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健康コラム「慢性腎臓病(CKD)をご存知ですか?」
作成・発信部署:健康福祉部 健康推進課
公開日:2024年4月19日 最終更新日:2024年4月19日
慢性腎臓病(CKD)をご存知ですか?
腎臓は、腰よりやや上の背中側に左右一つずつある、空豆のような形をした握りこぶし大の臓器です。一つの腎臓は120~150グラムほどで、その中には約100万個の糸球体と呼ばれるろ過装置があります。ここには心臓から送り出された血液の約20%が流れ、健常な人では一日に150リットルもの尿の元となる原尿が作り出されます。
その後、体にとって必要な糖やアミノ酸などは再吸収され、最終的に体にとって不要な老廃物が尿として体外に排せつされます。同時にナトリウムやカリウム、カルシウム、リンなどの電解質や体の水分量、血圧や酸・アルカリの調整を行っています。また、骨をつくるビタミンDの活性化や赤血球をつくる造血ホルモンの分泌を行い、体内を一定に保つよう働いています。
腎臓の機能を表す指標には、血清クレアチニンから推算された糸球体ろ過量(GFR)が用いられます。これは糸球体が1分間にどれくらいの血液をろ過して尿を作れるかを示す値です。健常な人ではGFRは100ミリリットル/分/1.73平方メートル前後ですが、60ミリリットル/分/1.73平方メートル未満やたんぱく尿などの検査異常が3カ月以上続くと慢性腎臓病(CKD)と診断されます。現在、日本には約1,330万人のCKD患者がいるといわれ、これは成人の8人に1人に当たる数です。
CKDは、心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患の重大な危険因子となり、GFR15ミリリットル/分/1.73平方メートルを下回ると末期腎不全となり透析の準備が必要となります。CKDが進行すると浮腫や貧血、倦怠(けんたい)感や息切れなどの症状が出ますが、これらは病気がかなり進行してから出てきますので、体調の変化に気を付けていても早期発見はできません。また、糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病はCKDの危険因子となりますので、健康診断による早期発見が大切となってきます。
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