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平成21年第6回教育委員会定例会会議録(4)

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2009年10月16日 最終更新日:2009年10月16日

平成21年第6回教育委員会定例会(4)

日程第3 教育長報告

鈴木委員

 きょうはみんなすごくいい意見を出し、心にしみ入るようなお話をしていただいていると思います。
 やっぱりこれは三鷹の新しい試みですから、成果といっても、そんなにすぐに出るような成果ではないんでしょうけれども、連携というコンセプトのもとに、いろいろな関係者がそれに向かって協力していくという中で、今お話しのようなP連でも、道路に出て何気なく掃除しましょうとか、犬を連れて歩きましょうというのが出てくる。これはさり気なくていい話だと思うんです。
 それと、ここに出ていたスクールソーシャルワーカーがこの連携の中で、どう機能していくのかということの検証もしなきゃいけないでしょうけれども、その間にこの連携というのが出てきている。その間にというか同時的に出てきているわけだから、そのあたりからの、あるいはスクールソーシャルワーカーの目線からする連携というか、それなども検証する時期じゃないかなと思います。

貝ノ瀬教育長

 これは国の事業です。3年間で事業の公募があって、うちが応募して始まっているわけですけれども、このスクールソーシャルワーカーという名前ができておりますぐらいで、存在は広く認められているというか、意義は当然のことのようになっています。ただ、いろいろ議論もございまして、ですから、おっしゃるように検証が必要なんです。結局、いろいろな子どもの問題について、問題の根っこは家庭生活にもあるのではないか。その子どもだけを責めるんじゃなくて、養育上の問題とか、家庭環境の問題もあるのではないかということで、どうしても、その子どもの保護者とよく相談したり連携したりする必要があると思います。ところが、そういう課題を抱えている子どもという場合は、実際の教員たちは、どうしても家庭と非常にコンタクトをとりにくいという。また、教員たちも最近は忙しい、忙しいと言っていますので、なかなか家庭のほうにも入れないし、家庭のほうも実際にいらっしゃらないことが多いということ。そして、先生方も家庭に入るということについて非常に抵抗もあります。自分たちの仕事なのかという、そういうふうな意識を持っている方も一部にいらっしゃるし。なかなか実際問題、家庭に入って仕事をするというのは、だれにとっても難しいんです。そういう意味じゃ、保健師さんだとか、児相の方などは権限を持っていらっしゃるでしょう。ですから、児相の方などは権限に基づいて入れるということがあるんですけれども、それを補完するような形で家庭と接点を持って、学校のほうとつないだり、いろいろな関係機関とつなぐということを期待された立場でスクールソーシャルワーカーがいるんだろうと思います。
 ただ、議論が分かれるのが、スクールソーシャルワーカーという人じゃなきゃできないのかと。そういう特別な人が必要なのか。家庭とコンタクトをとるのに。そんなに難しいことなのかと。そういう議論があるんです。

鈴木委員

 逆に、スクールソーシャルワーカーができてきた理由というのがあるわけでしょうし、それ以外の人が入れないから、こういう人も出てきたという面もあるのでしょう。

貝ノ瀬教育長

 ということなんですけれども、担任である教員が入れないのに、という話になるわけです。どこまでできるのかと。

磯谷委員

 そこのところは、要するにスクールソーシャルワーカーというのは、いろいろな社会資源を知っていて、それをただ知識として知っているんじゃなくて、例えば、どことかのだれそれという顔でわかっていたり、それで問題に応じてどういう社会資源を使って介入という言い方がちょっときついかもしれませんけれども、そうしていくかというところですから、それは教員の先生方とは随分違うと思います。私は個人的には、やっぱり学校の先生方はちゃんと授業にもっと集中していただいて、こういう福祉が絡むようなところは専門の方がやっていただくのは、とてもいいことだと思います。

鈴木委員

 でも、おそらく教育長がおっしゃるように、スクールソーシャルワーカーでしかできないのかというのはありますよね。

貝ノ瀬教育長

 結局、福祉のほうにも通じてということなんですけれども、実際に、福祉のほうにも通じていて、学校教育にも通じていて、そして保護者ともさっと入ってコーディネートしながら問題解決できるということになると、いろいろな関係部署についてのキャリアをどこまで持っているかとか。そういうことを考えたときに、どういう人物をイメージするかということになったときに、なかなか厳しい、難しいところがあってというところなんです。

秋山委員

 やっぱり連携をとるときに、相手を知っていないと連携をとりづらいというのがあって、教育長が言われるように、福祉の人、あるいはほかの部署を知っているか、顔を知っているかどうかというところが連携するときに大事じゃないかと思うんです。
 そういうスタンスでフリーいられる人っていうのは、スクールソーシャルワーカーじゃないかと思うんですが、確かに、学校にいるスクールカウンセラーはそういう動きができないのか、どこまで先生がやり、どこまでスクールカウンセラーがやり、どこはスクールソーシャルワーカーになっているのかというのが、今回55件の相談件数を受けられた中で、その役割がある程度は、個々のケースは違ったとしても、わかるのではないかと思うんです。そこで、スクールソーシャルワーカーがケースを細かく分析して、各々の役割を出していただいたほうがいいかと思います。

鈴木委員

 そうですね。検証が必要ですね。

秋山委員

 ここに一応回数とか書いてありますけれども、表面的なことじゃなくて、もっとスクールカウンセラー自体の中身を検討して、この中に含めていただいたほうがいいんじゃないでしょうか。

貝ノ瀬教育長

 今、スクールカウンセラーは基本的に週1回。ですから、そうなると週1回だと外に出て歩く時間はないんです。その学校の相談を受けるので精いっぱい。週2回になったらどうなるのか。週3回になったらどうなのかということも考えられると思います。その人はその学校にずっと張りついたスクールカウンセラーだから、その学校の子どもについては時を経ればよくわかってくるしということになるんですけれども。たった1人でもって22校の子どもたちの、1万人の子どものことをある程度視野に入れながら、三鷹市内、都内全部の関係機関をある程度頭に入れながらという。これは相当きついだろうと思います。いや、増やせばいいじゃないかという話にもなるけれども、ですから、そこも考えたときに、実際に相談件数を受けて、そして、どこまで持っていけたかという細かい分析が必要なんじゃないかと思います。それによって人数を増やせばいいのか、そうじゃなくて、違う方たちにもやってもらう必要があるんじゃないかとか、その人に全部お願いするんじゃなくて、それぞれがもっと担うべきじゃないかとかという話になるかもしれないし。その辺の内容的な分析をする必要があるかもしれません。
 僕は教員だったから、特に小学校だったけれども、例えばネグレクトで、女の子で1人いたんですけれども、親はふろにも入れたことがないとか、だから、学校に来るといじめられたんです。つまりそばにいくとくさいから。先生としては放っておけない。それは家庭の問題なんて言っていられないから、放課後に女性の先生に頼んで銭湯に連れていってもらったり、残して勉強を教えたりということをやったり。親は会ってくれなかったけれども。しかし、そういうことを重ねることによってだんだん親も世話になっているんだなというふうな意識は芽生えてきたということもあります。
 だから、自分がやったからというんじゃなくて、学校の先生も学校でただ勉強を教えているだけということを乗り越える必要も僕はあるとは思います。やっぱり金八先生のイメージじゃないけれども、やっぱりそういう先生は大変ですが尊敬されると思います。最近は先生方が大変だ、大変だと言って、だんだん縮小傾向にあるけれども、もっと子どもの喜びは自分の喜びだというぐらいになって、身を粉にしてもやるという人に先生になってもらいたいという気はします。ただ、家庭を破壊してまでやるとか、そういうことは期待していません。

鈴木委員

 もう一つ、先ほど教育長がおっしゃっていた幼稚園、保育園、小学校の連携だけれども、幼稚園では……、何ていいましたかね。教育でどういうふうになっていってもらいたいか。保育園でもしかり、小学校でもというのがありましたよね。
 これは小学校と中学校も連携しているわけだから、三鷹市において初めて幼・保・小・中というのができているわけで。

貝ノ瀬教育長

 すばらしいです。

鈴木委員

 これが報告として出てきて、この間、小・中のがありましたよね。

貝ノ瀬教育長

 検証委員会ですか。

鈴木委員

 どこでしたっけ。

秋山委員

 にしみたかです。

鈴木委員

 だから、そういう意味では、これとセットというわけではないけれども、大きな、さっきののりしろ論からすれば、幼があってのりしろ、保がのりしろ、小があってのりしろ、中ということだから、その辺のシームレスになったんだけれどものりしろがある。おのおのそれなりの段階までの果たす役割というか、非常に重要な成長の過程を担っているわけだから、その辺のところを検証というか見直す。こういうことでちゃんと着実にやっていくと、やっぱり三鷹モデルというか、それは出てくると思うんです。

貝ノ瀬教育長

 うちは教育ビジョンを持っていますから、ゼロ歳から15歳まで。うちはそういう哲学を持って、それにのっとってやっています。

鈴木委員

 でもやっぱり、例えばアメリカなんかですと、「K to twelve」というのがあります。Kというのはキンダーガーデン。幼稚園から、twelveというのは、中学の終わりまで、高校か? twelveというのは、「twelve grade」、12学級までなんです。そうすると6年生と……、高校ですね。だから、それが一貫しているんだというキャッチフレーズがあって、哲学的にはそういうところなんです。三鷹市はそこに通ずるところもあると思うんです。だから、そういうところで「K to twelve三鷹版」のようなことを意識するといいんじゃないかなと思います。

貝ノ瀬教育長

 そうしたいですね。

寺木委員長

 できることから地道にどうぞよろしくお願いいたします。
 ほかにいかがでしょうか。

秋山委員

 先ほど、大沢総合グラウンドの話がちょっと出たんですが、テニスコートの利用率はどうなんですか。

岡崎スポーツ振興課大沢総合グランド整備・国体準備担当課長

 今手元に詳しいデータはないんですが、雨天の場合は前のクレーとハードのときは使えませんでしたけれども、今度は多少の雨でも使えます。それから、前日、大雨が降っても次の日使えるということで、コート自体が非常にいいので利用率は上がっていると思います。次回報告いたします。

寺木委員長

 関連して私も。先ほど駐車場の図面を見たときに、駐車場をどのぐらい用意しているのかわからなかったんですが、どのぐらい駐車可能でしょうか。

岡崎スポーツ振興課大沢総合グランド整備・国体準備担当課長

 現在は、無料の駐車場があるんですが、今度、大沢総合グラウンドの整備に伴いまして、そこの駐車場が全部なくなってしまいます。

寺木委員長

 でも、その駐車場は相当の台数をとめることができるのですか。

岡崎スポーツ振興課大沢総合グランド整備・国体準備担当課長

 そうです。東京都の駐車場は、200台ぐらいは入れると思います。

寺木委員長

 ありがとうございます。
 ほかは、いかがですか。
 では、きょうも活発なよい討議ができたと思います。ありがとうございます。
 日程第3 教育長報告を終わります。
 以上をもちまして、平成21年第6回教育委員会定例会を閉会いたします。

午後 3時53分 閉会

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