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シメ(鴲)アトリ科
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2011年1月2日 最終更新日:2023年6月5日
【第51回】大きな嘴で堅い木の実をパリパリ!
シメは全長約18cm、太めの体はスズメよりかなり大きく見えます。頭部は褐色で背は暗褐色、太くて目立つ嘴の色は淡いピンク色ですが、繁殖期を迎える3月ごろからは写真のように鉛色に変わります。飛ぶときには翼を開いたり閉じたりを繰り返すので、深い波状に飛び、翼の白い部分が目立ちます。
日本では北海道内で繁殖しており、関東地方には秋に冬鳥として渡ってきます。毎年1月から4月頃、野川公園などでは、たくさんのシメを見ることができます。葉を落とした木の枝上で「チチッ」とか「キチッ」と聞こえる鋭い声で鳴くので、慣れると楽に見つけられます。
太く大きな嘴はカエデやケヤキ、アキニレなどの堅い木の実を食べるのに適するよう進化したものです。近くで見ていると強い力でパリパリと音を立てながらおいしそうに食べています。
この写真は4月に野川公園で撮ったものですが、木の上にはすでに木の実がないのか、ケヤキの木の下の地面に降りて熱心に種子をついばんでいました。餌が少なくなる真冬には庭の餌台等に来ることもあり、ヒマワリの殻を器用に割りながら食べます。
- 参考文献
- フィールドガイド日本の野鳥 高野伸二著 日本野鳥の会