ここから本文です

ツマグロヒョウモン(褄黒豹紋)

作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課

公開日:2010年9月1日 最終更新日:2023年3月31日

画像:ツマグロヒョウモンの写真(拡大画像へのリンク)

ツマグロヒョウモン

(画像クリックで拡大 44KB)

【第47回】幼虫の食草はパンジーやビオラ

 ヒョウモンチョウというグループの蝶は、猛獣のヒョウの柄をまとった蝶です。このグループの蝶はほとんどが温帯の草原に棲んでいるのに、このツマグロヒョウモンは南方系の蝶で日本はその北限にあたっています。1999年に出版された参考文献(下記)では本州の三重県以西が分布域になっていますが、近年は温暖化の影響もあって分布を北に広げつつあるのか、東京周辺でもよく見かけるようになりました。

 ツマグロヒョウモンの雄と雌とではかなり模様がちがいます。雄は黄色地に黒い斑点のいわゆる豹紋ですが、この写真にあるように雌は前翅の表側が紫がかった黒色をしています。この模様は、毒を持っていて鳥に敬遠されるカバマダラという蝶の模様にそっくりだそうです。毒のある蝶に姿を似せることで、天敵から身を守っているのでしょう。また、この蝶の蛹は金色の金属光沢をもつ美しい突起を持っています。初めてみたときには筆者も驚きました。

 また、ガーデニングを趣味としているかたがたにはこの蝶の幼虫はお馴染みかもしれません。パンジーやビオラの葉の上で頻繁に見かける黒い体に真っ赤な帯があるとげとげの突起のある毛虫です(毛虫が苦手でない方はページ下部の「添付ファイル」をごらんください)。毛虫=蛾という図式でその幼虫がこの蝶になるとは想像がつきにくいかもしれません。

 もともとスミレの仲間を食草としていたのが、都市の中に多く植えられる同じスミレ科の草を食べるようになったのでしょう。このように豊富な食べ物を得て、三鷹周辺での個体数は増加傾向にあるようです。成虫はコスモスやセイタカアワダチソウなどで吸蜜することが多いそうです。

参考文献
チョウ・ガ 松本克臣著 山と渓谷社

このページの作成・発信部署

都市整備部 緑と公園課
〒181-8555 東京都三鷹市野崎一丁目1番1号
電話:0422-29-9789 

緑と公園課のページへ

ご意見・お問い合わせはこちらから

あなたが審査員!

質問:このページの情報は役に立ちましたか?

  • 住所・電話番号などの個人情報は記入しないでください。
  • この記入欄からいただいたご意見には回答できません。
  • 回答が必要な内容はご意見・お問い合わせからお願いします。

集計結果を見る

ページトップに戻る