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カマキリ(蟷螂、螳螂)
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2009年2月16日 最終更新日:2009年3月1日
【連載第13回】メスがオスを共食い!?
三鷹周辺でよく見られるカマキリは、オオカマキリ、カマキリ(チョウセンカマキリ)、コカマキリ、そして写真のハラビロカマキリです。ハラビロカマキリは、その名前のとおり、腹を含めた体全体の幅が広くなっています。
カマキリは鋭い鎌状の前脚を使って昆虫などを捕らえて食べます。捕まえようとすると、鎌を振り上げて果敢に威嚇・攻撃してきます。
このハラビロカマキリが毎日餌を狙っていたアサガオのツルの下にはアゲハチョウの羽が何枚も落ちていました。最大のオオカマキリのメスは体長9cmほどもあり、とても迫力があります。時にはセミやアマガエル、トカゲなどを捕らえて食べることもあるそうです。
交尾中にメスがオスを食べてしまうことがあるという話は有名ですが、餌が豊富にあるときには食べないそうです。次の世代に命をつなぐための本能といえるでしょう。
カマキリは秋の季語ですが、これは大きく育ったカマキリが秋になり、葉を落とした環境の中で目立つようになるからでしょうか。確かによく出会うのは9月の終わりごろからです。
幼虫のふ化は5月ごろで、成長の過程は不完全変態(幼虫が成虫とよく似ており、脱皮を繰り返し、さなぎの期間を経ずに羽化して成虫となる)です。
冬に発泡スチロールのような卵嚢が草の茎などについているのを見かけますが、この卵嚢の中に卵が産み付けられています。種類によって卵嚢の形は少しずつ異なります。一つの卵嚢から200匹ほどの幼虫がふ化します。200匹近い幼虫が一斉にふ化する様子は圧巻です。
- 参考文献
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- ヤマケイポケットガイド 野山の昆虫 山と渓谷社
- 里山昆虫ガイドブック 新開孝 TBSブリタニカ