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カワウ(河鵜)ウ科
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2015年11月24日 最終更新日:2023年4月12日
大食漢は潜水の達人(鳥)!
カワウは全長約80センチメートル、翼を広げると130センチメートルあるかなり大きな水鳥です。有名な伝統漁、「鵜飼(うかい)」に使われるのは、カワウではなく、姿のよく似たウミウ(海鵜)です。
色合いは全体に濃い黒色で顔を囲む部分と腿に白い部分があり、目の虹彩の色は鮮やかなエメラルドグリーンです。雌雄同色で見分けがつきません。ウの仲間の翼は水をはじく油分が少ないため、餌を採るための潜水を終えると、翼を広げて乾かすしぐさをします。
ウミウが海の沿岸部に生息するのに対し、カワウは内湾や湖沼、河川、池などの水面で潜水して魚を採食しています。また、夜には集団ねぐらをとる習性があり、たくさんのカワウが集まります。早朝にはねぐらを飛び立ち、採食場所へ数十羽から100羽以上が隊列を組んで飛んでいきます。
カワウは1970年代には絶滅が心配されるほど個体数が減少していました。1971年には、関東では最大だった千葉県大巌寺のコロニーが消失し、上野動物園の飼育個体に由来するコロニーのみとなっていました。しかしながら、1980年代より個体数が急激に増加してきており、多摩川上流部等では2000年ごろから、アユの食害が大きな問題になっています。
三鷹市内では井の頭公園池や野川、仙川などの水面で観察できます。
- 参考文献
- 日本の野鳥 叶内拓哉解説 山と渓谷社