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改定常用漢字表試案への意見(H21.12.11)

作成・発信部署:企画部 市長室

公開日:2009年12月11日 最終更新日:2010年11月25日

改定常用漢字表試案への意見(提出)

21三企企第501号
平成21年12月11日

文化庁文化部国語課
「改定常用漢字表試案への意見」係 御中

三鷹市長  清原 慶子

改定常用漢字表試案への意見

標記の件について下記のとおり意見を提出します。
なお、意見内容及び回答内容が公表されることに同意します。

1 意見の内容

これまでの経緯と提案の概要

平成20年5月12日開催の第21回漢字小委員会において示された「第1次・字種候補素案」では、新常用漢字表(仮称)への追加字種候補として、「鷹」が含まれておりましたが、その後の平成20年6月16日開催の第23回漢字小委員会において示された「第2次・字種候補素案」では、都道府県名や動植物名等の固有名詞を中心とした使用例が多いとの理由により、追加字種候補から除外されました。
これを受けて、三鷹市では、平成20年11月7日に、文化庁長官及び文化審議会会長宛てに「新常用漢字表(仮称)に関する要望書」を提出したところですが、平成21年3月16日に示された「「新常用漢字表(仮称)」に関する試案」においても「鷹」が追加字種候補に含まれていないため、平成21年3月に実施された第1回パブリックコメントにおいて、改めて意見書を提出したところです。
しかしながら、平成21年11月25日に示された「「改定常用漢字表」に関する試案」においても依然として「鷹」が追加字種候補に含まれていないことから、下記の理由により平成22年度に答申が予定されている改定常用漢字表の追加字種候補への「鷹」の復活を要望します。

要望理由

今回、1回目のパブリックコメントを踏まえて新たに追加予定とされた9字の多くは、かなり専門性が高いものです。そして、三鷹市を含めてパブリックコメントで復活を求める意見が最も多く出されるとともに、追加された9字より使用頻度も高い「鷹」の字が含まれていませんでした。
「鷹」は、追加字種候補漢字の選定に用いられた最新の漢字出現頻度数調査において、新たに追加された9字のいずれの漢字よりも上位である1,509位に位置しており、現代の一般社会生活における使用頻度の高さは明白です。また、「鷹」は固有名詞としての用例が多いと追加字種候補からの削除理由が示されていますが、前回のパブリックコメントにおいても提出した別紙資料1のとおり、その用例には、音と訓の両方が用いられ、固有名詞としてだけではなく、一般の社会生活と密接な関連を持つものや日本の伝統文化を表すものが数多く存在します。
また、新たな要望理由として、和文書体データであるフォントの開発における「鷹」の重要性について言及します。現在フォントは、多くの印刷業界、放送業界、新聞社、出版社、官公庁、写植機メーカー、電機メーカー等が採用し、一般の社会生活と非常に密接な関連性があります。これらのフォントを開発するフォント開発業界では、従来から新たなフォントを作成する際に、すべての漢字の構成要素が凝縮されているとして「鷹」を含む「鷹東永国室道機識闘愛警酬」の12文字を基準に作成しており、このことは「鷹」の持つ多様な文化的価値の一面を示すものです。しかしながら、この12文字のうち、「鷹」のみが「改定漢字表」に関する試案に含まれておりません。同試案においても、常用漢字表の基本的な性格として「新聞、雑誌、放送等、一般の社会生活において、現代の国語を書き表す場合の漢字使用の目安を示す」とあり、字種選定の考え方・選定についての基本方針として「単に漢字の出現頻度数だけではなく、様々な要素を総合的に勘案して選定していく」とありますことからも、「鷹」の追加字種候補への復活を重ねて要望します。
  そしてまたこの間、三鷹市の取り組みに対する反響の大きさや全国から寄せられた多数の励ましの声は、「鷹」という漢字が地域や世代を超えていかに日本人の心と社会生活に深い関わりを持つかを示すものであると考えます。
以上の諸点から、改定常用漢字表の追加字種候補への「鷹」の復活を強く要望します。

2 担当連絡先

郵便番号 〒181-8555(事業所番号)
住所 東京都三鷹市野崎1-1-1
所属部署 三鷹市企画部企画経営室
電話番号 0422-45-1151 内線2114
ファクス番号 0422-48-1419
電子メール kikaku@city.mitaka.tokyo.j

「鷹」の用例
No. 分類 用例 読み 意味
1 熟語 鷹揚 おうよう 育ちがよかったりなどして、相手を疑う気持ちや競争心などをおよそ持っていない様子。
2 熟語 鷹狩 たかがり 鷹などの猛禽類を用いた狩猟の一種であり、日本の伝統文化の一つである。タカ科のオオタカ、ハイタカ、及びハヤブサ科のハヤブサ等を訓練し、鳥類やウサギなどの小動物を捕らえさせ、餌とすりかえる。仁徳天皇の時代(西暦355年)に大陸より伝えられ、朝廷を中心に王侯貴族の遊びとして栄えた。江戸時代になると、単なる狩猟目的以外にも、領内視察の意味も込められていた。
3 熟語 鷹匠 たかじょう 日本の伝統文化である鷹狩りの鷹を操る匠のこと。
4 熟語 鷹場 たかば 本来は、鷹狩をする場所だが、江戸時代の鷹狩には軍事視察目的があったため、関東一円に散在していた。
5 四字熟語 鵜目鷹目 うのめたかのめ 注意深く鋭い眼差しでものを探し出そうとする様子。
6 四字熟語 鷹揚自若 おうようじじゃく どっしり落ち着いて動じない様子。
7 四字熟語 能鷹隠爪 のうよういんそう 本当に能力がある者は、みだりにそれをひけらかすようなことはしないということ。
8 四字熟語 飛鷹走狗 ひようそうく 鷹を飛ばし、犬を走らせる意で、狩りをすること。
9 四字熟語 鷹視狼歩 ようしろうほ 鷹のように鋭い目つきと、おおかみのように欲深く獲物を求めるような歩き方。猛々しく欲深で残忍な人物の形容。また、勇猛ですきを見せない豪傑の形容としても用いられる。
10 諺・格言 一富士ニ鷹三茄子 いちふじにたかさんなすび 一富士、ニ鷹、三茄子を初夢に見ると、縁起がよいとされている。
11 諺・格言 逸物の鷹も放さねば捕らず いちもつのたかもはなさねばとらず どんなに優れた人物であっても、それ相応の地位や機会を与えてやらねば少しも役に立たないということ。
12 諺・格言 犬も朋輩、鷹も朋輩 いぬもほうばい、たかもほうばい たとえ地位や役職が違っても、同じ主人に仕えるのであれば、同僚であることにちがいないたとえ。
13 諺・格言 犬、骨折って、鷹の餌食 いぬ、ほねおって、たかのえじき 苦労して手に入れようとしたものを他人に横から奪い去られてしまうことのたとえ。
14 諺・格言 鵜の目鷹の目 うのめたかのめ 注意深く鋭い眼差しでものを探し出そうとする様子。
15 諺・格言 千貫の鷹も放さねば知れず せんがんのたかもはなさねばしれず 優れた才能があっても、実際に試してみないとその技量は分からないということ。
16 諺・格言 鷹匠の子は鳩を馴らす たかじょうのこははとをならす 子どもは親の思う通りにはならないということ。
17 諺・格言 鷹は飢えても穂をつまず たかはうえてもほをつまず 節操のある人は、どんなに困窮しても不正な金品を受け取るような道義に外れることは断じてしないというたとえ。
18 諺・格言 鷹は賢しけれども烏に笑わるる たかはかしこしけれどもからすにわらわるる 賢い者が、かえって愚かな者から馬鹿にされること。
19 諺・格言 鷹の前の雀 たかのまえのすずめ 恐ろしいものや苦手なものの前にでて、身がすくんで動けないさま。
20 諺・格言 鳶が鷹を生む とびがたかをうむ 特に優れていない親から優れた子供が生まれることのたとえ。
21 諺・格言 鳶もいずまいから鷹に見える とびもいずまいからたかにみえる 卑しい者であっても、堂々とした威厳ある態度をしていれば高貴な人物に見えるということ。
22 諺・格言 能ある鷹は爪を隠す のうあるたかはつめをかくす 本当に能力がある者は、みだりにそれをひけらかすようなことはしないということ。

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