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2016年2月24日 かいぼり屋の「会えて嬉しかった在来種トップ3」
作成・発信部署:企画部 広報メディア課
公開日:2016年2月26日 最終更新日:2016年3月11日
かいぼりで捕獲された在来種の中から、お気に入りを選んでもらいました
今回のかいぼり(かいぼり27)では、多くの在来種が捕獲されました。中でも「かいぼり27で会えて嬉しかった在来種ベスト3」を、前回に引き続き、認定NPO法人生態工房の八木愛(やぎ・あい)さんにうかがいました。
会えて嬉しかった在来種・モツゴ
モツゴは別名クチボソとも呼ばれ、かつてはごく当たり前にいる魚でした。井の頭公園でも、「フナを釣りに来たのにモツゴばかり釣れた」というほどたくさんいたそうですが、外来魚のブルーギルなどに卵が捕食され、その数を減らしていきました。
モツゴはかいぼりで数を飛躍的に伸ばした魚です。前回のかいぼりで捕獲されたのは約700匹でしたが、今回は2,000匹以上も捕獲されました。八木さんによると、
「当たり前にいた魚が、当たり前にいることが、井の頭池が元の姿に近づいている証拠なので、とても嬉しいです。」
とのことです。
会えて嬉しかった在来種・ウキゴリ
ウキゴリもかつてはよく見られた魚ですが、前回のかいぼりでは捕獲されませんでした。その減少の要因としては、外来生物のほかに、水質の悪化も大きいようです。
井の頭池での絶滅も心配されたウキゴリですが、前回のかいぼり後は少しずつ数を伸ばし、今回のかいぼりでは5匹が捕獲されました。
「ウキゴリはきれいな水や流れを好むため、ウキゴリが増えたということは、池の状態が良くなってきたということです。そういう意味でも、会えて嬉しかった魚です。比較的湧水量が多く、水がきれいな弁天池でもかいぼりが行われたので、今後はもっと数を増やすのではないでしょうか」
今後の繁殖に期待ですね!
会えて嬉しかった在来種・エビたち
エビ(テナガエビ・スジエビなど)たちは、「会えて嬉しかった」のに加え、「もっと増えてほしい」在来種です。エビ全体で、前回(約2,400匹)に比べて、1,000匹以上も数を減らしました。八木さんによると、今回のかいぼりで水を抜いた際に、ユリカモメなどの水鳥に食べられてしまったのが原因とのことです。ただ、子エビや卵を抱卵したエビがたくさん確認されているそうなので、心配はなさそうです。
「かつての井の頭公園では、水草を刈るとエビがたくさんついてきたので、肥料にしたり、てんぷらにして食べたりしたそうです。井の頭公園で捕れたエビで名物が作れるほど、増えてほしいと思っています」
と、夢を語ってくれました。
井の頭自然文化園に行ってみよう
今回ご紹介した魚たちは、井の頭自然文化園 水生物園(分園)で見られます。水生物園では、特別展示「かいぼりで変える変わる井の頭池」を実施中です。かつての「当たり前の風景」を取り戻すために何ができるのか、一緒に考えてみませんか。
特別展示「かいぼりで変える変わる井の頭池」
- 開催期間
- 4月10日(日曜日)まで
- 開園時間
- 午前9時30分~午後5時(入園は午後4時まで)
- 休園日
- 月曜日(3月21日は開園し、3月22日が休園)
- 会場
- 井の頭自然文化園 水生物園(分園)
- 料金
- 一般 400円
中学生 150円
65歳以上 200円
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