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平成19年第1回教育委員会臨時会会議録(2)
作成・発信部署:教育委員会 総務課
公開日:2007年9月11日 最終更新日:2019年12月26日
平成19年第1回教育委員会臨時会
日程第5 議案第9号 平成19年度基本方針の承認について
磯谷委員
それはある意味前提で、やはり人格の完成とか、いろいろな資質・能力を生かして云々というところがまさに発展して社会を形成していくわけです。だから、ほんとうは書き方としては、第3文は、実現された自己というか、それを生かして、そして、社会に寄与していくというところへ持ってくればいいんだろうとは思いますけれどもね。ただ、書きにくいだろうということはわかります。
今回はこれで基本的には結構だと思うんですけれども、以前、私が問題提起したように、これから、やはり学校は自律的にやっていただき、教育委員会は、教育委員会しかできないところもあるし、それをバックアップする。役割が違ってきますね。その違ってくる中で、今までどおりの基本方針の書き方でいいのかどうかというところは、一つポイントじゃないかなと思うんですよ。
もっと学校に何を求めるのかというのをはっきり出して、そして、当然、具体的なところは、あとは学校がいろいろ工夫をして決めていただくんだけれども、達成してもらうものは何なのかというところは教育委員会が出していかないといけない。そこのところをきちんとより分けて書いたほうが今後はいいんじゃないかと思います。
それから、学校教育と生涯学習のボリュームの差があまりにもありますので、これからはこういうバランスではいかがなものかなと思います。
柴田教育部長
「みたか生涯学習プラン2010」で網羅しているから、それの基本的なことをこちらに取り入れたほうがいいかもしれないですね。
磯谷委員
力の入れ方が違うんじゃないかと、いろいろ誤解を招く可能性がありますからね。
廣瀬委員長
そうですね。それは重要です。
貝ノ瀬教育長
磯谷委員がおっしゃったことというのはほんとうに重要だと思います。
これだけに限らずに、日本全体がそうなんです、簡単に言うと。要するに、勉強する中身を、きちんとこれをちゃんと勉強しなきゃいけない、これをちゃんとマスターしなきゃいけないというのと、とにかくそれはただ勉強すればいいというのと、あいまいなんですよ、とにかく日本の教育は。そして、それをシビアにしようとしないところが日本の風土だという、美風というかな、そういうムードがあるわけです。だから、勉強ができても、マスターしていなくてもとにかく進級させる、卒業させる。だから、考えようによっては無責任なんです。
そういう意味では同じなんですよ、これも。学校教育ではこういうことをやらなきゃいけない、教育委員会はこうしますよということをきちんと明示する。だから、それは逆に厳しくなるよ、相手方とも。学校も厳しくなるし、教育委員会も厳しくなるんだけれども、そういうふうにだんだんしていかなきゃだめだと思う、日本全体がね。
そのあらわれが政治でいえばマニフェストなんですよ。マニフェストが今まではないから、選挙のときだけは適当なことを言って、当選したらあとは全然知らん顔をしているというふうな、そういう政治だったんだけれども、同じですよ、これだって。だから、そういうふうに日本全体がやはり変わっていかなければならないね。そういう意味じゃいい第一歩だよ。今まで何でもあいまいで、まあ、いいじゃないかという、そういう感じでずっと来ているから、少しシビアにいかないといけない。
柴田教育部長
今までの基本方針と事業計画を見ていますと、その時代の要請で、いろいろなことがみんな入ってきているわけですね。国際化、情報、環境、福祉ボランティアなど、いろいろなことです。それを時代の要請に即して全部入れ込んでいきますと、ほんとうに学校はどうしていいかわからなくなってくるというところがあります。要するに、ほんとうにその時代の要請に応じての追加、追加を重ねてきていますから、ほんとうにこれからの学校における教育というのを、根本は何かということをきちんと整理してうたった上で、それではどういう特色を持ってそれぞれの学校が教育を進めていくかという、まさに根本のところの議論が必要なんじゃないですかね。
貝ノ瀬教育長
そのとおりですね。義務教育だから、15歳までにすべての子どもが身につけなきゃならないことは何なのかということを国は明らかにしなければならない、ほんとうは。国が明らかにしなければ自治体でやらなければいけないんだけれども、それをどこもやらないわけです。それ以外のことについても、できる子はこれをやってもいいことにしましょうとか、そういうふうなことも明らかにしない。要するに、それを明らかにすると差別だとか何とかと始まるから、何でもあいまいにしてきているわけです、ずっとね。
磯谷委員
前回の教育委員会で習得主義と履修主義でしたか、あの話は確かに自分も経験してきているところですけれども、言われてみるとおもしろいですね。なるほど、確かに、どれだけ勉強してどこまでできるようになったかというのはあまり問われないで来ていますね、義務教育の中では。
貝ノ瀬教育長
到達目標をあまり考えずに来ているわけです。一応つくったりしても、それをまじめにやろうとしていない、全体が。教育委員会もそれをうるさく言うこともなかったですね。
磯谷委員
逆に弁護士は、そういうときには、校長の権限で卒業させられるんだから、相当問題があったり、あるいは不登校なんかで来なくても卒業させるべきだという運動をやってきたんですけれどもね。そういう意味でほんとうに習得主義とは逆のことなんでしょうけれどもね。
寺木委員
もう一つ、来年度でいいので、ぜひ入れられるものなら入れていただきたいというのが、4ページです。「多様な学習機会の提供」というところで、「豊かな情操をはぐくむ」というふうにうたってはいるんですが、やはり芸術の授業日数も減っていますし、あらゆる機会をとらえて、展覧会とかそういうことで芸術に親しむのをぜひ、人権とかいろいろなことに豊かな情操というのはかかわってくると思いますので、入れていただきたいと思います。
貝ノ瀬教育長
豊かな情操をはぐくむ教育ですね。
寺木委員
はい。そこの中には、やはり芸術活動とかそういうものも大事なのではないかと思います。
貝ノ瀬教育長
そのとおり大事なことでしょう。
秋山委員
一つ確認してよろしいですか。先ほど、総論がaでbが各論に入ったりとするようなところがあり、確かに、4ページの特別支援教育のところもaが総論でbから各論じゃないかと思うんですけれども、そういうところはまた整理していただけるのか、あるいはこのままa、b、cで行くのか。総論と各論が、aが大体総論的なことを書いていて、bで各論に入っていくというふうな部分があるとおっしゃっていたんですけれども、そういうのは整理されていくんでしょうか。
柴田教育部長
先ほどの確認は、このままa、b、cで行くということです。
秋山委員
このままのスタイルで、aに総論が書いてあってということで行くんですね。
柴田教育部長
はい。先ほど申し上げましたように、前のはまた同じことを各論の中でうたっているんですよ。どうしてもそういう部分が出てきてしまうので、あまり重複がないほうがいいかなということで、こういう形式にしただけなので、そういうふうに読み取っていただければと思うんです。
廣瀬委員長
それでは、ほかに特になければ採決してよろしいですか。
磯谷委員
先ほどの生涯学習のところについては、基本的には、「みたか生涯学習プラン2010」をベースにして少し足していくような形になりますね。
柴田教育部長
はい、そうですね。
廣瀬委員長
それでは、採決いたします。議案第9号 平成19年度基本方針の承認については、ただいまご審議いただいた点を修正することを含めて可決することにご異議ございませんでしょうか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
廣瀬委員長
ご異議なしと認めます。本件は、修正を含めて、原案のとおり可決いたしました。
以上をもちまして、平成19年第1回教育委員会臨時会を閉会いたします。どうも皆様ありがとうございました。
午後2時21分 閉会
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