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みたか・子どもと絵本プロジェクト事業方針
作成・発信部署:スポーツと文化部 芸術文化課
公開日:2017年4月1日 最終更新日:2017年4月1日
プロジェクトの取り組みの方針
この事業方針は、平成18年2月に三鷹市絵本館構想検討会議から提言された『みたか・子どもと絵本プロジェクト 「みんなで育む大切なもの」 』の理念に基づき、三鷹市が平成18年度から22年度までの5年間を計画期間として実施した「みたか・子どもと絵本プロジェクト推進計画」に続く、今後のプロジェクトの取り組みの方針を示すものです。
このプロジェクトは、社会環境や生活様式が大きく変化する中で、子どもたちの成育環境が、多くの困難にさらされているという現状認識を根底に持ち、すべての子どもたちが、家族や地域の人々とのふれあいとコミュニケーションを深め、確かな手触りのある喜びや驚きを体験しながら成長することをめざしています。
そのために、市内全域で活動の担い手を育成し、絵本を仲立ちとして地域のさまざまな活動や資源をつなぎ、市民との協働により人々の交流と創造の場をつくりだす取り組みを進めます。
プロジェクトは、すべての子どもたちに届く活動にするために、子どもたちが歩いていける身近な地域で絵本と出会い、楽しさを体験できる環境と、子どもと絵本に関心を持つ担い手をつくるための活動を行います。プロジェクトはこうした地域の活動と、プロジェクトの特色ある拠点である「三鷹市星と森と絵本の家」の活動を合わせたものとします。
プロジェクトの全体像
- 子どもと絵本をつなぐ活動の担い手の育成と支援
- 関連機関の連携による豊かな地域環境づくり
- 三鷹市星と森と絵本の家の特色ある運営
プロジェクトの基本的視点
プロジェクトの基本的な視点として次の事項に留意し事業を展開します。
プロジェクトの考え方の共有
活動に携わる人や参加する人々が「子どもたちが、地域のおとなたちとのふれあいやコミュニケーションの中で、生き生きと豊かに成長できるように協力し合う」というプロジェクトの考え方を共有しながら進めていきます。
地域の子育て文化の継承と創造
現代社会の急激な変化の中にある地域の暮らしと文化を見つめ直し、子育て文化の継承と創造をめざします。
そのために、一過性のイベントではない、子どもの日常生活の環境に働きかける活動を行っていきます。
豊かに生きることにつながる活動
絵本に出会うことによって、子どももおとなも喜びや感動を味わい、豊かに生きることにつながる活動をめざします。
親しみやすく魅力ある活動を行い、多様な人々が集うようにします。
多様な活動主体との協働と地域の活性化
地域の特性に新たな価値を創造する視点から、あらゆる領域の活動主体を協働のパートナーとして掘り起こし、地域の活性化をめざします。
子どもにかかわる地域の活動の一体的展開
子どもにかかわる地域の活動を多様に展開するため、既存の活動をつなぎ、一体的・効果的に展開する視点を大切にします。
子どもの自発性と参画
子どもが一方的な受け手ではなく、その自発性が尊重され、子ども自身で考え、担い手として参画するという視点を大切にします。
市民による開かれた運営
プロジェクトの事業を市民との多様な形態による協働で推進し、市民による開かれた運営によって推進します。
重点事業
子どもと絵本をつなぐ活動の担い手の育成と支援
絵本を通して地域に顔の見える関係が広がり、あいさつを交わし合い、他人の子どもに声をかけることができる関係の中で、子どもたちが豊かに育つことをめざして、子どもと絵本をつなぐ活動の担い手を育成し、地域の人財のネットワーク化を図ります。
ボランティア入門講座の開催
子どもと絵本に関心を持つ人々が、具体的な活動を始めるためのボランティア入門講座を市内の各地域で開催します。とくに子育て中の世代が、地域にかかわりを持つきっかけとなるよう工夫します。
ボランティアグループの育成と活動の場づくり
ボランティア入門講座の修了者が自主グループとして地域の中で活動していくよう育成し、市内の施設や市のさまざまな分野の事業、地域の活動などの場でボランティアの力が生かされるようにします。
市民活動団体の交流・連携の支援
子どもと絵本にかかわる活動を行うボランティアグループ等の市民活動団体が交流と連携を深め、活動の活性化と発展を図るために行う取り組みを支援します。
各機関の連携による豊かな地域環境づくり
各機関の連携により、多様な人々が絵本を通してつながり、子どもたちが身近な場所で絵本に出会い、あたたかなふれあいと豊かな体験を持つことができるよう、地域の人的・物的環境の充実を図ります。
また、プロジェクトが広く市民に認知されて広がりのある活動になるよう努めます。
各機関の連携による地域の環境づくり
コミュニティ・センターや図書館などの身近な施設が、子どもや子育て中の親にとって親しみやすい居場所となるように行う、ソフト・ハード両面の改善と充実や、各機関とボランティアとの協働の推進に協力します。
各機関の連携と役割分担による地域の子育て文化の普及
絵本や絵本から広がる遊び(わらべうた、季節行事、自然体験等)の楽しみが暮らしの中に広まり、子どもたちがあたたかなふれあいの中で育つことができるよう、子育て支援施設、図書館等との連携と役割分担を明確にし、地域の子育て文化の普及に努めます。
地域の連携による文化事業の展開
芸術文化課、市立図書館、三鷹市スポーツと文化財団、三鷹の森ジブリ美術館、三鷹ネットワーク大学等や、多様な市民の活動との協働によって、絵本や絵本作家等に関する事業を実施するための連携を探り、機会をとらえて実施します。
星と森と絵本の特色ある運営
星と森と絵本の家では、国立天文台との連携を土台に、絵本との出会いや、立地を活かした豊かな体験を通して、ふれあいの中で子どもたちの科学への関心の基礎となる知的好奇心や感受性を育み、広い世代の人々の星(宇宙)と森(自然)への関心を高めます。
また、多様な分野の市民による創造的な交流を通して、子どもたちを豊かに育む地域文化の形成に寄与します。
あたたかなふれあいの場
プロジェクトのモデルとなる絵本を通した、あたたかなふれあいの場として運営します。
知的好奇心を高める取り組み
とくに、科学的関心の基礎となる「知的好奇心」を高める取り組みを、星と森と絵本の家の特徴とし、「子どもの主体的な参加」「大人と子どもが一緒に体験する」をキーワードに、コミュニケーションの中で「考えることが面白い体験」となる活動にします。
資源・立地を生かした活動の展開
国立天文台の協力や周囲の豊かな自然、大正時代の家などの資源を生かし、「星」「森」「絵本」「家」の活動を展開します。
- 星の活動
- 七夕やお月見などの星と暮らしのかかわりや、特別な天文現象を多くの人が楽しめる行事として大切に伝えます。
- 科学的知識を「小学4年生にわかる内容で解説する」ことにより、大人が子どもを理解する取り組みを進めます。
- 森の活動
- 国立天文台の自然環境の中で生きる動植物の営みを関心の入口として、自ら調べ「わかる体験」の材料を提供します。
- 自然と付き合い暮らすための知恵や技術を、大人と子どもがいっしょに体験する機会を設けます。
- 絵本の活動
- それぞれ自分に合ったペースでゆったり絵本を楽しめるよう、場の雰囲気を穏やかに保ち、絵本との新たな出会いにつながるよう配架や展示方法を工夫します。
- 絵本の家の体験活動を絵本として記録に残します。
- 家の活動
- テレビが普及する前の昭和30年代頃の家庭での過ごし方を意識的に再現します。
- 地域で顔の見える関係が広がるように人々が何度でも訪れる場となるよう運営します。
協働の運営と地域への発信
こうした活動に幅広い年代の市民や専門家が関わる仕組みをつくり、ふれあいの中で子どもたちを育むまちづくりにつなぎます。
このページの作成・発信部署
〒181-0015 東京都三鷹市大沢二丁目21番3号(国立天文台内)
電話:0422-39-3401
ファクス:0422-39-3402