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キンモクセイ(金木犀)モクセイ科
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2009年2月16日 最終更新日:2025年4月11日
秋の訪れを感じさせる芳香
9月に入り、暑さが一段落するころ、街の中で花の香りを感じることがあります。春のジンチョウゲとともに、秋に香りの強い花を咲かせる木として知られるキンモクセイの香りです。辺りを見回せば、庭先の濃い緑の中に、秋の日差しに照らされたオレンジ色の花を見つけることができるかもしれません。
キンモクセイは、中国原産の常緑低木で、同じく中国原産で白い花を咲かせるギンモクセイの変種です。和名の金、銀は花の色からきていますが、木犀は樹皮が動物のサイ(犀)の皮膚に似ているところからきています。
病害虫に強いので庭木や公園樹として多く植えられています。高さ4mくらいまでが普通ですが、大きなものは10mを超えます。都立神代植物公園(調布市体育館のある公園)には高さ約10m、葉張りも見事な大木があります。
キンモクセイ、ギンモクセイともに雌雄異株(雄花と雌花が別々の株に咲く植物)で、日本には雄株しかないので、実がなりません。このギンモクセイとよく似て九州地方に自生するといわれるウスギモクセイは、関西地方ではよく植えられ、雌株があり、薄黄色の花をつけ、楕円形で黒紫色の実をつけます。
キンモクセイの開花は普通は9月下旬ごろからですが、2002年には三鷹市内で9月9日に咲き始めました。温暖化の影響か、二度咲きすることも多くなっているようです。今年はどうでしょうか。
- 参考文献
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- 秋の山野草と樹木505種 総監修:林弥栄 講談社(絶版)
- 大人の園芸 庭木 花木 果樹 監修:濱野周泰 小学館