三鷹の水車「しんぐるま」大沢の里 水車経営農家

水車と民具

峯岸家の民具のあらまし

調査風景の写真峯岸家では、水車による精米や製粉などの仕事を主な生業としていました。ですから水車機構に関わる部品や維持管理用の道具類が多いのは当然です。調査点数の4割、200点ほどはこの類でした。この中には、水車屋でしか見られない珍しい道具類がいろいろ含まれています。

調査風景の写真また、峯岸家では水車の仕事以外にも、昭和30年代まで自家用の米づくりをしたり、野菜類やお茶も作り、現在の調布飛行場になった辺りには桑畑があって、春と夏の2度、蚕を飼い、繭(まゆ)を出荷していました。ですから田畑で使う鍬(くわ)や鎌などの農具類がそろい、運搬用の竹籠類なども各種あります。牛や豚も飼い、桶類なども豊富です。桑や繭を運んだ大きな背負い籠や、桑篩(クワブルイ)にも興味深いものがあります。ときには家の前の野川で魚採りもしたので漁具の類もあります。そんな多角的な生活のあり様がさまざまな民具から見えてくるのではないかと思います。