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平成21年第2回教育委員会定例会会議録

作成・発信部署:教育委員会 総務課

公開日:2009年7月27日 最終更新日:2009年10月2日

平成21年第2回教育委員会定例会(1)

開催年月日

平成21年2月6日(金曜日)

出席者(5名)

委員長 寺木幸子
委員 磯谷文明
委員 秋山千枝子
委員 鈴木典比古
教育長 貝ノ瀬滋

出席説明員
教育部長・調整担当部長 岩下政樹
生涯学習担当部長・総合スポーツセンター建設準備室長 岡崎温子
図書館担当部長 八代誠
総務課長 竹内冨士夫
総務課施設・教育センター担当課長 新藤豊
学務課長 内野時男
学務課総合教育相談窓口担当課長 工藤信行
指導室長 後藤彰
生涯学習課長 大倉誠
スポーツ振興課長・総合スポーツセンター建設準備担当課長 中田清
スポーツ振興課大沢総合グラウンド整備・国体準備担当課長 岡崎安隆
社会教育会館長 小田俊雄
社会教育会館東社会教育会館担当課長 狩家雅昭
図書館図書館システム担当課長 大島克己

三鷹市教育委員会事務局職員
副参事 海老澤博行
副参事 竹内康眞

議事日程

平成21年2月6日(金曜日)午後5時開議

  • 日程第1 議案第3号 三鷹市文化財保護審議会への諮問について
  • 日程第2 議案第4号 平成21年度基本方針の承認について
  • 日程第3 教育長報告

午後 5時04分 開会

寺木委員長

 それでは、ただいまから、平成21年第2回教育委員会定例会を開会いたします。
 本日の会議録署名委員は、鈴木委員にお願いいたします。
 それでは、議事日程に従いまして議事を進めてまいります。

日程第1 議案第3号 三鷹市文化財保護審議会への諮問について

寺木委員長

 日程第1 議案第3号を議題といたします。

( 書記朗読 )

寺木委員長

 提案理由の説明をお願いいたします。

大倉生涯学習課長

 それでは説明をさせていただきます。お手元の議案の3ページをお開きください。
 三鷹市の文化財保護条例でございますが、平成18年に全面改正をされまして、その中でこの3ページにありますとおり条例の第47条でございますが、教育委員会は、文化財の指定あるいは登録を行う際には、文化財保護審議会にその旨を諮問しなければいけないという規定の整備がされました。そして、諮問をいたしまして、教育委員会としては、文化財の指定あるいは文化財の登録をそれぞれ行うことができるという規定になっております。
 そして、その条例を受けまして、平成20年4月に文化財を指定、登録するための指針として三鷹市文化財の指定・登録の基準も策定いたしました。実際には、この文化財の指定や登録を行う、どういったものがそれに値するか、こういったものについては、この基準に従って行うこととしているものでございます。
 ちなみに、お手元に別紙の資料で、地図の写しで大変見にくくて恐縮ですが、A4、1枚で、三鷹市の指定文化財等の一覧を用意させていただきました。
 この条例の整備がされます前に、既に三鷹市のほうで幾つか指定が行われておりまして、実際には36件、既に三鷹市の指定文化財がございます。それから、三鷹市以外にも、東京都の指定文化財が6件、それから国指定の史跡として玉川上水が1件、国の登録有形文化財として14件が既に登録をされているところでございますので、参考までにお目通しをいただければと思います。
 さて、今回は、三鷹市の文化財の指定、あるいは登録の基準を満たすもののうち、有形指定文化財として5件、それから登録の有形文化財として2件をそれぞれ指定登録をしていきたいので、文化財保護審議会に諮問をするというものでございます。
 その計7件でございますが、3ページの中段にございますとおり、指定文化財については井の頭池遺跡群等5件。それから、登録の有形文化財として国立天文台1号宿舎ほか1件ということでございます。
 それぞれ指定登録したい理由を簡単に説明させていただきます。
 まず4ページ、5ページをお開きください。指定の有形文化財としたい1件目でございます。こちらの4ページ、井の頭池遺跡群B第6号住居跡出土の縄文時代中期遺物でございます。井の頭遺跡群といいますのは、井の頭駅を取り囲む旧石器時代から近世までの複合遺跡でございまして、そのうち遺跡群Bといいますのは、池の南東側、井の頭四丁目にございます。縄文時代中期前半の集落が形成されております。
 今回指定をする理由といたしましては、5ページの4の指定理由のところにございますが、出土している資料全体の造形が極めてすぐれているということ。それから、その文様と形態の多様性をセットとして示すことができる資料群としてのまとまりが非常に珍しい。
 さらに、5ページの右側にありますが、石製の大珠、これは首飾り、この穴のところにはひもを通して首飾りとするようなものですが、こういったものを含んでおりまして、当時の儀礼であるとか交易、あるいは社会の結びつきを究明する上で貴重な資料として位置づけられていることから指定をしていきたいというものでございます。
 それから、次でございます、7ページ、あと8ページもあわせてごらんいただければと思います。2件目でございます。坂上遺跡5・10号住居跡出土の縄文時代中期接合土偶でございます。これは、平成元年に大沢二丁目の個人住宅の建設に伴う調査の中で、この8ページにあります土偶の肩の部分、それから胴の部分、それから脚部の3部位が出土しました。それから20年経った平成20年に、そこから100メートルほど離れた場所で、共同住宅の建設に伴う調査の中で、この土偶の頭部が出土した。この100メートル離れて出土した、また20年経って出土した頭部と胴部その他が完全に接合して一体となったというものでございます。
 そんなこともございまして、8ページの指定理由にございますが、このような離れた住居跡で発掘された土偶の一部同士が接合する例がほとんどない。当時、土偶を意図的に破壊して、祭祀的な意味を込めて埋葬するということがあったと想定されていることがありますが、そういった行為が発掘調査によって実証された。こういった例はほとんどなく、縄文時代中期の土偶祭祀のあり方を探る上で、極めて重要な事例である。このようなために指定をしたいものでございます。
 続いて、10ページ、11ページでございます。3件目、滝坂遺跡でございます。これにつきましても、指定理由にございますが、資料の造形全体がすぐれていること。それから、出土しているセットとしての資料群のまとまりが珍しいということで、当時の祭祀や儀礼、あるいは土器、人の移動から、当時の社会を復元する上で貴重な資料であるということで、これも指定をしていきたいというものでございます。
 それから、12ページ、13ページでございます。こちらは天文台構内古墳出土の古墳時代終末期の須恵器。須恵器というのは、釜で焼いた土器。それから、土師器、素焼きの土器でございます。これにつきましては、皆さんご案内のとおり平成20年度に、天文台の上円下方墳の調査を行ったときに出土したものでございます。ほぼ完璧な形で出土し、また、須恵器の作成年代から、この古墳の年代も推定されるという極めて貴重な発見が含まれているものでございますので、指定をしたいというものでございます。
 それから、14ページ、15ページでございますが、旧箕輪家住宅の主屋でございます。この旧箕輪家につきましては、明治35年の建築でございまして、現在こそ波形トタン葺きですけれども、もともとは茅葺きのものでございます。くぎとかを一切使わずにつくっている当時では非常に高度な大工職人の技術が組み込まれているものでございまして、昔は養蚕も行っていたということで、そういった養蚕農家の形式も伝えている建物でございます。いずれにしましても、昔ながらの農村風景が失われている中、わさび田も残る環境の大沢にございまして、かつての三鷹を物語る重要な建物と位置づけることができますので、こちらについても、指定をしていくものでございます。
 16ページ、17ページでございますが、今度は登録の文化財についてでございます。登録の有形文化財として1件目としては、国立天文台の1号宿舎でございます。ご案内のとおり、この1号宿舎は天文台の台長が住んでおりましたもので、大正4年に建設されたもので、当時の建物としては非常に豪華なつくりとなっております。実際に、我が国の天体観測や、天文学研究を先導してきた国立天文台そのものが三鷹に移転してきた当時の様子を伝える建物としてとても重要であるというところから、登録文化財とするものでございます。
 18ページ、19ページでございますが、登録有形文化財の2件目として、三鷹市の消防団の第十分団用の火の見櫓でございます。この櫓そのものの製作年代、作者は不明でありますけれども、望楼につり下げてあります半鐘、鐘です。これは昭和10年のものでありまして、現在の消防団の十分団の前身である三鷹村大沢第三部消防が発注していると記されておりますし、また、当時の年輩の方の話でも、昔からこの櫓はあったということから、昭和10年ごろにつくられたものという推測をしております。
 いずれにしましても、19ページの3番の登録理由にありますとおり、現在、住宅の高層化や消防体制の変革などから、火の見櫓というのは姿を消しております。市内には3基のみが存在しておりますが、もともと今回登録をする火の見櫓そのものは、形状とか規模も典型的な要素が多く含まれております。そういったこともありますところから、登録をしていきたいと考えているところでございます。
 指定登録の物件は以上でございますが、最後に、特に建築物につきまして、指定文化財、登録文化財の考え方でございます。指定文化財が上位、登録が下位という考え方ではなく、地域的、もしくは流派的に特色の顕著なもの、あるいは歴史的価値の高いもの、あるいは意匠的、もしくは技術的にすぐれているもので、市にとって重要なものの案件を指定文化財とする考えでございます。また、原則として、建築後30年以上経過したもので、三鷹市の歴史的景観に寄与するもの。また、再現することが容易でないもので保存活用のための措置が必要なものを登録文化財とするという考え方でございますので、上位、下位の関係ではないということだけ説明をさせていただきます。
 長くなりまして恐縮ですが、説明は以上でございます。

寺木委員長

 ありがとうございます。
 以上で、提案理由の説明が終わりました。委員の皆様の質疑をお願いいたします。

貝ノ瀬教育長

 須恵器とか、発見者・所有者・管理者が私の名前になっているけど、教育委員会じゃなくていいんですか。

大倉生涯学習課長

 機関の代表者が登録をするということになっています。

貝ノ瀬教育長

 そうですか、所有者は。

大倉生涯学習課長

 通常は遺失物と同じような考え方です。

寺木委員長

 ほかいかがでしょうか。

秋山委員

 このように三鷹市が指定文化財に指定したものが、その後、東京都とか国とかの文化財になっていくということはあるんですか。

大倉生涯学習課長

 それについては可能性はゼロではありません。指定文化財の中でも、そういう意味では、上下関係というか、当然、市指定のものよりも、都指定、国指定、そして一番上まで行きますと重要文化財から、簡単に一番てっぺんまで行くと、システム的にですけれども世界遺産というところまでシステム的にはありますので、一応可能性としてはあるというふうに理解をしています。

寺木委員長

 ほかは、いかがでしょうか。
 私から一つ、教育長にご質問させてください。
 何かたくさんの文化財が過去に、また新しく指定されるんですが、現在、これらの資料館とかそういうものは三鷹市はないように思うんですが、これから何かそういうものをつくるとか、できるとか、そういう見通しといいましょうか、そこのあたりをお聞き願えればと思うんですが。

貝ノ瀬教育長

 過去に、一度本格的に検討されたことがあるんですが、基本計画にはまだ載せられていません。ただ、こういうものについての展示というか収蔵については、一定のものが新川に建てられています。

大倉生涯学習課長

 遺跡調査会の建物が新川にございまして、そちらで一部収集と保存と展示をしています。それから、今ちょうど市の暫定管理地にございますけれども、そちらに収蔵庫がありまして、市内のさまざまな文化財、生活文化財を収集・保存させていただいて、実は明日、一部展示室をオープンさせていただくということになっております。

貝ノ瀬教育長

 そういうわけですので、いわば博物館のような市立の資料館のような、そういうものについては、かつて話題になったことはありますけれども、現在のところでは、研究課題ということになっております。

寺木委員長

 ぜひご検討を。
 ほかにご意見、ご質問ございませんでしょうか。
 では、採決いたします。
 議案第3号 三鷹市文化財保護審議会への諮問については、原案のとおり可決することにご異議ありませんか。

(「異議なし」と呼ぶ者あり)

寺木委員長

 ご異議なしと認めます。本件は原案のとおり可決されました。

「平成21年第2回教育委員会定例会会議録(2)」へ続く

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