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ケヤキ(欅、槻(つき))
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2019年7月1日 最終更新日:2019年7月1日
連載第14回
三鷹の原風景を代表する木といえば、多くの人がケヤキを思い浮かべるでしょう。春の新芽、夏の緑、秋の紅(黄)葉、冬枯れの木立等、四季の姿がいずれもが優れ,公園などにもよく植えられます。三鷹市の準市の木です。
材も強く狂いが少なく肌理(きめ)も美しいので,昔からケヤキは重宝されていました。特に材が赤いものを「あかげやき」として珍重します。
三鷹市の農家の庭先には、南側に夏の日差しを和らげるために落葉樹のケヤキを植え、北側に冬の木枯らしを防ぐ防風林としてケヤキと常緑のシラカシを混植したそうです。伐採した材は建築材や臼などに利用されてきました。葉は堆肥作りには最高級の材料となります。成長が早く、寿命も長いので、幹回り5m高さ30m~50mになるものもあります。
このような特質からケヤキは「けやけき木」といわれ,それがケヤキと訛ったといわれます。(けやけきとは,普通と異なった、尊い、秀でたという意味に使われていたそうです。)ケヤキの呼び名は室町時代前後から用いられたらしく,古くは槻(つき)と呼ばれていました。
欅の字のつくりは挙の旧字体で、人が両手で物を差し上げた様子を示し、まっすぐに伸びた樹幹とほうき状に広がる枝からなるケヤキの自然樹形を良くあらわしています。三鷹では人見街道沿いのケヤキ並木が特に有名です。
- 参考文献
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- 植物の世界90 週刊朝日百科 朝日新聞社
- 日本の樹木 山渓カラー名鑑 山と渓谷社