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戦後80年「戦没者追悼式並びに平和祈念式典」を開催しました

作成・発信部署:健康福祉部 地域福祉課

公開日:2025年8月15日 最終更新日:2025年8月19日

画像:遺族会の山本会長と中山前会長(拡大画像へのリンク)

遺族会による代表献花

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世代をこえて平和を考える日

三鷹市では、戦争の記憶の風化を防ぎ、21世紀を平和の世紀としていく意識を醸成するため、8月15日を「世代をこえて平和を考える日」と位置付け、第二次世界大戦で犠牲になられたかたがたのご冥福を祈るとともに、平和を願い、平和について考えることを趣旨とした式典等を開催しました。

三鷹市公会堂ロビーでは献花台を設けて、代表者及び参列者による献花が行われました。

また、光のホールでは、三鷹市長・三鷹市議会議長・三鷹市遺族会会長の「追悼と平和祈念のことば」、落語家の林家木久扇さんによる戦争体験談「いま語り伝えたいこと」、三鷹市内の中学2年生による平和への思いを次世代へ繋いでいく「長崎市平和交流派遣事業の報告」が行われ、正午に黙とうを捧げました。その後、三鷹中央学園三鷹市立第三小学校合唱団・ICC三鷹ジュニア合唱団のみなさんによるコーラスが行われました。

画像:河村市長が登壇している写真(拡大画像へのリンク)

河村市長による「追悼と平和祈念のことば」

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映画上映なども行いました

午後には、平和アニメ上映会として「風が吹くとき」を光のホールで上映しました。

市役所1階市民ホールでは、8月1日から29日までの開庁日に、「地中に埋もれていた戦争展」及び「戦争体験談パネル展」と題して、戦後80年“語り継ぐ”平和展を開催しています。

地中に埋もれていた戦争の痕跡を展示し、さらに文字記録と照合し、その資料の意味を問い直すことで、戦争の記録化と継承の意義を伝えるとともに、「みたかデジタル平和資料館」で取り組んできたアーカイブ事業の一つである戦争体験談をパネルで紹介し、戦争の記憶を語り継ぐ取組をご紹介します。

令和7年度(2025年度)「世代をこえて平和を考える日」追悼と平和祈念のことば(全文)

本日、先の大戦から80回目となる8月15日を迎え、「三鷹市戦没者追悼式並びに平和祈念式典」を執り行うに当たり、先の大戦で亡くなられた多くの尊い御霊に対し、市民を代表して、心から哀悼の誠を捧げるとともに、世界の恒久平和を祈念いたします。

昭和20年(1945年)東京では、3月10日に、下町を中心とした「東京大空襲」がありました。当時の三鷹町からも炎で赤く染まる東方面の空が見えたとのことです。三鷹町も軍需工場地帯の一部であったことから、再三にわたる空襲があり、大きな被害を受けました。

そして東京以外でも、沖縄が地上戦となったほか、各地の都市が幾度も空襲に見舞われ、同年8月6日に広島市、8月9日に長崎市に原子爆弾が投下され、多くの人々の尊い命の犠牲が払われた後に、8月15日、日本はようやく終戦の日を迎えました。

三鷹市では、この終戦の日を「世代をこえて平和を考える日」と位置付け、毎年、「戦没者追悼式並びに平和祈念式典」を開催しております。戦争を体験した方々が年々少なくなってきた今だからこそ、世代を超えて、共に平和の意義を考える機会が重要であると思います。戦争の記憶を風化させることなく語り継いでいく責務は、より大切になっているといえるでしょう。

三鷹市は、昭和35年(1960年)に『世界連邦都市宣言』を、昭和57年(1982年)には「核兵器を持たず・つくらず・持ち込ませず」の非核三原則が、平和を希求する全ての国の原則となることを願って、『非核都市宣言』を行い、平成4年(1992年)には、『三鷹市における平和施策の推進に関する条例』を制定しました。

また、市の最上位計画である『三鷹市基本構想』は、「平和の希求」「人権の尊重」「自治の推進」を基調とした「あすへのまち三鷹」を基本目標とし、平成18年(2006年)には「三鷹市自治基本条例」を定め、さらに令和6年(2024年)4月1日に「人権を尊重するまち三鷹条例」を施行し一人ひとりの人権が尊重され誰もが暮らしやすいまちの実現を目指しています。

これからの平和を考える上で、単に戦争や紛争がない状態を目指すだけでなく、人々の尊厳が守られる社会を築く「平和文化」の創造が極めて重要です。平和とは、戦争という「直接的暴力」がない状態にとどまらず、貧困、差別、抑圧といった、人々の尊厳を脅かすあらゆる暴力がない状態を実現してこそ、その理念が実践されるものと考えます。

しかし、世界に目を向けると、ロシア連邦によるウクライナ侵攻が示すように、国際秩序が揺らぎ、私たちは再び「戦争か平和か」という根源的な問いに直面しています。これまで平和の拠り所としてきた国際的な安全保障の枠組みが揺らぐ可能性があるという厳しい現実を、市民の皆様と共有しなければなりません。

このような状況下で、私たちはこれまでの「祈る平和」の重要性を再認識すると同時に、意識的に行動し平和を築いていく「創る平和」を実践していく必要があります。

「創る平和」とは、決して特別なことではありません。海外で人道支援に尽力する人々や、市内で地道に国際貢献に取り組む方々の活動。あるいは、文化やスポーツを通じた交流は、国境を越えて人々の心を繋ぎ、相互理解という平和の礎を築きます。これら一つひとつの地道な営みは、戦争とは直接関係ないように見えても、平和な社会の土台を築くための、市民や自治体が主体的に関われる極めて重要な取組です。

三鷹市は、市民の皆様一人ひとりがそれぞれの立場で「創る平和」を実践できるよう、その活動を全力で支援してまいります。この地道な営みを、粘り強く次の世代へと継承していくことこそが、恒久平和に繋がる道であると確信し、皆様と共にその実現に努力していくことを、ここに改めてお誓い申し上げます。

結びに、今一度、先の大戦で亡くなられた尊い御霊のご冥福をお祈りし、ご遺族の皆様、原爆被害者の皆様のご多幸を願いますとともに、全ての人々が平和の下に、平等に、心豊かに安心して暮らせるように「平和への祈り」を捧げ、「追悼と平和祈念のことば」といたします。

 

令和7年(2025年)8月15日

三鷹市長 河 村  孝

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健康福祉部 地域福祉課 地域福祉係
〒181-8555 東京都三鷹市野崎一丁目1番1号
電話:0422-29-9231 
ファクス:0422-29-9620

【戦没者追悼式並びに平和祈念式典に関するお問い合わせ】

■企画部 企画経営課
平和・人権・国際化推進係(電話0422-29-9032)

■健康福祉部 地域福祉課
地域福祉係(電話0422-29-9231)

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