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ハクビシン(白鼻芯)
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2009年2月16日 最終更新日:2009年3月1日
連載第6回
ハクビシンは中型のジャコウネコ科の哺乳類です。頭から尾の先までの全長が約50cm、ネコほどの大きさです。ここ数年三鷹近辺でも目撃されるようになりました。体つきはネコに似ていますが、鼻先が犬のようにとがって見えます。木登りが得意で、柿などの木の実などを好んで食べます。
カシミールから中国南部、マレー、台湾、そして日本に生息していますが、日本での生息は1945年に静岡県で確認されたのが最初で、化石もなく、古文書などへの記載もないことから、移入された生物であるという説があり、はっきりとはわかっていません。現在は四国と本州の東半分に分布しています。分布は拡大傾向にあるようで、多摩地区でも電線の上を歩いていたなどの目撃情報が増えています。この写真も早朝に雑木林を抜けて出てきたところで、このあと団地内の溝に入って移動していきました。
2003年ごろSARS(急性肺炎)の原因であるコロナウィルスの感染源かと疑われましたが、香港の大学による研究で否定されています。愛嬌のある姿をしているのでペットとしても飼われているようです。近年、移入種問題 (園芸作物やペットなどとして人間が利用してきた生き物が、自然界で繁殖し生態系を乱していること)がクローズアップされていますが、ハクビシンはその「はしり」かもしれません。
- 参考文献
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- 日本の動物 増井光子著 小学館
- 週間朝日百科 動物たちの地球50 哺乳類2-[2] 朝日新聞社