三鷹市の地域再生計画が国の認定を受けました

地域再生計画「科学技術・科学文化を活かしたまちづくり・ひとづくりプロジェクト」

　国の地域再生計画に、国立天文台と協働で取り組む「科学技術・科学文化を活かしたまちづくり・ひとづくりプロジェクト」が認定されました。
　地域再生計画は、地域特性を活かした産業振興や人財育成などを通じて地域を再生することを目的に、地方公共団体が作成するものです。このプロジェクトに協働で取り組む国立天文台は、高度な科学技術と膨大な宇宙映像コンテンツを保有し、幅広い科学文化の活用や普及活動を行っています。また、三鷹ネットワーク大学で「星のソムリエみたか・星空案内人養成講座」を開催するなど、三鷹ネットワーク大学に参加している教育・研究機関や企業、NPO等とも連携した人財育成プログラムを進めています。
　平成19年7月に認定された地域再生計画は、平成20年11月に一部変更を行った後、内容拡充に伴い平成21年7月に再変更を行いました。これからも、三鷹ネットワーク大学を中心に国立天文台と連携しながら、科学技術と科学文化を活かした地域再生のための人財育成を行うとともに、科学文化のまちづくりを支援するボランティアの人財育成や、学校教育への支援等を推進していきます。

三鷹市地域再生計画

　三鷹市は、今後のまちづくりの重要な方向性の1つとして「人財」育成を中心に据え、産業政策に留まらず市政全般において新たな展開を目指しています。国立天文台が保有する宇宙映像コンテンツや映像技術を付加価値の高い映像制作と結びつけ、映像系を中心とした既存産業の高度化や新規事業の創出に資するとともに、科学技術と科学文化が融合したまちづくり・ひとづくりを行っています。この取り組みを通じて付加価値の高い映像コンテンツ発信地域の創成、科学をテーマにした地域イベントによる地域の活性化、さらに教育や市民活動分野における市民生活の質の向上への貢献などにより地域再生を図ります。

三鷹市地域再生計画の詳細について

観望会の様子（国立天文台提供）

事業概要

1 付加価値の高い映像コンテンツ制作を目的とした人財育成（科学映像クリエータ）

　コンテンツ産業やイメージングサイエンスの分野で、科学データの可視化や立体映像化など、付加価値の高い映像コンテンツ制作を行える人財の育成を行います。
　詳細については、国立天文台ホームページをご参照ください。
　国立天文台　4次元デジタルプロジェクト（外部リンク）

2 最先端科学の知識の提供とその普及啓発に寄与する人財育成（科学プロデューサ）

　全国・全世界から要求のある、宇宙映像に関する様々な利用形態に対応し、実際に、契約や導入支援等を含めた営業や普及支援要員としての活動が可能な人財の育成を行います。

3 科学文化のまちづくりを支援するボランティアの人財育成（天文コンシェルジュ）

　「星のソムリエ」「科学映像クリエータ」「天文台ガイド」「科学の語り部」の4つの分野で、天文学や科学に関する様々な分野で、ガイドや解説などを行える人財の育成を行います。

4 「三鷹の森　科学文化祭」の開催

　2009年が「世界天文年」※であることを契機に、「天文台のあるまち三鷹」として、科学技術への理解増進や科学文化の醸成を図るため、天文学をメインテーマとしたイベント等を開催するとともに、都市観光の面からも、新たな地域再生の枠組みを創出します。
（例）
　市民向け講座等の開催や、「サイエンス・カフェ」の開催、科学に関するイベントが小中学校や幼稚園、保育園を巡回する「巡回科学館機能」などを実施します。

※2009年は、イタリアの科学者ガリレオ・ガリレイが初めて望遠鏡を夜空に向け、宇宙への扉を開いた1609年から、400年の節目の年です。国際連合、ユネスコ（国連教育科学文化機関）、国際天文学連合は、この2009年を「世界天文年(International Year of Astronomy：略称 IYA)」と定めました。詳細については関連リンクをご覧ください。

5 科学文化に関わる人財の養成

　科学文化の普及と推進に携わる人財を、国立天文台との連携の中から育成し、少子高齢化が進む地域社会で、新たな活躍の場を求める市民ニーズに対応する事業等を実施します。
（例）
　「4D2U（四次元デジタル宇宙シアター※）ナビゲータ養成講座」や、小中学校理科教諭を対象とした研修会などを実施します。

※ここでの「4次元」とは、空間3次元に時間1次元を加えたものを意味しています。

6 アニメーション等を活用したキャリア教育支援

　地域の特色ある産業であるアニメーション・コンテンツ産業を題材にしたキャリア教育に関する取り組みを実施し、外部講師の紹介や派遣を行います。

「星のソムリエ」の活動の様子

（画像クリックで拡大　35KB）