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2015年11月10日 井の頭公園で「かいぼり27」が始まりました

作成・発信部署:企画部 広報メディア課

公開日:2016年1月27日 最終更新日:2019年12月16日

平成25年度に続き、2回目のかいぼりがスタート

かいぼりとは、農閑期にため池を排水し、堆積した泥を出して池底を干し、魚を捕る作業のことで、かつて日本の農業では欠かせない作業でした。平成25年度に井の頭池で初めて実施した「かいぼり25」は大きな話題を呼び、近年では、外来魚の駆除と水質改善を目的として、都内の公園やお堀でも実施されています。

井の頭池では平成29年5月に開園100年を迎えるに当たり、かつての豊かな生態系を取り戻すため、平成25年度~29年度に計3回のかいぼりを計画しています。平成25年度に実施した「かいぼり25」に続き、平成27年11月から2回目となる「かいぼり27」が始まりました。

前回(かいぼり25)の成果

平成26年1月から約1カ月半にわたり、弁天池を除く井の頭池(お茶の水池、ボート池、ひょうたん池)で実施したかいぼりでは、在来種を保護し、池の水を入れ替えました。

在来種が回復の兆し
捕獲した魚は25種類18,206匹で、そのうち駆除対象魚は14,047匹、保護対象魚は4,159匹と駆除対象魚が大多数を占めていました。中でも肉食外来魚のオオクチバスや雑食性のブルーギルの成体が駆除されたため、在来種の繁殖成功率が上がり、在来種全体の数が増えていることが確認できました。
水質の改善と水草の復活
かいぼりによって水質が劇的に改善され透明度が大幅に改善されました。水が澄んだ池では池底まで光が届き、絶滅したと思われていた井の頭池の水草が再び息を吹き返しました。確認された水草の中には、絶滅危惧種として環境省レッドリストやレッドデータブック東京に掲載されているものもあり、大変貴重な種が蘇りました。

今回(かいぼり27)のねらい

かいぼり27では、前回実施できなかった弁天池を含めた井の頭池全体でかいぼりを行います。かいぼり25では、期間中2度も予想外の大雪が降ったため、池底の天日干しを十分に行うことができませんでした。また、外来種の駆除が完全ではなかったため、ブルーギルやオオクチバス、アメリカザリガニなどが再度繁殖してしまいました。さらに、かいぼり直後には劇的に回復した水質も、平成27年の夏の暑さでアオコが発生し、透明度が大きく下がってしまいました。

生態系は、一度のかいぼりですぐに回復できるものではありません。かいぼり27ではさらに入念に外来魚の捕獲を行い、また、水質の改善を定着させるために、池底を完全に干しきる必要があります。

「かいぼり27」のスケジュール

弁天池

平成27年
  • 11月10日 水抜き開始
  • 11月21日~23日 魚類等捕獲作業
平成28年
  • 3月上旬頃まで 池干し

お茶の水池・ボート池・ひょうたん池

平成28年
  • 1月14日 水抜き開始
  • 1月23日~24日 魚類等捕獲作業
  • 3月上旬頃まで 池干し

3月中旬頃(予定)まで、池の周辺に「かいぼりステーション」を設置し、捕獲された池の魚の展示や、スタッフによる解説を行います。

「かいぼり」に関するお問い合わせ

くわしいスケジュールや、作業などについてのご質問は下記にお問い合わせください。

東京都西部公園緑地事務所 工事課事業係

〒180-0005 東京都武蔵野市御殿山1-17-59
電話 0422-47-0192

「井の頭池かいぼり観察日記」とは

このコーナーでは、井の頭池で行われているかいぼりの作業の様子や、井の頭公園とその周辺エリアの魅力をお伝えしていきます。作業の進展や池の景観の変化に合わせて、内容を更新する予定です。

また、前回の「かいぼり25」の様子を「2014年井の頭池かいぼり観察日記」でご覧いただけます。

参考文献

  • よみがえれ!!井の頭池!KAIBORI News
  • よみがえる!!井の頭池!かいぼり報告会 資料集

このページの作成・発信部署

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〒181-8555 東京都三鷹市野崎一丁目1番1号
電話:0422-29-9037 
ファクス:0422-76-2490

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