緑と水の公園都市 三鷹市
このページは広報みたかのバックナンバーです。
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広報みたか2002年6月2日12面

■泰山荘保全に向けて学生イベント

国際基督教大学で文化財の保存を呼びかけた学生イベント開催されました

 国際基督教大学で、国の登録文化財・泰山荘の保存を呼びかけた学生のイベント「泰山荘のゆふべ」が5月29日・30日に行われました。当日は、午後6時から茶室「高風居」が公開されたのに続き、夕暮れの中、ライトアップされた中庭で、「和」の出し物を中心としたパフォーマンスが繰り広げられ、多くの人が楽しみました。
富士山を望む野川沿いの急斜面上に泰山荘が建てられたのは昭和10年代、旧日産財閥の資産家によってでした。
時代の流れと共に同大学の所有物となった泰山荘。現存する6つの建物が国の登録文化財です。特に貴重なのが坂の中腹にある高風居と一畳敷で、普段は立ち入りが禁止されています。一畳敷は北海道の名付け親の探検家・松浦武四郎が全国の古材を集めて明治19年に建てた書斎で、隣接する高風居は徳川頼倫が一畳敷のために建てた建物です。
高風居は傷みが激しく、数年前からかやぶき屋根の雨漏りを防ぐため、トタン屋根で覆っている状態でした。
そんな状況を見て立ちあがったのが、同大茶道部の有志5人、一昨年の11月に「泰山荘プロジェクト」を発足し、活動を開始したのです。
大学の許可を取っての定期的な清掃、寄付を募っての障子や畳の張替え。おかげで大学祭などでは、この貴重な場所で茶会を開くことができました。メンバーも茶道部以外へと広がっていきます。
今回の企画は、そんな泰山荘の魅力と可能性を多くの人に知ってもらおうと行ったもので、日本舞踊や和太鼓など10の学生団体によるステージに、集まった市民も楽しんでいました。
プロジェクト代表の関麻衣さんは「やがては卒業する私たちだけでは泰山荘を守っていけません。大学・学生・同窓生・地域が施設を活用しながら守っていく。そんな流れを築きたい」と語ってくれました。
泰山荘の保存にはもとより大学側も苦慮していたところ。こうした学生の活動に応えて、来年度から3年かけて、高風居、待合、表門のかやぶき屋根がふき替えられることとなりました。
泰山荘は大学祭などで一般公開されるほか、申し込みにより見学することが可能です。くわしくは同大学管理部Tel.33―3030へ。
また、「泰山荘プロジェクト」に賛同してくださる方の寄付を募っています。同大学広報センターTel.33―3041へ問い合わせください。


■一小でキックオフセレモニー

 学校・家庭・地域連携イントラネット
5月17日に第一小学校で、イントラネットを使った公開授業が行われました。今年度から2年間で、市立全小・中学校で行われる「学校・家庭・地域連携教育プロジェクト」に先立ち、昨年1月から、4つの小学校がイントラネットに取り組んできました。第一小学校はそのうちの1校で、これまでの取り組みが、3つのクラスの公開授業という形で具体的に発表されました。
5年1組では、社会科で「米作り体験 レッツゴー 一小ダッシュ村」の取り組みを発表。この日は、地元で陸稲作りをしている須藤さんの自宅と学校をビジュアル端末で結び、教室からさっそく質問です。「お米づくりに大切なものは?」「一番長く使っている道具は?」など子どもたちの質問に、須藤さんからリアルタイムに回答が返ってきます。学校と地域を結ぶイントラネットでは、情報の内容と同時に、情報活用方法を学びます。ここでは、実際の畑での体験時間をたっぷりとるための学習の効率化にも役立ちました。
フレンドリータイム(総合的な学習の時間)で取り組んだのは、6年2組の「エンジョイ川上村〜イントラ掲示板を使って〜」。イントラネットを活用した掲示板は、異学年間の交流や地域との交流に有効で、子どもたちは昼休みの時間にも書き込むなど、授業の枠を超えた取り組みになっています。
同じくフレンドリータイムに「それいけ! さわやか3組『無線LAN探検隊』」に取り組んだのは6年3組。PDA(携帯情報端末)を片手に2人1組で取材です。「イントラネットに何を掲載したらよいと思いますか?」「インターネットとイントラネットの違いはなんだと思いますか?」など、なかなか難しい質問が公開授業を参観している大人に飛び出します。取材した人の声を小型マイクで収録し、取材の模様もデジカメでパチリ。
この日一小を訪れた各学校の先生やメンター(地域協力者)は、公開授業の内容を参考にしながら、これから各学校での取り組みを開始します。今年度、8つの小中学校でイントラネットの構築が完了し、地域や家庭のモニターの募集が始まるのは7月ごろ。「学校が変わる! 授業が変わる! 地域が変わる!」その最初となる今年、学校から目がはなせません。


■冒険家・河野兵市さんの妻・順子さんが手記出版

「終わらない旅と夢」
冒険家・河野兵市さん 一周忌に 妻・順子さんが手記を出版

 昨年5月、北極点から徒歩とシーカヤックで故郷の愛媛県瀬戸町をめざす1万5千キロの旅「リーチングホーム」の途中、北極海で遭難した冒険家・河野兵市さんの妻・河野順子さん(井の頭在住)が、一周忌の5月17日に「絆  
河野兵市の終わらない旅と夢」(河出書房新社)を出版しました。
同書は、順子さんが兵市さんと出会ったパキスタンのナンガパルバット登頂から14年にわたる冒険と、それを支えた家族のエピソードを綴ったもの。生前、三鷹で行われた講演会でも、夢を追い続けること、一歩踏み出す勇気の大切さを熱く語ってくれた河野さん。「河野兵市の生きた姿がこの本の中で再び生き、河野兵市の言葉が、今、生きている人たちに幸福や力となってくれることを信じ、祈りながら綴りました」と順子さんは語ります。
最後の旅となった「リーチングホーム」は、19歳での自転車日本一周に始まり、南北アメリカ大陸最高峰の登頂、リヤカーを引いてのサハラ砂漠横断、日本人初の北極点単独徒歩到達など数知れぬ冒険の集大成ともいえるものでした。順子さんは同書に、「いずれ、どのような形であっても、私と子どもたちで、このリーチングホームの旅を引き継ぎたいと計画しています」と書いています。


■「杉浦茂−なんじゃらほい−の世界」展

6月9日(日)まで開催中

◆主 催
三鷹市美術ギャラリー
◆協 賛
筑摩書房
◆会 場
三鷹市美術ギャラリー
◆休館日
月曜日
◆開館時間
午前10時〜午後8時(入館は午後7時30分まで)
◆観覧料
一般500円、学生(中・高・大)300円、65歳以上・小学生以下・障害者手帳をお持ちの方は無料
※この記事を切り抜いて展覧会にお持ちください。2人まで、一般入場料500円を400円に割り引きます。

三鷹市美術ギャラリー
JR三鷹駅前(南口) CORAL5階 Tel.79-0033 http://mitaka.jpn.org


■お詫びと訂正

5月19日発行の「広報みたか」12面「チケットインフォメーション」の記事の中で、綾戸智絵さんの記事に、誤って秋吉敏子さんの写真が掲載されていました。お詫びして訂正します。なお、綾戸さん、秋吉さんのコンサート情報は、今号8面の「チケットインフォメーション」をご覧ください。
広報課Tel.内線2133


■図書館の本棚から

「評伝・太宰を読む」

 三鷹ゆかりの作家・太宰治の作品は、今も時代を超えて広く人々に読まれ、太宰に関する研究・評論などの図書も数多く出版されています。
今回は平成12年以降に出版された太宰に関する本の中から5点を紹介します。
◆「図説太宰治」 日本近代文学館編 筑摩書房
津軽・金木の家に生まれてから玉川上水での死に至るまでの39年間を写真、手紙、肉筆原稿などの資料多数で紹介。
数々の作品を生み出した太宰治の鮮烈な生涯のすべてに迫る1冊。
◆「津軽・斜陽の家〜太宰治を生んだ「地主貴族」の光芒」 鎌田慧著  
祥伝社
太宰治の生家で、現在「斜陽館」として観光客に親しまれ、戦前は栄華を誇っていた津島家は、戦後、農地改革により没落し、豪邸も手放すことになる。
太宰治は生家に何をみていたか。太宰と同郷の著者が丹念に掘り起こしたルポルタージュ。
◆「桜桃とキリスト〜もう一つの太宰治伝」 長部日出雄著 文芸春秋
「作家を主人公にした評伝の最終目的は、その原典に対する興味を呼び起こすことにある。太宰の作品群に目を向ける読者がふえることが筆者にとって至上の喜びである」と太宰と同郷の直木賞作家が、太宰の絶頂期から玉川上水での心中までを描いた太宰治評伝の決定版。
◆「ピカレスク〜太宰治伝」 猪瀬直樹著 小学館
「井伏さんは悪人です」。太宰治の遺書の下書きの中から、太宰と長い間師弟関係にあり、後見人ともいうべき人物であった井伏鱒二について衝撃的な一句が見つかった。太宰治心中事件にかかわる遺書に込められた謎にノンフィクション作家・猪瀬直樹が迫る本格評伝ミステリー。
◆「斜陽〜大活字文芸選書」 太宰治 三心堂出版社
太宰治は、すぐれた物語作家として数多くの作品を世に残している。これらの作品は現在、全集や文庫スタイルなどで人々に読み継がれているが、本書はB6サイズで文字が普通より大きく読みやすい大型活字本による1冊。
※三鷹図書館(本館)と西部図書館は、6月3日(月)〜14日(金)の期間、蔵書点検のため休館します。この期間は他の図書館(分館)をご利用ください。
三鷹図書館Tel.43―9151


※詳細はPDFをご覧ください。


【主】主催者 【人】対象・定員 【日】日時・期間 【所】場所・会場 【¥】費用(記載のないものは無料) 【物】持ち物 【申】申込方法 【問】問い合わせ 【保】保育あり

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