緑と水の公園都市 三鷹市
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広報みたか2007年1月1日4面

■新春初夢対談 in 三鷹の森ジブリ美術館

 日本初のアニメーション美術館として、井の頭公園の西園に誕生した三鷹市立アニメーション美術館(「三鷹の森ジブリ美術館」)。
  創立5周年を経過した今も、その人気は衰えることなく、行政と民間の協働を目指す三鷹市の象徴的なスポットとして日本国内だけでなく、国際的にも注目を集めています。
  今年の新春対談では、多くのアニメーション映画作品を制作したスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーと清原慶子三鷹市長が、美術館誕生の秘話やプロデューサーの仕事の妙味、子どもたちの未来と「夢」について語り合います。

鈴木敏夫
Toshio Suzuki

1948年愛知県名古屋市出身。慶應義塾大学文学部卒業後、徳間書店に入社。78年に日本初のアニメーション専門誌「アニメージュ」の創刊に参加。創刊号の取材で宮崎駿に出会う。同誌での連載を経て映画化された「風の谷のナウシカ」(1984年)以来、宮崎作品の製作に携わる。1989年にスタジオジブリの専従プロデューサーに就任、一連の大ヒット作を手掛けている。

清原慶子市長
Keiko Kiyohara

1951年生まれ。慶應義塾大学、同大学院で学んだ後、ルーテル学院大学文学部助教授・教授、東京工科大学メディア学部教授・学部長を経て、2003年4月に第6代三鷹市長に就任。政府IT戦略本部有識者本部員、総務省情報通信審議会・国土交通省国土審議会・内閣府国民生活審議会・同障害者施策推進協議会等の委員も務め、市民と自治体の立場から国に対して意見を表明している。

 

井の頭公園をめぐるジブリと三鷹の出会い

清原:ずっとお伺いしたかったのですが、三鷹にジブリの美術館を建てようと思われたのはなぜですか?
鈴木:実は内部で話し合っていたごく初期のころは、ベテラン社員の活用策だったんです。スタジオジブリの創立は1985年。時が経つにつれ、スタッフの年齢も上がってきました。ベテランのスタッフに経験を生かしてどのような仕事をしてもらえるかを考えていました。
清原:もちろん、宮崎駿さんとお二人で考えていらしたのですね?
鈴木:宮崎駿と話していて、「絵の描ける案内人のいるギャラリーなんかがあったらいいね」というアイデアが生まれたんです。
  ジブリがするのだから、繁華街より郊外のほうがいい、ジブリ発祥の地は吉祥寺、そして僕らはこの井の頭公園が大好きだったので、じゃあ、井の頭公園の近くにつくろうってことになって、不動産屋さんに頼んで物件も探し、まとまりかけた話もあったんですよ。
清原:そのころの話は初めて聞きました!
鈴木:結果的にはその話はまとまらなかったんです。その後、ジブリとして美術館をつくろうという議論が出始めたころ、そんな時に三鷹市から話が来たんです。すごいタイミングでしたよ。
清原:井の頭公園の西園に市民に喜ばれる施設をつくりたいという三鷹市の願いと、ジブリのみなさんの想いが出会ったのですね。

宮崎吾朗館長の誕生秘話 一瞬の出会いを信じて

清原:三鷹の森ジブリ美術館が完成した6年前、驚いたのは館長に宮崎駿さんのご長男である宮崎吾朗さんが抜てきされたことでした。プロデューサーとして、館長を吾朗さんにと思ったきっかけは何でしたか?
鈴木:宮崎吾朗との初めての出会いは、彼が中学生のころでした。でも、それからは、ずっと会っていなくて、再会したのは彼が26歳のときでした。
  宮崎駿のお父さんが亡くなって、お葬式の会場で黙々と掃除をする青年がいたんです。誰だか分からなかったけれど、急に振り返って、「鈴木さん、吾朗です」とあいさつしてくれた。それがとても印象的でした。
清原:でも、どうして館長に?
鈴木:宮崎駿がつくろうとした美術館は、「美術館」のイメージを壊すものでした。静かにしたり、暗かったりという美術館の常識をすべてひっくり返す、そんな美術館を運営するとしたら、経験よりも、物事を柔軟に考えられる人材が必要だったのです。
清原:吾朗さんには事前に話していたのですか?
鈴木:まったく話はしていません。お葬式で再会した時のイメージだけで話を進めました。
清原:文字通り「一瞬の出会い」だったわけですね。
鈴木:僕には楽天的なところがあって、即決でした。でも、想像以上にやってくれました。彼がいたから、この美術館の基礎が築けました。今は、宮崎吾朗が信頼する中島館長が引き継いで頑張っています。
  結局、人と人の出会いなんですよね。

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