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カワセミ(翡翠)カワセミ科
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2023年4月10日 最終更新日:2023年4月12日
水辺の宝石は魚捕りの名手
野川、仙川、神田川、玉川上水と4本の水の流れに恵まれている三鷹市ですが、いずれの水辺にもこの美しいカワセミの姿を見ることができます。カワセミは嘴がかなり大きいものの、体の大きさはスズメ大の小さな鳥です。光の当たり方で様々に変化する色合いは何といってもこの鳥の魅力です。宝石の「翡翠(ひすい)」はカワセミの色に似ているところからきているそうです。特に飛び去る時の背中の青色は見とれてしまうほどきれいな色です。
英名をキングフィッシャー(漁師の王)といいますが、魚捕りの名人で、水面に突き出た枝などからじっと水面を監視し、魚を見つけると電光石火水面に飛び込み、大きな嘴で見事に魚を捕らえて飛び上がります。
昭和40年代の高度経済成長期には、都市河川の水が汚れて小魚の姿が消え、カワセミは多摩川や秋川の上流域に行かなければ見られなくなってしまいました。その後、下水の整備によって水の清らかさもよみがえり、平成に入ってからは都市部でも普通に見かけるようになってきました。三鷹市内でも朝夕に川沿いを散歩する人たちの人気者です。
水面につき出た木の枝などを目当てに捜すのがコツですが、派手な色彩も自然の中ではうまく保護色になっており、ブッシュの中にいるとき等はなかなか見つかりません。自然の巧妙さには驚かされます。カワセミの美しさが特に際立つのは換羽を終えたばかりの冬です。井の頭公園、野川公園、仙川の仙川公園、丸池公園付近などがカワセミ観察のポイントです。暖かい格好ででかけてみてはいかがでしょう。
- 参考文献
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- 鳥の手帳 浦本昌記監修 小学館
- 日本の野鳥 山渓カラー名鑑 山と渓谷社
- 鳥の雑学辞典 山階鳥類研究所著 日本実業出版社