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「第13回 回廊ギャラリー展示絵本作品公募」 選考結果
作成・発信部署:スポーツと文化部 芸術文化課
公開日:2026年5月30日 最終更新日:2026年5月30日
入賞作品は、星と森と絵本の家の回廊ギャラリーにて順次展示します
第13回 三鷹市星と森と絵本の家回廊ギャラリー展示絵本作品公募の、選考結果をお知らせします。
今回は60点の作品を応募いただき、選考の結果、下記のとおり6作品が入賞しました。
優秀作
『ほしみがきのラック』
松屋 真由子 作(神奈川県)
種蒔 友 作 (東京都)
『ほしくずのきゅうす』
富岡 仁都 作(東京都)
『グリーンマン』
樋口 亜希子 作(京都府)
佳作
『ぶたざができた』
ゆかわめめ 作(神奈川県)
『つきにひっこし』
かみいち しゅん 作(東京都)
『「ぼくの宇宙」のおはなし』
たけうち もも 作(東京都)
展示について
入賞作品は、星と森と絵本の家の回廊ギャラリーで順次展示します。
各作品の展示スケジュールは、決まり次第ホームページ等でお知らせします。
最終選考に残った作品
- 『てんに まします おつきさま』 樫山 由佳 作
- 『じゃない星』 君島 凜 作
- 『りんりん じてんしゃ なぜかしら?』 上原 ふみや 作
選考委員講評
絵本家 広松 由希子
天体や宇宙をテーマにした絵本の可能性を追って、本公募も回数を重ねてきました。第13回は、選考委員一同かなり悩みましたが、話し合いの末、最優秀作品は該当なしということになり、優秀作3点、佳作3点が受賞しました。
まず佳作から。第6回からほぼ毎年参加され、今回7回目の挑戦となったかみいちしゅんさん。『つきにひっこし』は、カラー段ボールの凸凹を効果的に使い、グラフィックな展開で目を楽しませてくれました。設定とお話については、さらに検討を重ねてください。ゆかわめめさんの『ぶたざができた』は、お話が面白かった。星座名など細かい訂正を除けば、場面のアイデアを含め、作者の「面白がり」を安心して共有できます。今後は、自分の絵の力をもっと追求してほしいですね。たけうちももさんの『「ぼくの宇宙」のおはなし』は、物語絵本ではなく、一枚一枚独立して鑑賞できるように考えられた構成。絵も可愛く洗練されていますが、読者が思い入れできるように一枚ずつの説得力を強めたい。
次に優秀作。樋口亜希子さんの『グリーンマン』に登場するキャラクターは魅力的。柔らかい曲線で読者の視線を導き、世界に引き込んでくれます。せっかくの広くて多様な世界、もう少しプロットやエピソードを掘り下げられたら、さらによくなるでしょう。松屋真由子さんと種蒔友さんとの共作『ほしみがきのラック』は、今回の応募作のなかで、絵本としての完成度は一番高かった。科学的な根拠とファンタジーの融合のさせ方も、繊細に考えられていました。ただクライマックスとなる月の裏のエピソードに、無理が感じられたのが残念でした。富岡仁都さんの『ほしくずのきゅうす』は、抑制の効いた、ほのかなナンセンスファンタジー。ミステリアスに誘導する構図も巧みで、昨年の応募作からのブラッシュアップが感じられました。15場面のうち3場面を割いた結部には、改善の余地があると思います。
受賞作はそれぞれに個性的で面白い作品でしたが、一方で気になる箇所が目につき、審査員の心をつかむ強い決め手には欠けていました。でも、伸び代があるということは素晴らしいことです。どうぞ奮起して、次作に取り組んでください。
あと一歩の作品についても一言ずつ。『てんにましますおつきさま』はセンスの光る作品。もっと貪欲に絵本の面白さを追求して。『じゃない星』のアイデアは15場面使うと、もっと面白く描き切れるはず。『りんりんじてんしゃなぜかしら?』はコンペならではの作る楽しさが伝わってきた作品。最終的な推敲の時間が足りなかったかも? 『お地蔵さまとふしぎな星』の設定は面白い。小学生作者の将来に期待大。
最後に、全般に気になった点として、感情表現の過多を挙げておきます。伝えたい感情を説明するのでなく、読者が自ずと感じられるような描写を考えてみてください。そしてAIによる絵本制作が本コンペにも登場しました。表現手段として成立するのか、未知数の段階ですが、今後の行方を見守っていきたいと思います。
国立天文台 縣 秀彦
第13回えほん作品公募には、応募された皆さんのさまざまな想いが詰まった60作品が集まりました。初めて絵本を手掛ける方からプロの絵本作家の方まで。このため応募作品の質や完成度はさまざま。とはいえ、どれも作者ご本人と審査員5名のみが読むだけではもったいない素敵な作品ばかりです。ご応募ありがとうございました。
入選した作品はその原画が星と森と絵本の家の回廊ギャラリーに展示されます。ただし天体や宇宙をテーマにした絵本が応募の縛り。そして未発表作品であることも応募の条件です。応募作品は入選ねらいの完成度の高い作品群と、参加することに意義ありと割り切っての応募作品群との二極化が進んでいるように感じますが、いずれのケースにおいても一つ一つの作品には作者の世界観やメッセージが詰まっており、心を込めて手間暇かけて作られた各作品をリスペクトし、丁寧に一字一句読ませていただきました。なかには天体・宇宙との関連がほぼ無い作品や、途中で投げ出してしまった感のある作品もありました。今回は珍しく科学絵本(=天文・宇宙を絵とわかりやすい言葉で伝える絵本)の応募はありませんでしたが、ファンタジー作品のなかで描かれている月や星々が間違った描かれ方をしていて残念なケースがありました。完全な空想絵本なら科学的な事実を気にしなくても良いと思いますが、作品に登場する月や星などの天体の描写が、現実にある天体の描写の場合は正しい知識で描く必要があります。そうしないと、作品を読んだ子どもたちに間違った概念を与えてしまう可能性があるからです。例えば、月の位相を描く際に何時頃にどちらの方向の空にどんな形で見えるのか、星座を描く際に季節や時刻、見える方角や向きを気にすることなどです。このように星と森と絵本の家に展示される作品は、天体の描写に注意を払う必要があります。
審査会では、一次選考通過が40作品、二次選考通過19作品と次第に入選作品が絞られていきます。三次選考以降に残る作品はどれも甲乙つけ難いレベルではあるものの、出版されている絵本作品と比べると何かが足りないと感じました。もっともっと完成度をあげられる腕と素材のアイデアをお持ちなのにと思う作品ばかりです。ぜひ、周囲の人にも読んでもらってその意見を反映させ更なるブラッシュアップをお願いします。うれしいことに昨年第12回の応募作品を今回、ブラッシュアップして応募された方がいました。また、毎回のように素敵な作品を応募されている方もいます。今回応募してくださったすべての皆さん、次回以降のご応募もお待ちしております。ご自身と絵本の世界を拡張していってください。
みたか・子どもと絵本プロジェクト連絡会代表 小谷 奈保子
この小さな公募展に今年もまた多くの方が素敵な作品をお寄せくださいました。
小学生と先生、中学生とお母さま、美術大学や専門学校で学んでいる最中の方、すでにイラストレーターとして活動している方、羊毛アーティストや写真家の方… 経歴も、今されていることも年代も様々で。そんな方々が、ふとひらめいた宇宙や星のことを、絵本原画という一つの形に素敵にまとめてくださいました。どうやったらこんなアイデアが浮かぶのかしら!?と、こちらも楽しく読ませていただきましたし、何よりご自身が楽しんで製作されていることがよくわかる作品が多い印象でした。
優秀作三点はいずれも絵本原画としてそれぞれ完成度は高いものでしたが、審査の中で議論を重ねた結果、最優秀作品として選出されるものはありませんでした。個人的に「ほしくずのきゅうす」は昨年も同タイトルで応募され気になっていた作品のひとつでしたが、今年はブラッシュアップされ、ぐっと素敵になったと思います。今後が楽しみです。残念ながら佳作となった「つきにひっこし」も毎年毎年応募くださる方の作品で、今年のものは宇宙をのびのびと泳ぐ生き物たちがとてもかわいい!
選外となった作品にも、三鷹の子どもたちと読みたいと心に残るもの、また、惜しいなぁと思う作品も多くありました。
入選作は、順次絵本の家の回廊ギャラリーに展示されます。どの作品もきっと来館者の方々の目を楽しませてくれることと思います。
応募された皆さま、ありがとうございました。受賞された皆さま、おめでとうございました。
おとな絵本ラウンジ代表 絵本勉強家 梅澤 尚子
今年は、残念ながら最優秀賞を選出することができませんでした。入選作品はそれぞれ魅力的な輝きを持っていますが、審査員から見ると、まだまだブラッシュアップできる余地が残されています。「ご自身の作品と改めて向き合い、さらに深く練り上げていただきたい」という期待を込めて、今回はあえて最優秀賞の選出を見送る形となりました。
絵本は、絵と文が揃って初めて一つの作品となります。絵だけでも、文だけでも成り立ちません。全体を俯瞰したときに、そのバランスが欠けている作品が見受けられたのは惜しまれる点です。
入選作品は、これから1年かけて「三鷹市星と森と絵本の家」の回廊ギャラリーに展示されます。今回惜しくも入選を逃した方は、ぜひ会場に足を運び、展示された作品をご覧になってみてください。入選作品とご自身の作品を比べることで、新たな気づきが得られるはずです。また、他者の表現に触れることは、自分では思いつかないようなアイデアの刺激にもなるでしょう。次なる挑戦を心より期待しております。
三鷹市星と森と絵本の家館長 西村 路香
天体や宇宙をテーマにした、星と森と絵本の家ならではの絵本公募も第13回目となりました。今回も幅広い年代の方たちから、60作品ものすばらしい作品を応募いただきました。学生など若い方からの応募や前回から引き続き応募いただいた方も多くいらっしゃったことも、とても嬉しく思っております。ご応募してくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。
応募された作品は、どれも作者の想いがこめられていて、1冊1冊すべて大事に読ませていただきました。入選しなかった作品の中にも心に残る魅力的な作品がたくさんあり、次の公募に期待が膨らみました。今後もぜひ応募していただきたいと思います。
今回は残念ながら最優秀賞は該当なしという結果になりましたが、入選作に選ばれた6作品は、個性にあふれ、ぜひ星と森と絵本の家の回廊ギャラリーで原画を見てみたい、展示をしていただきたいと思った作品です。
星と森と絵本の家の開館記念日である7月7日から入選作の原画展が始まります。たくさんの子どもたちや来館者の皆さまにお楽しみいただきたいです。
皆さまのご来館お待ちしております!
第13回三鷹市星と森と絵本の家回廊ギャラリー展示絵本作品公募 募集要項
募集テーマ
「天体」「宇宙」をテーマにした絵本を想定して描かれたもの。フィクションまたはノンフィクションの絵本で、科学絵本、写真絵本などジャンル、手法は問わない。
募集期間
令和8年4月1日~15日
選考委員
- 絵本家 広松由希子氏
- 国立天文台 縣秀彦氏
- みたか・子供と絵本プロジェクト連絡会代表 小谷奈保子氏
- おとな絵本ラウンジ代表 梅澤尚子氏
- 三鷹市星と森と絵本の家 館長
このページの作成・発信部署
〒181-0015 東京都三鷹市大沢二丁目21番3号(国立天文台内)
電話:0422-39-3401
ファクス:0422-39-3402

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