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キジバト(雉鳩)ハト科
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2023年4月10日 最終更新日:2023年4月12日
とても身近な場所に営巣 キジバト
キジバトは、スズメやカラスについで身近な野鳥の一つです。体長は約33cmの中型の鳥で、「デッデー・ポッポー」という独特の節回しで鳴きます。のんびりした感じで繰り返されるキジバトの声をきくと、なんとなく落ち着いた気分になります。
別名を「山鳩」とも呼ぶように、元々は山地に近いところで生活していましたが、銃猟が下火になってからは、人間に比較的近い場所で生活するようになり、特にこの10年くらいは人のすぐそばまで来て餌をねだったり、街路樹や、人家の軒先の庭木などの人の手がすぐ届くような場所に巣を作るようになりました。
このような生態の変化はスズメやツバメなど都市に住む野鳥全体にいえることですが、人間の身近な場所で暮らすことにより、カラスなどの外敵から人間に身を守ってもらっているということです。野鳥たちにとって、かつて銃を持った怖い存在であった人間が、餌をくれる優しい存在になっているということを示していると思います。
野鳥は一般に昆虫などの動物食のえさで雛を育てます。従って昆虫の取れない寒い時期には子育てをしません。しかし、ハトの仲間は口うつしでピジョンミルク(そ嚢(のう)の内壁の細胞が剥離してできた高タンパク、高脂肪のミルク状の液体)を与えることができ、季節に関係なく繁殖することができます。
- 参考文献
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- 都会の生物 解説 藤本和典 小学館
- 野鳥 カラー図鑑4 JTBブックス 日本交通公社