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イソヒヨドリ(磯鵯)ヒタキ科
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2025年5月26日 最終更新日:2025年6月4日
イソヒヨドリ(磯鵯)ヒタキ科
海岸沿いから進出してきた美声の鳥!
三鷹市内で「最近、家の近くでとても美しい声でさえずる野鳥がいるのですが、なんていう鳥ですか?」と聞かれたら、近くに緑があるところだとガビチョウ、駅前などの高層ビルなら、このイソヒヨドリの可能性を考えます。外来種で、にぎやかで情熱的なさえずりをするガビチョウに対し、イソヒヨドリの囀りは「フィーリョー、ヒーリュリュ」などと聞こえる、涼しげなさえずりをし、飛びながら囀ることもあります。
イソヒヨドリは、名前とは違い、ヒヨドリの仲間(ヒヨドリ科)ではなく、ヒタキ科の鳥です。ヒヨドリより少し小さめの全長25cmほどの鳥で、写真のように、オスは鮮やかな青と赤褐色の美しい色。メスは地味で青みがかった灰色の鳥です。ヒッ、ヒッ・・という地鳴きは同じヒタキ科のジョウビタキの声ににています。
名前の通り、本来海辺でしか見られない鳥でしたが、1990年ごろから内陸へ進出しはじめたそうで、三鷹市内のビル街でも2020年ごろから囀りを聞くようになってきました。高層ビルのコンクリートの壁が海岸の崖地とにており、このビルのベランダなどを営巣場所としています。こうした内陸への分布拡大は、全国的な動きの様で、全国の主要都市でも確認されている留鳥となっています。三鷹でも繁殖していると考えられます。筆者は、多摩地区だけではなく、中央線の猿橋駅周辺などでも確認しています。
イソヒヨドリは、昆虫やトカゲ、ミミズなどの小動物や木の実を食べます。三鷹市内では、三鷹駅前周辺や市役所周辺などでみることができます。
参考文献:散歩道の図鑑 あした出会える野鳥 柴田佳秀著 山と渓谷社