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カルガモ(軽鴨)カモ科
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2023年4月10日 最終更新日:2024年3月18日
営巣場所はビルの上?!
夏の暑い時期、野川や仙川、井の頭池などの水辺を散歩していて、よく目に付くこの鳥はカルガモです。マガモやオシドリなど同じカモの仲間ではオスの色合いの美しさが知られていますが、カルガモはオス、メスとも同じ、比較的地味な色合いのカモです。カルガモの名前の由来は、万葉集で歌われた軽ケ池にいたことが由来という説と、マガモとほぼ同じ大きさであるが、やや重さが軽いということが由来という説があるそうです。
ほかのカモの多くが冬になると北の国から渡って来る冬鳥なのに対し、カルガモは一年中見られる留鳥です。草地などに巣を作って繁殖します。主に食べるのは水草や水中の藻ですが、エビや小魚、水生昆虫などのほか、栄養価の高いドングリを食べることもあります。
都心のビル街の中の池などで繁殖して皇居のお堀へヒナを連れて引っ越しする様子が有名ですが、三鷹市内でも三鷹警察署の屋上緑化の植え込みの間で繁殖するなど、とても大胆です。
この写真はまわりに緑地も少なく、大きな水辺とのつながりもない場所で繁殖した親子が川に向かって引っ越ししている様子です。
小さなヒナはカラスやネコに狙われることも多いのですが、自然の水辺のそばよりも人間のすぐ近くに巣をつくるほうが、人間に守ってもらえるし、うまくいけば餌ももらえる、と判断して営巣場所を選んでいるようです。町の中の生態系は人間との関わりがとても強いのです。
- 参考文献
- 山渓ハンディ図鑑7 日本の野鳥 山と渓谷社