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ウグイス(鴬)ウグイス科
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2023年4月10日 最終更新日:2023年9月11日
「ホーホケキョ」おなじみの美しいさえずり!
5月になり、本格的な繁殖期を迎えた野鳥たち、中でもスズメ目の小鳥の多くは、オスがメスへの求愛や繁殖場所の縄張り宣言のため、大きな美しい声でさえずります。
ウグイスのおなじみの「ホーホケキョ」というさえずりは、市内でも2月、梅の咲くころから聞くことができます。この声を聞くと、「春も間近」という気持ちにさせてくれるので「春告鳥」の別名があります。
名前のせいでウグイス色(うぐいす餅のようなきれいなグリーン)の体色を想像する方が多いかもしれませんが、やぶの中を動いていることが多いウグイスは、茶褐色の地味な色をしたスズメ大の鳥です。また「梅にウグイス」という言葉がありますが、花のみつを求めて梅によく来るメジロと混同されているのではないかともいわれます。ウグイスは春先の梅の枝や、写真のような開けた場所でさえずることはまれです。実際に見つけるのはかなり難しく、さえずりを聞いて姿を探してみたものの、「声はすれども…」という経験をされた方が多いのではないでしょうか。
実は「春になってウグイスがやってきた」というのは勘違いです。三鷹市周辺では、ウグイスは「漂鳥」と呼ばれるグループで、山地での繁殖を終え、秋に平地の庭先などに下りてきて冬を過ごしており、春になるとさえずり始めているのです。繁殖期以外はさえずらず、「チャッ、チャッ…」と笹鳴きと呼ばれる地味な声で鳴きますから、目立ちません。以前は5月ごろになるとウグイスは山地へ移っていき、平地ではその声を聞くことができませんでした。
しかし、ここ2010年ごろから、真夏でも大沢の里などでウグイスのさえずりを耳にすることが増えてきました。もしかするとウグイスが好む、笹藪などが増え、繁殖するようになってきたのかもしれません。
- 参考文献
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- 鳥の手帳 浦本昌記監修 小学館
- 日本の野鳥 山渓カラー名鑑 山と渓谷社
- 鳥の雑学辞典 山階鳥類研究所著 日本実業出版社
- 日本鳥学会 日本産鳥類目録改定第7版(2012.9)