自主校長会とか自主中学校長会とか言っていたんです。でも自主的にやるのはおかしいではないかと。自分たちで勝手に出張しているなんていうのはおかしい話で、出張はちゃんと命令権者がいるわけだから、教育委員会が命令して校長会として集まっている。しかし色彩としては、自分たちで主に議論してもらうことがいろいろありますから、自分たちで主にしていますけれども、冒頭は教育委員会からいろいろなお話もするわけです。当然、招集しているわけですから、そういう場面もあって、あとは大体ご自分たちのいろいろな相談事に使ってもらう。中学校長会も同じです。これも月1回ペースでやっています。そんな中で、お互いに孤立しないように、またそれぞれ偏りがないように学校運営をやっていただいているという状況です。

秋山委員長

 ありがとうございます。
 ほかにありますか。

寺木委員

 学務課に質問させていただきます。17ページです。7月1日に東京都教育委員会の特別支援教育推進室の統括指導主事が訪問なさったということで、このときに東京都教育委員会は今の三鷹の現状をごらんになって、どういうコメントをいただいたのか。もしお差し支えなければ、そこのあたりをお聞きしたいと思います。

内野学務課長

 東京都は毎年これを実施していて、今回はまず七小など三鷹の現場を見てまいりまして、東京都の今後の支援教育の、通級ですとか固定級の就学相談の持ち方などの参考にしています。こちらへ戻ってきてからは意見交換、確認などをしました。
 三鷹を非常にモデル的に参考にされていて、昨年も通級の関係で、三鷹が研究指定地域になりまして、東京都の委託で一緒に取り組んで、通級の判定システムなども三鷹で研究をしました。それを東京都で持ち上げて、できれば東京都全体の通級の判定の1つの基準になればということで、二、三の市をモデル地区でやったんですが、それの1つになっています。三鷹に非常に注目して参考にされている面がございます。

寺木委員

 ありがとうございます。どうぞ今後も進めてください。お願いします。

秋山委員長

 ありがとうございます。
 最後に私ももう1点お伺いします。前回、定例会の後に、東京都教育委員会が出した就学前教育プログラムというのを見ましたけれども、とても中身が具体的で細かく書いてありますが、これと三鷹市がやっている幼・保・小連携のものとの相違を、次回でいいですので教えていただけますか。せっかく先月、幼・保・小連携の報告書が出ていましたので、それとあわせて教えていただけるといいかと思います。
 ほかにありますか。
 それでは、日程第3 教育長報告を終わります。
 以上をもちまして、平成22年第7回教育委員会定例会を閉会いたします。お疲れさまでした。

午後 3時20分 閉会

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