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ウシガエル(牛蛙)
作成・発信部署:都市整備部 緑と公園課
公開日:2009年2月16日 最終更新日:2009年3月1日
【連載第8回】体長30cmにもなる巨大カエル
夏の夕方、野川など水辺の近くを歩いていると「ンボーッ、ンボーッ」という低音の大きな声が水面の方から聞こえてきます。初めて聞くと、「いったい何の声だろう?」と怖くなるような大きな声です。その声は、ウシガエルのオスがメスを求めて縄張り宣言している声です。ウシガエルは食用ガエルとしてもよく知られていますが、元来日本に棲息していたものではなく、大正7年に食用として北米から移入されたものが各地に定住するようになり、同様に世界各地にも広まっているそうです。体長は大きいもので30cmにもなり、卵から孵ったオタマジャクシがカエルになるのにも2年かかります。
このウシガエルの餌として同時に移入されたアメリカザリガニも各地に定住しています。
どちらも肉食の生き物で、小動物を補食しますから、生態系に与える影響も大きいと考えられます。
ウシガエルは2006年外来生物法により特定外来生物に指定されています。近年、ペットとして飼われていた獰猛なカミツキガメが都内の公園の池などで発見されるという騒ぎが何度かありましたが、人間の都合だけで本来の生息地から連れてこられた生き物にとっても迷惑な話でしょう。自然との付き合い方を考えさせられる事例です。
- 参考文献
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- 府中の野鳥・動物ガイドブック 府中市刊
- 都会の生物 解説:藤本和典 小学館